JAPEX2020の準備が完了致しました。本日正午でメールビッドを締め切り、今回は420名からのご応札を頂きました。毎年の事ながら、JAPEXセールはフロアのみで、ロット数も平常よりは少ない為、メールの人数は若干控えめになるのです。それに弊社のオークションでは、常にメールセールにしかビッドしないポリシーの方も少なからずおられます。東京セールのフロアでの競りはご参加数も多く、雰囲気故に平常よりも盛り上がるので、落札結果とすればエアーポケットに入ったような抜け目はないでしょう。高額品の目玉で、【落としに行くよ】の宣言を複数の人から頂いている物でも、現時点でノービッドも結構有ります。オークショニアの好みで贅沢に選び抜いた表紙ですら、現在ビッドが入っている物は銘付の2点と無目打エラーの横ペアの3点だけ、それ以外の6点はフロア待ちの風情です。物は抜群に良い物ですし、私が付けた最低値なのでまさか不落にはならないことを望んでいます。数年来のお待たせ品のラストロット、【乃木2銭貼の盲人用点字アメリカ宛】は、昨日の時点ではビッドが無く、それでも今日だけで一気に3人から札が来ました。上位のお二人は接近した値段で、2番値の一声上のスタート値も私が落札値として期待したくらいの数字になっています。でもこれですら、場で更に動くと思います。会場の使用時間が5時までなので、蛍の光を聞きながらのラストロットのコールになるのかな。わくわく・ドキドキの人たちが何人残って見てくれているのでしょうか。当然ながら場に来られる方のメールビッドは有りません。オークションとすれば、大阪でも東京でも、構成の面子は完全に一致しているので、足して引いてで同じ事になるのです。あくまでJAPEXセールの、メール締めの時点でのデータを少し書いて置きましょう。出品点数1980ロット、ビッドが有った物は1257ロット、ビッド率は63.48%、この時点で締め切りならハンマープライス合計は57,622,050円です。因みにスタート値(ビッド有りの物は2番札の一刻み上または1番札・ビッド無は最低値)の合計は87,883,050円、最低値合計が68,365,900円なので、その差額のメールビッドで19,517,150円伸びているのです。ビッドが有ったロットの1番札の合計は78,922,150円なので、セール終了時のハンマープライス(手数料除く)の目標とすればここらあたりが目途になるのです。メール締めでの入札有りが63.48%ということは、場で1割は伸びるので70%が見込めます。不落の残品売りで2~3%+、久しぶりで73%+-を期待しているのですが、さあどうなるでしょうか。今回の場合は、オークションで頑張ってくれていた一流の方たちの、核になるコレクションがメインだし、当然ながら最低値は一任なので売れるマテリアル限定のセールなので、売れない方が不思議なのです。でもこの贅沢は数年に一度しかやれないのが実情です。オークションは1回ごとに厳しい波に晒されているのです。今回だけでも20年前のビッドが1000人近くいた時の雰囲気に戻れば良いと思っています。見果てぬ夢かも知れません。

残念なお知らせが有るのです。Lot1186 透かし無30円貼3倍重量便封書年賀 櫛型米沢28.1.1富士山 をW.D.に致します。具体的な現物の取引のコアな情報はまだ全部は手にしてないのですが、起点は件のヤフオクでしょう。ヒントを貰って精査した結果、2印の内の上側の印顆を偽物だと判断しました。裏に封緘印が有る事から第1種便の封書年賀だと思います。封書年賀でも第一種の3倍重量は冷静に見れば無理筋です。基本料金で0付壁画10円を貼っていたのでしょう。2個印の内の下側は本物だと思います。切手が傷だったどうかは分からないのですが、元から貼ってあった切手を剥がして配達夫30円を貼って、3倍重量に見せて偽印を押したのでしょう。下側印顆の【米】の上の切手部の印色が他と違っています。そして2印を比較すれば文字の細部が異なります。印顆の押し方の強弱に所以するものでなく、本質的な図案の相違です。同一性を疑って、【米沢】を1ミリ刻みで調べれば、細部での相違が判ります。この件に関してはすっかり忘れていたし、終わった話かと思っていた亡霊が、善意の数人の手を経てまたもや出て来てしまったのです。今回のケースは、比較対照が出来る情報が十分なので、2印が同一でないという事実で、真正品でないという結論になります。疑って見れば見抜けます。でも単独のマテリアルならこの結論には達せません。インキの成分分析はこのアイテムには使えません。今書けることはこれが限度です。悪意で作った人物は、ここまでの技術を有していることを改めて認識した次第です。前所有者もこのリスクを百もご承知で色んな情報を得られるし、物には極めて厳しい人なので注意深く見たはずですが、希少性とルックスに惚れてしまってスルーしてしまったのでしょうか。そのことは誰も責められません。

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スタート値をご覧いただければ判りますが、売れて然るべき大物で、ノービッドが結構有るのです。満を持してのフロアご参加予定中なので、メールでビッドを入れていないと信じましょう。札が入った物でも、まだまだ本当の勝負はこれからでしょう。代行札も含めて百数十名の本気のビッドが来るはずです。フロアは8日の日曜日ですが、【7日の土曜日】は台東館の会場で1日中下見が可能です。主催者の公益財団法人日本郵趣協会様のご厚意で例年よりも遙かに広い会場での開催になりました。定員では300人強の会場です。COVID19対策でのディスタンスも十分に取れるのです。この下見会場にて【7日(土)1日限り】で即売会を開催いたします。会場の広さに甘えて、段ボール90箱の商品を展開致します。エンタ類もそうですが、FDC、記念切手の額面売り他も半端でないボリュムを持って来ています。10時~17時までたっぷり遊んでいただけます。是非お越しください。1年に1日だけのチャンスですから。