2013年3月5日(火)

『スタート値一覧表の一部変更のお知らせ』

PA76・MA66も無事終了いたしました。ご出品・ご応札の皆様方に感謝いたします。両セールを合計して、出品ロット4640・落札ロット3082・金額(手数料含まず)61,056,000落札率66.42%でした。何時ものパターンというよりも、今回も既に、不落札品の8%加算での即売のお申込が多数来ており、4~5%は成約率がアップして、最終的には70%を少し超えるのです。返品は恐らくは数点になるはずです。

ここらの動きには、全く紛れる要素は有りません。数年前ならば、75%+-数%、近年は70%+-数%、テーマでまとまったものが出れば全勝も全敗も有るのですが、平常のセールなら、この数字は不思議なぐらい動きません。

オークションは、売れてこその手数料商売、だから売れない物は元から排除するし、値段の設定も、同じものが繰り返して出てくるメカニズムからして、→右下に見るのです。最低値が一任の場合でも、売れる可能性の皆無の値段は付けませんが、100%の落札率を狙っての、自分で買い取れる値段設定にも致しません。売れて然るべき値付けで、尚も30%のロス=無駄働きが出るという見方も有りますが、物に対しての頭に入っている評価の数字は中々替えることは難しいのです。それに、オークションの場合、高いから要らずに、安ければ買うのでなく、要らないから買わないという因子が強いのです。これを覆すのはオークションのポリシーから変えないと困難です。全て売れて当たり前、値段は二の次というのは日本では難しいのです。

弊社では、システム面で、他社に先駆けて、幾つかのアイデアを実現してきています。スタート値を開示、メール+の応札人数を明示、不落札品の手数料減額での販売・・等です。実務上も上手く回るし、紛れる要素もないのですが、予想外に少し歪が出てきたケースも有るのです。

スタート値一覧(フロアセール)・暫定値開示(メールセール)=何れも、Webで、フロアセールの前日の金曜日に開示、土日のフロア当日にも会場で配布しています。特に、弊社のフロアのコールは1時間で500+、かなりのスピードなので、このリストが無いと、ミスビッドが相次ぎ、苦情の嵐が吹き荒れます。情報をオープンしても、フロアオークションとは、オークショニアが預かっている、最高値(秘匿)と場での競りなので、不利益を被る人はいないのです。メリットのみが有ると判断して良いでしょう。

メールセールの暫定値も、発表されたデータを見ての、値段切り上げの修正も受けるし、数字を参考にしてのビッドを、落ちない物はあきらめるという意味での、予算配分を的確にゼロからやる、つまり不利益を被る人なしで、利益を受ける人が出るというコンセプトでした。ただ、この効果が有り過ぎで、想定外の歪が出ているのです。

今回は、暫定値オープンの金曜日でのデータで、MA66の出品1869ロットに対して、応札ありは902ロット、率で48.26%です。土・日・月の丸3日で最終的に62.60%(不落札即売含まず)になるのですが、Lot4748など、金曜日で応札8・締め切り時で応札15です。増えた7名全員が、暫定リストを参考にされたのではないでしょうが、かなりの方が、Web待ちになっていると思われます。情報を得てのビッドの、有利・不利は深刻化しては発生していないのですが、別件でどうしても、想定外の不都合が発生するのです。

暫定リスト発表後の値段の変更=切り上げは認めます。そうでなければ、かなりの有利不利が出ますから。実際、かなりの人数の方がそうされます。再入札の際に、「値段を切り上げて再入札」と書くか、最初のビッドが1番札で無いのなら問題はないのですが、1番札にも拘わらず、同じロットへの値段を切り上げる方がいるのです。弊社で人の目でチェックして強い札を生かします。出来るだけ注意して、ダブらずに、自分と競らないようにはするのですが、フロア終了後の火曜日に、100人以上のフロアでのデータ入力と、150件レベルのメールセールの入力を短時間でやるために、オークショニアの義務として、自分と競らないようにするサービスは、お約束できません。入力時のエラー音とかも可能なのですが、同じロットへの同一人のビッド入力のケースは色んなケースで、数限りなく起きるので、プログラム的にはつくれないのです。

ビッドされる方は、押しなべて、自分ひとりがお客であるという思い込みをお持ちです。この前提を変えることが出来ないなら、そのことにより起きる軋轢を除くには、根幹の原因を除去するしかないというのが結論です。メールオークションの暫定値を開示するメリットは有るとは思いますが、それ程大きくはない、注意喚起を繰り返し、ダブって自分と競るのは自己責任と言い切れる自信は有りません。殆どの人は、私の想定しているルールを理解してくれているのですが、未だに、毎回FAXを裏表逆送、メールの誤送、締め後の応札が有るのです。対応に努力はしますが、結果は保証できません。特に、一番嫌なのが、ビッドのロットを、EX○○○と書いてくる、お馬鹿さん。EXはExsample=一例として写真を載せています、の意味で、この写真に対してビッドをして下さいでは有りません。もし写真と記事が違っていれば、記事が優先になるのです。これは世界中のどこでも共通のルールです。オークションへのビッドで、写真版のマテリアルを指定しての、EX○○○にはトラブルを起こすという以外の、何の意味もなく、自分はオークションの規定を全く読んでいませんの愚かさの証明になるのです。このビッドが有ったとしても、EXを外して=写真版の現物をFixでなく、書かれた数字でのロットに対してのビッドに変えます。記事と写真が間違っていれば、記事が優先で、写真とは違うロットとして扱うことをお含み置き下さい。オークションの全てのシーンで、間違えないように努力はしますが、ミスは必ず起こります。注意喚起をしても、オークショニアの想定どおりに動けない方がいるという現実から、そのことで生じるトラブルのネタは少しでも除いておきたいのです。繰り返しになりますが、今回のシステムの修正は、スタート値の開示関しての、「メールセールの暫定値公表」を止めるのであって、「フロアセール」に関しては何の変更も御座いません。