PA103・MA91が終了いたしました。具体的な結果は、ホームページをご覧ください。今回は、オークショニアとして曖昧に済ませていた部分を、クリアにして運営いたしました。従来は顧客利益を忖度して、便宜的に融通を聞かせたり、今回だけは、で妥協したり、ある意味物凄く優しく接して来ていたやり方を、厳格にルールに即して適用したのです。締め切り時間の厳守と会員外の入札の扱いです。
締め切り時間は、オークション誌に書いておりますし、当コラムでも、念を入れて間際に周知いたしました。にも拘らず、デッドラインを超えての入札が有るのです。前回5月のセールでも、正午締め切りの時間を若干過ぎてのE-メールでのビッドが有ったのです。入力の途中なので、何とか今回だけはで救済し、注意喚起をして、相手も謝って了承した人なのです。今回もまた、12時50分のE-メールのビッドでした。この学習能力の無さは、罪悪だし許せません。当然ながら、ビッドは無効にしたのです。ご本人はそれなりのステータスをお持ちだと思っているのでしょうが、それは勘違いも甚だしく、此のルール無視のマナーは社会的には通用しないでしょう。幾ら言っても分からないし、天動説を信奉する人なので、それを承知で対応するしかありません。今後の付き合いは正常には出来るとは思いません。裏切られたという思いの嫌悪感はかなりの物なのです。今日の時点での、締め切り時間後のビッドはあと3件ありました。26日の日曜日の朝7時のFAXでのビッド、メールの部分は有効ですが、終了済みの土曜日のフロア分は無論の事、セール開始前の日曜日の分も無効になるのです。後のお二人は、郵便で私書箱への出された方でした。8月22日の東京晴海の消印と、8月23日の善通寺の消印です。郵便局の人手の関係で、大阪北局の私書箱へ入るのは、深夜2時ぐらいの1回だけだと聞いています。今回のセールに於いては、8月24日のAM2時に入っていないと駄目なのです。弊社としては、24日の朝一に箱を開ければ、次に行くのは28日の朝になるのです。メールのパートはこれで十分に間に合うのですが、フロアセールのメールビッドは24日の正午が必着です。EメールとFaxは、ギリギリでも問題は無いのですが、郵便送付はリスキーです。定めた期日に手元に届いていなければ、何の対応も出来ません。これは幾ら口を酸っぱくしてお願いしてもダメなので、覚えてもらうしかありません。
もう一つの案件は、会員外での入札です。弊社の年会費は、5回のオークションで2000円です。誰が考えても超割安だし、経費には遠く及びません。でも、確信犯的にそれを払わない人がいるのです。オークショニアとしての利益を考えるならば、会員外でもビッドを受け付けて、品物は代金前払いにする、やるかやらないかは別にして、ビッドの扱いも、会員さんには2番値の上まで引き下げて、非会員には、その調整を行わない、という措置を取る手も有るのです。2000円の会費を捨てても、それ以上の金銭の負担を掛けるというやり方だって出来るのです。ビッドした人には分からないペナルティーを与えるという意味なのです。お馬鹿さんは想像力が有りませんから。でも、このやり方は、禁断の木の実を食べることになる。気分の良い物では有りません。今回は、4人の会員外のビッドを拒否しました。コピーを一杯請求して、ビッドはお付き合い程度の人、恐らくは見本誌を請求して会費を払いたくない人、後の2人は中国系、かつては会員であり、取引事績も有るのですが、現時点では会員外の方なのです。この二人の札を外したので、今回は新中国は滅茶安でした。黙って有効で受けていれば、下支えになって、数十万円はハンマープライスは違ったでしょう。でも、それをやってしまうとキリがない。目を瞑って切りました。今回からは、写真版をオールカラーにしたのです。Webでも、全ロットの画像が見られます。この前提条件ならば、会員でも会員外でも、何の差も起きないのです。必ず、会員外のビッドが入ってきてしまいます。会員登録=本人確認せずのオークションへの参加は、古物営業法の規定で許されません。ネットカフェからのなりすましのビッドも有り得ます。そのリスクを消すためには、会員外のビッドは、機械的に断るしかないのです。次回以降は、もっと厳しくやらねばと思っています。ルールを定めてシステム化すれば、オークショニア自身が厳格に守らねばいけないでしょう。金銭的な利益以上に大事な物が有ると思います。
ごく最近、シートの状態で、下部3段に茶色抜けエラーが発見されました。普通切手でこの種の物としては、2006年の金色堂30円金色抜け以来の登場です。下記に資料を載せましたが、持ち出しや横流れでなく、印刷工程でのエラーで有り、特定色を刷る際に、紙が被ったか密着不良で部分的に色抜けになり、最終のチェックがシートの上部のみに為されるために見逃され、郵便局の窓口までは正規のルートで配給されたと思われます。一部の物は色抜けが目立たず、正常の物と誤認してして売られた可能性も有るのでしょう。私の経験でも、出所が郵便局絡みであるケースが殆どですが、詳しくは詮索しておりません。
縁有って手元に来ましたので、全日本郵趣連合の鑑定を取りました。印刷時のエラーである旨の結果を得ております。
現存1点限りでは有りますが、メールオークションにて入札で分割・分譲いたします。銘付10Bを含む右側50Bは1ロットで、最低値は70万円です。左部50Bは縦1列毎に最低値10万円です。左部は複数列のビッドも受け付けますし、シートでのビッド=最低値120万円も有効です。何れのケースも、次点の方の入札値の1万円上で落札になります。刻みは1万円で同値は先着優先、手数料・消費税は不要です。左部は1番札~5番札の方に、6番札の1万円上の値段で、同じ値段で落札になります。
締め切りは9月15日(土)正午必着で、Eメール・FAX・郵便(AM9時締切)の何れかに限ります。弊社のオークションの会員外でも構いませんが、電話でのビッドは受け付けません。最高値のお問合せには応じませんが、弊社HPに、適宜、途中経過を発表します。切り上がった最低値=銘付50Bは2番札、左部50Bは、1列ビッドの6番札、及びご応札者数です。この情報を得た後の再入札も受け付けますが、取り消しは認めません。前もってご連絡頂ければ、弊社店頭での下見も可能です。鑑定書は、シートの状態の物を、右部50Bの落札者に差し上げ、左部の落札者にはコピーを付けます。締切日の12時30分にHPブログにて落札結果を公表、落札された方(及び不落札の方)に迅速に通知いたします。
8月25日―26日開催の第103回フロアオークションが今度の土日に開催です。恐らく台風は抜けると思いますので予定通り開催できるでしょう。なお、メールビッドの締め切りは、E-メールとFaxは明日24日金曜日の正午必着です。私書箱宛ては、明日の朝一の開函で終わりです。日本時間でこの時間を過ぎたビッドは、全て無効になり、理由の如何を問わず、一切救済は致しません。最近特に増えているのが、E-メールでのビッドです。頂いた時点で、Re.で返信しておりますが、当方では正常に受信は出来ているにも関わらず、Re.では送れずに戻って来るケースが数多く発生しております。これへのお問合せを、メールで頂いて、またRe.で返しても、戻って来てしまうのです。まさに、【山羊さん郵便=E-メール】です。想像力を働かせて、付着のお問合せは、メールで無い手段=電話またはFaxでお願い致します。
今回のタームでは、国内での返信不可のケースは有りませんが、海外との通信で数多く発生しております。特に、アメリカの@aol.comは100%、受信は出来ますが送信は出来ませんし、改善の可能性も有りません。イギリスの@talk.com、ドイツの@t-online.deも多くの場合、同じ状況になってしまいます。国内も、明日の締切日に集中してくるE-メールで、今までと同じく、複数件発生することが予想されます。これに関しては、後日レポート致します。
なお、第91回メールセールの締め切りは、8月28日(火)午前9時必着です。今までの例では、こちらへは時間切れでのビッドは殆どありませんが、フロアのtoo lateは毎回10件は発生するのです。特に郵便での2日前の投函は、概ねアウトになることを心しておいて下さい。
8月19日日曜日。午後9時から=『セ・ゴ・ドン』のすぐ後のゴールデンでの放送です。昨年はBS1でしたが、同じテーマでバージョンアップした作りになっているようです。
【届かなかった手紙・時をこえた郵便配達】
太平洋戦争時に米軍に接収された葉書のお話です。一人でかき集めた、17万通の軍事郵便の山の前で、善人のお坊さんが思いのたけを語ってくれるのかな。他にも、ちょっとしたお知り合いも出て来るかも知れません。地上波なので是非ご覧になってください。
昨年5月20日より9月9日に書きました渡辺版の川瀬巴水カシェの吉野熊野FDCに酷似したタイプ違いのカバーの素性が知れました。お二人から仮説での情報を頂いておりましたので、ここで纏めてみたいと思います。山崎好是氏からは、別紙のメールを貰いました。
趣旨は、前田晃氏が制作数以上の注文が来たため、悪意でなく、オフセット版を作ったと読めるのです。渡辺版に関しては確かに切り抜りきカシェきのFDCは存在します。山崎氏の意見では、あたかも不足分を補うための切り抜きが存在する、つまり同じ種類のカバーに於いて、刷り込みと切り抜きが存在しているというご意見でしょうか。熊本展や赤十字募金が切り抜きカシェで有るのは確かです。でも、同時に刷り込みカシェは有るのでしょうか。
結論が意外と簡単に見つかりました。カバー研究会・宮崎清二氏著の「渡辺木版カバーリスト」に出ています。
昭和23.11.20の農婦2円・このカバーからカッシェをカバーに刷り込むことが可能になった、という記載です。つまりそれ以前は。全部(孔版の数字1.5円と3.8円は除く)切り抜きカシェであり、以降は刷り込みカシェで有って、並立しているのではないという意味でしょう。この点からも、吉野熊野の前田晃氏による、補充作成説は否定されると思います。
より強力な情報を、今関顕之氏が見つけてくれました。国会図書館に通って、郵楽会時報・11巻第4号の記事をくれたのです。
昭和24年7月28日発行なので、7月のトピックスは、吉野熊野のFDCに関する情報と見て良いでしょう。署名記事では無いのですが、内容から判断すれば、前田晃氏の筆によると思います。吉野熊野の酷似の偽カバーが、海外からもたらされていることを考えても、「抜け目のない切手商が・・作り始めた」物で、その昔に輸出された物の一部かなと思うのです。偽カバーの消印は、すべて真正です。白封筒のそれに、後年になって人気が出た、川瀬巴水のカシェに似せて、切り抜きカシェを後貼りしたという物ではないでしょう。同種の物は、吉野以外には発行日が接近した、24.5.5発行の、子供の日にのみ存在します。この紛い物は2回で終わったという事でしょう。自慢にはなりませんが集めてみるのも面白いと思います。
渡辺版の巴水と言えば、秋吉誠二郎氏が、立派な本を出されています。「版画家川瀬巴水と渡辺版初日カバー」です。古書のマーケットでも高く取引されるのですが、この本で気になっていたことが有りました。巴水の作品は全て網羅されていると聞いたのですが、2種が洩れて居るかも知れないのです。4回国体と長野平和博です。日本初日カバーしのび草から画像を載せて置きましょう。
FDCの専門家と話をしても、この2種が巴水だろうという意見をよく聞きます。私もそうかな、と思っていたのです。前述の宮崎さんのカバーリストでは、長野平和博は巴水、4国水泳は大塚慶治になっています。
渡辺版のカシェ作家が誰であるかの確定証拠は、カバーに同封されたガリ刷りの解説書です。全てのカバーに入ってはいないので、その法則性は不明です。気になっていたので、折に触れて調べていたら、4国水泳は見つかりました。秋吉さんも宮崎さんも正しかったのです。大塚慶治で間違いありません。でも、長野平和博はどうでしょうか、秋吉さんは、巴水ではない、宮崎さんは巴水だと書いているのです。ガリ刷りの解説書を一生懸命集めているのが、貴重な資料を見つけてくれた、今関さんなので、既に手に入れられているかも知れません。今度会ったら聞いて見たいと思います。
今回から、印刷の手順を変更しました。PDFでデータを印刷会社に送ることで、オールカラー化が可能になりました。みほん刷りの段階では有りますが、仕上がりも問題ないと思います。コストも大幅に削減できると思われます。作業手順の方も、現物を持ち出さずに、若い番号から写真版制作の作業が出来るので、下見準備も随分早く進みます。何時もよりも前倒しで準備完了できました。今回は、夏季休暇の関係で、10日~17日が休業になります。18日の土曜日の16時半までと21日火曜日の午後~24日の金曜日までしか、正規の下見の機会が無いのです。オークション誌の発送は9日ですが、それ以前でもダウンロードで、下見はして頂けます。4日の土曜日は、かなり混んでしまいますので、それ以外の平日のお越しを勧めます。
今回からは、オールカラーにしましたので、Webで全ての情報をご覧いただけます。その意味で、会員様にお届けしている、冊子とWebの情報には何の差もつかないのです。このやり方をすれば、年会費2000円のお支払いを拒否して、会員登録をせずに入札される方が、必ず何人か出て来ます。今までも若干名、その手法を取る方がおられますし、東京の下見会に来て、本を持ち帰り、確信的な非会員で入札されるケースも有りました。多少の不利益を与えても、便宜で受け付けていたのですが、今後は一切排除いたします。ビッドは会員登録を完了されて、締め切り時間内に届いた方の物のみを有効といたします。見本誌請求等で、間に合わないので、今回だけの便宜の受け付けも致しません。また、締め切り時間も厳守いたします。今回の場合は、フロアは8月24日(金)正午(郵便の場合は同じく午前9時)、メールは8月28日(火)午前9時必着です。今までは、何とか救済すべく努力をしておりましたが、不心得者の行為には何らの反省も見られません。オークショニアとしても、幾許かの売り上げ額の減少に見舞われるのですが、それを承知で、ルールを厳格に適応いたします。
余り嬉しい話では無いのですが、この数回、オークションの出品物の内、別封扱いの物が紛失しています。東京の下見会から戻った時点で、全品チェックをしていますので、それ以降のオークション及びバザール開催中の万引き行為が原因です。1度なら勘違い、2度なら偶然も有りますが、それ以上は必然の悪意での所業です。ある程度のめぼしは付いており、所轄の警察署にも被害届を出しております。今後もし現行犯で押さえれば、則刑事事件になるのです。被害額は極めて軽微なのですが、この事案は放置はできませんので、主催者としては厳格な措置を取らざるを得ません。物が欲しいのでなく、病気によるのでしょうが、やってはいけない行為です。下見場所での不自然な動きが有れば、主催者に耳打ちして頂ければ幸いです。