国際物流 事故多発

チョット深刻な事案が連続して発生しています。

信じられないのが、FedEXの紛失です。アメリカのブローカーさんからの出品物が、完全に行方不明になりました。ボストンで集荷完了の情報が出て、配達予定日が表示されて、そのままで、一切動きなし、今までには経験したことの無い現象です。先方から、物を送った事と、トラッキング番号を貰っていたのですが、まさかと思ってコールセンターに連絡したら、アメリカを出た証拠が見つからないとの事。しかも日本のFedEXの事故の取り扱いが最悪、荷姿と内容物の画像を送れ‼!だと。発送済みの連絡を貰ったから、検索を掛けて事故の事実が判明したけれど、それをやっていなければ事故が起きた事すら分からないはず。この件に関しては、私が出来ることは一つしか有りません。シッパーさんに状況を連絡して、アメリカで調べて貰うだけ、それなりに良い物を送って来ていた人だけに、事故の賠償を受けられるかどうかが気がかりです。職業は、事務弁護士なので、適格に動くと思うのですが、FedEXの場合、保険がどうなっているかは不明です。2週間経過も動きが見えないのです。輸送にかかる値段はケタ違いに高いのですが、配達までのスピードと情報開示の正確さゆえに信用できるキャリアだったのですが、一気に崩れ落ちてしまいました。日本のFedEXの責任ではないのですが、後処理が上手くないのです。確実にアメリカでの紛失なので、見通しは暗いと思います。

3月末の書損5円のタイムリミットに向けて、海外の取引先に周知していたのです。額割れを早く送れ、月を超えると安くなるぞ!! 結構な金額の物が届きました。でも、イギリスからの1件が未着でした。2か月近く経っても届かないのです。Royal Mailの書留・小包なので、JPのサイトでも番号での検索が出来るのです。引き受けは3月7日、そのまま動きなし。イギリスから出ていないことの確認は取れています。シッパーさんに調査依頼の届けを出して貰ったのですが、音沙汰ナシ。ところが、5月に入って突然に配達されたのです。私書箱で受け取ったのですが、判は不要、繰り返し確かめたのですが、普通便として船便で来ていたのです。結果オーライなのですが、書留ラベルが剥がれていたのでしょうか。悪意の輩なら、不着事故での賠償要求も出来るのです。私も、差出人もそれはやりませんが、起きてはいけない事故なのです。2カ月間のイライラはお互いにかなりの物だったのです。

去年の12月のオークション誌で未着事故が有りました。イスラエル宛です。コロナの影響は未だに残っていて、普通の航空便は出せません。唯一EMSは【配達予定日数5日】の情報がJPのサイトに出ています。3750円は結構良い値段ですが、間に合うのならやむを得ないと思ったのです。でも、届いていないのです。単に遅延かと思ったのです。JPのHPの情報は全く信用できませんから。でも、完全な未着の事故なのです。少なくとも、受け取っている証拠は有りません。でも、ここらが微妙なのですよ。国際郵便約款での規約に、【EMSとしての扱い云々】の表現が有るのです。平時なら、判取りは必須です。でも、コロナの非常時という事で、非接触・非対面での配達も認められているのです。こちらは、不着事故としての、料金返還の請求を出していますが、色よい返事は来ていません。それ以上に、当方と受取人の双方で、未着の事実の証明を出せみたいな要求をして来ています。何でも、コロナのせいで逃げ切れると思っているのでしょう。

オークション誌は兎も角、海外への物の送付が極めて窮屈になって来ています。相手国のレギュレーションで、すっ高い税金が掛かる場合が有るのです。それを外すための手段も無くは無いのですが、オークショニアは絶対にリスクを被りません。EMSのフルの金額での保険付きの発送が原則です。それが嫌なら、先方に代案を出すべくリクエストします。保険無しの書留でも構いませんが、事故のリスクは先方に負担してもらいます。一般的にはこれで良いのですが、イスラエルが難儀なのです。税関が極めて優秀で、見落とししてくれないのです。【モサド】が入っていますから。日本人では私と同年代、いやかなり上の人しか知らないでしょうが、1960年5月に衝撃的な事件が起きました。ナチスのアドルフ・アイヒマンが、潜伏中のアルゼンチンで拉致されて、イスラエルに連れて来られて翌年処刑されたのです。それをやったのがモサドです。私は小学生の低学年だったのですが、何故かその記憶が刷り込まれているのです。起きた事実を時系列に整理しているというよりも、遡っての後講釈だと思うのですが、モサドと聞くと、反応してしまいます。だからイスラエルの人はもっとだと思います。落札品の日本渡しとか、国際展に行く人への事付けとかいろいろやったのですが、気疲れが強いのです。好意でやるのですが、事故が起きた場合に責任が取れないのです。20%+の税金を払って貰うしかないのかな。EMSでオークションが送れないので、今回はFedEXを使いました。15000円+の負担です。無事に着いて、それ以上にビッドが来れば良いのですが・・・。

物流以外にも、国際取引で環境が激変しています。トラベラーチェックは過去の遺物だし、Demand Draft=送金小切手も無くなりました。私がアメリカに持っていた、パーソナルチェックの口座も、米国非居住者故に閉鎖されました。半年ぐらい前からは、仕向け送金でも被仕向けの受け取りでも、100万円か1万ドル以上の場合、マネロン対策で厳格なエビデンスがいるのです。オークションでの取引なら、100%通るのですが、出向く手間と、個々のディールが1回ごとに完結できることが前提です。なあ~なあでは通らなくなっています。

当たり前と言えば当たり前なのですが、オークション自体の運営も、ちょっと考えて行かねばいけないでしょう。甘えは何時までも続かないと思います。