2005年8月12日(金)

「闇に消えた丹頂鶴」
 画像が使えるので書けるテーマの幅が広がります。某オークションのモノクロ写真、瞬間に反応出来る人が何人いるでしょうか。私はセール中でなく、終わった後に気づきました。然るべく筋を当たっての結果ですが、少なくとも3人の人が反応しています。
 オークションの記事は2次円位100円銘付10B 連櫛 NH 最低値 8000
最終の確認は取れてませんが、2番札が60000円、落札値はその上です。高いというか、安いのか、実に中途半端な値段です。
 この切手の場合、確認されている目打形式は3種類、「連櫛逆二連1」が普通で、「下抜全型7つ穴」が続き、「連櫛正二連1」はかなり少ないのです。そしてこの3種の場合、銘10状態では、右耳に1抜け、下耳も「抜ける」のです。一見すれば同じように見えるのですが、特徴を押さえれば、分類にはさほどは苦労いたしません。横目打ちの上・下のズレで、「逆・正」、下耳の余白がなくても全体の乱れで「全型」の区別は容易です。、画像のものはどうでしょうか。右耳を無視して全体図で見れば、「全型」のように思えます。連櫛の安定感と、それに2段抜けの特徴も無いのです。だから「下全7」のバラエティー?
 でも、なぜ右耳に抜けが有る?現行の100面シートの縦型切手の場合、正櫛・逆櫛・連柵・横波・ロータリーを含めても、横耳に完全抜けは無いはずです。大仏80円のそれを流用したにしても、8段目の右耳は途中までしか抜けてません。他額面には存在していない「新目打」かも。
 写真で見つけて、わざわざ、5月13日に下見に来た人がいたのです。でも、この日には、右耳抜けの現物がなく、シミの有る、逆二連の現物を見て、「写真のエラー?」と思って、入札もしなかったと言ってました。それに、この目打は有り得ない。あるべき物が無いのは「エラー」、無いはずのものが有るのは「作為」の可能性も有る。現物を見て、コピーでも残してくれていれば良かったのですが。私は直感では、ポジティブに見てますが。
 実際の素性はどうなのでしょうか、スクリーンや糊でも、もう少し絞込みが出来るのですが如何せん今の所在が不明なのです。是非、首尾よく落手された方の発表を待ちたいのです。知らなかった人が遊びで買える値段では有りませんから。「闇に消えた丹頂鶴」では余りにも勿体無いネタなのです。