2010年3月16日(火)

『オークションのトピックを』
お約束の記事に入る前のイントロで、PA62・MA53のトピックを幾つか書いて置きましょう。まずは、正統派の目玉の2点から。
Lot 3057の大日本郵便切手沿革志 最低値 100万、スタート 125万、落札 155万、メールの1番札が145万、2番札が120万、メールビッドは4人、場でお二人が手を挙げて、メールをクリアで150万、場での2人の競りの更なる一声での155万の落札です。マテリアルとしては、弊社だけでも2年に1回は扱っているし、マーケットトータルでは、年に1点は売り物が出ています。今回の落札者は、一度は持ってみたいという覚悟を決めての、海を渡ってのお越しの方、昨今の相場は120~125万位だけれど、落札値との差は、機会を得て念願のマテリアルを入手出来た喜びが容易に埋めてくれるでしょう。わたくし的には、2番札の150万、メールのトップの145万のビッドが極めて貴重。十二分に留意する価値がある数字なのですよ。
Lot1652U小判2銭貼 那覇ボタ カバー。最低値 30万、スタート 74万、メールは7名 1番札は140万でした。フロアでメールの1番札を一声超えて、145万で落札。コンピュータのシステム上、このケースはビッドの数がプラス1としかカウントされず。実際はフロアでオープンの74万の上で、90万+、100万+、125万+とファイナルの落札者の4人以上のビッドが有りました。ハンマープライスの145万は、赤二のボタのカバーの値段としては、最高記録でしょうか。これも、落札者は、遠路はるばるお越しの、オークションは初めての方、開始前にルールの問合せを戴きました。赤二のボタカバーを熱心に集めていて、これで完集?になるので、覚悟を決めてのお越しでした。このクラスになると、冷静に値踏みしたメールビッドではまず落ちません。仮に予算を超えたとしても、数十年の念願が叶って大満足だと思います。
このカバーは、消印のボタはタイド無、でも全くといって良いほど、真偽は話題に上りませんでした。かなり知れ渡っているお話で、昨年にヤフーで出た、九州の蔵出しやルートの初出しの「薩摩・伊集院・有馬家宛」の一連のカバーの最後の一山だったのです。那覇が5通、宮崎が沢山、鹿児島系も結構有ったようです。弊社に来たのは、本当に最後の最後で、突然、「○○県の△△です。ある人の紹介で・・・。」地名と紹介者のお名前で一発に判りました。先方が用件を切り出す前に、「那覇ボタ?」と聞いていました。ひとしきり話をして、お急ぎでないのなら、オークションが良いですよ、とすすめて、驚くような値段で売れることを約束しました。この結果なら、ご満足戴けるし、紹介者の顔が立つし、先に動いた4通の現所有者もお喜びでしょう。わたしのビジネス上のポイントは、2番札の140万のビッドですが、この需要を充たすのは容易でないかも知れません。チャンスがあれば、具体的には、おなじ山のカバーを2通持ってる人が、賢明に判断して1通を出すならば、いつでもお手伝いできるのですが、その確率は低そうです。
この2点は、ある意味、想定の範囲での動きであり、驚きネタでは有りません。でも、メールオークションの方で結構なドラマが有ったのです。