やっと8月29日(日)開催のPA118・国際切手展スペッシャルセールの私の受け持ち分の原稿執筆がが終わりました。7月29日(木)に発送出来る予定です。今回は本当に良い物が集まりました。ビッドされる方は大変でしょうが、お手元に届いてから、セールまでの1ヵ月大いに楽しんで頂けると思います。フロアは来月末の日曜日ですが、メールビッドの締め切りが、運営の都合で26日木曜日になりますのでご注意ください。このセールの事前情報は後日少し書いてみたいと思っています。今は、進行中の懸案の【郵摸】を仕上げたいと思います。決定的な一級の資料を紐解きます。これが有れば、今の法律の解釈が完璧に出来るのです。紛れる余地は有りません。丁寧に説明しますので長くなりますが最後までお読み願いたいと思います。意味さえ分かれば【郵摸】は分かり易い法律で、解釈を間違える方がおかしいのです。事前の草案と成立した法律、今現在の許可に係わる総務省の説明を読めば、全ての疑問は解決します。やるべきことを明示しているので、物が法に抵触するのかしないのかに関しては議論の余地は有りません。法には流れが有るのです。でも、なぜこの資料が私の手元にあるかは今は明かせません。改めて読んでみてなる程と思えたのです。

日付は入っていないのですが、郵政省の便箋にタイプで打たれていますのでそのまま引用いたします。誤字等もそのまま載せます。

「郵便切手類模造取締について」

本邦に於ける郵便切手類の研究及び切手蒐集趣味の急速なる普及伸長に伴い、郵便切手類の原寸原色による模造が盛に行われ、流布されている現状に鑑み、これら模造、又は模造の流布が郵便事業の上に及ぼす廬のある障害を未然に防止するとともに、万国郵便条約第七十三条(模造変造の処罰に関する条束)及び第三回国際通貨偽造防止会議決議等、国際取締の事項る具現させる目的で、別案の、取締方針に基き、郵便切手類模造取締に関する法令を早急に制定するよう取運びのことといたしたい。追って、郵便切手類の模造については、曾て逓信省徴章、通信日附印及郵便切手類模造取締規則(明治四二年逓信省令第六十五号)により、厳重に取締を行っていたが、新憲法の施行の結果、命令をもって、処罰事項を規定できなくなったため、郵政省の設置を機に、昭和二十四年九月郵政省・電気通信省令第一号により、同年五月末日限り、廃止され、爾来、空白状態のまゝ今日にいたっているものであるが、桑港、日華、日印平和条約等の調印、発効とともに国際社会に復帰した本邦の現勢から考えても、均衡上、本件取締法規の速かなる制定が望ましい。

なお、郵便切手類と類似の性格を有する収入印紙等の模造取締については、印紙等模造取締規則(昭和十九年大蔵省令第六十四号)によって、いたが、新憲法の施行に伴い、印紙等模造取締法(昭和二十二年法律第百八十九号)に切換え、取り締まりを継続している。本件決裁の上は、取締法規文制定方主管課において然るべく、取計らい願いたい。

参考条例を上げておきます。逓信省徽章、通信日附印及郵便切手類模造取締規則(明治四十二年省令第六十五号)

第三條 未使用又は使用済ノ帝国政府及外国政府ノ発行二係る現行郵便切手其ノ他郵便料金ヲ表彰スヘキ証票二紛ハシキ外観ヲ有スルモノハ逓信大臣ノ許可ヲ受ケタル場合ノ外之ヲ印刷、製造ノ販売ノ(頒)布又ハ使用スルコトヲエス。

次回は、時系列を辿って、現行法を解説します。