2012年11月9日(金)

『FDC アラカルト』
突然、梅田の税理士法人さんから電話を貰いました。弊社のお客さんのお医者さんが亡くなって、相続の手続きを手伝って欲しいとのこと。アレンジして下見、ダンボール15個のアルバムを引き取ってきました。知る人ぞ知る、FDCの大家で、20年以上前にルイスの30通のロットとかをプライベートの取引で買ってもらっていた人でした。菊・田沢・風景・富士鹿あたりで、FDC型録に出ている物の大多数はこの人の物でしょう。収集対象は、戦前は持ってなければ全部買う、戦後は渡辺版に特化、文化部は皆無、JPS・NCC、松屋も数えるほどしか有りません。肉筆がお好きなようで、MCC=藤井は限定番号1番、研究会、FKK、郵趣東京、瀬戸口もそれなりに有りました。平成15年ぐらいまでだと思いますが、ボストークで100冊は有るのです。お遊びでの収集でしょうが、葉書の未使用コレクションが有って、脇付1銭、関東庁濁点楠公往復、支那字分銅往復左書まで入っていました。スポルディングの分銅葉書の軍事郵便5号加刷(鑑定付)を含めれば、組合の未使用は完集になってしまいました。当分温めておきましょう。琉球も中々よさげです。残念ながら未使用なのですが。
20年前のFDC型録では綺麗に写っているものでも、ちょっとシミが出掛かっていたり、ご近所のお友達が、戦前記念の偽FDCの流通に責がある人だったりとか、嫌なことはご存じないまま今年の6月に亡くなられていました。もしかすれば日本一のFDCのコレクターかもしれません。私がコレクションを拝見したのは今回が最初でしたが、想像を遥に超えていました。
台湾行啓と飛行試行は残念ながら手に入らなかったのですが、発表されている物のうちでは、朝鮮字菊20銭と大白多数貼を除けば、通常はパーフェクト、ルイスも1次昭和1円以外は有ったと思います。制定シートと支那字入婚儀は極美の状態です。
売り方はじっくり考えますが、体系だったコレクションを眺めていると、絵になって見えてくる情報があるのです。ここらを何回かで書いてみたいと思います。
昨年のJAPEXで売られた戦後記念のコレクションの、創始75年小型シートの使用済のステータス、元の姿が見つかりました。異形のTOKIOの欧文印の素性も知れるかも。
多分新発見でしょう、大山瀬戸内小型シートのルイスの実逓カバー、「山デブ」に見せて自慢したかったのですが・・。
戦後直ぐの記念切手の版元、切手会とJPS、現物を並べてみれば綺麗にアナライズできて、JPS=日本郵趣協会(常に)でないとわかります。
JAPEXから戻ってきて、落ち着いてから遊びます。