2006年5月12日(金)

「宣統・・・」   

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元号がこれということは、満州国なのでしょう、変換不能の漢字が一杯、最終頁に書かれてました。日付と名前(戒名?)贈呈みたいな感じです。和紙の手製のアルバムに「赤二」がぎっしり、丸一の局名違いのコレクションです。なかなかの内容で、岡崎・楠町も有るし、分類も正確です。縦書きは数少ないけど、大型印が多そうです。突然のご来訪、故人=配偶者がスイス人の日本のご婦人が里帰りのついでに立ち寄ってくれました。売れますか?ダメなら捨てて下さい・・。当然ながら、オークションを薦めました。国別にちぎってのリーフ売り、次回の8月のセールの最初のパートに出してます。@100円の最低値、だから琉球は7局、八重山島・宮古島・八重山・那覇・読谷山・名護・大宜味なのでこのロットは700円、均一の値付けは楽なのです。
最低値合計でも10万+、落札値は数倍なので、勿論捨てるには惜しすぎます。それに他にも一杯有って、今まで全く売ってないらしいのです。どう見ても、満州のハイソな人の流れが感じられるコレクション。もし、もろの満州が有るならば結構夢を見られるでしょう。余り一度に送られても困るので、少しずつのご送付をお願いしておきました。
スイスというと、わたしレベルでの印象の強い人が3人、何れもスイスでの日系企業のハイレベルの役員さん、ロッテのBさん、チバガイギーのGさん、三菱重工のMさん。いずれも故人です。流れ的に、皆コレクションはコリンフィラ・・・。かかさずにフロアに出て、かなりの部分は買ってます。それ以外にも、高級品カバーのディーラー(洋桜30銭多数貼り・鳥12銭貼り別仕立葉書)、三五六の6銭NAGASAKIと最後の1回前のメリアン小判を掘り出したA・Kさん、今回のコリンフィラのFさんとか、数えれば10人ぐらいはいるのかな。色んな意味で相性が良くって、お付き合いしてこれた人が多いのです。
核になるのが「CORINPHILA」。今手元に有るカタログを見直して、スタッフの写真を見ても、見知った顔がいないのです。
Vollenweiderは1972年からここにいて、G・Toddはロンドンの時の知り合いで、ここに来たのは極最近、他は名前も顔も記憶の片隅にも有りません。かつてのカタログには出てました。ルーダーとエデルマンが2人で始めたオークション、その後、劇的な変化は、第2次大戦の後にあり、「逃げたナチスが南米に持ち出したコレクション」を売って、財をなした・・・。私が最初に来た頃は、クライブがいて、ホルカムが座っていて、CHINAをベッケマンと呉楽園がノンリミットで競っていた、JAPANも素晴らしくコンディションの良いものも有ったけど、値段も一流、むしろ日本よりも高かったかな。
それが、今や、目立たないけれど、「ESCALA」グループの一員で・・・、資本の論理なのでしょうが、何か物悲しくなるのです。スペインのESCALAマターの続報も来ています。社会的な反応としては、ヨーロッパで起きた、最大級の経済スキャンダルとして進行中、波及して、NYナスダックでのESCALA=MANNINGの株が62%下落とか。でも、長文のレポートの最後に書かれていたコメントは、投機家でなく、コレクターが運営するならば切手収集の市場は基本的に極めて健全です。それは歴史が示している。さしずめ今なら、「CEPT」ヨーロッパ共通図案は正にこの投機の対象で、明日は今日の値段ではないのかも知れません。
でも、オークションは大丈夫でしょう。知ってる連中が一杯このグループに関っているか、関わっていたので非常に気になるのですが、今は静観するしか有りません。メンバーが勢ぞろいする、ワシントン展の後ならば、もっと詳しく分かるでしょう。私にとっては「村上・阪急・阪神」より、「ESCALA」の方が影響が大きいかも。我が社には買収のお声は掛かっていなかったのですが。