オークションが近づいて来ました。幾つかホットな情報を載せておきます。
Lot 1662 南京書信館発のカバー 識者からのご指摘が有り、船のデータが合わないとの事。W.D.にします。
Lot 2104 鑑定書の表現に齟齬が有りました。鑑定の依頼者は、支那加刷旧毛3銭単線12使用済の加刷・目打・消印の真偽に対しての判断を求めたそうです。4月5日付の鑑定書ではOC39Aは真正ですの表現です。この番号は、支那加刷旧毛3銭の最初期毛紙の番号で有り、目打12とは繋がらないのです。オークションへの出品者の意志とすれば、鑑定依頼時に目打12と特記しており、鑑定書の表現が【真正です】には、加刷・目打・消印全てが含まれると受け取られたそうです。鑑定者の意図もそれで正しいとの事です。
加えて、オークションへの出品記事にも、単線12の使用済はユニーク・・的な表現がされていました。カタログでは確かにuですが、オークションで記事化する際には私はこの手の定量表現を好みません。他に有っても知られていないだけのケースがままあるし、定量の希少性はコレクションの説明や、ご自分が署名入りで論文を書く際には大いに自慢しても良いのですが、オークショニアの口を使って、あたかも希少性の高さを誇張する手段に用いるという考えには与したく無いのです。普通は全部無視ですが、余程の説得力があるデータが有るのなら、どの文献によれば何点確認されているという表現を取る場合も有りますが、それですら納得している訳では有りません。現存何点と書いても、オークションでの結果が良くなる可能性は皆無ですから。この表現は、国際切手展の知識の表現手法として、審査基準なる物を妄信している人に於いてのみ有効な情報だと思います。私は軽蔑してますし、何らの敬意も払いません。物の実際の存在枚数を定量の数字でfixして表示するなど怖くてやれません。判る訳は有りませんから。
もう一つは、最近の日本の鑑定機関の場合、恐らくはやらないでしょうが、昔は鑑定要因を区分けして、1点のマテリアルに要素を割って、複数のペーパーを出していた事が有ったのです。加刷は真正で1枚、消印が偽で1枚、オークションへの出品でも、切手展での展示でも、自分に有利な物のみを出すみたいなケースも有りました。今度の件は、今年の鑑定なので、まさかこの手の小細工は無いと思ったのですが、オークショニアとしての判断で、鑑定書に表現された情報のみをかみ砕いて書き直したのです。OC39Aは、支那加刷3銭最初期毛紙としては真正です。目打と消印の真偽にはコメントが有りません。でも、それなりに切手を扱っている人なので、何故単線12に触れていないのか大いに疑問に思いました。このペーパーの表現は有り得ないので、鑑定委員会にクレームを付けるようにアドバイスしたのです。
結論を書いてしまえば、ちょっとした行き違いが有ったのです。依頼人には鑑定書を受け取った際にクレームを付けなかったこと以外には落ち度は有りません。鑑定者も加刷・目打・消印共に真正と判断したから、【OC39A】真正ですのメモを事務局に渡したそうです。おそらく目打・使用済の表現を書いてなかったかと思います。出来上がったペーパーの表現はチェックする様にはなってなかったのでしょう。以後は慎重にチェックするとのコメントを貰っています。リクエストして8月16日付で差し替え完了です。勿論、使用済はユニークとの表現は見出せません。もしこちらの鑑定書が出品時について来ていたら、ビジュアル日専使用済uと書いたかも知れません。無意味なのですが、強ち喧嘩をする必要も有りませんから。カタログの表記が微妙なのです。最新版のビジュアル日専では、OC39に統一して、サブバラエティーには記号も与えていません。以前は紙質を分類して39Aなら最初期でした。更にその前は、目打にも記号を付けていたのです。即ち、OC39Aaが単線12なのです。この件は、誰もが見落としていた要素です。再交付のぺーパーにはOC39で、目打12と使用済を言葉で付記されておりこれで完結です。私がちょっと変に拘り過ぎたのかなと反省しています。この件では、悪意の存在は無かったのですから。
超ホットな情報です。本日からアメリカ宛の郵便物の引き受けがかなり制限されるようになりました。勿論、トランプ関税のせいですが、商業取引される物品には原則15%がアメリカに輸入される際に課税されます。実務の詳細は不明ですが、他国もアメリカ宛の小包・EMS等の引き受けを停止しており、今回のJPの判断は極めて真っ当だと思います。キング・トランプは関税の意味を理解していないのでしょう。例えば自動車の対米輸出の場合、製造元が値引きして関税分を被っているのでしょうが、これはイレギュラーで有り、15%の支払い義務者は輸入者です。弊社の今回のオークションでも、5名以上のアメリカの方が数千ドル以上のビッドをされており米国内に送れば15%課税されます。幸い、取引頻度の高い方だし全員とメールでの遣り取りが出来るので発送する前に先方のご意思を確認致します。現時点では何をすべきかは見えて来ないのです。だれも15%の関税には納得しないと思います。
JPのEMSは暫くは使えません。代替としてFedEXが有るのですが、運賃の値段は滅茶高だし、15%の関税も免除されません。海外のオークションハウスの場合、高確率でFedEXで送られてくるので、大分前に発送に関して可能かどうかを正式に問い合わせたのです。公式の返事を貰ったのですが、収集用の郵便切手や書画骨董、貴金属はFedEXとしては受け付けない、このルールは本邦のみでなく世界中共通であると明言されました。実際に、海外から当たり前の如く届くし、当然ながら正規に郵便切手でデクレアして、法律の定め通り消費税を払っていると言ったのですが、その答えは引き受けた担当者が間違えたが便宜上扱ったという物でした。だから、私が今回のセールの落札品をFedEXでHS97:04の郵便切手として保険付きで送ろうとしても受け付けてくれないのです。この矛盾を解くには説明にちょっと時間がかかるのです。結構面白いのでオークションが終わった後で書きましょう。キーワードは、【MAGNOLIA】アメリカの独立系石油会社のCEOだった人との取引ではやれていたのです。でもこの時代のディールに関わった人たちは、皆さん、鬼籍に入ったか認知症で施設入り、思い出は沢山有るのですが随分と際どい商売をやったことも有りました。