消費者センターに連絡を!!!

オークション業務がひと段落したので書いてみます。【郵趣】3月号は、この件の情報に疎い人にすれば有益な物かも知れませんが、何時もながら、現状を認識していたとしても、それに対しての対処法を示していないのが歯がゆいのです。ヤフオクは自己責任だから、注意しなさいよ、解決法として水原フィラテリー財団の鑑定を活用しなさいよ、で終わるのでなく、せめて公益財団法人を仰々しく標榜するなら、明らかに詐欺行為を放置しているヤフオクに対して、注意喚起して改善の申し入れ位はするべきでしょう。実はこの記事のゲラを見せて貰っていたのですが、最後の締めのパートに、真偽が判らない物を買う場合には、水原フィラテリー財団の鑑定書を取りなさいという表現が有ったのです。何時ものお得意の表現手法なのですが、今回の相手は、次元が違う価値観で、善良なコレクターを洗脳している悪魔なので、その魔法を解くことからやらねばならないのです。だから強く申し入れて、後半部分は全面的に直して貰いました。現実を直視して、理論でなく実践を元にして動かないといけないのです。実際に玩具みたいな和桜20銭イに、掘り出し物と夢を見て50万払ったり、墨六のレアシラビックの未使用が10万位で短期間で二桁の枚数がヤフオクで流通してしまっているのです。完全に同一のIDでは無いのですが、流通に関しての共通点は【静岡】です。近日中に【たんぶるぽすと】4月号に刺激的な記事が出ます。ヤフオクディールでオープンになっている情報を纏めた物で、キッチリ裏取りしての精査はされていませんが、大いに参考になると思います。

それなりに情報が流れているのでしょう。ビジネス上のお付き合いが無かった色んなレベルの方からも、お問い合わせを頂くことが増えています。荒っぽい言い方をすれば、【静岡】の風雷坊やが出処の物は本人が手彫銅板で作っているのでしょうが、図案に関しては随分とレベルが上がって来ています。でも、手彫切手の真贋は、印刷図案だけでなく、もっと幾つもの重要な要素で判断が出来るので、郵趣界の然るべき組織が出す鑑定書なら切手自体の真贋を間違うことは有りません。ヤフオクレベルの物ならば、一般の手彫のコレクターでも現物を手にすれば簡単に判断できますよ。偽物師達は、常套句として、旧来の鑑定機関の鑑定書には一行の結論以外の詳細な理由がないから信用できない、唯一の絶対的に保証できるのが、牧之原のK-Coinである・・の言い方をしています。それは偽物を作っている輩自身の落書きペーパーで笑止千万だし、良識あるコレクターにすれば、誰も相手にしない妄言なのですが、残念ながら、それを信じている人も少なからずいるのです。郵趣に限らず一般的には鑑定の場合は、結論のみが全てなのが普通です。鑑定結果の詳細の理由を知りたいという気持ちは分かるのですが、それが無いから信用できず、自分の12頁の落書きこそが信用あるという論拠は通用しないのです。

真偽に関するお問い合わせなら簡単に結論は出せますが、それ以上の金銭的要素に関しては絶対的な結論は出せないのです。刑事事件にするのは極めてハードルが高いのです。それが正しいかどうかはともかくとして、事件化するには一定の明瞭な被害金額が必要でしょう。以前に問題になった、皇朝銭の偽造の方は、本物の傷物を溶かして鋳型に流されれば、元素分析では区別が困難なので、刑事は無論ですが民事の裁判でも勝てるとは限りません。古銭の場合は本物の証明を感覚でやるしかないでしょうから疑わしきは罰せずになりかねません。でも、切手の方は民事の係争なら真偽の証明は出来ると思います。但し訴えること自体が大変でしょうが。

ヤフオク!を舞台にして、特定の人物が反復、継続して、詐欺行為を働いているのは明らかです。出品時の付帯条件として、偽物の鑑定が出れば返金しますと謳いながら、身勝手な理屈を捏ねて約定を守らないのは、ヤフオクのレギュレーションに反していると思うのです。ストレートにヤフオクに申し入れても、望むような結果が得られないかと思います。最終的には民事訴訟で損害賠償請求をやる可能性を含みつつ、地元の【消費者センター】に連絡してはどうでしょうか。買い手には何らの瑕疵は有りません。ヤフオクで詐欺的行為に依り被害を受けています。相手も完全に特定できます。相手への注意喚起と、同時にヤフオクの詐欺行為の幇助の責任の追及を依頼するのです。単独なら良く有る事だと見捨てられる事案だとしても、各地から一杯同じような苦情が寄せられれば、事件化できるかも知れません。純粋培養の価値感に基ずく郵趣界マターで終わらすのでなく、社会的な事案だと知らしめる事が有効かと思うのです。【消費者センター】さんは、警察と違って、具現化事案が存在する事が判れば電話位はかけてくれると思います。