今しがた、PA104回=JAPEX会場での特別フロアオークションのスタート値をUp致しました。メールビッドの応札数が435名、ビッド有りのロット数は約62%です。場での競りで70%近くには行きますし、不落札の即売を終えての最終のデータでは、72~73%位を想定しています。物は抜群ですが、優先順位で劣後して、札が入っていない物が沢山有ります。絶好のお買い得品をお見逃しなくご参加いただければと思います。

恒例の、一日限りの即売は、今回も17日の土曜日にJAPEX会場の台東館8階第2会議室にて行います。マジで新規に値付けしたエンタが15000点は増えました。時間の許す限りお楽しみ頂けるでしょう。17日土曜日と18日日曜日の両日ともに、PA105・MA92の全ロット(文献以外)を下見して頂けます。オークション誌は13日水曜日出しなのでお手元に届いているか微妙です。勿論会場にて進呈いたします。

このセールでも、面白い物が目白押しです。1点だけ紹介しておきます。PA105のLot5020【郵便切手に関する対総司令部関係書類】です。もろの郵趣マテリアルとすれば、2次昭和~3次昭和のみほん・見本を9種貼ったページですが、綴じられていた書類の文面が秀逸です。切手のコレクションには使えないでしょうが、歴史の資料として、表に出したいものなのです。コピーは不可なので、使える方に買っていただきたいと思います。

ご出品者から、「宣明書」を頂いています。実名はここでは伏せますがここでは、署名・捺印付きです。宣明内容は、

別紙の資料が妻の父(平成22年11月没)の遺品中に見出された物であること。妻の父が次の経歴を有する事。

昭和22年5月 連合軍 民間検閲部(初級検閲官)・11月 検閲翻訳官(検閲部本部:在東京)・23年3月 上級検閲翻訳官・昭和23年11月 逓信省入省 郵務局業務課(切手係・切手普及係)名称変更等により、昭和39年7月からは、郵政省郵務局管理課切手係、昭和42年8月 切手係長。

奥様は、弊社他ののオークションに出品された、素晴らしきFDCの宛名でお馴染みの、セキジュンコさんです。カシェ無しの白封を使われるセンスは大したものなのです。私はご本人がご健在中からのお付き合いで、30年近くお世話になってきた方です。中々に、書けないお話も有るのですが、差しさわりの無い範囲でちょっと情報を出しましょう。

平成24年頃だったと思うのですが、日本平24円シートを1枚入れた、贈呈用の茶封筒を出品してくれたのです。見るからに、パリパリの状態、シミ・シワの全くない完璧品だと見えました。完全密封なので、状態を見ることは出来ません。でも雰囲気でVF・極美と思えました。フル型以上の良い値段で売れた記憶が有るのですが、ビッドの際に条件を付けられました。封を切って、状態が悪ければ返品する、だったのです。こちらも自信が有ったので、拒否せずにそのまま受けました。返品されていないので、想像通りだったのでしょう。東北のお金持ちでしたが、風の便りで、ご逝去されたと聞きました。日本平24円のシートなど、マーケットに出て来ても足は付かないのです。でも、このマテリアルには、秘符が有るのです。

1958年と1959年を境目にして、記念切手の目打が抜けている方に、綴じ穴が有ったのが無くなったのです。私の見る限り、例外はないと思います。唯一の異常データが、100シートの完封=窓口で売られた物でない、1シートの贈呈品には、1958年以前の発行の物にも【綴じ穴が無い】のです。日本平24円を未・済で、目打の抜け方違いで4点お持ちの。「美封堂」さん、知ってたかな。頑張って探してくださいよ。

この事実のヒントをくれたのが、国体切手のコレクター、Dr.K.Inoue氏です。郵政省の高官の、膨大な未使用とみほんのコレクションが、横浜の解体屋さん→横浜の中国人のディーラー経由で今もヤフーに出ているのですが、水色勅額、茶摘みのシートに挟まれて、6・7・8・9回辺りの国体のシートが出たのです。勿論、袋入りとかの贈呈品で無い、単なる裸の1シートです。それを見つけて、綴じ穴がない!!を根拠にして落し切ったそうです。私の意見では、関さんから出た、日本平の贈呈シートと同じ出所だと思います。誰も知らなかった、珍品の出現でしょう。