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エクセルシートをアナライズ

本当に綺麗な明細書でした。日本切手(ごく少数の外国含む)が258行で、締めて1,642,404円、中国が128行で1,503,062円、査定額の総合計は3,145,466円です。大口なのでスペッシャルな値段を提示したと思います。ここのホームページを見ると面白いのです。パートのオバちゃんが、ピンセットで切手を1枚づつつまんで電卓を叩いている様子が見えるのです。そしてこれは嘘でなく実際にやっている事なのです。最低の買い入れ単位は1銭です。支払い時に多分切り上げるとは思いますが、実際に一覧表に出ています。日本の使用済切手=100枚で1円、20円松の波消でもそうなのです。除外品目は有りません。買い取り屋さんの日本切手に対する評価基準は3区分です。【額割れ】別納で潰します。最終的に処分できるのが記念なら85%~88%がMaxなので、逆算しての買い入れ値です。【プレミア】我々とは違う定義です。戦後の場合、額面以上なら機械的にこのカテゴリーに入ります。【その他】使用済・エンタ・FDC・みほんがこちらです。物は有っても要するに評価できる人がいないのです。無理やりにルールを作って買取品のメニューに入れています。作業をするのがパートのオバちゃんなので、社長が定めたマニュアル通りに動きます。余計な判断は致しません。だから良い物は限りなく安いのです。ゼロではないという言い訳の為のビジネスモデルです。でも全てに於いて、基本的に状態には拘りません。額割れはこの計算式でOKです。プレミア物も状態が悪いからと言って、無茶には値段は下げません。逆に言えば、状態が極美であっても査定値を上げることも出来ません。

258行エクセルの日本切手は5タイプに分かれます。A=シートの額割れ・1円~50円未満は80%、50円以上は85%です。大口買い入れの割り率を適用しています。査定額は138,708円です。B=バラの額割れ=記念も普通も一緒です。1円から1000円まで、基本的に1次円単位以降の普通、ビードロ以降の記念・特殊と小型シートが該当します。50円未満が65%、50円以上が70%です。この分の査定額が388,679円有りました。C=プレミアシートです。査定額は309,700円です。詳細は後述します。D=プレミアバラ、型価の高い単片と小型シートと切手帳です。385,822円です。E=専門評価が必要な物でしょう。銘版・CM・みほん・戦前シート・エンタ・FDC・絵葉書等です。419,495円です。これは目玉なので詳しく分析していきます。

Aの買い入れ値の数字、80%~85%はいい値段です。一瞬負けるかなと思いました。でも、チャートの額面ごとの数を見て安心できました。5円20面が166、10円20面が327、15円20面が19、20円20面が6,50円20面が2、60円10円が1です。物の出何処は殆どリタイア状態の元ディーラーです。現役の額割れ屋さんでは有りません。額面のツラで判ります。50円以上の最近の記念はゼロなのです。現行の100面シートもちらほらですが、5円・10円の20面が主体ということは、オリンピックの5+5、花すいせん、三景、まりつき~源氏あたりが多いのです。プレミアを付けては要らないけれど、もろに額割れでも有りません。トータル額面でOKです。7円100面が3シート有りました。掛け率は80%、でも、全部が【発光】だったのです。後期印刷の燐光明瞭、惜しむらくは全体に古色、シート売りはキツイかな。この状態でも1掛けの2万なら私が買っても大丈夫です。本当の額割れ品はごく一部なので、査定額138,708円の5割増しで買いましょう。208,062円です。エクセルは楽なのです、枚数を読まなくても大丈夫、表面(おもてずら)の評価を決めれば単純な掛け算で済むのです。

Bのパートも同じです。1円から1000円まで、現行の日本切手で存在する全額面が有りました。あくまで額面をメインとしたらなのですが、多い順に10円が2642、15円が1898、12円が1734、20円が1012、4円が862、5円が828・・。記念のバラは誤差位です。コイルが結構多いのです。現行のコイルも勿論額割れですが、普通切手は違います。12円の1734、甲虫しか有りません。4円は基本的にオキナエビス、他の額面も95%は普通切手です。小型シートは邪魔なのですが、気になる程は有りません。ここまで書けば判る人もいるでしょう。普通切手の無意味なブロックで、引きの為に紙に100枚貼る必要はない物です。基本的に、10BでCM又は銘付、それらの単片が掃いて捨てる位に有ったのです。12円1734枚、CMと銘付だけどどうやって売るのかな。40円の陽明門でもCM付10Bが11組有りました。有難いし面白いロットです。20円松のCMが無いのは残念ですが、美味しいバラエティーも出るでしょう。現金化に手間が掛かるという、私の都合で値段は押さえましたが、それでも査定値の2倍です。388,679円x2=777,358円と踏みました。

Cの対象は1955年以前の記念・特殊です。幸いなことに今の相場で最悪の小型シートはゼロでした。半分は観光地百選です。文通だけは別格で蒲原を1万円で踏んでいます。結構いい値段だと思います。観光・国体・文化人、そして記念は三博だけ、こちらは状態のロスを前提にしての値踏みだと思います。基本1掛けになってました。状態はさほど悪くありません。銘柄もOKです。5割増に致します。309,700円x1.5=464,550円です。

Dは不思議な品揃えでした。ボストークの図入りが1冊、状態がMixなので高くは踏んでないと思います。欲しくは無いのですが、最大口が制定で4シート、LHで4万~4.6万、郵番帳が52冊で、@700円、これを指標にして5割増に致します。385,822円x1.5=578,733円。

Eは圧倒的に銘付が多いロットです。1昭以降ですが、透かし無までの銘10、航空全般の銘付単片、面白ネタで震災10銭の使用済シートが3000円になってました。産業の100円・500円の綺麗な銘付ペアの評価は型価の15%、銘柄と状態に対してプレミアを付けていないのです。ラッキーなロットです。2倍に評価しましたよ。419,495円x2=838,990円です。

A~Eのマイプレミア額は1,225,289円です。中国と日本のエクセル評価が3,145,456円→5,367,683円になりました。でも、これはほんのの序の口。本番かこれからです。

日本の使用済は100枚で1円です。@1銭なのです。3752枚が38円になっていました。エンタイヤが66通=18,700円です。田沢各種が84枚、24,000円です。プレミアいろいろ2666枚・23480円という物も有りました。さあ。何が有ったでしょうか。次回にお目に掛けましょう。書けるネタが満載です。ジャンボな兄貴とハワイの照道和尚さん、強烈な記事になるでしょう。まさかここで40年ぶりに会えるとは。不思議な出会いに感謝いたしましょう。

中国人のビジネスパートナーの評価です。

詳細な買取評価表が有るので、商売は楽なのです。正確な数字を出しましょう。日本切手は総額1,642,394円、中国切手は1,503,062円、合計査定額3,145,456円です。これ以上でも以下でもないのです。中国から入りましょう。今朝、ビジネスパートナーから買い入れの数字の連絡が有りました。300万+だそうです。中津の買い取り屋さんもかなり真面目に仕事をしているのです。新中国の未使用は、最新の相場新聞を見ての買取なので、ほぼ本土相場の7掛けの数字です。使用済と旧中国は殆ど評価をしていません。150万を0.7で割って210万、買い取り屋さんが踏んでいない使用済と旧中国、エンタ、エラーが90万プラスになるのです。私は300万貰えるので、手数料2割ほど頂いて250万の払いです。売り主に100万追加して払います。

中国切手は、今や日本切手よりも有望商品です。日本の切手商のほぼ全てと、買い取り屋さんは100%が中国人のブローカーを使います。日本国内での流通額はコンマ以下でしょう。弊社には5人以上恐らくは10人近くから取引希望の声が掛かりました。有力どころは、JPSオークションに屯している連中です。殆どが中国出身ですが、日本語が出来、居住地も日本です。基本的に彼らは信用できるのです。無条件の信任でなく、反復継続の取引で、自然と付き合う相手が決まります。10年ほど前に大きい新中国のストックを扱ったので、彼らとの付き合い方を覚えました。直接、間接を問わず、中国切手のオファーが有れば、パートナーに連絡して、電話1本で聞かれた相手に私が買える数字を出せるのです。中国切手でビジネスチャンスに巡り合えば、迷うことなく速攻で取引が完了が出来るのは、大きいアドバンテージになっています。日本切手はだいぶ事情が違います。だからこそ私の出番が有るのです。

 

懐かしきご対面

最初に問い合わせの電話を貰ったのが5月20日、この時点でサンフィラの210万コイルを梃子に、持ち主の素性が割れていました。何で、まさか、やっぱり。余り詳しく書くとプラ―バシーに拘るのでそれは止めておきましょう。待ち人のご来店は22日の土曜日でした。ストックリーフを纏めたボストークが3冊です。一目で誰の物か判りました。郵便創始75年の小型シートのみほん、見覚えのあるオークションの梱包付きで、メモの値段が13万、私が20数年前に八丁堀のホリデーインの米国サンフィラで競って負けたその物です。当時も今も私の評価は同じです。売れて15万と読むのです。制定のみほんは、32万になっていました。私の評価よりも上なのです。アンダービッダーは浜松の松島さんでしょう。買った人は、あの頃は肩で風切って闊歩していたのです。私と松島さんの目一杯のビッドを撥ねて買っていたのはディーラーとして大したものだと思います。今となれば懐かしさが満載です。

凝縮された3冊を評価して、いい数字を出しましたよ。10分位のパラパラめくりで踏んで、ざっくりと1000万かなと言ったのです。10日かけて詳細を調べても、同じ数字になるのです。額面計算でなく、ひねり物なので、かえって瞬時に足し算が出来るのです。そして商売っ気よりも、捻って料理したいというオークショニアの血が騒いだので、即金の買い取りでなく、オークションへの出品を強く勧めたのです。精算まで数か月は掛かるけれど、絶対に手取りは増えるはず、税金も心配ないように教えるからと。

持って来てくれた3冊が全部では無いのです。ネットで調べて、査定を依頼中の物が有る。今回の物は古くて使っているので、価値は無いと思っていたので誰にも見せていない、別口で未使用が3箱位有って、いま計算を頼んでいて、途中経過で300万を超えていると言うのです。前の持ち主の素性からして、記念の額割れが山ほどあるとは思いません。未使用だって、額割れ品がメインでなく、銘版や目打形式のプレミア物が多いはず。だから商売は暫し中断、買い取り屋さんの未使用物の評価が300万なら、私ならミズテンで500万は出せますよ。でも占めて1500万の買取よりも、基本的にオークションでの出品の線でまとまりました。全品はオークションには無理なので、一部は現金決済での買い取りです。手付=内金で、買い取り屋さんの見積額は喜んで払えるのです。

幸運な持ち主が最初に声を掛けたのは、ネットの検索で圧倒的に第一位、高価買取のバイセルさん、東証マザーズ上場で従業員が594人、専門の査定スタッフを250人抱えているガリバー企業だったのです。テレビでもコマーシャルを流しています。彼が電話で呼んで評価を聞いたら10万円、当然拒否したら、量が多いので調べたいと言って持ち帰って出た数字が50万、売主さんはこの値段の違いに不信を持ったので、別の業者に依頼したのです。大阪・中津の「切手専門買取屋」さん。1枚残らず評価するし、全部の明細もチャートで出すのが売りなのです。1週間ほど掛けて実際にエクセルシートを作ってくれました。その数字が314万5456円。50万と314万は値段違えども物は完全に同一です。でもこの2件の査定には、弊社に最初に持って来てくれた使用済やカバーは入っていません。もしあっても、評価の数字は数万円も違わないのでしょうが・・・。

大筋はこの時の面談で決まってました。後は時間を調整しての全部の物の持ち込みと内金の引き渡しだけ。こちらの都合でオークション明けの6月5日の土曜日にして貰ったのです。バイセルの悪評は轟いています。弊社に出入りする同業者は異口同音に言うのです。別の物を買いに行ったら、切手も大量に有ったけど、安く持っていかれてしまっていた・・。テレビとネットは凄いのです。「1枚残らず評価しますの買取屋」さんの評判も聞いています。真面目で信用できるのだそうです。でも、その評判と評価しての買値はリンクはしないかも知れません。切手の売買で儲ける方法は2種類です。買って儲ける、売値が決まっているので逆算しての鞘抜きです。額割れ商売や記念のアルバム物商売はこれなのです。もう一つは売って儲ける、買う時点での一定のヘッジは掛けるけれど、実際の儲けは売った時点で確定です。ひねり物はこちらです。今回のディールで買い取り屋さんは前者、弊社は勿論後者です。本質的に評価の基準が違うのです。詳細を分析して見ましょうか。物凄く興味が有ったので、物と一緒に明細書を持って来て貰ったのです。

朝鮮字菊完貼りカバー 30.SEPT・00

その名前は、バーゼルのメリヤン宛の旧小判貼の素敵なカバーでお馴染みです。。ここも横浜の貿易会社で切手を扱っていて、ニューイッシューを輸出していたと思います。印刷でなく、宛先文字が綺麗なペン書きなのが好ましいのです。横浜からバーゼルなので、デスティネーションも料金も捻りは無いのですがルックス故に人気が高いのです。詳しい経緯は知らないのですが、郵趣のマーケットでのメリヤン物は、スイス・バーゼルのハッセル婆さんから出ています。時系列の並べればちょっとした矛盾もあるかも知れませんが、体験した事実を軸に推測を交えて書いてしまいます。私のビジネスに於いての、不戦敗・ボロ負け・歓喜・負けても納得、そして今・・です。

ハッセルのメリヤン小判で有名なお話は、Dr.市田左右一氏が買った、ドンゴロス一杯の紙付でしょう。1980年をそんなには遡らないと思います。きっかけは、ドイツ・エッセンでのアジア切手展?だったような気がするのです。切手のコレクションのテーマとしての【アジア】をメインにしてなのか、何かのイベントとのタイアップだったのかも知れません。この時点では私は全くの門外漢で部外者でした。そんなお話が有る事すら知りませんでした。でも、北園君は行っていたのです。随分と日本物が有ったと聞きました。名前は売れていないけれど、アジア物に強い欧州のディーラーが沢山出ていたのです。ベルリン・ビスマルク通りのシュルツundシュラーゼ、アムスのフィル・ツワルト、同じくヨハン・クラベンダム、リヨンのペリューは知りませんが、大陸中のアジア物を扱うディーラーが集結していました。そして、バーゼルのハッセル婆さんも。北園君にも声が掛かったのです。自宅においで、JAPANはもっとたくさん有るから・・。市田さんがドンゴロス小判を買ったのがこの時かどうかは判りません。でも、結構良い読みかなと思います。北園君は千載一遇のチャンスを逃したのです。私は当然不戦敗、敗者復活の術も無いと思ったのです。今にして思えば、エッセン展あたりで、ハッセル婆さんは店じまいに入ったのでしょう。色んなところで物を目にするようになったのです。

1980年より少し後に、私は海外でのオークションのビッドする術を覚えました。スタートして本当に直ぐ後です。アメリカ・ミシガンのちっちゃなオークションで驚きの出会いが有りました。このオークションハウスは今は有るか無いか分かりません。Robert E. Lippertという名前です。あんまり買った覚えが無いのですが、忘れられない1通のカバーが有るのです。物は朝鮮字完貼 局はNINSENかFUSANのどちらかです。日付は今も目に焼き付いています。30・SEPT・00、現地の郵便局長差し出しで、バーゼルのメリヤン宛、そこそこ大きい封筒の書留です。日付がポイントです。朝鮮字11/2銭発行の前日です。完貼りだけれど、勿論11/2銭は貼ってません。中身は翌日発行の新切手の二つ折れシートだったと夢見るのです。この時でも物の希少性は判ります。でも、オークションのEstimateの値段に引きずられてしまったのです。カタログには、スコットの値段が出ていました。使用済の数字です。11/2銭抜きなので、300~400ドルだったかな。頑張って10倍も入れたら落ちるかな?・・でも、一声負けてしまったのです。朝鮮字の完貼りは他にも有るのです。肥後増雄さんが持っていた物と混同されることが多いのですが、これとは全く違います。それ以降もずっと、意識して出てくることを待っているのですが、杳として行方は不明です。私が負けた相手は日本人ではないような気がします。一声違いでもボロ負けです。

良い物を見つければ、飛び込まないと勝てない事を実体験出来たのです。1983年だったかな、ドイツのマイナーなオークションハウス、Waigand & Waigandのモノクロの写真版に赤二の使用済が10枚程並んでいました。全部目打が13で、ボタと◎と電信印、ボリュームは2~3万枚と書いてあったと思います。値段は数百マルクだったでしょう。直感で買いにかかったのです。この時点でドイツ人のオークションエージェントを使っていたので、数字でなくてプラスアルファの条件を付けたビッドをしたのです。外人さんは日本の束は買いません。こんなマイナーオークション、誰も知らないでしょう。ただ一人を除いては。日本からのビッドには絶対に負けない数字で預けました。参考値の数百倍、予想通りで期待以上に一桁安く落ちたのです。誰が入れるかが分かっていたから、エージェントを使ってこそやれた勝負なのです。明治21年限定の赤二の万束が2つです。藁紙が皆無、基本的に郵便消で全国網羅の紙付でした。バーゼルから零れた、メリヤン小判だと思います。ハッセル婆さんは商売を止めたのかな。ゴミだと思って捨て値で処分したのでしょう。物が着くのが待ち遠しくて・・・、水剥がしで水が真っ赤に染まりました。

スイスのウイルのInterphila AG、ジョン・ポール・バッハがオークショニアでした。当地の大手4社の次の次に位置するオークションハウス、ここも今やありません。最後のメリヤンのマテリアルが出たのです。ハッセルでなく、メリヤン自身の手彫のコレクションだと思います。1銭MLLのペア・〇郡、200文のリタッチを含むペア・白抜神戸、基本的には使用済で良い物が目白押し、30万ぐらいの参考値、この時になると、ある程度メリヤンの赤二を売った利益が有ったし、オークションでの飛び込み方も分かっていて、良い値段でビッドしたのです。落ちるかなの数字でなく、売りたい値段にプラスしてMaxの数字を切るのです。自分が買うならMaxプライスより安く落ちる、負ける場合は自分の値段の上で買っていただく。安くは買わさない数字です。700万だったかな。でも、一声負けました。私が場で負けた相手は北園君、ノンリミットで代行札を預かっていたのです。依頼者に随分と嫌味を言われたと聞きました。

フランスとスイスと、40年程昔に戻っての旅でした。今度は大阪での今のビジネスを書きましょう。東証マザーズ上場の似非同業者「買売株式会社」、一枚残らずパートのオバちゃんが1銭まで評価する真面目な「切手専門買取屋」さん、数字を並べて遊びましょう。実際にこんなことが有るのです。

AUDOYERとPEYRIEUX

前回の記事に反応が有りました。お一人が正解をくれました。昭和切手のコイル貼、昔オークションで見て吃驚したというコメントで、同時に続きの話をリクエストされました。今回のディールでは一杯ネタを持っています。書きたい気分なので幾らでも書けるのです。楽しみながらボチボチやりましょう。思い出話だけれど、初い情報が満載です。我ながら改めて振り返って、あんなこともやって来たんだという、ノスタルジーに浸ってます。忘れていた思い出話から書きましょう。

AUDOYERとPEYRIEUX

〇〇Philatekic Centerの〇〇は、Sunです。名前の伏字はAUDOYER、見覚えがあるでしょう。差出人も受取人も共にGEORGESです。横浜で貿易会社を経営していて、取引品目に日本切手を含んでいたのだと思います。30年程前でしょうか、この名前絡みのマテリアルが大挙して日本にやって来たのです。出所はメリヤンに於ける、ハッセル婆さんという立場で、Lyonのディーラーに膨大な量の日本切手のストックが有ったのです。噂では聞いていました。お宝の持ち主の読み方はペリューなので、恐らくはPEYRIEUX爺さんだと思います。気難し屋だと聞きました。何人かの日本人がチャレンジしたのですが、誰も商売できなかったそうです。風の便りでは日本人が大嫌いだそうです。理由は判りませんが。この頃のフランスに日本切手が分かるセミプロが4人いたのです。巴里響のチェリストのアンドレ・ローラン、アフリカの土地改良技術者から転じて台湾料理の店を持った、ディジョンのコン・ウエンスン、そして名前だけの間接的な付き合いだけれど、パスカル君とH・N。

パリのDemarest=デマレというオークションに素晴らしい綺麗な単片のロットが出たのです。500文2版の赤坂検査済のカット、旧小12銭のKB2遠江二俣、あと数点目玉が入った小ロットでした。この頃の私は、今よりも遙かに真面目に仕事をしていました。良い物を見つけたので、当然やる気満々でセールの日を待ち構えていたのです。突然に、予告も前触れもなしのローランからの電話でした。今度のデマレ、パリの他の連中を降ろすから、一緒にやらないか、の誘いでした。参考値は1万円、私は普通に踏んで200万位は覚悟してました。札を1枚外したら、フランスでのオークションなら如何なる珍品のロットでもゴミの値段で落ちるのです。ローランのコーディネートなのでストレスは有りません。喜んで受けました。私は100万を払い物を貰う、現金はパリの4人で分配でしょう。ただ1回この時だけの不思議なデーールだったのです。コンからも面白いオファーが来たのです。三五六の6銭にフランス船内印消の実逓がオークションに出ている。幾らで私が買うかを教えてくれだったのです。消印の日付がちょっと遅いのが気になったのですが、聞いた話では良い物だと思いました。200万の数字を出しました。これも勿論商売成立です。

アメリカは広すぎるので対応不可能、ドイツとスイスと北欧は自分で出かければ勝負できる。イギリスとオランダとベルギーは北園君頼りだったのかな。でも、フランスには手が出なかったのです。特別なお誘いが有れば別ですが。LyonのPeyrieuxにはローランもコンも、気難し屋の爺さんに商売を拒否されました。噂では、手彫の本物を偽の値段で買おうとしたのがばれたというのが有るのですが、私の直感ではそれはガセだと思います。騙しているのがバレテ、機嫌を損ねて出禁にされるよりも、真っ当に教えて信用されて買ってしまえば、売る時点で知識の付加価値を付けて儲ける事を、ローランもコンも出来るからです。ペリュー爺さんとは相性が悪かったのでしょう。結局、マルセイユのSussman,Paulが取りました。人当たりが柔らかく、いつもニコニコしているパリジャンです。コイルのカバーのサンフィラへは出品は彼が直接か、誰かが間に入ったのかは今や分かりません。ハンマープライス210万は当時のレコードでした。産金ビルでのフロアです。私は場に出ていないのです。絶対に知っているであろう人に聞きました。小林君にです。オードワイユのコイルの210万、誰が買ったの?即答でしたよ。でもその答えの人の名前は今はまだ内緒にして置きましょう。競ったのは誰かは彼も覚えていません。成田さん、和田さん、白木さん、大穴で林君、今度売りに出せばガラリと面子は変わるかな。乃木2銭貼盲人用点字のパターンを密かに期待しています。このお話はもう少し引っ張って、今は過去にタイムトリップ致しましょう。

間接ですが、私もAudoyerの使用済を扱ったことが有るのです。芦ノ湖の8.5銭抜きのブロック、欧文櫛型YOKOHAMAです。それ以外に芦ノ湖9.5銭とUPU加盟50年4種完のフランス船内印が有りました。サスマンが持ち込んできて、後藤ブラザーズの弟さんが丸ごと私に振って来ました。当時はいいネタだと思ったのです。オードワイユの事は知っていたし、実逓のエンタからの剥がしだと分かっていました。フランス船内印と言うと、知ったかぶりをして、全部がローランが作った偽消しだと触れ回るお馬鹿もいるのですが、ちょっとは勉強しなさいよ。物のルートを精査すれば良いか悪いかは判ります。後藤重義さんは早死にしたのが惜しまれます。彼とは短い付き合いだったのです。この山の彼の売値は、型価の35%だったかな。200万位は払ったので、相当なボリュームだったのです。同じ物が一杯ある、物が良くても物凄く扱いに悩みます。芦ノ湖の欧文の田型とフランス船内印なら、売る値段とすればフル型なら楽勝です。でも無制限には売れません。売れる数を逆読みするのです。最初は高くなりすぎるのでそれの対処も必要です。値段を意図して抑えるのです。割戻して3分の1売れば、トントンです。後藤重義さんが矜持を保つであろう事に掛けたのです。チョロ消を除いて、消印が読める物は一切他には流さない、自分のコレクションにする気すらない、これが彼からのオファー時の条件でした。信じましたよ。20数年は経っているのですが、彼は約束を守ってくれていたのです。芦ノ湖のYOKOHAMAのブロックとUPU加盟のフランス船内印消は、ペリュー→サスマン→重さん→私のルート以外にこぼれた物は無いはずです。芦ノ湖のブロックはまだ残っているのです。随分と売ったはずですが、元は取れているので良しとしましょうか。

本筋に入る前にもう一本書いて置きましょう。メリアン→ハッセル婆さんのお話です。1980年頃の伝説のエッセンでのアジア切手展、私は数年、間に合わずでした。

 

 

それは何?

コロナ下のワンデーフロアセールは終了、発送も完了して、私の仕事のリズムは8月末のパシフィコ横浜でのスぺッシャルセールの編集に入っています。予定していた物以外にも期待していた物、思わぬ物もやって来て、フロア分だけで3000ロット位になりそうな雰囲気です。各分野に於いて良い物が並びます。

5月のフロアセール開催中に、気になる情報が有りました。5月15日のSNSの2チャンネル(5チャンネル)に面白いネタが流れたのです。雰囲気的に、お茶らけや100%のガセでは無いと見えました。でも同時に、あっそ、縁が無いとも思ったのです。こちらからは動くわけには行かないのです。でも、数日を経ずして、まさかの電話が有ったのです。弊社を推薦してくれる書き込みを見てのアクションでした。話の雰囲気で一発で判りましたよ。当然、持って来てよの話になるのです。でも、こちらはオークションの真っ最中、余計な時間は取れません。取りあえず、何が有るかを確かめに入ったのです。先方はずぶの素人さん、アルバムとストックブック、シートファイルの区別が出来ません。カバーと葉書の違いも分かりません。竜と見返りの違いだって無理なのです。この前提条件で全体像を探るのです。コレクションの評価なら、どんな物でも同じ条件で値段を踏めば、誰が相手でも勝てる自信は有りますよ。弊社の場合、合い見積もりは大歓迎だし、後だしジャンケンをされても負けたことは有りません。でも、兎も角物を見ないと駄目なのです。

色んな方向から探りを入れたのです。当然ながら高そうなものを聞くのです。何とか聞き出せたのが、210万の数字の封筒が有る。〇〇PHILATEKIC CENTERの台紙が付いている、フランスの封筒だと言うのです。瞬時にデグロンと思ったのです。ちょっと割高だけど、有り得なくはない。封筒の裏を見てください。横浜郵便汽船会社社長・デグロン君の四角い判が付いてない? 違ったのです。ならばバロンモンテにチャレンジです。フランスから日本宛のふる~い封筒、宛先はEDOになってない? これもノーです。貼ってる切手を聞きました。日本切手なのは確かだという返事です。5円と2円、3円、4円、14円を沢山貼って有る。消印を読んで貰ったのです。YOKOHAMA 19.5.39、これで私は判りました。

大きく硬い封筒でクリーム色、差出人と受取人の名前が印刷してある、差し出しはYOKOHAMAで、宛先はフランスのENTRAIGUES、両方ともに同じ名前のGEORGES 〇〇〇〇〇〇〇でしょう。相手は吃驚してました。ドンピシャで当たっていたのです。的確なヒントを出しましょう。先方さんは切手には素人です。額面は正しくは5円は5厘、2円~14円は【銭】です。貼ってる枚数は5額面が各6枚、他に料金合わせで15銭、締めて156銭貼の書留です。情報は過不足なく示しています。さあ、分かる人居るのかな?

郵便切手類等模造取締法の法的考察

5月14日(金)に新聞、テレビ等で大きく報道された郵便切手に関する案件が有りました。社会的な関心が大きく私の周辺でも話題になっています。公権力の法的な行為での事案なのですが、摘発した警視庁高輪署保安課及び報道機関が、細部に於いて幾つかの部分で明らかに法解釈を誤っており、適切でない取り扱いをしている旨推測できる故、根拠を示して公表周知したいと思います。あくまで、報道されている事例が事実であるとして論じます。私を含め切手に携わっている物全員の総意として、昨今のヤフオクを初めとしての郵趣のマーケットでの変造・偽造品の氾濫には強い怒りを覚えており、法的な措置によりその流通を差し止めたいと思っておりました。本年1月に、郵便切手類等模造取締法(以下郵摸と記す)により、数人の不心得の輩が立件された事は嬉しい驚きでした。その際の押収物に、【東芝ゼロ円】のリプリントが含まれていたのですが、今回の摘発のメインマテリアルとして、【東芝ゼロ円】のオリジナル20面シートが含まれているのです。警察署が誤認するのは当たり前なのですが、法的に考察すれば、根本的に間違っている措置なのです。警視庁保安課から所轄地の地検に書類送検され、今後の扱いが決まるのですが、法的には100%の確率で不起訴になってしまいます。警察レベルでは法を精査はしませんが、検事は公判維持=有罪判決を得る事を前提に処分を決します。迷うことなく有罪の立証が無理なことに気付くと思います。

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郵摸の法文を載せて置きます。

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ポイントは公布日が昭和47年6月1日、施行は同年12月1日であるです。法律のイロハのイとして、法令不遡及の原則が有ります。施行日以前の行為を法の名で罰する事は出来ません。この法律は作る際の準備段階で、当時郵政省にお勤めの職員(故人)が主導的役割を果たされており当時の資料も残されている事をご遺族から聞き及んでいます。私もお付き合いが有った郵趣家なので、法文もストレスなく解釈できる表現になっています。

今回の案件では郵摸の第一条のみで結論が出せます。該当のマテリアルが法に触れるか否かをアナライズ致します。〇は郵摸に抵触しない物、Xは郵摸の抵触し摘発の対象になる物です。

Ⓐ 昭和47年12月1日以前に製造された物は全て〇です。法令不遡及の原則が根拠です。

Ⓑ 郵摸の第一条2項に該当する、国内外の全ての正規の郵便切手及び、郵政大臣(総務大臣と読み替え)が認めた関連品は〇です。

Ⓒ 郵便切手でない、印紙・シール・ラベル・証紙類は対象外なので、オリジナルもリプリントも〇です。

上記に含まれない、郵便切手の類似品・変造品、模造品で、昭和47年12月1日以降に当局の許可を得ずして作成された内外の郵便切手に類似した顔を持つ紙片がXになります。

具体例を例示すれば、菊切手の郵便目的用の偽物、手彫・旧小判の和田製の模造品・新昭和の輸出用のリプリント・切手経済社の月雁と見返りの摸刻はⒶに該当しますので〇です。全てのみほん切手・エッセイ・プルーフなどはⒷなので〇です。ⒶⒷ共に郵便法の解釈を越えての包括の定義なので間違いは起こりません。村送り・坂東ラーゲル・印紙・証紙は真正品もリプリントもⒸなので郵摸の対象外です。

今回現実に事件化している物を整理します。ヤフオクに流通している物を含んでの分析です。手彫切手の偽物は製造日で分かれます。昭和47年12月1日以前は〇、以降はXです。直近のヤフオクに出ているパソコンで作った物や一部を変造した物はXです。模造品・リプリントと謳っても郵摸ではXです。免責されません。作ることも売ることも同罪です。郵便法上の有価証券としての効力でなく、外形での類似性で判断されます。月雁も昭和40年前半以前作は〇、今作ったらXです。リプリントでの〇Xは、ベースが郵政大臣が許可したか否かで結論が分かれます。琉球の100円加刷は正規品は勿論〇ですが、直近作の物はXです。満州の国防献金も本物は〇、リプリントはXです。村送り・坂東ラーゲルは本物も偽物も郵摸では〇です。かつお釣りが微妙です。郵便切手であるか否かの定義が定まっていないのです。当局から印刷会社へに発注書は存在するのですが、窓口では売られておらず、郵便法上の切手では有りません。本物は勿論〇ですし、当時に作られたリプリントも〇です。最近に悪意で作った偽物は郵摸ではグレーゾーンになるのです。本物が切手なら、直近の偽造品はX、切手で無いのなら偽物は〇です。リプリントが〇の物もあくまで郵摸に於いての区分なので、真正品と偽って売れば、詐欺罪に問われます。郵摸とは比べ物にならない重罪なので絶対にやってはいけません。ヤマセミ80円他の現行切手の郵便使用目的の偽造品は、郵摸でもXですが有価証券偽造罪・偽造有価証券使用罪で摘発されます。郵摸とは比較にならない犯罪です。ヤマセミの使用済は微妙です。郵便法や有価証券偽造罪違反にはならないのですが、郵摸には該当の記載が有りません。△として置きましょう。

最重要のテーマに移ります。【東芝ゼロ円】金魚と弥勒です。絶対的に結論が出せる資料が有るのです。

郵郵管 第 464号 昭和41年10月20日

東京芝浦電気株式会社 機器事業部長 〇〇〇〇殿

郵政省郵務局長  △△△△

実験用模擬切手類の作成について

『昭和41年10月17日付けをもってお申し越しの現行切手・料金印面の図柄の一部を使用することにつきましては、当該模擬切手類の現品を必要な実用実験以外の用途に使用しないことを     条件として、承認いたします』 発行枚数は各3万枚です。

後日の流通の実態はさて置いて、マテリアルとしては、郵政大臣の許可のもとで作成されており郵摸第一条2項で記された紙片に該当いたします。郵摸では〇、リプリントはXで紛れは有りません。大蔵省印刷局にて作成され、ゲーベルグラビア印刷・スクリーン230線・PVA糊、シート構成は2x10面、1500シートで41年10月後半印刷です。

(因みに東芝及び日本電気の2本バー加刷に於いても、昭和42年3月6日から47年3月31日付で同様の許可書が発行され、作製されています。)

今回摘発された該当品には私も接点が有るのです。3年間でヤフオクで1000万以上荒稼ぎした、横浜の古物商(53)からは、弊社を含めて複数の同業者が売込みを受けています。袋単位で持っているから値段を付けろのオファーでした。各自理由は色々ですが、当然ながら取引は不成立です。幸運にも東芝ゼロ円を数袋バッタで手にした彼は大儲けをしたでしょうが、運悪く蹴躓いたという事でしょう。私とのビジネスの断り文句が、信頼感が構築できないので取引しないという捨てセリフだったことを忘れていません。被摘発者が私の知り合いなら、何としても助けに動きますが、この人物には関わるつもりは有りません。今年1月の摘発時にも【東芝ゼロ円】は有ったのですが、今回とは別個のリプリントだったと思います。これは郵摸Xなのです。警察が同じ物だと誤認するのはさもありなん、なのですが当事者は大変な思いをしたでしょう。私が持っている貴重な情報を持ってはいないでしょうから、証拠を示しての反論は困難だと思います。郵摸は最高刑が懲役1年なので、必要弁護事件では有りません。弁護士が付かずに法的措置が済んでしまう可能性も有るのです。法律を根拠に争えば絶対に無罪だし、普通の流れなら検事がストップを掛けて不起訴でしょうが、無知ゆえに略式起訴とか罰金での現品没収も有り得ます。法的に無知なら自身がその責を負うのです。

警察と報道機関が誤認するのは判りますが、腹が立つのはヤフオクです。東芝ゼロ円は最初の摘発から出品をシャットアウトしています。郵摸を根拠にすればこれは不当な扱いです。でも、その反面、郵摸でXな物を、平気で出品させているのです。判断基準に整合性が取れていないし、議論をすることも不可能です。ならば公権力動かしましょうか。パソコン作の紛い物は模造・リプリントと謳ったとしても、出品させるのは違法なのです。高輪警察署保安課がマジで動いてくれるなら、喜んで情報提供も物の判断の協力も致します。今回の件がきっかけになって、ヤフオクでの紛い物追放に繋がれば郵趣界にとってパッピーな結果になるのですが。ヤフオクはオークショニアでなく単なる寺銭稼ぎの場所貸しだと承知の上でちょっと誘って見ましょうか。

 

 

 

ホットな情報を公開します。

幾つか引っかかっていた案件が解決、本日のオークションの準備も完了いたしました。ちょっと時間が出来たので直近の情報を3件公開いたします。

PA116回のフロアとMA101回のメールですが、メールビッドの受け付け番号は555番まで来ました。PA分のメールビッドは26日正午で締め切りです。MA分のメールは来週火曜日AM9時まで受け付けます。これの追加のビッドが約100名、フロア参加者は実数で100名弱かなと思います。トータルのご応札者数は700+、ご出品者が70~80名、つまりオークションの会員さんのジャスト半数が1回のセールに参加してくれるのです。この比率は常に一定です。PA116分しかデータは見ていないのですが、ロット数2709に対して、入札有りが1686ロット、62.22%です。フロアでは1割程度伸びて68%、不落札品の即売で3%プラスして、落札率は70%を少し超える雰囲気です。PAの最低値の合計は31,145,000円に対して、フロアのスタート値の合計が42,027,100円なので、ビッドが入った分での最低値に対しての伸びが1100万円弱です。因みに1番札の合計値が44,130,150円で、ここらの数字がフロアセールの目標になるのですが、それの達成はかなり困難です。MAにはこの指標は使えないのですが、落札率に於いてはフロアもメールも然程差は出ません。PA・MAトータルでのハンマープライスの合計は最低値の2割増し、落札率は70%が大雑把の目標になるのです。コロナ下のフロアセールなので、場に来てくれる人の人数は何時もの7割ですが、売上他は普段と然程変わらないと思います。でも、バザールも含めて皆さまに以前のようにお目に掛かれる日が戻ってくることを望んでいます。

【明治初期消印・ビジュアル印影集】のご注文は予想通りの人たちから順調に頂いています。当初は当ブログでのご案内、数日前に広告掲載の「郵趣」がお手元に届いたと思います。情報オープン後の1ヵ月で、ほぼ9割は来てしまうと思います。たらたらとは売れ続けることは期待できません。ブログと郵趣のご注文の比率が気になるのですが、スタートの違いから現時点では圧倒的にブログ経由が優勢です。ターゲットが地元印のコレクターなので、100%弊社の会員さんです。現時点では当然ながらブログ経由のE-メールでのご注文が9割以上、郵趣がソースのFAXとレターが極まれに混じります。当初の予想では、日本全国・全部のご注文が5名弱、個別のご注文の頭数が100名+と読んでいました。スタートして10日弱で、全部が3名から、頭数で70名ぐらいです。これから「郵趣」経由と口コミさんが入って来るので、目標はクリアできるかなと思います。ちょっと違うよ、でもさもありなんの要求が2件来たのです。全部買うから安くしろ。一国全部でなく、特定の郡だけ欲しい・・。即座にゼロ回答で返しました。この企画はビジネスベースでは合いません。イニシャルコストが、編集者への謝礼で10万円、データでお世話になった、タカハシスタンプさんと鳴美さんへセット贈呈、郵趣の広告費を入れて、締めて40万掛かっています。弊社の利益は1頁@10円です。4万ページ売れてトントンです。セットが1807頁なので、22組売らねばなりません。これは無理な相談です。ターゲットは地元印のコレクターです。この人たちはオークションでの最良のお客さんなので、サービス出来れば良いのです。駄目元のつもりか、合理的な要求かわかりませんが、値引きご要求のお二人にはちょっと失望したのです。全部買うから安くしろのお気持ちは判ります。定価の63,000の設定を最初から50,000にして、個別の単価を@50円ならイーブンかも知れません。でも、個別の国の方がご希望者が多いはず、最多枚数の越後と信濃で3,000円をMAXと考えました。1国の内の特定郡だけのリクエストは意外でした。要るか要らないかは貴方の勝手でしょう。最大限で3,000円、郡限定なら200円かな。もしそのご希望に応じるとして、その場合の単価は1頁@1,000円は貰いたいのです。単純計算での100頁なら3,500円、5頁なら175円という身勝手な計算は成り立たないのです。色んな人が居ることを改めて知りました。冗談で言ってくる人には、馬鹿じゃないの!で済むのですが、実際にマジで申し込む人が居るのです。

クリストフ・ゲルトナーセールが、無事に開催されました。日本よりもコロナ対策が厳しいはずのドイツですが、ビジネスとしては成り立っているようです。結果速報でも随分高いなと思いました。コアな情報を貰ったので、1ロットだけ書いて置きましょう。Lot16724 14カートン 100アルバムのロットです。参考値の10,000ユーロでフロアがスタート、ハンマーは19,500ユーロ=約300万円になりました。オークションの図版でも判りますが、制定の初日特印・竜から直近のふるさとまでの、未済パラレルのアキュムレーションです。ドイツのオークションで未使用を買っていた、ボン在住のコレクターの出品だそうです。ロットに対する表現の意味で、ディスクライブは非常に正確、現物を見れば、なる程、納得だったと言ってました。一揃いのゼネラルコレクションをベースに、新切手解説書のみほんが一杯、全般的にリーフにギッシリでなく、貼ってる枚数が10枚弱の頁も有ったのです。値段の大部分がモダンの未使用のニューイッシューで各5枚、ふるさとはコンプリだったようです。夢見る人もいたでしょうが、基本的に額割れが幾らあるかがポイントのロットです。落としたのはポルトガルの全世界のモダンの未使用を扱うディーラーさん、競ったのはフランスかオランダの額割れ屋さんだそうです。オランダの彼なら、私が何時も額割れを買っているご本人かも知れません。このロットは、セールの結果から判断して、落とした人が儲かるロットだったと思います。でも、飛び込んでギャンブルすべきものでなく、日本人には用無しの物だっと思います。平穏無事の時ならば、行った人が居たならば十分に商売になったかも知れないセールでした。ちょっとした言葉の遊びをしましょうか。今回のニュースをくれた人からのレポートですが、買ったのはポルトガル人、[競ったのは]仏・蘭人・・。英語での表現はunder bidder =競って負けた2番札の人と書いているのです。言葉を変えれば、the person who against, second highest bidder・・なども同じ意味です。正に私の認識もその通り、競ったの誰?アンダービッダーは?という表現をするのです。でも、吉田敬さんだけは違っています。under bidderを参考値以下のビッドをする人の意味で使われています。あくまで私が使う表現なのですが、参考値以下のビッドでは、under estimate・・が正しい表現だと思います。実は、私の情報源の彼ですが、本年に発行予定のビジュアル日専・手彫切手の英訳のトランスレートをやる人です。去年のその仕事やった人はちょっと問題が有ったので、然るべき人に人選のアドバイスをしたのです。郵趣用語の日本語の英訳には、英語のスキル以外に必要な能力が有るのです。日本切手が判ってこそ出来る仕事だと思います。オークションでの言葉でもプロならば使う用語も有るのです。

 

 

ビジュアル印影集 御注文状況のご報告

当ブログに情報を公開後予想通りの皆様から順調にお申し込みを頂いております。丸一日は経過しておりませんが20数名からのご注文です。当初の予定では3月初旬からの発送でしたが何とか前倒しでお届けしたと思います。受注してから、製作・発送に複数人の手を経る必要が御座います。即刻には処理できませんので、当方の事務作業でミスが起きないように、ご注文は電話及び口頭ではお受けいたしません。オークションの入札用紙へのメモ書きもお断りします。ベストはE-メールですが、FAXまたは郵便でも構いません。この件に関しては、単独の要件でのご注文で、記録が残るようにお願い致します。

情報公開

【ビジュアル印影集】準備が完了致しました。ご注文をお受けいたします。特に最初は集中が予想されますので、発送まで少し時間がかかる場合がございます。必ずお送りしますので暫くお待ち願います。会員さんは後払いでお願い致します。今月末発行の「郵趣」3月号にも広告を出しています。当初はドット集中すると思います。作る方とすれば、各国で複数注文が纏まっている方が有難いのです。オークション業務との兼ね合いも有るのですが、今からご注文を受け付けして頃合いを見てコピー機を動かして、発送は3月頭からとさせて頂きます。前金を頂いても優先発送は致しませんので、後払いでのご注文をお願いいたします。

少しコアな情報を開示して置きましょう。郵趣界に於いて、最近は本当に本が売れなくなっています。専門書もカタログもコレクション集も全てでです。幸い、的確な手段を取れば、印刷コストが大幅に下がっているのですが、郵趣出版も鳴美もスタンペディアもビジネスとすればとても合わない仕事をやられていると思います。本で儲けるというよりも、社会的な意義を重要視されているのでしょう。頭が下がる思いです。今回の図録は弊社が編集しているのではないのですが、実務上の頒布のコストは完全に弊社が負担せねばなりません。イニシャルコストとして、編集者へ10万円支払いました。追加してのライセンス(パテント料)として売れるごとに1ページ毎で10円払います。カラーコピーのコストは@13.2円(税込み)です。コピーの機械は買取りですが、紙代も含めてそれは考慮致しません。販売時に@35円頂いても、ザックリした数字で1ページあたりの弊社の利益は10円でしょう。手間賃のコストを考えれば間尺に合わないのですが、損さえしなければ良いのです。この仕事で数字的に目に見える利益は望みません。

この企画を立てるにあたっての法的というか、モラルの問題を考えました。オークショニアとしての私の考えは、オークションでの出品物のデータは、誰の物でもなく公の情報であり、誰もが自由に使える物だと思うのです。引用するにあたっての出所の注記も不要です。生真面目過ぎる方からたまには許可を求められる場合が有りますが、ご自由にどうぞ、何らの条件も付けませんが基本的なスタンスです。でも今回の場合は、一般の出版物へのデータ引用とは異なります。編集に際しての重要な情報を複数のオークションハウスの生きたデータを使っています。編集の基本スタイルは、鳴美の明治郵便局名録がベースです。旧版の田辺卓躬さんのそれを使われています。編集をスタートした時点で、残念なことに近辻さんの新版は出ていなかったからなのです。オークションのデータは、弊社の物が圧倒的に多いのですが、次いでタカハシスタンプ、MSA、サンフィラです。一部「消印とエンタイヤ」「菜の花」他の文献も有るようです。消えてしまったオークションハウスは勿論ですが、出版に当たって仁義を切るのは、(株)鳴美、(株)タカハシスタンプ様だけで良いと思いました。両社へは1807頁の揃いを進呈いたします。そして鳴美さんには、不統一印の本の決定版を作って貰わねばなりません。弊社も図録の編集者氏も喜んで協力いたします。

鳴美の綺羅星の如き出版物の数々で最も利益を受けているのは私だと思います。「小包送票」「国際返信切手券」「村送り」「サザーランド」などは、鳴美のそれが、まともに使える唯一の文献なのですから。これらの良書のおかげで、弊社のオークションが恥をかかずにやっていられるのです。でも1冊だけ強烈にクレームを付けたい物が有るのです。平成22年5月20日発行の『日本記号入切手カタログ』です。安達直氏の日本記号入切手図鑑を30余年を経て改訂した物です。情報量は遙かに増えていますし、完成度も数段上だと思います。でも、絶対にやってはいけない暴挙をやってしまっています。基本的には執筆者の責ですが、出版元も気づかねばならなかった落ち度です。安達本の編集のスタイルを踏襲して、グループ化に同じ記号を与えながら、マテリアルに違う番号を付けているのです。Bが押し印で、安達本で85種・鳴美本で79種、Eがローマ字2字で、安達本で93種・鳴美本で89種、Hがローマ字4字以上で安達本で56種・鳴美本で60種です。正確さでは当然ながら鳴美本が上でしょうが、それは自慢にはなりません。この本を出したことにより、安達本の分類番号を抹殺しています。同時に鳴美本のそれも無力化しているのです。オークショニアだから分かります。出品者は穿孔の出品物に記号を書いて来るのですが、どちらの本の記号かがこんがらがってしまうのです。本の発行部数で言えば、圧倒的に安達本が多いのです。データの完成度では鳴美本が上なのですが、コレクターにすれば、最重要の要素はマテリアルに与えられる記号・番号のみなのです。それ以外はおまけに過ぎません。私の場合も、出品物の表現に、鳴美本が出た瞬間に、記号・番号が書けなくなってしまったのです。どうしても必要なら、使用文献を区別して書かねばなりません。書いたとしてもその本をお持ちでなければ、無意味な暗号に過ぎな番号なのですよ。今までは安達番号のみでコンセンサスが得られていた物を、新本の登場の結果として穿孔記号その物をフルに書かざるを得ないのです。穿孔収集が一気に後退したのです。罪は重いと思います。穿孔切手の専門収集家は、2冊のカタログの存在を知っています。この人達には益で有って害では無いことは事実です。でも、一般の出品者とオークショニアにすれば、鳴美本の存在は害の方が大きいのです。出版社の責を問うのは気の毒ですが、執筆者が原稿を持ち込んだ時点で、気づいて欲しかったポイントです。マテリアルの分類記号には積み上がって来た常識が詰まっています。消してはいけない文化遺産です。幾ら動機が純粋で有って、悪意が全く無くてもやってはいけないことが有るのです。旧来の記号を変えるのなら、錯誤が起きないようにすべきです。全面的にゼロから新記号でスタートするか、旧来の情報を生かして、追加番号かサブナンバーを付けるかが必須でした。山崎君の出版元としての立派な業績は、多いに、恐らくは私が誰よりも評価しているつもりですが、この件は大チョンボだと思います。出版者としては甘いと思います。彼のお得意のパターンの、分厚い文献を作るにあたって、データを引っ張ってきたことに依って生じる数多くのケアレスミスは、功績の大きさ故に笑って許されるのですが、穿孔の本の2種の存在では与える影響が違うのです。救いようがない罪の部分が大きいのです。

そして郵趣出版の出版物でも良くない事態が起きています。組織の形態として、公表されている情報では、出版に当たっては合議制での事前のチェックが入るのだと思っていましたが、いつの間にか、必ずしもそうでないケースが見受けられます。その原因がケアレスミスでなく、執筆者のスキルに起因する本質的な問題なので深刻です。結果としてかなりのパートに於いて、一人の執筆者に任せてしまっている為の不具合です。例示すれば、日本郵便印ハンドブックの兵庫HIOGOの無声印の西野番号からの変更、さくらカタログ2019~2020年版での手彫切手他の暴虐な値下げなどです。洋桜30銭ブッチの使用済の価格ですが、この2年間分だけ35万になっています。2018年版までと2021年版以降は125万です。どちらが正しいかの議論はいたしません。執筆者にすれば、今のマーケットプライスを反映させるのが正しいと言うのでしょうが、それをやることによって生じる不都合にも目を配らねばなりません。ある種狭量な思い込みにとらわれて、事実のみを重視するばかりでなく、動機は正当であったとしても、行為を為した後の社会的な結果に思いを寄せる必要が有ったのです。専門分野に於いては抜きんでた知識が有っても、一般社会が受ける反応に対しての想像力に欠けている人が変に力を持ってしまって、チェック機能の欠如故に暴走を止められていないのです。合議制とか相互のチェックというのは形式上のエクスキューズであり、実態は出来上がった書籍から判断すれば、全く機能していないと言わざるを得ないのです。厳しすぎる表現ですが、根本的な原因を含めて、何故そうなのかを幾らでも実例を提示できますよ。ちょっと怖い事が起きているのです。今の郵趣出版さんの実態からすれば改善は不可能だと思います。大局的に見て何が不味いのか気づく人は居ないでしょうから。いや分かっていても、狼の首に縄を付ける度胸の有る人がいないのでしょう。ここらは書き始めると止まらないので又の機会にしておきましょう。真正面から論を張ることに躊躇は致しません。因みにさくらカタログの値段に関しては、流石に放置する事が出来ないので私が動きました。オークションの編集に普段は使うことが皆無なので全く知らなかったのです。それは私のチョンボなのですが、2019年版の時点ではこの暴挙に気付いていませんでした。たまたま必要に迫られ2020年版を見て、初めて深刻さを知ったのです。無視はできません。だから2019年の年の暮れにメールを1本送って、その結果2021年版から旧に復して貰ったのです。メール1本でケリでした。カタログの値段その物に関しては私は関わりたくないし、これ以上は次元が違うので今回は触れないで置きましょう。

【ビジュアル印影集】世に問う価値は有ると思います。編集者のポリシーで嬉しかったことが有りました。この人は、一切コピーを請求されていないのです。オークション誌から画像処理で消印を抜き出して、台切手に被せています。凄いスキルだと思います。それ故の欠陥も有りますし、完成度では明らかに不十分な図録であることを承知の上でのスタートです。オークションでのコピー請求にはどのオークションハウスも基本的には応じてくれると思います。でも、それに甘えてコピーでコレクションを作るのが平気になってはいけません。弊社でも事故印のコレクターでそういう人が居たのです。毎回数十点の請求です。そしてビッドは一切なし、確か会員さんで無かったので一発でシャットアウトしたと思います。もし当印影集でそれをやっていたら、当然ながらこの仕事は成り立っていないのです。コピー請求はあくまで、買う事が前提のサービスで有る事を覚えておいて欲しいのです。勿論例外も有るのですが、オークショニアに「コピーコレクター」と影口を叩かれるようになればその人は終わりです。オークションをやっていての感想ですが、地元印のディールは良い商売になるのです。ひと昔前のホットだった時の値段を思い出します。信州・近江・播磨・御影・・二桁安くなりましたし、最終の処分は目方で売らねばなりません。但馬・千葉・越後は大丈夫です。地元印は二人いれば何処までも高くなり、一人抜ければ最低値、もう一人消えればゴミになるのが現実です。今回の注文状況を3月末に一度締めて見ましょうか。各国毎のご注文数を公表いたします。どの国に地元印のコレクターが何人いるかが判ります。今回の企画はそれを知りたくて始めたようなものなのです。直感でご注文人数は100人+と読みました。日本全国は5人ーかな。現時点での販売情報の開示のソースは当ブログと【郵趣】だけです。期待しているのは口コミです。同好の士に教えてあげて欲しいのです。