2010年6月9日(水)

『スタンプショウ広島 残品即売』

6月3日(木)にUPしておりますリストの残品を先着順で販売いたします。送料サービス
メールにて在庫確認の上、お申込下さい。

2010年6月3日(木)

『引き続いてのスタンプショウ広島』その2

 @(2.2MB)   A2.3(MB) B(2.1MB)   C(2.1MB)  D(2.0MB)   E(1.1MB)

ロットNo.
記事
金額
1
竜1銭田型  
20万
2
20銭KG徳島  
売れました
3
N1B1/K敦賀  
売れました
4
藤澤不統一  
売れました
5
ダブルリング  
1.5万
6
レ 7枚プロペラ 
売れました
7
小型ゴルフボール  
1.5万
8
宮原検査済  
売れました
9
ソ NAGASAKI 
1.2万
10
房 NAGASAKI 
売れました
11
和紙黄2銭 KG宇嶋 
4万
12
中間 岩代福嶋 
2万
13
15銭ロ SHIP 
2万
14
ソ 白抜イウ16 
2万
15
粗い目打 SHIP 
1万
16
イチ4号  
売れました
17
藁12田型  
売れました
18
イカ27号  
1.5万
19
イカ16号 未確認局 
売れました
20
B62  
1万
21
6銭 未納 
1.5万
22
4枚プロペラ  
売れました
23
札幌ボタ  
3万
24
50銭 不足 
1.3万
25
中型REGISTERED  
売れました
26
東京一ノ関間  
1万
27
3銭 MEIJI ヨコハマ
売れました
28
8角仏船内印  
売れました
29
SEOUL  
1.2万
30
東京神戸間  
1.2万
31
東京大蔵省  
売れました
32
20o HAKODATE 
売れました
33
25銭両耳付  
4万
34
1.5銭 西陣 
1.5万
35
1.5銭切手帳 極美 
売れました
36
MOJI  
2.5万
37
樺太鵜城  
売れました
38
支字4銭 CHEFOO 
売れました
39
船場  
売れました
40
海馬島  
売れました
41
ノダサン  
1.2万
42
大泊本町出張所  
売れました
43
コルサコフ  
1.5万
44
25銭 未納 
3.5万
45
YOKOHAMA  
売れました
46
菊5円 NH 
15万
47
7B コーナー 
1.2万
48
WOOCHANG  
売れました
49
TAIYA  
売れました
50
15銭田型  
4万
51
清国天津  
1万
52
変則目打ち  
売れました
53
船場  
売れました
54
10円 LH 少ヤケ
5万
55
豊原 
売れました
56
極初期使用  
売れました
57
静岡 
売れました
58
余計な目打  
売れました
59
支大白2銭  
1.2万
60
ニイガタ十日町 
3万
61
朝鮮戦後使用  
2万
62
千島内保  
2万
63
極厚紙  
売れました
64
裏写り  
2万
65
E→6  
売れました
66
富山福野  
1万
67
青櫛KOBE  
売れました
68
廣島西 2段書き 
1.2万
69
ナラ西大寺  
1.5万
70
銘付 NH 
12万
71
イワテ花巻温泉  
1万
72
カガワ豊濱  
1.5万
73
右書 機械 
売れました
74
機械TOKYO  
2.5万
75
YAMAGATADORI  
売れました
76
機械 本郷 
売れました
77
D欄 大阪 
売れました
78
シガ瀬田  
1.5万
79
9.5銭 田型 
売れました
80
神戸―マルセイユ  
2万
81
16.5銭 6B 
2万
82
18銭銘付き3連  
1.5万
83
和文機械  
1万
84
100円加刷  
20万
85
久米島 使用済 
売れました
86
SHANGHAI-MARU  
4.5万
87
キ半銭シート  
40万
88
UPU特印  
2万
89
白抜き サカイ 
20万
90
半銭ハ加貼り  
2万
91
馬関改済  
3.5万
92
10銭ハ貼仏宛  
12万
93
白抜 タ 絵入封筒
2万
94
片銘含む7枚貼  
売れました
95
無声印+KB1箱館  
売れました
96
片銘付き貼  
売れました
97
4銭封皮 書留 
売れました
98
旧小判3種貼  
売れました
99
4銭ペア貼  
売れました
100
NAGASAKI  
5.5万
101
京都ボタ 独宛 
売れました
102
旧小判4種貼 布告 
売れました
103
20_TOKIO  
売れました
104
OS/T 12.5CTMS T
売れました
105
N3B3長浜  
売れました
106
藁11L 片銘付 
売れました
107
KB2→丸一 サドル 
売れました
108
朝鮮仁川  
売れました
109
U小2銭+大白  
売れました
110
小判封皮に加貼  
2万
111
ブリンヂッシ書留  
売れました
112
新小判20銭小包 
2万
113
無加刷菊5厘 
売れました
114
西軍第壱  
7.5万
115
西軍第弐  
7.5万
116
西軍第参  
7.5万
117
10年特印  
8万
118
関釜間船内第一  
売れました
119
関釜間船内第二  
3万
120
ローラー大阪  
6万
121
SANDERS  
1万
122
電報受取書  
3万
123
UPU3種 穿孔 
売れました
124
CHEEFOO  
売れました
125
CHANGSHA  
3.5万
126
大白1銭10枚貼  
売れました
127
大白貼書留  
売れました
128
大白貼葉書の書留  
売れました
129
C欄樺太  
1.2万
130
独切手貼 独船内印 
4万
131
ANTUNG 安東県 
2.5万
132
4倍重量 穿孔 
2.5万
133
旧毛11種貼  
3.5万
134
紫内金剛  
1.5万
135
カール・ルイス  
2万
136
NAGOYA 航空書留 
売れました
137
1.4円貼 航空 
2.5万
138
新毛軍事貼  
4万
139
大連中央1 分室 
売れました
140
OTARU  
売れました
141
訴訟書類  
売れました
142
乃木2銭貼 九龍 
売れました
143
GECENSUREERD  
売れました
144
14銭他貼 標語消 
3万
145
DE欄文字入  
売れました
146
灰勅貼 検閲済 
売れました
147
17銭貼満州宛書留  
2.5万
148
3昭5銭貼農産種子  
売れました
149
暫定10円  
10万
150
暫定2種貼  
12万
151
2昭3銭 収入印紙 
8.5万
152
台湾数字 LDC 
2.5万
153
1.2円封緘 書留 
売れました
154
螺鈿10円縦 14枚貼 
2.5万
155
12年用年賀機械  
1.5万
156
種子便 機械消 
売れました
157
ワカヤマ 大島 
2万
158
アキタ十文字  
売れました
159
旧藤 機械東京中央 
売れました
160
旧藤 風景富士山頂 
売れました
161
アキタ本荘駅前  
売れました
162
試行ローラー富山  
1万
163
速達 欧+和文ローラー 
売れました
164
第4地帯航空印刷物41円  
売れました
165
日韓通信合同 丸二 
1.8万
166
飛行試行3銭 東京 
売れました
167
ポナペ軍用  
1万
168
皇太子帰朝FDC  
5万
169
大正銀婚 FDC 
売れました
170
欧文15回赤十字会議  
売れました
171
欧機械TOKYO  
売れました
172
欧機械 TOKYO 
3.5万
173
KAMAKURA-MARU  
売れました
174
国立新高20銭  
売れました
175
紅枠半銭ハ 極美 
30万
176
紅枠1銭ロ 東京ボタ 
売れました
177
脇無半銭タ 半銭加貼 
3万
178
大阪ボタ  
2.5万
179
下げ紙付  
売れました
180
高崎白抜十字  
1.5万
181
高松ボタ  
売れました
182
尾道ボタ  
5万
183
丸亀ボタ  
売れました
184
周防廣瀬 紛来 
売れました
185
多度津ボタ  
売れました
186
佐賀ボタ  
売れました
187
奈良ボタ  
売れました
188
仙台ボタ 英文宛名 
1万
189
両面密着両面使用済  
4万
190
シナノ浅間44  
売れました
191
変型本郷 5通 
売れました
192
封皮1.2円 青色櫛 
売れました
193
YOKOHAMA櫛団子  
売れました
194
逓信省検閲第二  
5万
195
1次普通1YEN 船内印 
3万
196
YO SHIP 書信館印
売れました
197
軍事 TONGKU 
2万
198
KEIGEN  
売れました
199
東京府約束郵便  
3万
200
電報受取証  
売れました

 

2010年6月2日(水)

『スタンプショウ=ヒロシマ '10 ドラフト ルール説明』  (1854KB)

今年も6月5日(土)に、広島県立産業会館西館に弊社がブースを出展、会場にて別項の通り、日本関連の郵趣品、200点を「ドラフトシステム」にて販売いたします。

販売は、直接会場にご来場の方に限ります。当日の10時10分頃からエントリーを受付、お渡しする用紙にてご希望品を「指名」していただきます。

 まず、エントリーの際に、抽選機で「記号の玉」を引いていただきます。「あ〜ん」がガラガラに入っています。同時にエントリーのお申込用紙を、一つの記号に対し1〜10の番号入り(ご希望によりそれ以上も可)をお渡しします。展示しております200点の商品の内、ご希望の物を、優先順位の高い物から若い番号にご記入下さい。投票締め切りは12時45分になります。

投票を開き、各ロットごとに集計します。投票がお一人の場合は、無競争でその方にお買い求めいただけます。投票の順位(番号)は無関係です。もし、特定のロットに複数の投票が入った場合は、@投票用紙の番号が若い方を優先します。1>2>3・・・>10になります。A同じ順位で複数の札が重複した場合は、若い記号が優先です。あ>い>ん・・・・>A・・・>Zになります。

 優先順位は番号が優先されますので、記号に拘らず1位での投票は強力です。「あ」を引いた方の1位は100%のパワーですが、「あ」の2位よりも、「ん」の1位の方が強いのです。抽選に左右される記号の順の強弱よりも、会場に来られた方が等しく得られる、投票権の順番の行使の選択が重要です。

 ご自分が引いた記号と、参加者の顔ぶれを賢明に読んで、効率よく投票して下さい。今回の提供品の状態は概ね良好ですが、10時〜12時45分まで下見可能です。「先着順でない、知力を行使できる即売」ですから、お越しいただければ、かなりの確率でご希望品がお求めいただけるはずです。

 ジャパン・スタンプ商会会員様は、現品先渡し、口座通し、後日送金にて結構です。

 200点の画像、簡単な説明は、6月2・3・4日の当ブログでご覧いただけます。

2010年5月19日(水)

『iPad』
  数日前の新聞に、アメリカからEMSで送らせた、iPadが、受取人には封筒と外装だけで到着し、機械本体が抜かれていたというニュースが出ていました。EMSでは日本の場合、保険を掛けない場合でも、一般的には2万円は補償されます。ただ、郵便物自体は届いての、中身抜き取りなので、後のトラブルを避けるために、受け取った時点で開封せずに局員に提示するのが肝要です。局への持参は無用で、電話一本で課長代理さんか、総務主任さんが即座に来てくれるはずです。アメリカからのEMSの事故は、弊社でも水濡れの被害を受けたことがあり、航空機での水蒸気のせいということで、2万円の補償を受けました。高い保険を掛けていたり、より高額の補償となると、原則現品も戻されないし、中々大変な手続きになりますが、最低額の場合は普通はスムーズに通ります。
  逆のケースも有るのです。ロシアから売り込みのメールが来て、値段を交渉して合意、先方からのオファーなので、当然商品は先に来ます。値段は異存は無い、ただ、どのように送金するかが問題なのです。この場合は、原則先方の希望通りにやりますが、この時はUS$のキャッシュがリクエストでした。当然航空書留で送ったのですが、封筒は届いたけれど、現金が入っていない、のクレームです。封筒が届けば、相手がロシアなら、事故調査も無理でしょう。イギリスですら書留亡失で調査請求をして最終の返事が来ず、最低額の補償になったことも有りました。ロシアのケースは、兎も角、その封筒を返送させましたが、変に開けた跡は全く無い、受取人が嘘を付いてなければ、正にキャッシュだけが見事に抜かれてしまったのです。結局この時は、2度払いで、再送金を銀行を通してしたのですが、銀行もT/Tの受け付けはしてくれるのですが、送金人による、リスクの同意、事故が起きても責任を取れない旨の通告を受けました。金額が大きければ、L/Cなり、商社を通すなりの手段も有るのですが、切手の商売ではそれは実際的では有りません。この時に買ったのは、支那字を中心の菊の消印のロット、CHEFOOのローラーとかの使える物も有りました。今度の広島の催事に出しますが、果たして2度払いの元がとれるのでしょうか。結構、面白いものを持っている相手なのですが、確実な送金手段が無く、一方的にこちらがリスクを負っては商売が続けられないのです。
  海外相手となると、日本国内での取引では起こりえないトラブルが多発します。パナマにオークション誌を送ったのですが、航空便では1ヶ月で届きません。EMSは取り扱いが無く、FEDEXは3日で届くのですが、1万円以上のコストが掛かります。WEBでの情報のやり取りで、ビッドを受けるまでは出来るのですが、落札した場合の送品の手段がないのです。パナマ相手には、FEDEXはドキュメントしか受けません。郵便局も運が良ければ、その内着くでしょうのレベル。保険を掛けても、的確に補償されるとは限りません。実際問題、アマチュアの小規模ビジネスは無理なのです。 もう随分前のことになるのですが、郵政弘済会が東京海上火災とタイアップして、記録扱いの外郵に対して、通関の際の金額とは無関係で、差出人の申し出た金額に対して、1万円当たり60円の料率で保険を受けていたことが有ったのです。事故が起きたことが書類で確認できれば補償の対象になりました。亡失でなく、抜き取りとか、破損の場合は難しいのですが、郵便事故のリスクヘッジを引き受けてくれるという事実で一定の安心感が有りました。ただ、EMSの登場=1万円に対して@20円という保険料率が普及すれば勝負にならず、何時しかこのサービスは消えました。
  弊社の場合は、イスラエルへ結構高額な送品があるのです。でも、彼の地の場合、切手の輸入には30%の関税が掛かります。税関への告知書に書けば、これがまともに取られます。受取人が同意すれば、幾ら税金を払うかは、こちらとしては関しないのですが、相手は当然高額の税金を嫌います。但し送品者としてはリスクを除去する必要が有るのです。数年前までは、EMSのデコ=declareを最小にして、それとは無関係の保険を掛けるという便法・・・、例えば鑑定依頼を受けた物が偽物だった・・・、実際の価値はゼロ、但し返品の義務を先方の申し出の金額で掛ける・・・みたいな理屈を口頭で言えば、然るべき部署に確認を取って、郵便局は受けてくれたのです。保険の書類は、郵便局に留まり、それを外した書類を基に税関で通関がされるので、申告額と保険の申し出額が一致しなくても、少なくとも引受の時点では通用したのです。郵政弘済会の保険が正にその精神でしたから。
  でも、通関に関する手続きが厳格化され、20万円以上の輸出入には書類が要るようになってからは、この理屈は通りません。随分、大阪国際支店とかとやり取りをしましたが、通関の事務取り扱い規定をどう読んでも、便法が見つからないのが実情です。個々に、損保会社と交渉して、差し出した郵便物が亡失、破損の場合は、慰謝料を貰うというみたいな視点での保険を探すしかないのです。海外のディーラー向けには、ロイズを使った、その手の保険はあるのですが、日本の場合は聞いていません。結局、イスラエルの場合は、EMSの補償限度2万円で送るしかないのです。結構スリルが有りますが。
  別件でも、思わぬ困難に見舞われます。パキスタンから、20年間続くストーカー攻撃、日本のビッグなコレクションがある。ホテルを用意するから、カラチに来てくれ・・・。何度、コピーを送れ、と言っても、2〜3点の現行外信のSCANしか来ないのです。先方の一覧表の番号が正しければ、数千万のボリュームだし、相手はそれなりのステータスの郵趣家らしいのですが、どうにも相性が合いません。達者な人を推薦しても話は進まず、何度もこちらに同じ内容のオファーが来るのです。
  トルコから突然書留が来ました。トルコリラ=TRYで1600、邦貨で10万円ぐらいの現金とWant Listが入っていて、普通の使用済みの1種1枚の大量の注文です。今年が、「トルコに於ける日本年」だとかで、その際に日本切手のコレクションを作る為に必要な物を買いたいということです。SAKURAの番号で来て、掛け率50%なら喜んで売ることが可能です。ただ、問題が有って、TRYのお札をどうやって日本円に換えるかです。しかも、1000と500。かつてやった取引で、かなりの金額のスイスフランを1000Fr.札で貰ったことが有りました。東京銀行とシティーバンクに持ち込みましたが、ケンモホロロ、S.Fr100でも、両替は困難、1000では相手にされません。昨今は、金券屋でも外貨が合法的に扱えるようになり、少しはましでしょうが、TRYでしかも1000は現金化できる可能性は薄いでしょう。取り敢えずは、返送して、US$か£かユーロのお札か、銀行送金して欲しいのリクエストを出しました。果たしてどうなるのでしょうか。
  こちらの尺度に有った作業なら、損得のベースを除いても、幾ら手間が掛かってもやりますが、社会的に見て先方の期待と、日本における現実がマッチしていないケースを滞りなく処理するのは大変なエネルギーが要るのです。返事は全て英語が必須ですし、時間が有り余っている状況では有りませんから。海外の、恐らくはかなりのレベルのコレクター=切手展に出品するマテリアルが欲しいという人がオークションのメンバーに入って来て、驚きの高いビッドをすることも有りますが、全ての記事を英語で訳せ、状態を詳しく説明せよ、みたいな要求も有るのです。このケースは、無条件で断ります。弊社のオークションは、自己責任だし、日本語の説明が滞りなく理解でき、規定を遵守することが参加の条件なのですから。これは、日本国内からのビッドでも同様、自分は高額品を買う上客だから、特段の配慮をせよ・・というのは全く通用しない話なのです。この種の要求は、ストレートに除名への道に通じているのです。無論警告はするのですが。

2010年5月15日(土)

『JRコンテナ』
  今回のオークション誌は、5月13日(木)の夕方、郵便事業株式会社・大阪支店の集荷で発送しました。本日(土)の時点で、ボツボツ到着の連絡が入っています。木曜の夕方の集荷で深夜に新大阪に入り、各地の中継局に流れます。「ゆうメール」の特割で法的な根拠は『ポスパケット約款』になります。義務的な規定としては、引受日の翌日を起点として、日曜・祝日を除いて3日以内=木曜の場合は翌月曜日、但し、大量差出し、料金割引の特割なので、更に3日の遅延猶予が要求されます。約款の遅延承諾を文字通りに読めば、20日の木曜日が、義務的な配達日になります。ただ、これは相当な余裕を見ての規定であり、株式・受験・税金等の大量郵便物の時期にぶつからない限り、木曜出なら、普通のペースで流れれば土曜日配達が普通です。実際の流れで、中継支店から配達支店に真夜中か早朝に入れば、その日の配達に回ります。配達支店で無意味に留まることは有り得ません。また、通常の中継支店でも留まることは有りません。
  私の経験では、超大規模支店の「銀座」が一番の問題で、複合要因で遅れてます。ここが絡む地域の場合、かなりの運次第になってしまうのです。クレームを付けても無意味で、弊社の力ではどうにもなりません。ただ、より深刻なケースが数回前の発送で判明したのです。北海道宛のオークション誌が、例外なく遅れました。正に、1週間経過の、配達義務日の時点で、例外なく、全面的に届いていませんでした。新大阪支店の課長に、かなり際どい聞き方をして、事態が明瞭になりました。何時が起点か分かりませんが、北海道宛の「特割」は、航空機でなく、『JRコンテナ』による貨物輸送になったのです。
  大阪支店→新大阪支店→JR大阪駅→札幌駅→札幌中央支店・・の流れです。そしてJRコンテナは2日に1便の運行、到着所要時間1日半・・ということです。大阪発のタイムスケジュールにもよりますが、北海道の配達局に入るまでに、4〜5日が当たり前のこととして掛かります。それにプラスしての個別の要因が絡めば、正に運が良くて、配達義務日に着くかどうかの状況です。これが分かれば、北海道には「ゆうメール・特割」は使えません。だから、コスト云々でなく、北海道宛は特割外しの、一般のゆうメール、切手貼付=1キロまでで340円で出しています。このやり方なら、遅延承諾が非該当なので、郵政当局もJRコンテナは使いません。必然的に、デーリーの航空便での新千歳入りになるのです。暴風雨や雪での飛行機が遅れなければ、本州並みに着くはずです。分かっていれば色んな対策も取れるのですが、偶然性に頼る訳には行きません。
  でも、今回の最速配達情報にはちょっとびっくり、木曜日のPM5時集荷で、金曜日の午後に着いているケースが有ったのです。以前、不着事故があったために、今回はEMSで出した「上海」宛、トレースを掛けたら配達済みになっていました。当日の便に間に合って、現地でもルート的に上手く流れたのでしょう。今の日本郵政では望むべくも無い現象です。海外との取引は本当にいろんなことが有るのです。ここ数ヶ月の問合せやディールでも、相手国はパナマ・インド・パキスタン・ロシア・トルコ・イスラエル・アメリカ・ドイツ・・それも個別の返事がいるのです。結構な作業量になってます。面白くも有るのですが・・。

2010年5月13日(木)

『鑑定委員会』
  当ブログに3月2日に、南方占領地の「アンボン郵便局長」のカバーがRPSLの鑑定に「真正品」として通った旨を書きました。ところが、3月4日付で、意外なE−メールがやってきました。
  Certificate203231は、正しくなく、結論としては、FAKEであるので、もし現物を送り返してくれれば、別の鑑定書を「無料」で発行するというものです。メールでの連絡であり、RPSLを騙った可能性もあり得ます。ただ、総合的に判断すれば、当ブログを見た誰かが、RPSLの鑑定委員会に影響力を行使して、現品を再確認するのでなく、活字上の情報のみで、違う結論を導き出したということでしょうか。それにしても、オリジナルの鑑定書の発行日は2009年8月19日、半年以上経過しての、客観的な説得力のあるデータも示さないオファーというのは、いかがなものでしょうか。物の真偽という以前に、世界に冠たる「鑑定委員会」の扱いとしては常識に欠けるように思うのです。
  このカバーの場合は、元から商品として使うつもりは全く無く、参考の為に持ちたかったものなので、買った時と同じ状態で金庫に入れてます。でも、一般的には6ヶ月経ってのメール一本での訂正連絡というものはマナーとしては納得できる物ではありません。所有者が移動していても何の不思議もないのですから。この件は、私一人で解決できるし、これ以上のアクションを起こすつもりは有りません。でも、別件は深刻です。
  昨今継続中の話題は、ヤフー・オークションを舞台にした、主として手彫の大珍品の連続しての出現なのです。具体例の列挙は避けますが、有れば良いなと思うレベルの珍品が、「父の収集品」として、「若い女性」の名前で継続・反復して出品されています。100万円レベルでの落札が、うろ覚えのものだけでも二桁になっていると思います。
  全てが、誰も過去に見たことが無く、如何なる文献にも記録が無い、それでいて膨大な蔵出しでない収集品、希少性のみならず、状態も過不足のない完全品です。何点かは、落とした人から詳しくコアな話を聞きましたし、現物にも触ることが出来ました。実際、単独のマテリアルとしては、真正度を疑う情報が出てこない、言葉を変えれば、平成の業師では創りえない物も有るのです。何点かは鑑定に出して、真正品の結果が出ています。
  ただ、私の今までのビジネスの経験で言えば、強烈な違和感と不快感を拭い去れないのです。一連の出現の異常性から、誰もが同じ事を思います。かなりの人は頭ごなしに拒否するし、それなりの根拠も色々囀ってくれます。それ以外の人の購入行動も他のルートに出た場合よりも、かなり抑制されてます。「竜5銭ぺルアー貼の角検、距離別時代の適正使用 極美」が100万未満など、本来は有り得ない安値なのです。でも、何物かが悪意で作った物を、金銭目的か、或いは自らの手腕に陶酔した愉快犯かは知りませんが、希少性の落ちる真正のカバーに紛れさせて、ヤフーで流通させているなら、事は重大です。
  直近に終わったカバーのセールで、人並みはずれて「勇気があり、行動力に秀でた人」がいて、出品者に質問をぶつけました。ビッドしますが、もし偽物なら返品=返金できますか?です。答えは躊躇無く、イエス。住所も電話番号も分かっている出品者だし、今までに物の受け渡しには問題が無かったやに聞いています。該当の人物の出品物をこれから買うか、既に買った人でも、「日本郵趣連合の鑑定委員会」の鑑定書を付ければ、真正なら安心して所持するか転売も可能だし、偽物ならば返品は出来ると思います。やる価値はあるでしょう。実はこのパターン、数年前に、私が少しお手伝いした、「ヤフーの岡山のリガム」と全く同じケースなのです。岡山のケースでは、10数人の方が返品、中には1年以上経っての物もありましたが、全て受け付けられています。そして、誤解を恐れずに表現するならば、岡山の未使用リガムと東京の手彫の珍品カバーには、同じ人物の息遣いが聞こえてくるのです。出品者のIDも苗字も違うのですが、流通上のあり得べからざるステータスのマテリアルの継続出現では、完全に一致しています。普通のブツには、必ず有るはずのお釣りが全く見当たらないのです。ここらは私流の表現でご容赦願いたいのですが。

2010年5月5日(水)

『応札数ランキング』

 連休前に、PA63・MA54の入稿を完了、オークション誌の発送は予定通りの13日の木曜日です。正規の入稿に間に合わず、それでもどうしても今回のセールで処理をしてしまいたかったのが、「収歴70年」のコレクターの遺品の内の膨大な量の文献類、単行本は今回が3回目の出品なので、今までにそこそこ片付いて来てました。でも手付かずの雑誌・定期刊行物・オークション誌がみかん箱で50個ほど有ったのです。これを処理しなければ、列を成す別口のマテリアルにチャレンジが出来ないのです。だから、何とか無理やりに分類して、「ぺラを1枚追加」して、別刷りで特別のADDENDUMセールにしたのです。

Lot6924〜6951に、箱詰め=発送時の手間を考えて、30キロを超えないように区分したのです。最大のロットは「関西郵趣」で9箱が1ロット、「郵楽・漫歩」など戦前の雑誌は1箱に満たないので合併して、出来る限り、似つかわしい性質の物をグループ組みしての出品になってます。全て最低値は1箱@1000円均一、勿論この値段では落ちません。状態はパリパリではないのですが、経年相応です。どの文献(オークション誌)がどの程度揃っているかは、想像してもらうしかありません。捨てられない人の所有物ですし、立場上第1号からの完揃いが多いに期待できるのです。ただ、本を書く際に使って戻してないとか、資料として切り抜いたケースもあるのです。これを調べるのは無理なので、それも承知で山を掛けてビッドして下さい。Lot6952は多分戦前の郵便配達夫が使っていた郵便かばんと通信事務送付用の木箱、これは性質が違うのですが、28ロットの箱入り文献は相当な取り合いになるでしょう。このグループで応札数ランキングのベストテンを独占するかもしれません。落としきるのは大変だし、相場は全くないものなので、なめると怪我をしかねません。馬鹿になって放り込むのでなく、賢明な数字でのビッドをお願いしたいのです。

 前回のセールの応札数のトップは、メールの表紙、Lot6059だったのです。大仏145円単貼 1種・書留・引受・配達証明=10・35・50・50=料金適正のカバーです。少し解説すれば、数年前に東京の切手商の店頭で、同じあて先の物が@100円で大量に出ていた物の一部でしょう。一瞬、同じものが同時差出で大量にあるかと思ったのですが、鉱区申請のカバーなので、同じ日の複数差出はないはずです。追えるデータで調べても、同じような体裁のものは4〜5通はあるのですが、差し出し人と受け取り人名は同じですが、全て年度が違うのです。払い下げ時に纏まって違う年度まで一括に市場に出たので、存在数が誇張して推測されてしまったかもしれません。最初に扱った時は25〜30万位ですが、こんなへんな料金体系は作りようがないし、もう別口でも出ないでしょうから、オークションでの反応が見たかったのです。最低値8000円は、出品者の指値です。別に8万に変えても良いのですが、8000円だからこその、メールの表紙に出来るのです。

 金曜日の仮締めの時点で、ビッドは13名、2番札の一声上の暫定値が62000、メールの暫定値は、フロアに来る人へのちょっとしたサービスで、Web.を見られる人も全く同じ利便を享受出来るのです。追加も変更も出来るデータなので、2番値の一刻み上の数字は、最低値の合理的な訂正以上の意味は有りません。金曜の正午に締めて、実際の締め切り=翌週火曜日の午前9時までに、多分200人からのビッドが入ります。この内の9割以上が、暫定値のリストを見てのその値段以上でのビッドです。随分とWeb.の情報利用の密度が上達しているし濃くなっています。

 このロット、最終的には応札26名、落札値は16万になりました。ビッドの数字も8〜9人が15万と15.5万、1番札が16万、見事なまでに集中していたのです。このロットに対しても、フロア会場で配布の印刷物とWeb.で情報が発信されてから、そのデータを元にしてこれだけのビッドが入ってくるのは結構素敵なことでしょう。

 そして、私の当ブログ、海外の、それもRoyalPhilatelic Society の鑑定委員会までもが見てくれていて、予想外のメールが送られて来たりするのです。このお話は次回に書きましょう。

2010年3月17日(水)
『観音350円電子菱形』  (104KB)
  今回のセールでは、カラーマークで注目に値する動きが有りました。何れも10Bなので必ずしも一般的ではないのですが、専門家が欲しがるマテリアルが随分と高いのです。
  Lot1112 松20円下A2逆櫛 LH 応札5 落札値135,000、Lot1130 狛犬250円下暫定版濃淡逆順 応札9 落札値220,000、Lot1132 観音350円下コンベンショナル 応札8、落札値 370,000。一時の値段の倍ぐらいですし、嬉しいことに、接近した札が複数続いていました。単片なら逆順やコンベでも、7〜8万で喜んで売る位の手持ちの在庫もあるのですが、10Bとなると美品は少なく、それ以上に目打形式と絡んでの需要が強いのでしょう。売る立場としては嬉しくなる良い傾向です。
  もっと得をする情報を差し上げましょう。発端は、昨年の11月28日に開催した、弊社のPA61回セールのLot3116、そのアイテムが公式な分類手法で表現され、真正面からの記載でオークションに出たのは初めてでした。
  物は、観音350円電子菱形CM下単片、胡散臭い、余計な解説を付けずに、最低値30,000で表紙に掲載、これで必要十分条件は充たされます。結果は応札6 落札130,000、同じ回のLot3114のコンベが、応札4 落札90,000なので、きっちりと評価されていました。ただ、この時点ではビッド(少なくとも強い札)は、記事の情報を信じてくれた下見無しのメールビッドだったのです。この結果に対しては世間的にも、私としても、へ〜え〜程度の受け止めで、真面目に探せば見つかるかな?でも、一般人が見ても分かるのだろうかで終わっていました。人から教えてもらった知識とはその程度のものなのです。
  今回のメールMA53のLot5635の銘10、CM下10Bが正にそれだったのです。札は3人、フロア当日の時点では札は1、だから最低値=暫定値で7,600、ギリギリのタイミングで下見した2人が落とす気でビッドして、2番札が54,000、落札値は56,000だけれど、1番札は倍以上の数字で入ってました。落とした人の許可を得て改めて現物を見ましたが、その気になれば割と簡単に探せます。なぜ今まで出て来なかったかが不思議な位で、この切手に関しては、コンベと柵とワインレッド以外は最初から探す人がいなかったのでしょう。カタログに書かれたり、内輪の情報でも有れば探す術も有るのですが、ゼロからの探索はやる人は少ないのです。
  出現時期は、恐らく350円の最後期、糊はロータリーの時代の物、これでコンベ=暫定との区別が完了。色の特徴はさて置いて、30倍のルーペで見れば、スクリーンのセルが明らかに、緻密な正方形でなく、隙間の多い、表現としては言いえて妙の菱形です。数多くの350円を手探りで探すより、360円が正にそのものなので簡単に覚えられるでしょう。念を入れるのなら、スクリーンを測れば良いのです。250線なのですが、コンベ・正方形とセルの角度が違うので、横読みでは1ミリには7でなく、6強の数字になるのです。30倍ルーペを使える人が、このポイントで探し出せば、今なら大いにチャンスは有るでしょう。弊社の場合も、出品者の記載の有無に拘わらず、肉眼で分かる分類は原則として書きますが、ルーペで全ての出品物をチェックすることはやりません。正直なところ、希少性は全く分かってないのです。銘10やCMは結構、色んな時期の物が人知れずに残されている場合がありますから、これから暫くはこのテーマで賑やかになるでしょう。
  序でながら、おなじオークションでの、地味な掘り出しをもう1点書きましょう。Lot5012、桜連合4銭ジャワ宛 櫛麻布10.1.1 薄印、これが実は「林式」、下見で見つけた人が教えてくれて、データを確認すれば、OK、薄いけれど希少度はかなりの物でしょう。でも、これだけのアドバンテージを持っていても、意気地なしには落とせないのです。2番札は林式は抜きにして、連合はがきの年賀状でビッドしただろうの人で1万円。一番札はもっと上、下見無し隅から隅までオークション誌の写真を見直して、でもボケボケの写真だけで、読み切ってのビッドでしょう。これはご立派。写真だけでこれだけの情報を収集出来る人が結構弊社のオークション誌を見てくれているのです。記事の方はもっと真剣に読んでくれているのでしょう。これからも文字や写真に現れない部分を含めて、真剣に編集に掛かりましょう。行間を読める人が結構いてくれるはずですから。
2010年3月16日(火)
『オークションのトピックを』
  お約束の記事に入る前のイントロで、PA62・MA53のトピックを幾つか書いて置きましょう。まずは、正統派の目玉の2点から。
  Lot 3057の大日本郵便切手沿革志 最低値 100万、スタート 125万、落札 155万、メールの1番札が145万、2番札が120万、メールビッドは4人、場でお二人が手を挙げて、メールをクリアで150万、場での2人の競りの更なる一声での155万の落札です。マテリアルとしては、弊社だけでも2年に1回は扱っているし、マーケットトータルでは、年に1点は売り物が出ています。今回の落札者は、一度は持ってみたいという覚悟を決めての、海を渡ってのお越しの方、昨今の相場は120〜125万位だけれど、落札値との差は、機会を得て念願のマテリアルを入手出来た喜びが容易に埋めてくれるでしょう。わたくし的には、2番札の150万、メールのトップの145万のビッドが極めて貴重。十二分に留意する価値がある数字なのですよ。
  Lot1652U小判2銭貼 那覇ボタ カバー。最低値 30万、スタート 74万、メールは7名 1番札は140万でした。フロアでメールの1番札を一声超えて、145万で落札。コンピュータのシステム上、このケースはビッドの数がプラス1としかカウントされず。実際はフロアでオープンの74万の上で、90万+、100万+、125万+とファイナルの落札者の4人以上のビッドが有りました。ハンマープライスの145万は、赤二のボタのカバーの値段としては、最高記録でしょうか。これも、落札者は、遠路はるばるお越しの、オークションは初めての方、開始前にルールの問合せを戴きました。赤二のボタカバーを熱心に集めていて、これで完集?になるので、覚悟を決めてのお越しでした。このクラスになると、冷静に値踏みしたメールビッドではまず落ちません。仮に予算を超えたとしても、数十年の念願が叶って大満足だと思います。
  このカバーは、消印のボタはタイド無、でも全くといって良いほど、真偽は話題に上りませんでした。かなり知れ渡っているお話で、昨年にヤフーで出た、九州の蔵出しやルートの初出しの「薩摩・伊集院・有馬家宛」の一連のカバーの最後の一山だったのです。那覇が5通、宮崎が沢山、鹿児島系も結構有ったようです。弊社に来たのは、本当に最後の最後で、突然、「○○県の△△です。ある人の紹介で・・・。」地名と紹介者のお名前で一発に判りました。先方が用件を切り出す前に、「那覇ボタ?」と聞いていました。ひとしきり話をして、お急ぎでないのなら、オークションが良いですよ、とすすめて、驚くような値段で売れることを約束しました。この結果なら、ご満足戴けるし、紹介者の顔が立つし、先に動いた4通の現所有者もお喜びでしょう。わたしのビジネス上のポイントは、2番札の140万のビッドですが、この需要を充たすのは容易でないかも知れません。チャンスがあれば、具体的には、おなじ山のカバーを2通持ってる人が、賢明に判断して1通を出すならば、いつでもお手伝いできるのですが、その確率は低そうです。
  この2点は、ある意味、想定の範囲での動きであり、驚きネタでは有りません。でも、メールオークションの方で結構なドラマが有ったのです。
2010年3月2日(火)
『アンボン郵便局長印加刷切手』  (131KB)
  半年程前にここに書いた、蘭印旧女王121/2C封皮に航空30C、各アンボン郵便局長印加刷貼りのカバーのThe Royal Philatelic Society の鑑定結果が出ました。Philatelic Useの注記はありますが、間違いなく真正の結論です。
  このカバー自体は、かのR.Boekemaのセールで随分と立派な値段で売られた記録があり、時を経て私の手元に来ています。何せ、 日専からは、全てが偽造として追放されており、それを検証できる資料も明瞭には示されてはおりません。私としても、あわよくばというよりも、もしかしての確認の意味で入手して、恐らくは世界で最も信用できる機関の判断を仰いだのです。このケースに於いては、RoyalのGenuineの結論が全てであり、否定するならば、説得力のある資料を開示していただきたいと思います。
  日専からの追放の詳細は存じませんが、「日専」を読み解く「南方占領地」P123を読む限り、土屋理義氏が判断されたと推測されます。・・・現在ではこの加刷切手は、アンボン郵便局長の鄭忠孝が戦後になって作った偽造品であることが確定している。・・・とあります。偽物として同書に示されたのは赤加刷、私のカバーは黒加刷ですし、消印の印象も異なります。また、カバー上には鄭局長の名前も出ていません。出所が全く違うのなら、100余種の偽物の他に、少数の真正加刷が存在して、郵趣家便が残っているという位置づけになるのでしょうか。次回の日専・日本関連地域編の訂正されての採録を待ちたいと思います。
  このカバーがきっかけ、という訳でもないのですが、オークショニアという立場の役得で、一般の世間の常識では情報不足ゆえに、色眼鏡で見られている郵趣マテリアルに関しても、真正さを証明するのに、結構説得力の有るデータを持っている場合があるのです。画像に出す資料を見つけるのは手間が掛かるので、オボロゲ記憶を文章で表現するしかないのですが、ちょっと書いて見ましょうか。理屈で考えれば、真正性には絶対に自信は有るのですが、説得力の有る資料を提示出来ていないマテリアル・・だから時として随分冷たい扱いをされることものです。オークションの出品物として来たならば、料理の仕様も有るし、現実には私以上にコレクター的なセンスで、飛び込める人達も複数います。
  更には、もし持っているなら見せてよと、一声掛ければ、きっちり持って来てくれる人もいますから、最大限に敬意を表して幾つかの情報を出しましょう。
  SPECIMEN+ULTRAMAR=UPU見本、消印では年2字SEOUL(局名下)IJPO逆向き・JN3上海日本郵便局、実際に私が扱った物なのですが、ちょっと時期尚早という評価になっているのです。「20銭リ」は、私の感性では、2枚目云々でなく、1枚目で挙証責任を果たせている、でも2枚目や、連れが有って始めて陽の目を見られるケースも多いのでそこらを書いていきましょう。
2010年2月4日(木)
『現行切手即売』
  第62回フロア他の3月のオークション誌の入稿が完了、12日に確実に発送できます。ちょっと時間が出来たので、次の即売品の整理に掛かっています。バザールの目玉は、現行切手の銘10、相当なボリュームで新規商品をお見せできます。
  郵趣の2月号の現行切手シートの即売広告にも、予想以上の反応が来ています。10Bでなく、シートなので、ちょっと足が遅いかなと思っていたのですが、オークションでの10Bの落札データを基準にすれば、大いに割安感があるのでしょうか、高い物からかなりの勢いで売れています。中には現品限りの物も有りますが、大部分は10Bをベースにオークションでも後日ご案内できると思います。こちらは色々準備が必要なので、長期の仕事になるでしょう 。
  11月のバザールと、2月の郵趣の広告に引続き、銘柄を変えて、シートの即売をゲリラ的にやりましょう。最初は2月13日(土)の「オール関西 郵趣家のつどい」・関西郵趣連盟主催=13時30分から16時30分まで、大阪駅前第三ビル17階で開催されます。
  その次が、2月21日(日)、弊社オークションの東京下見会、目白の切手の博物館で、下見の時間中に行います。 
  何れも、全て新規商品で、目打形式をベースにしたシート限定です。郵趣の広告の値段を基準にして、ありふれたオシドリ5円なら@2000円、桜10円なら@3000円程度になる予定です。おおもとの出所が、著名な目打形式に力を入れた製造面バラエティーの収集家の物なので、非常に歩留まりが高いのです。まだ、細かくは見ていませんが、CMでは、50円緑は圧倒的にコンベが多く、200円赤は、電子よりも暫定の方が多いような初期に強い内容です。松20円のA1や、逆櫛A2と思えるものも見つかってます。
  今回のシートの即売は、目打形式ではまず見落としはないし、1次円単位のスクリーンも調べています。ただ、版は殆ど手付かずなので、それに価値を見出せる方には絶好のハンティングの機会になるでしょう。シートで売りに出しても、残れば10Bと額割れにしてしまうので、興味をお持ちの方は、是非チャレンジして下さい。この2回の機会なら、競争相手も少ないと思いますから。
2009年11月25日(水)
『現行切手』
  この程、数年越しの交渉の結果、「知る人ぞ知る・現行切手・目打形式」の膨大なボリュームのコレクションの処分の依頼を受けました。アルバム、ファイル、特注のバインダーから切手をはずして、セロケースに移す作業だけでも数日間かけましたが、著に付いたばかりであり、全貌は殆ど確認できておりません。長期に渡り、あらゆる手段を用いての売り立てになりますが、量も半端でなく、内容も空前絶後と言って大げさでは有りません。1次円単位は発行初日からライブで集め、末は国立銘まで入ってます。ただ、分類手法は昔のままで、目打形式をメインにして、糊と紙を組み合わせての収集です。切手の保存にはブロック、単片でもマウントは一切使わず、古いところはグラシン紙を折り曲げて保存、4次R次以降は、4角をヒンジで貼ってます。今の30倍ルーペの知識で言えばちょっとはズレが有るのですが、目視できる糊・紙違いで異種を集めることにより、結果としてのスクリーン線数違いも集まっているのです。
  円覚寺30円の普通全型を発見して、当時お付き合いの有った方に額面で分譲され、巡り巡って、私が今までに扱った関西の大御所中心の4〜5点は全部この人の物が出所です。極美のシートも残ってました。スクリーンも定量の数値で集めてはいないはずですが、桜10円逆櫛180線、弥勒50円逆櫛200線も有るのです。正一連1はオシドリ、桜は当然あり、南天は非常に微妙です。4段抜けは充実しており、連柵は抜け段違いで集め、横波と正四(逆四も)も良く揃ってます。ここらの目玉は数が限定されており、慎重に値付け致しますから、売りにだすのはまだまだ先になるでしょう。ただ、確実に無かったのが、新藤と松の正二連1、オシドリ3版、八橋の定変です。CMも、熱心な分類手法ではないのですが、出現初期から集められており、350円のコンベ、各額面の暫定、複合などが相当量入ってました。何れ基本パターンで分類して即売でご案内出来るでしょう。
  今回の第24回大阪駅前第三ビルバザールでも、大急ぎで値付けした分を特価で提供いたします。初日の土曜日は、「シート」限定です。青風神90円は20万、平等院30円は15万、1円普全は5万、松20円下全6は3万、貝4円CM淡は1万、オシドリ5円、桜10円の平凡品は@2000です。4次R次、慶弔、財務省のシートは、殆どが額面売りになってます。CM付も画像80円、イヌワシ90円、棟飾り150円あたりで額面の1000円増しです。シート故に割安の値段設定になってます。
  「銘付10B・CM付10B」は2日目の日曜日に店頭に出します。即売値としてはかなりのお買い得値になってます。量は相当なボリュームで、全てが即売に出すのは始めての初心い商品です。ヒンジ跡有りも含んでますし、ルーペも自由に使っていただいて構いませんが、全部を見切るには相当な時間と根気が必要です。混雑回避の為に、両日ともに開場は10時厳守です。取り置き、予約、業者割引は一切適用いたしません。同じルートでの新入荷の記念切手、PR・ふみの日・緑化のシートの額面売りも大幅に増やしました。こちらも楽しんで頂けるでしょう。
2009年11月17日(火)
『国際切手展規格 展示用アルバムリーフ 完成しました』  (79KB)
  第61回フロア(通算112号)にてお知らせしました、上記アルバムリーフが入荷しました。店頭でご覧いただけますし、通販でもお求めいただけます。
  10年程前に、FRANKGODDEN社に委託して大英博物館仕様の中性紙=斤量約200〜220キロで特注のサイズで製作しておりましたリーフは、品切れになり、再発注をしたものの先方の経営上の都合で同一の紙が入手不可能になっておりました。
  仕様は230ミリx289ミリ 角丸 パンチ孔無 ホワイト(極淡いクリーム色) 片面方眼(3・5mm)印刷 逆面無地 中性紙で、展示目的限定のリーフの為、適応するバインダーはございません。 この程、国内の製紙メーカーに調査を依頼したところ、希望に合致した良く似た紙質の物が見つかりました。「竹尾」の「ロベール」で色目の呼称は「ホワイト」=実際は淡いクリーム色、四六判、Y目、斤量180KG、中性紙です。FRANKGODDENの物よりは若干薄く、色も並べるとほんの僅かにクリームが掛かっております。それ以外の仕様は前回の物と全て共通です。色合いと厚みが微妙に異なりますから、併用はお勧めしませんが、印刷機での対応は以前よりは容易になっております。
  価格は、100枚4000円・保護ラップはOPP#50で100枚500円(この分だけの別売りも可能です)、送料は数量に拘らず500円(お持ち帰りなら無料)です。サンプル=保護ラップ付は、送料共で200円です。店頭に常時在庫しておりますし、全て国内で手配できますので品切れのご心配は無用です。オークションの下見、大阪駅前第三ビルバザールの際にお申込下さい。
2009年10月22日(木)
『伝説の男になれなかった』  (45KB)
  10月18日(日)の東京下見会の会場では、3人から声が掛かり、19日(月)には別の3人から画像つきのメールが来ていました。昨日あたりでは、まだ進行中で取引が未完了、チョッカイが入る可能性が有ったのですが、どこからも、その後の連絡も無いので取引自体は恙無く確定したのでしょう。
  物は「改色20銭リ」、18日深夜終了のE-bayに出品されて、話題になる値段で落札になりました。現時点では、出品者の素性も聞けておらず、落札者の本来のIDも判っておりません。画像でもステータスは良くわかり、当然ながら、ポーラス・9s・鹿児島ボタ=印の外枠に滲み有り・柱の6〜7の秘符が有り、彫り手の特徴とも言える、「チ」よりもやや短めの桜の花芯の癖も、1991年1月27日に出現した1枚目とピッタリ一致しています。物の真偽自体は、最初に出た時から、現物を見せた誰もが、本物に違いない、ただもう一枚出て欲しいなと言っていた、おとぎ話が実現したのです。 私の場合は、時満ちるまで17年掛かりましたが、今年の7月14日に切手の博物館の、7月28日に日本郵趣連合の鑑定で「真正」の結果を貰ってます。今回の物も、当然ながら議論の余地無く「真正」の結論になるはずです。無責任な雀が、数ヶ月前から皆が知っていたお話と囀っていたやに聞きましたが、それはガセネタ、出現の流れとその後の私が得られた情報の雰囲気では、正にびっくり仰天のE-bayでの掘り出し話と見て良いでしょう。
  日曜日の深夜の終了、午前中〜が弊社の東京下見会、このタイミングで、山口充さんが遠からず「JPS田沢菊切手部会報」に載せる予定原稿をくれました。的確な表現ですし、事実を公に周知する文章としては完璧な出来栄えです。オークションの結果という公知の事実を活字にするのであって、影響を受ける人がいる可能性は有っても、公表すること自体は何らの問題もないと思います。下世話な話で、落札額をオープンにすることに抵抗を感じる人もいるやも知れませんが、隠しおおせるものでもないでしょう。2番札$50000の上で、$50100の落札です。
  貰ったメールの中で、「負けました。伝説の男になれなかった。」というのが有って、彼が$50000の札を入れたのです。グロスの数字の5万ドル=450万円はそれなりに良い値段では有りますが、私の感覚では、メチャヤス!朝一に情報を貰った人との間でも、10万ドルは誰も絶対に入れないけど、5万なら微妙、それにコレクションにするのでなく、落とせば100%弊社に扱いを一任で売るつもりだったとのことでした。山口さんの記事で落ちた値段を知った時点で、5万で負けたな、は読めてました。本来ならば、ビッドの前に連絡が有ったら、相手をノーリスクにして、その上で落としきる数字を教えられたはずですがE-bay、ヤフーの場合は止むを得ないのです。誰もが自分しか見ていないことを期待してやってますから。
  5万ドル≒500万がMaxは心理的にもよく判ります。最初の1枚を見つけた時の私の競って負けて降りるつもりの値段がピッタリこの数字でしたから。あの時は自分でビッドが出来るし、相手の顔も見えるという好条件、でも絶対的にas isであって、誰も保証はしてくれません。ただ、現物を手にして、ステータスを納得できれば勝負できる数字なのです。今度の2枚目は、耄碌した爺さんならば無理でしょうが、普通に情報を持っていて、冷静に事実を分析できる人ならば、真偽で迷う必要は無いマテリアルです。コンディションの怖さは有っても、表つらが良ければ後は何とでもなるのです。でも、1000万にはなり得ません。耳学問ですが、売れるであろう値段を1000万と読みますから。
  手彫の珍品の御三家と対比して「リ」を分析しましょうか。政府印刷20銭縞は20数枚有る、「リ」の立ち位置は、秋田調Iか、真っ赤なマ23号に匹敵するでしょう。20銭イは墨点なので、正規発売の「リ」の方が下になることはなく、数比べでも劣後しません。だから結論としては、玉六ヨ、しかもその内の白抜十字消とイーブンかなと思ってます。今度の物は、数箇所裂けの雰囲気も有るのですが、カナ「リ」が見えるのが素敵です。私自身は存在が2よりは1の方が価値があると思いますが、複数出て来て戸籍が付いた方が、日本切手完集を目指す人の需要が起きるので業界にとっては明るい話題と言えるでしょう。
  さて、1枚目の居場所ですが、鑑定に通ったことを殆どしゃべってないからですが、皆さん露骨には聞いてこないけど、結構気にしてくれるのです。2枚目が出たから、真正と認められ、1枚目も大手を振って表に出せるので良かったねが、Aパターン、物の良し悪しは既に勝負が付いていることが前提で、2枚目が出てきて価値が落ちてご愁傷様が、Bパターン。ただこのカテゴリーはアマチュアに対するものなのです。こちらは遊びで切手を弄ってる訳では有りません。17年掛かったのは、時の流れが自分に向くのを待っていただけ、条件が充たされれば、動くのに躊躇はしないのです。2組織の後の鑑定書が届いたのが7月末のこと。2枚目が出現するまでに2ヶ月強の日が経ってます。必要条件が先にあって、十分条件を得るためになら、17年は平気で待てるのです。最後のピースが揃ったなら、プロは躊躇はいたしません。無為に2ヶ月を虚ろに浪費はしませんし、ディールには2日の時間も要りません。2分で決着を付けますから。
  さて2枚目、どうなるのでしょう。何れは詳しい情報も入るでしょうが、弄って見たい気は大いに有るのです。「伝説の男」が誰にも知られずに誕生していたら、きっちりケリを付ける自信が有ったのですが、今はちょっと未確定な要素がクリアできてないのです。昨年の11月の郵趣に1ページの記事を書きました。書き飛ばしていたら2ページ強になったので前と後ろをカットしたのです。プロローグは、「リ」の少し前に、スイスの不足税切手で、新発見が見つかって、デーヴィド・フェルドマンのオークションで2〜3億円で売れた話、それに比べて日本切手は一桁安いかなという切り口です。プロローグは有名な逸話だし、古屋厚一さんの世界珍品切手物語=英領ギアナ1C(世界で最も高価な切手)の詳しく書かれているエピソードです。所持していた当時に、アーサー・ハインドが2枚目を手に入れて、金を払った後で、葉巻で燃やして「これで英領ギアナ1セント切手は1枚しかない」と言ったのです。だから、私の「リ」の記事の本来の末尾は「もし2枚目が現れたなら、それを破って捨てるかも・・」だったのです。残念ながら、この伝説を作りうるワンチャンスも既に消え去ってしまったのです。
2009年8月8日(土)
『韓国と台湾と』  (258KB)
  去年から今年にかけてのオークションシーンでの話題の一つは、釜山(鎮海)の李昌性さん。著名な収集家宛のカバーがトラック一杯、ソウルの切手商の手元に来たのです。マジで丸ごと弊社へ出品という話も有ったのですが、戯れに出品したE-Bayが燃え上がり、後はご存知の通りです。でも、E-bay経由とソウルと東京で動いた物を含めて、10人以上から弊社に出品物が来ています。もし弊社にストレートに来ていれば、表に出すのは100分の1、後は剥がすか煮潰してしまったでしょう。その方が平和だったかも。AOPUの重量便とか、私製エログラムなど、収集家でないと使わない使用例が雑多な売り方がされているのが残念でなりません。
  この口は私とすれば過去の事、今更どうにもなりません。ただ、別口の台湾からの山の方が現在進行形だし、まだまだ続くので将来的に面白みが有るのです。ここ数回、現地のディーラーから、素晴らしいマテリアルが届いてます。台湾楠公使用済や第十三軍事は、流石に次は来ないでしょうが、台湾速達や、航空便、旧植民地宛の例外料金、第一地帯宛の航空便というテーマでは、早い者勝ちでなく、選んで買えるよ、の状態になって来るかも知れません。現状では、1回のセールにEMSがひとつ来る程度ですが、中身は中々に魅力的なのです。台湾ヤケは、やむを得ないと我慢してもらうしかありません。
  相手はプロだし、JAPEXにも毎年来ていますから、それなりに日本物の知識も持ってます。ただ、オークションの出品物としての際どい値付けは、彼の場合は無理なのです。完全なリストなしの最低値一任なら、こちらのアレンジで綺麗な並びに出来るのですが、全部記事と値段付、必要なら訂正は差し支えなしというスタンスです。状態で不十分な物とかは遠慮なく直しますが、物が見たままのものならば、最低値の修正は殆どのケースではやりません。オークションだから、最終的にはビッドする人が決めてくれる。オークショニアはその為の必要な情報を提供すれば良いというのが私の基本的な考えですから。
  Lot2527 台湾速達郵便区市外30キロ超4キロ加算25銭
最低値22万は出品者の記載です。直感では他の物とのバランスでは大分高いと思うのですが、この実例は記憶に無いし、現地のプロの評価を認めて罰は当たらないでしょう。判っている人しか買えない値段ですし。
  Lot2543 日本平24円、きじ16円貼航空便台湾宛
最低値1000円、日本平が表へゲ、消印が和文、全体に薄汚れ・・でも希少性と人気を加味すれば、10万円でも黙って載せたと思います。最低値を上げても怒られないけれど、出品者の記事と値段のままで書いて、オークショニアのメッセージは、チョイスして裏表紙に載せているということで十分に理解してくれると思うのですが。最低値にも色んなケースが有るのですがその解説は個別にはいたしません。
2009年8月7日(金)
『完全木綿紙の確認法』  (173KB)
  「三山紙」の方は、ウッドワードの分類のみが唯一の基準なので、今となっては緑1銭のKG備中三山の消印を持つ物以外は推測以上の説得力がないのかも知れません。それを承知でコレクター自身が基準を定めて分類すれば良いのでしょう。オークションの記事の表現は、弊社では100%私の基準で責任を持ってやっています。出品者の分類記事を盲目的に書き写すことはやりません。例えば、ここ数回ハイグレードの出品が続いているU小判のマテリアルには、これでもかと言うほどの珍品が続いてます。藁紙や白紙のコンパウンド目打は出たとこ勝負で、買ったもの勝ちなのです。今ほどの入手機会は今後も無いかもしれません。今回のセールでも、「完全木綿紙」の表現をしたものがかなり有るのですが、これも今だからという特殊な状況でも有るのです。そして、この表現は私の場合は、旧小判茶1銭・緑4銭の木綿粗紙と同一の紙質に限って使ってます。かなりのハードルの高さです。木綿という表現で、対極に位置する藁混木綿は、むしろ否定的に書いてます。分類上は木綿紙だけれど、典型的な粗紙でない場合は「完全」の文字は使いません。この区別は下見で比較してくれれば簡単に判るはずです。
  オフカバーなら、肉眼で容易に区別が出来るのですが、カバーの場合はどうでしょうか。今回の場合、出品者がその表現をしてきて、やり取りの末、全てこちらに任せるのでヨキニハカラエ、になったのです。この条件なら、客観的に証明できる手段が有るのです。水につけて剥がしてしまえば誰でも判る、ただその手段は一般的には取れません。ましてやオークションへの出品物なら、手を加えることはご法度です。ただ、出品者の了承が有れば、それに近い状況は作れるのです。
  LINDNERの郵趣品にStampRemover という溶液が有って、カバーの状態で、貼られた切手に刷毛で液を塗れば数十秒で糊を残したままで、液を塗った部分だけ封から浮かして紙質を裏から見ることが出来るのです。一部を封にくっつけて・・というのは単に拘り以上の意味も無く、完全に剥がすことも勿論出来ます。ただ、一度剥がして、元の通りに貼りなおすというのは、昔から結構抵抗があるのです。完全に剥がすか否かは些事ですが、その行為をやったことによって正しい分類が出来ても、品物に悪しき影響が残っては駄目なのです。大昔は竜の無地・縞が重要だったこともあり、かなりのケースで水で剥がして調べたことも有ったと聞いています。でも、今はその分類は無意味だし、竜銭の紙は表でわかるので剥がすことは有りません。だから、剥がすか浮かして紙質を見るのは、旧小判10銭の薄紙、U小判の木綿紙、産業か透かしなしかの区別が困難なケースに限られます。旧小判でも3銭。4銭は表で容易に判りますから液を使うことは有りません。
  20年ほど前に買った溶液を今も使っているのですが、実際問題では、年に数回自分のカバーを調べるだけなので、殆ど減らずに残ってますし、全く劣化もしてません。揮発性ではないので、塗って浮かす時点で液が多少ははみ出すのですが、和紙の封筒は全く問題は無く、洋封筒でも普通の用紙ならば乾けば痕跡は残りません。ただ、最近の表面につるつる加工を施した絵葉書の場合は、引きつりあとが残るかもしれません。
  郵趣目的に用品メーカーが作ったので、「ハガロン」とは比較にならない位に有用に使えてます。オークションへの出品物に関しては、出品者の依頼を受けての作業に限ってますし、表面目視でかなりの確度も保てるのですが、切手展の作品に使う場合はより厳格な調査が必要になるし、10銭薄紙カバーを鑑定に依頼した際には半分浮かして見やすくして出したのです。そのリクエストをされましたから。
  手元にある20年前のLINDNERの画像を出しておきましょう。同じような目的で、STUARTとUHUも作っているし値段は非常に安いのですが、私が実際に使っているのがLINDNERStamp Remover8060(最新の型番)です。125mlで定価は8ポンド、ご希望ならば送料共で2000円で取り次ぎます。ご希望の方がおられればこれから発注して取り寄せます。まずはメールでお問合せ下さい。実際に使う場合は、何に使うかはひとえに自己責任なので、安い物で試してから理解した上でやってもらうしかないのです。
2009年8月6日(木)

『何これ?』  (196KB)
  先日ブログに書いた、旧小判5厘エスパルトの使用済=Lot1211は、幾つかの情報が来ました。沢さんの小判切手の初期使用の欄に、明治12年紫◎YOKOHAMAの記載が有ります。今回の物は1879年FEBだし、色は黒だけれど、他にも黒の実例もあるので印象的にはかなりポジティブで良いと思います。だから表紙に使ってます。このブログをきっかけに、出品者からも連絡を貰いました。昭和48年〜50年の間に、東京の切手商から通信販売で買った、単なる使用済だということです。当時に然るべき専門家に消印を見てもらって、その際にも、見た人がいい反応だったとのコメントを貰ってます。もう少し掛かり方が良ければかなりの物なのですが、次回の出現を期待しましょうか。
 Lot1287 1次昭和4銭3枚貼速達樺太宛
  第1種4銭+速達8銭で当然料金は合ってます。ただ表で見える以上のプラスの情報がないのです。着印無しは止むを得ないにしろ、やはり飛び込みづらくなるかも知れません。確かこの現物はヤフーに出ていたものでしょうか。その時から何人かから同じ意見を貰いました。樺太の速達制度を整理すれば、山下精一さんの本に、昭和14年6月16日から取り扱いが開始されたという記載があります。ただ、内地からでも出せたのか、区域は全域なのかなど詳しいことは判らないし、実例も見つかってないのでは。昭和18年4月1日の内地編入の後は、「速達で内地は何処へでも」に含まれるので制度としては同一料金で存在したと思われます。今回のマテリアルは、料金相応の特殊扱いが為されたかは誰も判りません。ただ、否定できるデータもないので十分に使えるものだと思うのですが。
  Lot2120 無切手葉書 N3B3東京19.6.5
  図に示した左側の説明は、元の所有者?=漆畑さんのメモです。形態は小判1銭紙幣寮葉書と同じ感じの用紙、消印は問題は有りません。ただ、印面や表題などの有るべき印刷が消えてます。全体に疲れもあり、青色の印刷を薬品で消去したかもと思いましたが、果たしてそれが可能か否か判りません。ただ、漆畑説の「公然と許された無税葉書・・」というのも私の知識の中にはないのです。ご存知なら、オークション終了後にでも教えて戴きたいのですが。
  Lot3356 竜1銭2-14 未使用 強靭紙
  1枚の切手の説明とすれば、この書き方以外はないでしょう。ポイントは勿論紙質であって、もしこの表現が正しければ、公の場に売りに出た初めての1銭強靭紙の未使用ということになるのです。はっきり言えるのは、最もありふれた脆弱紙ではなく、また半透明無地のぺルアー紙でも有りません。ただ、所謂典型的な「強靭紙」=2銭と5銭使用済の分厚い毛羽立った黄色い紙とも異なります。必要十分な繊維質はあるので、敢て三椏・・と書きましたが、薄手で格子縞が見えるのです。識者のお話では、1銭2版と半銭2版に全く同じ印象の未使用があるそうです。竜銭の紙は言葉の表現手法としては、脆弱無地・脆弱縞・ぺルアー・強靭紙(無地・縞)で収まっているのですが、実例としてはちょっと微妙なものが有るのです。今回の出品物、議論の材料になれば幸いです。本来なら、このステータスなら表紙に載せても良いのですが、目打=12x11の横目打が気になって・・竜の12というよりはマージンの狭さも相まって、リパーフかなと見えるのです。それ加味した扱いをしています。
  Lot3238U小判2銭 三山紙 使用済
  言葉としては、誰もがご存知の、かのウッドワードが名付親のU小判=本来は1銭の薄手白紙漉き目が明瞭な縦紙です。1銭に有れば、当然2銭にも有っていいのですが、「三山紙」と銘打って売られた記録も殆どないかも知れません。オボロゲ記憶としては、1銭のKG備中三山を一度だけ扱ったかも知れませんが今や確認も出来ません。1銭・2銭の薄い白紙なら、それなりには有るのですが、「三山紙」と記事に書くには相当蛮勇を奮わねばなりません。今回のこの記載は、出品者が恐らくは日本で最も数の多い赤二を持っていた?という彼の自意識を評価しての記事なのです。ビッドにエクステンションで他人の評価に委ねるのは野暮なので、現物を確認して、納得の上で競ってもらいたいのです。オークショニアはこの程度までしか面倒は見ませんから。

2009年8月5日(水)
『知的好奇心』  (280KB)
  8月号の原稿は既に校了、11日に納品になり12日に発送します。Webで情報をご覧の方には5日から下見可能です。それに先立ち、オークション誌には書き切れない情報をチョッと書いておきましょう。まずは、知的好奇心が刺激される、ひねった情報からです。
Lot 1924 大型小包送票(乙)
  根拠となる告示を探せませんでしたが、明治31年の時点では、大型の乙は、受取人に一定の期日内に配達できなかった小包の事後の取り扱いに限って使われた物なのでしょう。中央部に「転送・還付」の2要因が書かれ、扱いを問うてます。当然ながら初めてお目にかかりました。想像だに出来なかった珍しいマテリアルです。
Lot1412 着印 季節局 信濃御嶽山
  田中寛さんの「丸一印の分類と楽しみ方」P57に載ってます。山岳季節局=富士・御嶽・浅間の三局に共通ですが、その業務は「普通郵便及普通小包郵便物ノ引受並二交付二限リ・・・」と有るのです。実例も、圧倒的に葉書の「引受」に限られ、封書はかなり少ないでしょう。それ以上に可能性として、有り得るけれど少ないのが、「交付」です。留置で出頭を待って手渡すサービスということです。今回の物が正にそれ、御嶽郵便局止めできっちりその役目を果たしたのでしょう。
Lot2126 鳩郵便 新宿三越展
  鳩郵便で有名な物は、白木屋の満蒙展、これはかなりの数を見かけます。それ以外にも、毎日や読売が企画した同様な物も時々見た記憶が有るのです。でも、今回の鳩便には見覚えがありませんでした。消印が不鮮明、かろうじて読めたのは一文字で「浮」、裏の書き込みは大島にて・・。だから、この消印は「東京波浮湊」伊豆大島から伝書鳩が新宿三越に手紙を運んでくる。なかなかの良い光景だと思うのですが。
Lot1861 ゼロ付立山125円絵葉書航空便ドイツ宛 TOKYO19.E.52
 ゼロ付立山の消印収集ポイントの一つは、ゼロ無発行前が必須、これは誰でも知ってます。発行日はゼロ付が1952.2.11、ゼロ無が1952.7.1、この条件で欧文印を探せば、必然的に櫛型がスタンダードになるのです。ところが、1952.4.10に重要な告示が出ています。交換局6局に限定ですが、この日で櫛型から三日月に切り替わっているのです。切り替え遅れも有るし、大局であっても、2ヶ月と3週間の期間での欧文三日月消は理屈の上からも高いステータスを与えても良いでしょう。立山航空の場合、欧文櫛でよく見かけるのは、商社や企業関係の差出郵便物が非常に多い東京と大阪の市内局の数局です。
  OSAKAHIGASHI,KITAHAMA,NIHONNBASHI,SHIBAですが、この4局は三日月への切り替えが遅れてます。その意味でも、1952.4.10〜6.30のゼロ付立山・三日月は非常に難易度が高いのです。今回のマテリアルは、ヨーロッパ宛でしかも葉書=封書と同一料金というおまけ付、何だ、TOKYOかと見過ごして良いものではないのです。反応できる人が2人以上いるなら、オークションはにぎやかになるでしょう。
2009年7月15日(水)
『再審請求』  (232KB)
  2005年版以降の日専日本関連地域編では6N1〜116のアンボン郵便局長印が「偽造印」と確定された旨で削除されています。その根拠は土屋理義氏の「日専」を読み解く「南方占領地」の123頁に書かれてます。アンボン局長の鄭忠孝が、作ったとしてその見分け方の情報も開示されてます。この記事を読まされれば、少なくとも日本国内では、誰も反論は出来ません。元になる情報量に比較が出来ないほどの差があるからです。
  ところが、極最近、オランダのオークションで1通のカバーを手に入れました。駄目を承知で参考品として買っておきたかったのです。元はといえば、世界的にも最も著名な南方切手の専門ディーラー、Boekema 75回セール ロット4196=落札値5250ギルダー・多分手数料込みで25〜30万円で売られた現物です。私は持ってないのですが、Roelf Boekema の1980年の著作に記事が出ているそうです。落札した現物を見ましたが、普通の郵便使用ではないようですが、上記の鄭局長のカバーとは顔つきが違うのです。
  このケース、いわば「死刑宣告」を受けたマテリアルの罪を改めて確認しようとしているのです。ここは、判断をする組織の河岸を変える必要があるでしょう。躊躇無く「The Royal Philatelic Society London」の門を叩きます。今までも、何度も日本国内では判定が無理なマテリアルを、ここを使うことによって生かして来たのです。小判・菊・冠の「SPECIMEN」加捺も日本では駄目にされかけたのですが、Royalでは日本切手でなく、英連邦切手=Natal・BechanalandのUPU見本で真正との判断をしてくれました。蘭印関係の日本占領地をどなたが判断するか判りませんが、座して死刑執行を待つのでなく、「再審請求」にトライしょうと思うのです。Royalの鑑定のミーティングは年9回で、日付も完全に公表されてます。今回のアンボンカバーも白黒は付くと思います。結果が出ましたら、ここで公表いたします。南方の場合、アンダマン・ニコバルは多分実逓はないでしょうし、幾つかの地区やテーマでも素性のはっきりしない物も残ってます。貴重な物、胡散臭い物が結構入り混じったオークショニア泣かせのカオスの領域なのです。  確か昨年だったのですが、人を通じて、多分未発表と思われる、「フローレス」の切手貼の郵便使用のカバーと葉書のカラーコピーを見せられたのです。売るとしたらの評価のお尋ねでした。瞬時で良い物と思ったので、琉球の100円加刷貼のカバーか、竜500文のシート並の数字を出したのです。ただ値段がどうこうで無く、まさにタイミングが合わずというか、縁が無かったのか、この2点の大珍品は、故人が生前お世話になったという、海外の郵趣団体へ無償で寄付されたというのです。今手元にある、「アンボン」はもしオーソライズされたなら、「フローレス」や「アンダマン・・・」と比肩できる可能性が有るのかなとちょっとは夢を見てもいいでしょう。或いは、ナイトメアーに終わるかも知れませんが・・。
2009年7月14日(火)
『旧小判5厘エスパルト』  (30KB)
  8月のオークション誌の編集も今が佳境、メールは2400ロット強の出品で、記事は書き終わり近日中に入稿できますから、これから2週間+はフロアのパートに専念します。今で1500ロットなので、最終のロット数は3500を超える位になるはずです。目玉は広告とオークション誌を見ていただければ分かりますのでここでは取り上げません。それ以外の、今現在にわたくし的に感性に響く物を書いておきましょう。1点はオークションの出品物、もう1点は海外のオークションでの購入品です。
  オークションに出るのが、旧小判5厘E紙10 初期◎YOKOHAMA1879年2月の黒印がBの状態で掛かった物。最低値は5000円 「as is」 扱いで出しました。ごく普通の国内のコレクターから記事なしで送られてきたものです。付随する情報は皆無です。旧小5厘のエスパルトの使用済は、きっちりとその存在がオーソライズドされたものは無いに等しい状況です。でも、私のおぼろげ記憶では結構そそられる物が有るのです。澤さんの「小判切手」の記述でも輸出用の20ミリのリメンダーTOKIOはエスパルトと書かれてます。ただ、これは郵便使用とは繋がらない例外で、正規の使用済の存在の有無とは直接にはリンクはしないのです。ところが、それ以外にもう1枚、トビっきりの物が有るのです。金井スタンプが扱った、オーストラリア人のコレクター=ワイズブレムセールの旧小5厘の単片使用済のロットに「記番消=イ47号」が入っていて、見つけた2人が猛烈に競ったのです。時を経て、落札者=所有者から確かに見せてもらった覚えが有るのですが、印影・印色等何の嫌らしさも有りませんでした。記憶では紙は確かエスパルト・・、海外から来た、うぶいロットを2人が見つけて納得で競ったのは確かなので、真正を疑う要素は、1点切りで連れが無い、珍品過ぎる使用例という、理由にもならない状況証拠しかないのです。でもこの条件では客観的な物証が欠けるとして、戸籍には採用されてません。
  今回の初期◎YOKOHAMA エスパルト、直感では記番の神奈川の連れという気もするのです。ただ、1点きりの単片で、掛かり方がBなら、オークションの出品物としても無論のこと、コレクターの自慢に耐えるマテリアルではありません。でも、記番のイ47号の話でも経緯を知ってる人が何人いるのでしょうか。競って買った人も切手展の作品に使ったかどうかは今直ぐには確認できない状態だし、今更好んで現物をオープンにはされないし、競って負けた人は今は遠くへ行ってるので、ここらで書いておかないと、存在自体が日陰の幻想で朽ち果てるかもしれないのです。真っ当に評価すれば大珍品のマテリアルが、ルート違いでの複数出現は後に続く人にとっての格好な道しるべになるでしょう。珍品の出現の事実を根拠の無い思い込みで排除するのでなく、冷静にアナライズすれば見えてくる事実も有るのですから。でも、この2点の5厘の使用済は「鑑定」には向きません。私がそれをする立場だったとしても、「意見無し」=資料不足・判断材料が欠如しており「判定し難い」という評価になってしまいます。直感では良い物、面白い物と思っても、踏み込みにくい場合があるのです。だから、オークションの記事としては「as is」 が正解で、後は買う人の評価に委ねたいのです。でも、もう1点はちょっと事情が違います。
2009年5月28日(木)
『2011年の大金賞』  (118KB)
  5月14日に開催されたオークションの結果が届きました。スイスはGossauの Chiani-Auktion、キアニーと読むのです。欧州でのステータスはかなりの物ですが、日本では知ってる人は少ないでしょう。このセールに竜のカバーが3点出てました。
Lot2889が48文田型貼 桑名検査済 Ex. Levy
Lot2890が100文貼  西京検査済 
Lot2891が500文3枚、48文2枚貼 神奈川駅検査済 Ex.Levy
そして落札値は上から、SFr.12000・13000・80000です。落札手数料がVAT抜きの海外へのExportで19%加算なので、支払いは邦貨では126万、136万、840万になるのです。何れもルックスは良好ですが、昨今の日本の相場では有り得ない数字でしょう。因みに私もビッドはしましたが、何れも掠りもしませんでした。この落札値は日本からのビッドの数字ではないでしょう。超強気の我々が承知していない海外の二人がガチンコで競ったのか、何か出品者サイドの裏が有るのか今の時点では分かりません。ここに書いておけばそのうち的確なレポートが来るはずです。もし計算が立つ、新規の真っ当なビッダーのお買い上げなら真面目に商売のスタイルを変えたい位の驚きの値段です。参考までに昨年のドイツのケラーに出た、坂東ラーゲルの2完のシート、落札値軽く1000万円超えは、日本の博物館やドイツの専門家でなく、北米の某コレクターの札だったそうです。その人はこのテーマでまだまだ買い意欲は旺盛です。 話を進めて、弊社の今回のセールの目玉はLot3420の改色1銭チ 未使用、Lot3444 和桜2銭イ 未使用です。この2点とも最初に掘り出されて市場に出た瞬間に声がかかっていたのです。1銭チは10数年前にアメリカで見つかって、Cherrystoneからプライベートのオファーが来ました。値段は十分買える数字でしたが、フレッシュで真の未使用の確信は有っても、右下の掠れが気になって飛び込めなかったのです。他のディーラーの手を経て、コレクターにプライベートで動いて、今のタイミングで弊社に来ました。カタログ値700万がベースなので良い数字で取引されたと思います。和紙2銭イは、極最近のE-bayでの掘り出しです。見つけた人が興奮状態でメールを送って来て、出品するのでギャランティーの数字を教えてくれとの話でした。ルックス良好なので、結構真面目な数字を教えました。ただ、お若いアメリカの弁護士君は私よりも随分と厚かましいセンスをお持ちだったので、アメリカの某オークションに出品したのです。私の出した数字を下支えにして、それ以上のリザーブドプライスを付けての出品だったのでしょう。結果は形式上はUS$8000、私の出した数字には遠く及びませんでした。だから必然的にUnsold、ペナルティーを払ったかどうかは知りませんが、日本切手の大珍品がアメリカのオークションで8000ドルで落ちて、それが落とした人により日本へ転売されました、というのは全く筋違いの話です。本来の持ち主がお馬鹿な寄り道をしたものの、結局は賢明なマーケットへの提示になりました。
  この2点、出品者は違うのですが、何れも売り切り前提の最低値一任での出品です。クオリティーは悪くはない、でも今の日本の状況では1枚に700万・500万という型録値なら、グロスの値段が勝ちすぎて、オークションベースではかなりの足かせになるのです。物の実力と、2011年の国際展でトラディショナルの大金賞を狙う人の必要度を秤にかけての、売れてくれよのお買い得な値付けです。
  このクラスのマテリアルを完全な一任で受け付けて、売ることが出来ないのなら、オークショニアは切腹でしょう。出品者の思惑も飲み込んでの設定した最低値、反応は悪くはないのですが、日曜日の午後5時に判決の時を迎えます。種のない手品の結果はフロアに来て体感して下さい。
2009年5月27日(水)
『1次昭和10円貼日泰航空カバー』
  時を経て、極当たり前に毎年の春と秋、多分1年に5〜6回はヨーロッパのオークションハウスを回っていたのです。チューリッヒとハンブルグがメインで、届いたオークション誌を広げて、その前後にセールと場所を選んでのユーレイルパスで回っていたのです。アポ取りの下見も含めて、1週間の旅で7〜8社はカバーできていた時代です。Japanが出ていることは確認済みだし、スイスのメジャーなオークションハウスはセールの日程を調整してくっつけてくれていたので、場への出席は無理でも、下見さえすれば、セールでも空振りはなく、1回の旅でJapanのみで500〜1000万は買えてました。その時は何時もの想定のルートの予想外というか計算外のカタログが届いてました。
  パラパラめくって、モノクロ写真のページで見つけたのが、「1次昭和10円、1円、4銭貼の航空便 ロールKOBE」、20通ぐらいの同種のカバーのExample、参考値は50マルクぐらいでした。Frankfurtの Rudolf Stelzer、A5サイズのオークション誌は結構分厚いけれど買った記憶はあまり無いのです。でも丁度タイミングの良い日程なので、フロアに出席出来たのです。ドイツのこのレベルのオークションハウスの場合、出席者はまばらです。エージェントを除けば10人いるかどうかで標準。ビッドするのは1ロットなので、英語のコールはリクエストせず、ドイツ語の読みでOKでした。落とす自信は有ったけど、それ以上のあっけなさ。確か85マルクで落ちました。発着が同一人の同系統のカバーロット、日泰航空でしたが、10円貼は1通だけ、料金で10円超と5円超は複数あったけど、それらは昭和の1円か昭白1円の多数貼ばかりでした。
  このカバーの行く末は、最低値40万で出品して、西の国のベテランのカバー好きのコレクターの100万超のビッドを、わざわざフロアに来てくれた東の国の昭和切手のオーソリティが跳ね除けて、20年はコレクションとして、雑誌に発表して楽しんで、一昨年のJAPEXのフロアセールに再登場したのです。時の洗礼を経て希少性の裏付けもあり、まともに踏んで、200万位かなが下馬評でしたが、強い代行札を預かっていたので、最後の競争者に「コダマ!降りろ」と叫んだ甲斐もなく聞こえないふりをされて、随分と立派な値段で落ちました。私の評価は、買った時の雰囲気からして、日泰航空・・、一杯あるはず・・ですが兄弟カバーは出てきません。
  フランクフルトのセールが終わっての出来事です。望外の結果で余韻に浸っていたら、人懐っこい若いインド人が声を掛けて来たのです。ワールドのロットに、Japanの初期の葉書がまとまって出ていた。なぜそれを買わなかったのかという問いでした。組合カタログを見せて話をして分かったのは、紅枠使用済が5〜6通有ったとか。でも、Japanを強調してあるロットなら兎も角、ワールドワイドまでは見ないのです。
  そして、数ヶ月後にひょんなところのカタログに、それと思しき紅枠が纏まって出たのです。ベルリンに壁が有った頃の、向こう側で行われた、Wolfgang Jakbeckのセールです。私はフロアに出ないけど、エージェントに頼めるのでこの条件は大歓迎。限りなく安く全部買えたはずなのです。JakbeckはハンブルグのPoststrasse17に事務所があり、第一回のセールで、竜1銭2枚貼 KG越後高田のカバーがでて、それ以降一年に2回、ほぼ皆勤で下見に行っていた、相性の良いオークションハウスでした。オークショニアのポリシーでしょうか、出品物に品があり、安〜い参考値に、下見して目一杯のビッドをして、それでも買えたり負けたりで、オークションハウスとしては、かく有りたいと目標にしていたのですが、どういう事情か分かりませんが、東ベルリンでのセールを最後にしていつしか業界から消えました。そして、フランクの駅の裏の操車場のそばのStelzer、2008年に破産してオークションが続けられないとの記事をどこかで見たのです。声を掛けてきたインド人は、是非家に来いと誘われたので、アムスの税関でトラぶりながら通関した、土産の「日本人形」を持参して、南ドイツにまで出向きましたが、ビジネスとしては完全な空振り、でも、CorinphilaでもRappでもFeldmannでもKoehlerでも必ずと言って良いほどに会うのです。私は全く近寄らないけど国際展にもブースを出しているし、仕入れの為にオークション皆勤というのはビジネスは上手く行っているのでしょう。死屍累々のオークションハウスに対峙するにつけ、逞しきインドのパワーには感心させられます。彼が今まで続いているのは、変にJapanに踏み込んでこないからかも知れません。
  5月14日のスイスのセールで、竜500文貼のカバーがS.Fr80000=800万++で落ちました。詳細は次回に・・・。
2009年5月26日(火)
『大正白紙25銭単線12 未使用』
  J.& H. Stolow の名前にはほろ苦い思い出が付いて回るのです。どなたの文章だったかは忘れましたが、確かヒロユキ・カナイさんが、かの事務所を訪れた際、金庫から英領ギアナ1セント=世界一高価な切手を取り出して見せられたとかの記事を読んだ覚えがあるのです。ニューヨークの事務所主催でのフロアオークションは盛況で、弟はミュンヘンの一等地での店頭販売の店を持つ、当時はステータスの高い商売をしていたはずなのです。
  私のこの会社との実体験は、矢鱈と暑い時期に見た、手彫の写真が数十頁続いていたオークション誌、洋桜2銭カナ揃いの写真が出て、不統一がチラホラと・・。その類が数百ロットはあったはずです。この当時でも、私は海外へのメールビッドで、小判以降は結構買えてました。ただ、手彫は落ちないし、このボリユ−ム大のセールにも然るべき人が場に出ていたのでしょう。手彫系は掠りもしなかったはずなのです。その後も極当たり前にオークション誌は来ていましたが、いい買い物をした確たる記憶はありません。そして、いつしかフロアセールが無くなって、或いは並立だったかも知れないけれど、GoldMedal Mail Sale の名前でのメールオークション誌に業態を変えたのです。
  コレクションや高級品でなく、スコットアルバムを崩したような単品を写真入りで載せているセールでした。このパターンの場合、基本的に買い気がそそられる物はないのです。小売りと同じ意味なので、評価ミスで抜ける要素は少ないし、目が覚めるようなバラエティーなど1種1枚が分母の場合、普通は有り得ないことなのです。但し、白黒でも写真は非常に鮮明なので、物が有れば見落すことも有りません。そして、奇跡が起きたのです。 記事はSc.124 ヒンジの有無のマークが有って、スコットのカタログ値の記載だけ。今も昔もアメリカのオークション誌での単品の1点売りの当たり前のパターンでした。そして一目で分かる単線12、センターもフレッシュ度も何の問題も無いVFのコンディション。 オークションのカタログで見つけはしたものの、問題は完全なメールセール、テクニックの使いようの無い、ただ数字をビッドしての高い安いが全てのルールです。今なら、少し努力をするかもしれないけど、この時は売れる値段を踏んで、逆算で目一杯入れるだけ。25銭の単線12なら、使用済でもかなりの物、それのユニークな未使用なので、100万円をベースにした数字を出したはずなのです。その値段で落ちれば厳しいけど、人より上でなければ負ける。メールセールでもオークションなので、ゴミの値段で落ちる可能性も有る・・。コレクターは見てないはず、だからこの数字なら負けることはないはずでした。だけど結果は来なかった。即売誌の延長のメールセールなので、多分全体の落札結果表も出してないはずです。E-メールは勿論、FAXも存在してない時代です。電話をかける知恵も無く、ただ、○か×の結果を待つだけ。来ないというのは×なのです。
  目一杯のビッドで負けて、それならそれは仕様が無い・・。直ぐに気持ちは切り替わるのです。ところが、次号か次々号に全く同じものが再出品されたのです。まさにその現物が・・。記事は前のまま・・。目打云々の記載も無く・・。再チャレンジでも全く同じビッドを、今度は書留郵便で送ったはず。そしてその結果は、前と同じままなのです。
  私のビッドのマナーは物凄くまとも。何の捻りも入ってない。持ち主は当然ながら、オークショニアそのものだから、1番札だから、絶対に買えるとは限りません。入った札を見てもっといい客にプライベートのオファーでも掛けたのでしょうか。落札結果表も出さないし、任意の即売ビジネスだと思って見れば、高く入れても買えないことも無くはない。ただ、再出品というのが分からない。そして、このものの行方は未だに誰も知らないのです。見違えるはずはなく、物は確かに有った。ナイト・メアーの結末は永遠に謎のままなのでしょうか。そして、GoldMedalMail Saleは何時しか消え、かのStolowの名前を最後に聞いたのは、その甥がオークションのRingの一員として刑事被告人として郵趣雑誌の記事に現れた時なのです。
  気分を変えて、少し遊びの情報を出しましょう。豊中市在住の故山本義之さんから、かつおつり(目打あり)シート=現在逓博にある・・を預かったとき、幾つか面白いシートの資料を貰ったのです。琉球の100円加刷とかと共に、大白の完セット「みほん」のシートも有ったのです。逓信省の資料で、門外不出のメモがありました。その目打は、5銭が13x131/2、10銭が12x121/2、それ以外が全て単線12、今単片で残っている結果のままの資料でした。大白のみほんは、発行時の局への周知用というよりは、黒表紙の見本帳用に使われてますが、その何れもが目打はここに書いた一種しかないのです。25銭のL12の未使用を望むよりも、「みほん」でちがう目打が出てくれば、結構珍しいかも知れません。新小判3銭や他の額面のP12の「ひらがな・みほん」がそれに匹敵するバラエティーなのですから。
  次は、「1次昭和10円貼 日泰航空カバー」、フランクフルトの駅の裏、電車の音がゴトゴトと・・・。
2009年5月23日(土)
『菊50銭C12x121/2 未使用』
  標記のアイテムは、あの当時は秘かにお持ちの方はいても、表面上は売買実績ゼロ、A先生も欲しいけどお持ちでないというパターンでの専門カタログの評価だったと思います。でも私としては、他の誰にも知られずに、何故か確信的にそこにあることは知っていて、絶対に落とせると思ってました。情報でも評価でも、取り扱うジャンルとしては菊あたりは結構自信が有ったのです。
  ウエールズ=カーディフのWesternStampAuction、知る人ぞ知るレベルのオークションハウスです。何人かのブローカー的な日本人にとっては罪作りな、毎回連続して長〜いディスクライブでのJapanの「コレクション」が出てました。このオークションハウスは最低値を指定しても不落の場合の5%のペナルティーを科さない、出品者にとっては有難い、応札者のとっては面白みの少ないやり方をしてました。長い目で見れば、オークションハウスとしては、このマナーは絶対に損するし、いずれは廃れるのですが。このやり方を認めるのは、当時のイギリスでは他にWarwickとGibbonsがそうでした。だから、この3社には、かのR.& S. S・・・・が腕によりを掛けて、売るために作った作品が毎回出ていたのです。もっとも、ここらの事情がはっきり分かったのは暫く先になってのことですが。
  この時の少し後のロンドンのH.R.HarmerでのウッドワードのPostalForgeryを貼ったカバーの落札ちが、根回し、調整、談合一切無しのガチンコのビッドで、ほんの数百ポンド(下のほう)=スピロの偽物のシートよりも安かった・・事で分かるように、外国のオークションでは「菊」をまともに評価している人は皆無でした。しかも、50銭の目打は18完の一種として、完全に隠れていたのです。私の取り扱い品目はこの当時でもゼネラルなので、カタログをべースにはせずに、珍目打への評価は少なくとも日専++で平気に飛び込んでました。しかも、カーディフはウエールズ、ロンドンから数時間は掛かるのです。
  この当時は、エージェントも使わずに、ただ単純にメールビッドをしてました。でも結構成果は上がっていて、Findでの掘り出しは極当たり前の如く、無競争のあっけの無い数字で落ちてました。だから当然、この50銭C12x121/2も幾らで買うかでなく、オークションの場に始めて売り物として提示したら、誰が幾らで買うのだろうか・・、確実に欲しがるであろう、A先生に誰がぶつかるのかが関心事でした 。
  今と違ってビッドの結果は知れるのは、インボイスが郵便で来るのを待つしか有りません・・・。そしてこのロットに対する数字の記載はなかったのでした。暫くして、風の便りが聞こえて来て、当時有った銀座のサンフィラの店頭に、50銭C12x121/2の未使用が並んでいた。値段は・・・、一瞬で消えた・・とのことでした。問わず語りの情報では、キタゾノ君が、日本への帰国の前日に、たまたま「ロンドン」で開催されたWesternのセールに出て、そこでメールビッドと強烈に競って買ったロットの一枚だということです。実際、Westernがロンドンでセールをやるなんてことは有り得ないケースなのですが。普段の通りにウェールズでやっていれば、単なる未使用セットの値段で私の手元に来たはずなのです。切手に対する相性が有って、50銭のC12x121/2未使用には未だに縁がないのです。勿論掘り出し前提ですが、他額面は一揃い、多分2セットは只で手にしているはずですが、50銭に関しては最初の強烈な経験がずっと邪魔をしてくれるのです。
  このオークションハウスでは、この直ぐ後、多分次回か次々回のセールに、葉書の書留年号2字AIKOKUMARUが出て、こちらはきっちり買えました。プライベートで収めた相手は既に逝り、現品はご健在な時点で引き継いでくれる方に渡ってます。50銭は時を経ずして、サンフィラのフロアセールにでて、A先生が大願成就、菊のC12x121/2を未使用で完集され、めでたく日専の評価も大いに改正されました。その後も私は掘り出しの経験はないのですが、プライベートの取引や、オークションへの他の方の出品物としては4〜5回は扱ってます。世の中に結構な枚数は有るのですが、まだ欲しくてウエーティングリストが長いので、何れは掘り出し記録に載せられると思ってます。単なる記憶上の拘り以上の意味はないのですが、これだけ1枚抜けはシャクですから。
  因みに、このWestern、その後の20数年の取引で、実際に買ったのはほんの数回、というよりも欲しい物が出たのが一度だけ、改色1銭ブッチの未使用が数十枚の桜切手のリーフに混じっていたときだけ。ただこの時は写真版に載ったので、セールへのビッドとしてはちょっと別のパターンになったのですが。そして時を経て去年のこと、P.A.Wildeから手紙が来て、WesternStampAuctionは消えました。
  次回は大白25銭L12 未使用、面妖なメールセール、New Yorkの英領ギアナ1Cにも繋がる会社での出来事でした。
2009年5月21日(木)

『ノスタルジー』
  最近イギリスから届いた手紙を開いたら、オークションの廃業連絡、支払い済みのカタログ購読料の返金のインフォメーションでした。「Bonhams」というよりも、サザビー、クリスティーに続くステータスのオークション企業、Phillipsの切手部門のオークション業務を行っていた会社です。私にすれば、Phillipsの名前でオークションをやっていた時代のNew Bond の古〜い建物、迷路状態の建物で、一人では切手部門には辿り着けないオフィースに強い印象が有るのです。オークションとしては、Japanの大コレクションの売り立てや、記憶に鮮明な大きい掘り出しはないのですが、カタログの編集方針が、全世界のコレクション・アキュムレーションをトップに並べて、しかも参考値の高い順にロッティングをしていて何時も同じスタイルの編集手法の印象が強いのです。押しなべて値段の設定は割安で、売りきりが前提なので、ここに出ている全世界のぶ厚いアルバムを買って、ページをちぎって国別に売れば結構商売になるので、イギリスを中心に世界中のゼネラルディーラーや、中小のオークションハウスの効率の良い仕入れのソースになってました。
  売りの需要は引続き幾らでも有るはずなのに、買いの意欲が追いつかずに、ビジネスとして成り立たないとしたならば、業界にとってはいい話では有りません。
  イギリスの切手部門のクラシカルな4大オークションハウスといえば、ギボンズ、ハーマー、ロブソン・ロー、フィリップスで誰も異論を唱えません。でもギボンズは出版・アルバムは残っても、オークションはWebが主体です。去年の旧小20銭貼りカバーの出品など奇跡的な出来事でした。ハーマーは経営がイタリア人だし、ロブソン・ローも2度名前が変わってます。そして最後がフィリプス・・・。
  Bonhams=Phillipsに限らず、最近はオークショニアの永久的な廃業の連絡を貰うことが多いのです。私の経験を踏まえて、思い出深い経験を幾つか書いて見ましょうか。買った物、買えなかったものを含めて、殆どどこにも書いてないはずのお話です。
  今回の弊社のフロアに出ている目玉が旧小30銭の11L、チューリッヒでのRobson Loweでのアレン大佐のコレクションに有ったものです。私はまだ、動いてなく、カタログをライブでは見ていません。でも、当時の新進気鋭のコレクターがメールビッドで落として、どこにも出さずに秘かに持っていて、直近にE-bayでもっといい状態の物を手に入れて、ダブったからと出品してくれたのです。何人かに聞きましたが、この直近の掘り出しに気づいた人はいないようです。
  私の経験でも、30銭11Lは多分7〜8枚は扱ってます。その内の3回は海外での掘り出しです。まだ直接外国に行く前に、メールで落としたロットに入っていたことも有るのです。確か1980年代の前半、最初に11Lを手にした頃、偶然にも他の目打の珍品の入手のチャンスが来たのです。目打の珍品で、当時はまだ表で売られた記録がなかったもの。菊50銭C12x121/2 未使用、大白25銭L12未使用、小判・菊・田沢を3枚オークションの表紙に並べて売ろうかなと思ったのです。1枚は既に手元にあり、後の2点も手を伸ばせば届く所に有りました。
  『菊50銭・・・に続く・・・』

2009年5月13日(水)
広島ドラフトの追加です  (984KB)
2009年5月12日(火)
広島ドラフトの一部です  (622KB)
2009年5月12日(火)
『スタンプショー=ヒロシマ‘09 ドラフト詳細』
 5月16日―17日に開催されます、標記催事に本年も弊社は出店いたします。一般販売品としては、小判切手の未使用・使用済みの新規商品を大量に増やしました。それ以外のジャンルでもカバー・単片類でOPP入りの新商品を1万点以上追加しております。
  特別企画として、200ロットは「ドラフト制」で会場にお越しいただいた方なら、平等のチャンスでお求めいただけるように展示即売いたします。
  初日=16日の10時〜11時30分に、ご希望品に1点〜何点でも投票していただき、第一位投票の方〜から優先的にお求め頂きます。投票NOの若い札が優先になります。登録は10時〜投票締め切りの11時30分を目途といたします。受付はご記名登録の後、抽選箱に「あ〜ほの記号(30名分)++で各記号に1位〜10位+の順位を明記した投票用紙」を入れてありますので、1回だけ引いて頂きます。ある品物にご希望のランクが同一順位の複数の投票が重なった場合のみは「あ>い>う・・・>ほ」の優先順位になりますが、通例は単純順位の若い投票が優先です。あ1位は全てに優先しますが、あ2位は、ほ1位に負けます。昨年の場合、あ1位と、い1位がかぶってしまい、い1位の方はご希望品が買えませんでした。上手な駆け引きで投票して下さい。
  今回は特に、大量のU小判の未使用の即売の優先権を4ロットで出品しています。このロットに限り、複数の方にご覧いただけます。勿論若い投票をされた方がチョイスした後に2番手〜3番手・・の方に見ていただきます。1ロットを15分程度の考えております。
  商品のお渡しは、11時30分に投票を締め切って、落札者確定の発表は13時を予定しております。出来れば当日にお引取り下さい。何時もの通り、ジャパン・スタンプ商会の会員の方は代金後払いでお渡しします。次回に一部の対商品をUpいたします。
2009年3月28日(土)

 『非課税・無税・免税』

 本年2月16日から輸出入に関しての通関手続きが変わり、輸出も輸入も20万円を超える物品を国際郵便で送るか受け取る場合は、全て通関手続きが必要になりました。概略を説明すれば、従来は賦課課税方式で税関が手続きをしていた物の内、20万を超える物は本人(実際は委任を受けた代理人)が手続きするように変わったのです。実務上は、輸入(納税)申告を必要とする可能性がある国際郵便物=価格が20万円を超える物が届けば、税関でなく、郵便事業会社からその旨の連絡が来るのです。まず最初にやることは、迷わずに代理人選任の委任状をFaxで送ること。自動継続で半永久に有効です。同時に荷物の説明も事業会社の該当部署にFaxですれば良いのです。

内容物に関しての説明の仕方は、以前の税関や通関業者=乙仲さんにしていたのと同じです。違うのは書類を出して説明する相手が税関直接でなく、委任状を出した乙仲の郵便事業会社になるだけで、税額とかの実質面は変わっておりません。ただ、当局の周知が不十分な為、予備知識がない人にとっては、今までは無縁だった予想外の手紙の文面に戸惑われる方が増え、私に対してプロ・アマ問わず既に7名の方から手続きに関してのお問い合わせが来ております。その回答は極めてシンプルで、電話で空で返事ができるのですが、過度な心配をされる方も結構おられるのでここに簡潔にまとめておきましょう。硬直した法律用語を用いた堅苦しい法解釈でなく、実務に即して書いていきます。私の数十年の経験で、散々税関や乙仲と遣り合って、あくまで日本切手を中心とした郵便切手の輸入に関してですが、最も効率よく通関できる方法も把握できております。ただ、私自身が実践的に実務で用いる判断を主としますので、厳格に分析すれば一部法解釈では不適当な表現になる場合もあるのですが、それは聞き流しておいて下さい。例えば、新小判1円の未使用は郵便法上は1円として使えるものの、ここではその判断を用いてはおりません。それを強弁することに意味は無く、話を複雑にするだけなので、如何に楽にかつ費用を掛けずに通関するかを論じます。

 まず、本邦に郵便切手を輸入するに際して課税される可能性の有る税金は「関税」と「内国消費税=5%」の2種類ですが、日本切手に限定すれば、一切税金は掛かりません。ただ、税金が掛からないという同じ事実でも、法的には3種類に分かれるのです。「非課税・無税・免税」です。結論としては何れも税額はゼロですが、完全に意味は違います。

 本邦に於いて郵便切手として通用する物は、有価証券であり、税番は49.07で資本の移動と同じく「非課税」です。この場合の有価証券の定義は、郵便法上の効力の解釈でなく、プレミアの付いてない時代の額割れ切手が該当します。貨物の全てが、これに該当するなら、税番を言う=未使用の新しい日本の切手です、で問題なく通関できます。時として額面合計を問われるのですが、これは後述します。郵便料金納付に供せない、使用済の日本切手及び外国切手の場合は、収集品・骨董品で、税番は97.04に変わります。この税番は、関税は「無税」=料率がゼロですが、内国消費税5%が掛かります。外国切手の場合、この消費税は税関がミスをしなければ、本来免れることは出来ませんので、申告の上支払って下さい。但し、日本切手の場合は、更なる最重要のファクターが有って、「日本」の使用済の場合は、関税定率法14条―10の、「本邦から輸出したのち、形状を変えずに再輸入した物品は無条件で免税にする」という規定があり、これで消費税も「免税」になるのです。このケースは知識に基づいて、強く主張しなければ結構揉めるし、海外のオークションハウスの場合、グリーンラベル上のdeclareおよびorigin=原産国を悪意がなくても「Japanese stamp only」と書いていないケースが多いのです。この申告が有れば、見落とす税関が悪いので、幾らでも強気で話せるし、かなりのケースで異議申し立ても効くのですが、リスクヘッジをする意味でも送り主に「Postage stamps ; origin Japan」の申告をするように要求して下さい。これをして、税金が課税された場合、クレームを付けるのですが、申告書に書いてない場合は、乙仲さんの出来によっては、例えばUPSヤマトの場合など、かなりの上の立場の責任者でも、社のポリシーとして、小口の貨物などいちいち調べる程の料金を貰ってないので手間が掛かる仕事はしない、貨物の表面の情報を基にして、自己判断で通関して何が悪い・・等の暴言を吐く輩もいるのです。この考えには与しませんから、私は如何なるケースでも国内外を問わず、ヤマト運輸は使いません。

FedEXやDHLの場合は、一般的には現品のチェックもするし、慣れているせいも有って、証明書類さえ有れば手続きで間違うことは少ないのですが、貨物の特性で、同じ性質の同じ形状の商品の反復・継続でなく、1回毎にまちまちで複雑な内容の輸入なのでケースバイケースで対応せざるを得ないのです。送り主や乙仲はそれを想定してませんから、私でさえ、今までに2回は通関できずに差出人戻しになりました。前述した通り、日本切手の場合、どう転んでも税金は掛かりません。但しそのことと、正しい書類を出さずに済ませられるというのは別問題なのです。特に困るのは、明らかな過少申告です。こちらは口を酸っぱくして、Full declareで Fullinsurance の要求を出すのですが、守ってくれない場合が多いのです。額面100万円の未使用切手のインボイスで、US$100の申告では説明が通りません。税関は税額ゼロならそれでOKですが、頭の固い乙仲は、何故過小申告をするかのかを聞いてきます。確実に内容が把握出来ている場合は、事情を説明したり、先方に正しいインボイスを訂正で出させるのも可能なのですが、オークションの出品物を始めての相手が送ってきた場合などは、何が入っているか全く予想も付かず、かなりのトラブルの可能性も有るのです。大阪税関の外郵出張所が大阪中央郵便局に有った時は何度も直接出向いて、税関職員立会いで開封確認ができましたが、関空や成田ではそれも出来ません。それでも、郵便ルートで来る場合は、従来の場合、説明をする相手が、正に「税関」其の物なので話がすんなり通ったのです。ところが、乙仲通しの場合は、FedEXでもどこでも、お上の名前を使って自分でなく、「税関がこう言っている・・・」の一点張りで、インベントリーリストの提示や、詳細な切手の枚数の確認を要求してくることも有るのです。税関が書式を整えろと言っている、それをそのまま伝言しただけだというのが乙仲の言い分ですが、これは100%嘘で、税関内部の職員に聞いたところ、税関はその種の要求は絶対にしない。密輸や脱税の可能性がなければ、すんなり通すのが仕事だからという返事です。このケースの場合、近ければ自分で行って説明できるのですが、それが無理ならば形式上は相手に理があるので、乙仲と遣り合って喧嘩をしても無駄なので、私の場合は専門知識のある第三者の「相談官」を使うのです。全ての税関に必ず一人います。そして確実に話は聞いてくれるのです。税関と税額で揉めるケースはゼロで、あとは書類が整っているかだけ、それも税関の名を騙った乙仲が無意味な要求を出しているケースをクリアするのに頼むのです。5回はお世話になってます。相談官とは連絡が取れれば冷静な会話が成立するので困ったときには是非使って見て下さい。乙仲では相談官の存在自体を秘匿し、連絡先を知らないと嘘をついてまで教えない場合が有りますが、直接税関に聞けば分かります。

細かいことを言えば、スコットアルバムのJapanのコレクションの場合、琉球や満州、南方などが1割位は混じっていると思しき場合など、印刷が日本だからとか、かつて=当時は日本領だったから日本製だと、理屈で強弁するよりも、幾許かの日本以外の外国切手も有ります、その部分は消費税を払いますの方がすんなり行くかも知れません。案分比例での正確な評価など誰も出来ないので、阿吽の呼吸でやるしかないのです。私の場合は、消費税が本則課税なので、払っても払わなくても確定申告で精算になるので、何時払うかだけの差しかないのです。ただ、簡易課税の人や、消費税の申告義務のない人の場合は、払うと損、払わなければラッキーなので努力のし甲斐が有るでしょう。

今回の制度の変更の場合、親切この上ない郵便事業会社が一切無料で通関手続きをしてくれるのです。これは使わない手はないのです。ただ、制度が始まって慣れてないし、今だけのイニシャルな手続きもあるし、結構手間取っているようですが、将来的には慣れてくるし貨物ベースの乙仲に説明するよりは楽だろうと思います。切手の場合、税番の49類と97類、関税定率14条・・を滑らかに説明できれば事はスムーズに進むのです。このケースは知識をひけらかして何らのマイナスにはなりません。

次回もこの関連ですが、輸出に使うEMSの裏話を少ししましょうか。国際郵便約款を熟読して、ネットを使えば効率よくこのサービスを利用出来るのです。

2009年2月25日(水)

『追加情報』 (96KB)
 今回のセールのLot3093に関し、当コラムに記事を書いたところ、4名の方から貴重な情報を頂いたので、ここに訂正記事を掲載いたします。
 まず、結論的にはこのマテリアルの正しい記載は、「菊10銭8枚貼書留11倍重量代金引換墺太利宛」になります。内訳は外信第1種基本料金10銭+割増し10倍=6x10銭・書留10銭であって、代引き書状の場合は郵便物の上に手数料等は貼付しません。

 このポイントで、「りす」氏より、代引きは取り扱い料だから切手は貼らず、差出し時に窓口で現金で納めるのではという意見を貰いました。同氏が菊10銭2枚貼のドイツ宛の外信代引き書留を所持しており、また金子入り書状(内国通運会社等の外部に委託のため)、別段急便・別仕立(ある種の後納・後精算)等では同様に郵便物上には切手貼付という形式では納付しないケースもあるという指摘です。現象面ではその指摘は正しいのですが、代引きの場合は制度的に明記された、より説得力のある根拠があるのです。
 「とど」氏からは、明治36年の郵便便覧から情報を見つけてきて、一般の書状の代引き料は4銭で均一、価格表記が必須で14銭、つまり8倍重量書留=10銭+42銭+10銭+4銭+14銭の80銭ではという指摘でした。郵便便覧の数項目を追いかけての解明で着眼点はいいのですが、噛み砕いた表現でないため、ちょっと解釈に迷う表現もあるのです。但し公文書なのでデータは正確に載ってます。この制度は、UPUの包括のサービスでなく、2国間で締結した条約で、かつ国際為替の手続きが可能な相手国に限られます。多分アメリカは無理ですし、欧州及び同属国に限られますが、勿論一覧表も出ています。ただ、料金の解明に使うと、プロ級のアナリストでも間違ってしまうこともあるのです。
 東京の下見会で、「馬渕直人」氏がコピーをくれました。明治42年の坂野鉄次郎(東京郵便局長・法学士)著で、後藤新平(逓信大臣)が題字を書いた、「通信要録」=三省堂書店発行の該当のページです。他のケースでも、郵便規則や法令の原文は中々読みづらいのですが、「郵便読本」「郵便法概説」といった解説書なら随分わかりやすく説明してくれてます。「要録」の根拠は明治33年の旧郵便法及びその細則や付随する規定なのですが、見やすい表と、カナ雑じりでない文体で解説してくれています。

 代引き料金は1899.9.1、1922.1.1、1938.5.1に変わっている(リス君の情報)ですが、今回の出品物の場合、最初の料金体系と手続きが適用されているはずです。別項に記事を載せますが、外信便で代引きに出来るのは、「書留通常郵便」「価格表記書状及び箱物」「小包郵便」です。価格表記は必須の併合要因でなく、差出人が望めば物品保証を付けられるという意味でしょう。ここでは代引きに絞りますが、書状と小包では大いに扱いが違います。通常郵便(書状)は代引き料は4銭=10サンチューム均一で取り立て金送付の為替料と共に差し引いて、差出人に為替金を証書で送付する。小包は代引き料は差出人より徴収し、為替料は要しない=代引き金額8円まで毎に8銭という高額のための別ルールでしょうか。小包に関しては、この表現以上の解説はないので、現金納付でなく切手を貼付しての支払いだと解釈しています。
 この解説本で結構実務的な要素はわかるのですが、国際郵便での扱いなので、元になる条約文は万国郵便条約に拠るのです。「730」氏が送ってくれました。明治40年万国郵便条約第6号、同細則規則・逓信省告示第555条です。
 詳細は別記で間違いはないのですが、「Remboursement」の文字は筆書き又は印刷で、名宛国の貨幣で代引き金額をローマ字及び数字で記載、訂正不可、差出人の住所氏名、差出地及び差出日付を均しくローマ字で記載・・・。等と定められています。特徴のある柿色の△ラベルは絶対の貼付義務ではないようです。
 あくまで私の知る限りではありますが、このアイテム以外の外信代引きは、小包のフロントが2点、満州地区差出の封書が1点(切手脱落)、りす君の持ってるカバーあたりでしょうか。料金面もクリアできましたので今回の落札者及び人知れずにお持ちの方は是非ご利用下さい。

 

2009年2月7日(土)

『速達3点』

 今回のPA57の出品物の内、オークション誌には書きたいけど書けないテーマのお話を続けます。共通ワードは「速達」ですが、郵便制度上の、早く送るという目的を超えて語れる要素が有るものです。

 まずはLot2649 二二六事件が絡んだ「速達」です。 (223KB)

カバーと葉書が各1点、評価的にはカバーの、2種の検閲関係印、裏の小型「戒厳令ニ依リ開緘」表に大型「戒厳司令部査閲済」が押されている。この例が一般的というか、他に有るのか否かは知りません。見覚えがない使用例なので多分珍しいし、出品者の評価もこちらのウエートが重いのでしょう。でも、私的な好みでは、葉書の速達=濁点楠公の新改鹿8銭貼の東京の市内速達の文面に興味を引かれます。「拝啓 明二八・九日も引続き休業致し候に付御通知申上候 敬具」 二月二七日 東京府立第一中学校。戒厳令に拠る中学校の休校通知です。27日に出してその日に配達されてます。速達ここに在りの証明です。

 検閲もなければ、文中に、叛乱云々の記載はなくても、正に二二六の速達そのもの、連れは、相当数出てるはずなので、この文面を手がかりに上手に探せば連れが見つかるかも知れないのです。

 Lot3067 紫雲丸事故の付箋つきカバー (255KB)

国鉄戦後五大事故というのがあって、1951年の「桜木町事故」、1954年の「洞爺丸事故」、

1955年の「紫雲丸事故」、1962年の「三河島事故」、1963年の「鶴見事故」、いずれも死者が3桁を超えてます。郵趣的に直に絡むのは、「○○の事故・・・」又はもう少し固有名詞の少ない説明での遅延の詫び状の付箋つきのマテリアルです。日本絡みで有名なのは、洞爺丸、木犀号墜落、イタリアでのフィリピン航空墜落、よど号乗っ取りが良く知られてますし、何れも弊社のセールで数回は扱っており、いつもそこそこの値段で売れてます。クールにランク付けすれば、値段=「人気」は洞爺丸>よど号>木犀号>イタリアの並びです。このテーマは、国際的にも認知されていて、広い意味では、飛行試行の事故飛行中止や、川支延着や差出人戻し等の、正常に配達されなかった郵便物も含まれます。

 ローカルの雑誌に発表はされていて、垂涎の的となりながら、現物が競の場に出て来ていなかったのが、今回の「紫雲丸事故カバー」そのものです。高松郵便局の事故から4日目の付箋付の通信事務書留速達、中には銀行宛の書留便、事故の悲惨さは次元が違うのですが、郵便物の取り扱いとしては完璧な措置が講じられてます。セールでもホットな競りになるでしょう。

3点目はLot3363 通信事務の第2種速達 京都中央郵便局の特殊部差出 (147KB)

文面が強烈に面白く、「本日青ポストに投函されました・・、速達には切手が貼ってありませんでしたので、便宜当局で立替えて・・、追ってお電話を・・・」です。最近とんと見かけない、速達専用の青ポストですが、昭和28年には郵政も制度としての速達には強烈な責任感で仕事をしていたのでしょうか。

 ちょっと嫌味を言うならば、料金不足の速達郵便物に「便宜立替て切手を貼って速達の扱いをするべし」は、郵便法には有り得ない規定だし、郵便約款(或いは郵便規則)にもその定めはないはずです。ただ、個人の郵便局員が、勝手に出来る仕事ではないので、地方郵政局か、中央局レベルの通達では有ったのかも知れません。実際、数回前の弊社のセールには、速達料金不足の郵便物に、郵便局が貼り足して、便宜配達し中身を渡して、封筒のみを取り戻して、差出人から料金を徴収した例があり、その根拠の法令も、確か地方郵政局の通達で出ていたことが確認できた実例も有るのです。ただ、これは郵便法の概念でならNGなので全国に適用される制度にはならなかったのか、いつの間にか沙汰闇に消えたのです。今回のマテリアルも流れとしては同じでしょうか。私はこういう話は好きなので、結構高い評価をするのですが、残念ながら反応してくれる人は少ないのです。実際、どういう使い方をするかは難しく、単に持ってないから集めるというレベルの人ならば、ちょっと料理に困るでしょう。結果を楽しみに待ちましょうか。

2009年1月31日(土)

『外信代引カバー・完全状態』 (117KB)

第57回フロア・49回メールオークション誌は2月12日に発送します。今回もまた時間ギリギリまで編集作業を引っ張りましたが、それでもまだまだ次回への積み残しが出ています。かっちりした記事は必要ないのですが、アキュムレーション的なアルバムやストックブックで頂いていた物は、掲載記事を書くまでに相当な作業量と集中力を要するのです。グレードの高いものを黒台紙に発行順に並べてしまえば、1日200ロット以上の相当なスピードで書けますが、その準備作業に手間がかかるのです。記事の有る無しは全く無関係ですし、元よりグレード的に出品に適しないものが混じっている場合はどうしても後回しになるのです。次回あたりから更に取捨選択を厳しくせねばならないでしょう。オークショニアに出来る作業量には限りが有ってその範囲で運営しないと業として成立しませんから。

さて、今回のセールにはかなりの書き甲斐の有るものが出ています。私の編集のポリシーは、事実を有るが儘に書くことですが、記事を見た人が果たして分かってくれているのかなと思う場合も有るのです。ただ、矢鱈と珍品とか、現存何点という表現は主義として使いません。それは主観に属するし、自分で把握できてない情報も数多くあるに違いないという自制心からなのです。オークショニアは、マテリアルを提供すれば良い訳で、そのアイテムへの評価は買った人の責任で表現してくれればいいのです。切手展への作品にユニークと書いて、間違ってもそれは所有者が責を負うべきことですから。

Lot3093 菊10銭8枚貼書留オーストリア宛は、随分と書ける要素があるのです。オークション誌レベルなら、5行のディスクライブで必要十分な情報を書けるのですが、ここで思うままに詳しく書いて見ましょうか。この記事を書くに当たって、何時もながら「片山七三雄・Florian Eichhorn」両氏の多大なるご協力を得たことを特記して先を続けます。

2006年の夏だったと思います。誰からのメールか忘れたのですが、E-bayで面白い物が出て、その落札者は弊社に何時も結構面白い出品物を送ってくれる人だという情報でした。この時点では、出品物としての具体的な話でなく、コレクションとして残すつもりみたいかなニュアンスでした。ただ、画像を見て、その希少性は即座に分かったので、詳細のデータを突き詰めて見たのです。このケースになると聞ける相手は前述の2人に限られます。

マテリアルの解説に移ります。「菊切手10銭8枚貼書留代引(Kr.11.25=45円)墺宛小早川商会発 紫櫛YOKOHAMA30.5.13 柿色△REMBOURMENTシール貼」

Rembourmentはフランス語で「代金引換」の意味を持ち、このラベルはUPUの情報誌1907.10.1にて紹介されています。外信の代引の制度は始まりは1899.9.1で確定ですが、終わりは多分1940年1月あたりと思われます。現在はその制度は有りません。この時の対象国は欧州の14カ国と更に16カ国かそれ以上の植民地(独・仏・伊・蘭・と在トルコとモロッコ局)であり、金額の表示は相手国の通貨で表示され、外国為替のレートが適用されます。代引き料は邦貨で8円迄毎で8銭です。

 該当のカバーの場合80銭の内訳は、基本料金20グラムまでが10銭・3倍重量で15〜50グラムまでの追加が6銭X2=12銭、書留料10銭、代引料が8銭X6=48銭=合計80銭でぴったりです。代引額がオーストリアKrで11.25、この時のレートは1Kr≒4円なので45円、40円〜48円の範囲で48銭の料金になるのです。封筒が21X16センチなので35〜50グラムまで、差出しが小早川商会なので、45円相当の未使用の郵便切手を送ったと推定できます。完璧に辻褄は合うのです。2年前の情報交換ではこれにてケリ、縁があれば出品してくれるかなとの思いでそのままになってました。

 その後気をつけて見てましたが、これに類する物が発表された情報には接してません。ただ、アイホン君から貰った情報では、他にドイツ宛が2点有る、但し貼り合わせは菊10銭2枚の20銭だけ、代引きラベルは貼って金額の表示もあるが、料金分の切手は貼付なし、

その他に、切手脱落のカバーの情報もかつて聞いた覚えがあるのです。ただ、完全状態で、料金のきっちりクリアできるのは、今回の出品物が初めてかもしれません。

2年も間が開いて、取りあえずは縁がなかったかなと思ってましたが、年末に突然送られて来ました。E-bayでの落札値は、定かではないのですが、数字を聞いた時点で「良い買い物だな」との印象が残ってます。このアイテムに関しては、小早川の名前は何のマイナスにはなりませんし、きっちり評価できる人が何人かはいるでしょう。結果を楽しみに待ちましょう。私が現時点で知り得た情報はこれが全てです。さあ、3月8日のフロアで首尾よく落札できた幸運な方は如何なる表現でこのマテリアルを料理するでしょうか。

2008年11月11日(火)
『オークション誌発送しました』  (159KB)
  本日夕刻、何時もの大阪支店の集荷扱いで、11月29-30日のフロアPA56・12月2日締め切りのメールMA48を国内はゆうメール、海外は航空便の印刷物(一部地域はEMS)にて合計1930名に発送致しました。順調なら、今週金曜日頃のお届けになる予定です。
  今回は、オークション誌は3冊で900グラム弱の分厚い冊子で届きます。弊社のフロアは流石に11月に2回目ということも有り、何時もよりロット数は少なく2540ロット、カタログも薄目です。にも拘らずの、ぶ厚さは、今回はスペシャルゲストの第1回=創刊号のオークションカタログを同封しているからなのです。「スター☆オークション」、ハイグレードの日本の航空郵趣のコレクション、516ロットは全てカバー・葉書類です。売りたては縁有って、弊社のフロアセールの2日目の午後1時スタートで、場所は大阪駅前第三ビルにて開催です。土曜日は昼過ぎから下見可能です。
  ここでは表紙をお見せします。弊社の会員様には自動的に同封でお届けしますが、それ以外の方で興味をお持ちの方は
auction@jipp.jp
へお問い合わせ下さい。
2008年10月8日(水)
『文献出品』   (85KB)
 JAPEX特別フロアセール、PA55は昨日、郵便事業株式会社大阪支店の集荷で発送しました。現状では特に遅延の要因がありませんので今週中のお届けになる予定です。
  私の方は、当然ながら11月末のセールの編集の真っ只中、物量ともに良い物が来ています。まだ1500ロットしか書けてなく、想定ノルマの1/3ですが、入稿日の10月30日にはギリギリに間に合わせることが出来るでしょう。目玉はさておいて、昨今の風潮がオークションの出品にも色濃く現れて来ています。売り物が非常に多いし、売ることを前提にした出品が増えてます。勿論、その方向に導くべくお誘いしているからなのですが、オークションでも、プライベートのお話でも、連続しての売り物が有るのです。売り手としては早い者勝ちみたいな雰囲気です。
  今回の出品で目立ったのが「文献」、それも良質の人気のある(或いは有った)ものが5人位から来ています。最低値は一任か、指定があってもずいぶん安く付いてます。オークションに出てきて、売れるものは決まっていて、カタログや雑誌は対象外で単行本が主流になるのです。だから5人から来れば否応なく同じものがダブります。市田さんの大作シリーズ、沢さんの小判切手、ウッドワードの翻訳本、いずれも3組重なってしまいました。名鑑も2組です。ここらは全てが私に一任なら、統一した値段を付けられるのですが、指定ありの人がいて、矢鱈と安い設定でくるのです。墨六が5000円、これはないと思うのですが、オークションなのでそのままの値段で出しました。一般的に同じものが同じ回に出た場合、入札も不便でしょう。このケースは、メールセールに関しては、Orビッド、どちらかを希望の入札で受け付けます。フロアセールでは条件の設定が複雑になるのでこの便宜は図れません。またメールでも単純に機械的に処理しますので結果としては有利不利が出てもクレームは厳禁です。
  豪華本や名鑑は、郵趣家は物持ちが良いというか、随分と歩留まりが高いのでマーケットに戻って来ることが多いのです。それをこなす新規の需要がなければ値段は当然弱含みます。いい本が買いやすくていい時代なのですが。ちょっとした別格が、ぺプローの手彫り切手シート写真集・117葉です。これだけはフロアに出しました。確か3人ぐらいから頼まれていて、相場も教えているので、いい値段まで競るでしょう。知る人ぞ知る、オークションの文献出品の目玉になっているものも出ています。水谷行秀作品集、久野の機能実験、行徳さんの昔の本=郵便の種別と使用例、春日部郵趣の発光特集、ここらは墨六よりも高いことが有るのです。皆さんよくご存知だから。序でなので文献を買う場合のちょっとしたヒントをあげましょう。弊社では絶対に大丈夫なのですが、市田さんの竜切手と青一で、買ってはいけないものが有るのです。当初の正規販売品は問題なしですが、その後の著者取りか、予備のもので、写真が付いてない=青一は別冊の写真本無しが出回っています。事情の詳細は書きませんが、今の出品者もオークショニアも知らないのでしょうが、買った人は抜けた部分の補充が利かずに役に立たない悲劇に見舞われるので十分注意してください。弊社の場合は、写真の有る無しを絶対に書きますが、即売でも知らない者同志の取引は危険なので十分注意してください。オークションでも即売でも、知っていて教えずに売るのは詐欺に等しいので責任ある人はやらないとは思いますが、最近はそのケースもチラホラ見えて来ています。
  出品募集のギリギリにやって来たのが、ちょっとしたリーフに貼ったコレクション。スコットアルバムなので出所はアメリカでしょうか。解説も要りません。文句なしのラストロット、スーパー・ゼネラル・ブローカー=●君(イニシャルは書けません。怒られるので)、2番札になれるかな?
2008年9月27日(土)
 『改桜20銭リ』
  17年前にサンケイホールで見つけ以来、いわば幻の存在でした。この程、内藤委員長初め関係者各位のご援助でJAPEX2008の会場にて、初めて公開の空間に提示致します。それに先立ち郵趣11月に1ページの紹介のスペースを頂いたのですが、書き飛ばしの下書きの際、思いのほか筆が走ってしまい、半分以上を割愛せざる得なくなりました。私のお遊びの雑文ならば、ぶった切っても構わないのですが、記事を書くに当たって、新発見のスイスの不足税切手の詳細に関して、井上正人氏、また編集全般で郵趣出版編集部三森正弘氏に多大なご援助を頂きました。編集の都合上カットした部分に大いに係わってきます。内容としてもこのタイミングで世に出したいテーマゆえ、私の個人的な趣味であり、また文としても推敲無しのラフ原稿でありますが、初稿をここに載せて合わせてお二人への感謝の気持ちとさせて頂きます。当ブログは郵趣11月号が発行されるまでの戯れのコラムとして、正式の雑誌が出た後は速やかに削除致します。

20銭リは物として末代まで残るでしょうが、郵趣11月号の2ページ+の原稿は一月経過で、正に幻と化すのです。今この瞬間だけのお楽しみだけなのです。

(校正前の原稿ゆえに、いつもに増しての誤字、脱字、重複記載有りますことお許し下さい。)
2008年8月12日(火)
『ポスパケット約款10条』
 本日8月12日の夕方に、8月30−31日のPA54・9月2日締切りのMA47のオークション誌を郵便事業会社大阪支店の集荷で発送完了しました。大型の郵便物なので想定される配達日数は受け付けの翌日を起点にしての3日程度です。かなりの地域には今週の金・土あたりにはお届けできると思います。ただ、部数が500以上2000未満の差出なので郵便番号の2桁〜5桁で区分して、束ねての差出を条件に、「ポスパケットの特割」料金が適用されます。そしてその条件には、そうでない場合に比較して「3日」程度の配達日の猶予が課せられています。即ち、配達の義務日付としては、ポスパケット約款10条で定められた条文の、「荷物の配達を行う日」に当てはめれば、かなり差出人に不利に計算して19日の火曜日がその日にあたります。ただ、普通はそこまで掛からないはずですし、大阪支店の集荷の、遅くとも翌日朝には新大阪局へのトラック便には乗ります。この件は実行後に電話を貰う約束になっています。そこで、郵便番号2桁で区分され、配達局側の集中局に振り分けられます。新大阪局に確認をしましたが、税金や株式、受験等の超大量郵便物が来ない時期なら、入ってきた当日か遅くとも翌日には次の段階へ動きます。基本的にはトラック便で、北海道等へは飛行機便の扱いです。配達局側の集中局で配達局別の区分が行われ、一日にかなりの便数での発送が行われます。この段階でも遅くとも翌日までには完了されるはずです。昨今の物流は基本的に夜から未明に動くので、夜中に入った物でも翌日配達のルートに乗るはずです。整理すれば、12日の火曜日集荷で、13日の朝に新大阪に入り、14日には先方の集中局、14日深夜から15日未明には配達局、15日又は16日が配達日になります。ただ、現在の郵便事業会社の人員配置と翌日配達義務郵便=エクスパック・ゆうパック・速達と再配達にマンパワーを食われており、「特割郵便」は優先度で劣後します。意図的に3日の遅延を狙うことはないのでしょうが、結果として、約款10条のギリギリの日付になることも有るのです。当ホームページで発送したとの情報が出て、普段は2日で来るのに今回は来なかったというのは論外で、4〜5日は余裕を見てください。それで不利益を被らないような日程で発送してますから。
  5月の発送時は深刻で、約款の義務の日付より更に遅れて届いたケースも有りました。ルートを追っても、どこの局もが自分のところでは遅延に心当たりがないとの返事でした。一束の5〜6件がそうなので、束の状態で紛れていたらしいのですが、結論は出てません。ただ、実態としては配達完了ですから、101号の調査対象にはならず、更には約款には遅延による損害賠償の規定が無いとの理由で、賠償の請求も出せません。ここらは色々議論の余地も有るのですが、ここでは書ききれませんので取り敢えずは控えておきます。ただ、物流の流れの中での遅れと、人的なミスによる遅れとでは大分意味が違います。原因が判明すれば、具体的な要求も出せますし、それに基づき今回は、大阪支店の手を離れたことの確認を貰えるシステムになりました。収友に届いたのに自分には来ていない・・というクレームの電話は何の意味もないのでお控え下さい。暫く待ってくださいとしか言いようがないのです。ここで説明した流れをご理解の上、今週中に届いてないか、週を明けて届いた場合はご連絡頂ければ有り難いのです。
2008年6月25日(水)
『詐欺メールにご用心』  (232KB)
  6月15日日曜日締切りの、私のヤフーオークションの出品物に関して、詐欺メールが送られています。今までにも何度も同じようなケースの報告を貰ってますが、一向に無くなりません。また、知的な犯罪と言うには余りに稚拙で、引っかかる人もいないとは思います。別掲のメールは3番札の方に送られたもので、当然ながら1番札=落札者とは何の問題もなく取引は完了しております。このアイテムの1・2・3番札の方とは何度も取引実績が有り、それ以外の普通のオークションでも良好な取引関係が続いています。
  詐欺メールを送るにも、ヤフーからでは誰でもが簡単には出来ず、それ以前の取引でメールアドレスを知っていることが必須です。だから、詐欺メールを送った人物と送られた人は何らかの接点が有ったはずなのです。ただ、得られたデータで調べましたが私のデータでは詐欺師の特定は不可能でした。その人物のIDは女性名で登録され、「新規」で生きておりますが取引実績は残っておりません。これ以上は興味本位でメールを送って遊んでも生産的では有りませんので、同じような経験をされた方は、ただ只管無視してください。相手にしないのが正解でしょう。
  このことを奇禍として6月27日発行の郵趣ウィークリー26号に、思いつきの広告を出しました。偶然にも、「木造船2銭の糊上印刷」がまとまって手に入っていたのです。昭和切手のぐちゃぐちゃのアキュムレーションを額面別に分けていて、たまたま見落とさずに出てきたのです。どのルートで買っていたのか今となっては分かりません。その他にも、ちょっとしたプルーフやエラーも見つけたのですが、その内オークションに出しましょう。
  「木造船の糊上」は今すぐなら、ウィークリーを見てない方にもご注文いただけます。超特価の破格値ですが、予想外の出現だから安いのであって、書いているよりは状態も悪くないし、勿論詐欺では有りません。
2008年6月20日(金)
『竜100文2版Pos26』  (71KB)
 突然、前触れも無く大きい荷物がやって来ました。5月末に会員さんになってくれた人からの出品です。分厚いバインダーにカバーが500点以上、でも出品記事は2行だけ・・。壬申の公用飛脚便、もう一点が竜100文12枚貼りカバー・・・。扱いは一切一任です。
  詳しくは、次号の弊社のカタログをご覧頂くとして、以前からかなり気になっていた竜100文の製造面の疑問が一つ解決したように思えるのです。画像でお分かりのように、2版のPos9〜35の12Bです。この並びなら、夢のブロック=18の腕落ち・25のあご無し・26の腐食漏れの大エラーも含みます。手彫専門カタログの使用済最大ブロック10も見事に更新です。これ以外の色んな要素はさて置いて、本題に入ります。
  消印は岡山の最初の郵便印、差出の書込みが正月廿二日なので、総合的に判断すれば明治5年1月22日が差し出し日だと思えます。2版としてはかなりの初期使用ですし、刷りもシャープで濃青の初期印刷だと言えるでしょう。注目したのが、18の腕落ちでなく、26の頭髪です。どう見ても、濃くも淡くもない周りと同じ刷り色です。だから、「腐食漏れ」では有りません。でも、「頭髪加刻」とも思えません。直感で判断すれば、「腐食漏れ」の前の正常な状態か、加刻後に現れた瞬時の正常類似の何れかだと思えるのです。この件に関しては、市田左右一氏の名著「竜切手」に興味深い記述が有るので、ここに引用しておきます。
 (32KB)
  見事なまでの断定調で、一つの可能性は否定されています。ただ、氏の表現ではその現物に触れる機会も無かったようなのです。市田氏の論文では、26の頭髪の状態に関しては、@腐食漏れ→「A一見完全状態」→B加刻での滲みに並べてます。ただAは実物を示しての結論でなく、又聞き情報を推論でブッタ切ってます。客観的な証明手法としては些か弱みも有るのです。製造面での専門用語を錦の御旗の如く振りかざして論議の道を閉ざすのは如何なものでしょうか。私の考えは@完全状態→A「腐食漏れ」=破損→B「頭髪加刻」=滲みの順だと思うのです。
  今回のマテリアルに接する前にも、際どい話が有ったのです。疑念は、Pos36の雷紋軽彫が有るはずの切手で、軽彫でない普通の印刷の初期と思えるアイテムに接した時に起きました。それ時は、面白いけど、そういう印刷の物も有るのかな・・以上には感じませんでした。一枚の単片のバラエティーから、シートの全体像を推し量るのは無理なのです。ただ、2〜3年前に、達者な若いアメリカ人のブローカーが送ってきた切手には正直悩みました。Pos26(確かに)で、頭髪には滲みが全く無く、もしかしてとシゲシゲ見ても腐食漏れのそれとは印象が違うのです。彼は、当然、アワヨクバ「腐食漏れ」=未使用でカタログ値500万の期待をしていたと思います。ただ、定量作業のプレーティングは出来ても、経験が必須の厳しい視点での分類は無理なので、夢を含めて、腐食漏れか頭髪加刻かを聞いてきたのです。私の結論に対しては、何の異議も主張も有りませんでした。
  確かに初期印刷の雰囲気の未使用でしたが、惜しむらくはマージンが弱かったような気がします。出品記事は、多分、腐食漏れ〜加刻のポジションの完全状態?みたいな表現をしたと思います。状態故に売れるかどうか危惧したのですが、期待した人がきっちり落としてくれました。どういう評価をされたかは今現在は聞いてませんが。何れは「竜」の大コレクションの中で意見を表現してくれるでしょう。
  あの時も識者と話したことなのですが、説得力の有る根拠は金井宏之氏蔵の100文2版の完全シートに見出せます。市田氏の本にも写真が添付されてますから、誰でも調べることが出来るのです。26は確かに「腐食漏れ」、そして36も明瞭な「軽彫」です。このステータスは同一シートに有るのです。ならば、36の状態完全な単片と同じシートの26はどんな感じなのでしょうか.順序を並べるならば36の完全状態の方が、腐食漏れ・軽彫よりは前でしょう。だから、36の完全状態のシートの26の頭髪もやはり完全だったと思うのですがその証明は現時点ではなされてません。
  ここで今回のマテリアルを見てください。最所期使用ということは、初期印刷です。26の頭髪は完全です。そして、本当に偶然というか奇跡的に右下切手Pos35の右隣36の雷紋部分が残ってます。当然の如く、全く完全な状態です。もし、36もリタッチや洗浄がされたのなら、印刷が不完全になったあとで、完全な状態の物が出現する可能性も有るのです。ただ、その作業はされたという証拠は有りません。だから26と違って、こちらは時系列で並べれば、完全〜淡いに並ぶはずです。26の頭髪は「完全」→所謂「腐食漏れ」→所謂「加刻」の並びでいいと思うのですが。もしこの考えが正しいとしても、「完全」が「腐食漏れ」より少ないか、同じ程度の希少性と判っても、値段は「腐食漏れ」に比例することにはならないでしょう。切手のバラエティーの値段は希少性よりも、ストーリーの面白さや派手さに拠ることが多いのです。
  ここまで書いてきて、どうしても連想してしまうのが、200文の破損〜所謂リタッチというお話です。この件での私見もあるのですが、これはデータを数多く並べて論証せねばなりません。オフレコの議論なら結構いいとこまで行けるのですが、ある種刷り込まれている知識をひっくり返すのは大変なエネルギーがいるのです。先駆者は推論で良いのですが後発の者は証拠を示して立証せねばなりませんから。だから、こちらは又いずれ。
  因みに今回の「カバー」弊社の100回目のセールのラストロットにしましょうか。最低値もお手頃ににして・・・。
2008年6月7日(土)
『団扇の花』  (204KB)
  フロアオークションの演台にいる者だけが見られる光景です。弊社の場合はスタート値をリストにして提供してますから、相当なスピードで進行してもフロアビッダーがロット番号をミスしてのビッドは殆ど起きません。これをやってないと、番号のみならず、値段の聞き取りミスも起こる恐れがあるのです。このシステムは海外の同業者がやっているのを見て、私がかなり早い時期から取り入れて、今や国内でも他社も含めて完全に定着しています。
  オークションシーンでの、派手さや劇場的な面白さは場での競り合いなのですが、結果のデータをアナライズすればかなりの部分はメールの段階で決してます。目勘定での割合ですが、弊社の普通のフロアセールの場合は落札金額ベースではメール2対フロア1程度が平均的です。下見無しの人のメールビッドでも有る程度は勝負できることを目指して記事を書いてますから。
  その時の状況にもよるのですが、人気の有る分野には必ずそこそこのメールビッドが入ってます。自分しか分からない超掘り出しのポイントはオークションでは極めて希な要素です。だから、場で手が挙がってメール相手に競る数は1〜2人が殆どで、5人ぐらいから同時に札が挙がって、さしずめ『団扇の花』が満開になることは滅多に有りません。それに、私の手札にはメールの1・2番札の数字とビッドした人の名前が書いてあり、それと場で手を挙げた人の面子と値段を見れば、オークション誌を見ずとも何を競っていて誰が幾らぐらいで勝ちそうかも殆どの場合は判るのです。だからこそ、場を仕切ってのオークションが出来るのですが。
  今丁度来月の郵趣の広告=PA53の落札結果速報を見てますが、出来た数字以外の裏情報をちょっと書いて見ましょうか。昨今のオークションの値段という物は、マテリアルに対する普遍的な評価でなく、ヒューマニックな要素、誰と誰が競って・・今回だけの値段・・のケースが結構有るのです。オークションは所詮は刹那の世界であって、参加者が一人抜けるか、ご新規さんが入るかで天と地ほどの差が出るのです。解説します。別のウインドウでデータを見てください。
  1172 理屈ではこれ以上のものはないはずです。希少性、地域、日付、このケースでは欧文の要求はされません。NAGANOの欧文櫛は無理ですから。でも、戦後の記念が100万クラスでも驚きのニュースではない風潮に驚きます。
  1175 数字としては予想の範囲内。最低値15万ですが、80万以上で5人のメールが有りました。葉書と封書は同一料金、存在数は1対100、ただこのケースの場合はカバーでもほぼ同じ評価でしょう。85円の第5の印刷物を是非扱って見たいのですが。
  2430 『団扇の花』が5枚は有りました。誰もが同じ考えで、派手さと希少性が乃木のキズを評価の向こうに追いやるのです。以前売ったペア貼の完全品が70〜80万だったかと思います。あの時は随分強気の最低値と思ったのですが、今回の結果を見ればコンディションに我慢して希少性に惚れ込める人の数に多さに認識を新たに出来ました。
  3098 表紙に持ってきた意味を理解してくれた人が少なくとも2人以上はいたのです。松田の高額10銭・20銭・30銭の未使用のP11の少なさを金額に置き換えて認めて貰えたのはちょっと嬉しい驚きでした。
  3147 表面は本当に綺麗です。色フレッシュ、ウエルセンター、目打完全、でもリガム、これを「NH 極美」と書いてヤフーに出すのは詐欺ですが、リガムと書いてもこんな値段になるのです。勝った人も負けた人もこの数字なら納得でしょう。
  3629 理屈的には抜群に珍しいものでしょう。ただ消印がやや弱い。落ちた値段の5倍以上のメールビッドが入っていたのですが・・。入れてた人は拍子抜けかも。
  3709 何ともはや・・としか言いようの無い値段です。プライベートで値付けするなら20万以上にはなりえません。ルックス的には合格なので後は誰と誰が競るかだけ。値段を切ってない人と強気で降りない人がぶつかっただけ。出品者もオークションを良くご存知だし理解力が有る人なので、率直に喜んでくれるでしょう。記憶からも記録からも消しておきたいデータです。
  3847 棟方の直筆は、例の特徴のある汚い筆書きが結構残っています。私の売値なら2〜3万でしょうか。但し、この人の場合は木版の版画は別格なのです。展示会の案内の印刷葉書や文字だけの葉書なら一桁は値段が下がります。
  3917 直感で付けた最低値ですが、メールも結構入ったし、フロアにもその分野の人が数人来てくれてました。小判のプルーフなどと違って、昔はそこそこ見かけたという話を聞きました。今回程度の値段が相場なのでしょう。
  4084・4089 型録値を見て下さい。フレッシュという以外に製造面のバラエティーの手変わりの要素は皆無です。メールで強気に入れていて、更にわざわざ、たまたま場に出てきて、しかももう一人の滅茶値で入れてる人のメールビッドに負けているのが許せずに場で手を挙げて落とし切った故の値段です。この値段の1/3なら喜んで売りますけど。この調子が続くなら手彫の未来は明るいのですが。一連の桜のVFの出品者、随分高い値段で買ってた人ですが、今回は報われたと思います。オークションでは「2人いれば」この値段になるです。「一人いる」のは結構多いのですが、二人目が中々難儀なのです。
  4098 直近の他社のセールの上耳付の3連が200万、下耳付の3連も多分これっきりで終わりのはず。メールビッドは最低値120万に対して、200万と210万のキッチリ2本だけ。情報は行き渡っているしグロスの金額故にアワヨクバや抜け目狙いのビッドは皆無です。ただ、1枚札が抜けたとしてスタートが120だったとしても、落ちる値段は紛れずに200か210か220のどれかでしょう。皆さん賢すぎるのです。
2008年6月3日(火)
『オークション終了』
  第53回フロア・第46回メールセールは本日までに無事終了しました。既にUPしております落札結果速報をご覧下さい。フロアセールにおいては、演台から見ているとロットナンバーを読み上げた瞬間に団扇=パドルの花が5〜6本開いたものも見受けられ、随分賑やかな競りになりました。印象としては競るものは競って、一桁伸びるし、単片の使用済では安く付けても見向きもされない分野もあるようです。ここらは、編集の時点で神経を研ぎ澄まして、取捨選択をせねばなりません。それがオークショニアの役割ですから。
  今回はオークション誌の発送で、想像外のトラブルが発生、そのまま放置すれば次回も起こりかねない深刻な状況故に、何らかの措置を講じます。一件はイスラエル宛のEMSが不在で持ち帰られそのまま配達されず。結果、期日までに受取人には届かない。もうひとつは、国内の配達遅延。5月の16日の午後5時過ぎに、郵便事業株式会社・大阪支店の集荷で発送、ポスパケット約款10条(ゆうメール=旧冊子小包の特割)の荷物の配達日数の義務的配達完了の日時は22日の木曜日、この日に着かねば契約違反になるはず。ゆうメールの特割の条件の一つは郵便番号の5桁又は3桁での束ねての差しだし。ところが今回は、340-00で出した7件が早くて24日の土曜日、遅ければ26日の月曜日の配達。具体的には草加局扱いのものが該当する。それ以外にも、遅延の問い合わせが数十件有り、埼玉、千葉、神奈川、北海道が多かった。ゆうメールの配達の流れは、大阪支店で集荷、持ち帰って束状態で区分して、新大阪支店を経て、各地の中継局へ行く。草加局を含めた33・・・、34・・・は埼玉新都心局が担当になる。ゆうメール等の大型郵便物は通常の送達想定日数が約3日、プラス特割の遅延承諾が3日加算される。現在の日本郵便=郵便所業株式会社の考えは、只管に「打倒クロネコ!」だから、原則翌日配達が義務的に課されている、エクスパック・ゆうパック・速達に人手を割いている。料金も割り引いている故に送達日数がこれらに劣後する「ゆうメールの特割」が後回しというのは分かるし、それを承知で使っている。それでも十二分に余裕を見ているはずの、請負契約の一部を履行できないというのは事業者として有るまじきこと。遅延の発生する可能性は、大阪支店、新大阪支店、さいたま新都心支店、草加支店の4箇所に有る。この内の草加局での可能性は極めて薄い。末端の局にまで来た郵便物は次々に処理するのが一番楽なはず。遅らせるメリットは何も無い。
  電話での問い合わせの段階では、さいたま新都心と草加はこの日付での理由の有る遅れは発生していない=天候異変や事故発生、税金、株式、受験等の大量郵便物による業務遅延も無かったという。大阪支店と新大阪支店は今だ返事無し。普通便でしかも遅れたとはいえ、配達完了郵便物の為、101号での調査要求は使えない。放置すれば次回以降も恒常的に発生する可能性がある為、然るべきルートへ調査要請を出すことになるでしょう。
  もう一件の年初からの「オークションのルール」に基づく懸案が、この程明瞭な結論を得ました。今回で無い既に終わっているオークションへの出品物に関してだが、オークション誌を発送直後に出品者から、その一部を取り消しにしたいとの申し入れが有り、電話でのやり取りでそれを拒否、その後不測の事態を避ける為に要求の有った物も含めて全品を取り下げ、要求者を除名にして以降の出品・入札の利用も拒否する通告をした。オークション誌の規定にも、「規定に記していない運営上の判断はオークショニアの裁定による」。更にはこの出品者には、当然ながら発行の数週間前に掲載原稿を送っており一定の期日内に返事がないことで、異議が無いと判断していた。相手方=原告の要求は、不当に出品を取り消され、更に除名されたことへの損害賠償が10万円、拡張しての要求が、この件をブログに書かれたことに関連しての損害賠償が10万円だった。相手方の主張の根拠は、オークションの出品物に対する所有権は出品者に有り、落札者が決定するまではその権利は絶対であり、売る・売らないも出品者が決定できるというものだった。これを解釈すれば、入札値を出品者が聞いて、それで売るか売らないかの判断を委ねるという、かつてどこかで噂になった変てこな出品者の跳梁跋扈を許すことになり当然ながら受け入れるわけには行かないのである。
  裁判での論争は唯一、法に則してどちらに理があるかか否かを裁判官に判断を委ねるということである。私の主張は、オークションの起源が紀元前のバビロンの奴隷市から・・説き起こして相当の頁数を費やしてルールの詳細を書いたが、裁判での判断の元になる条文は、商法551条・552条の問屋(といや)取引に収斂し、その内の有償委任取引を委任者の一方的な申し入れで解除できないということだった。ここらの詳細は、あまりに長くなるので別の機会に譲りたいが、5月28日付けの特別送達で送られてきた判決文は、「原告の要求を棄却する。訴訟費用は原告の負担にする」。私が、最初に要求したそのままの主張が一文字も違えずに認められた。原告は2回目の口頭弁論から出席せず、2度の欠席が続けば休止満了=訴訟の取り下げになるのだが、私としては裁判長の判断が欲しいが為に、結審しての判決文を書いて貰った。この裁判は第一審が、某簡易裁判所なので、控訴するなら大阪地方裁判所の某支部、上告は最高裁になる。その選択は敗訴した原告によるので期日が来るまではどうなるのかは分からない。今回の判決理由は基本j的に、入り口の段階での原告の主張に理由が無いとの判断で、私が望んだ商法の551・552条には触れられておらず、その意味では少し肩すかしかな。オークションのシステム論に関わることなので、より詳細な報告は場所を改めてきっちり検証したいと思っている。「オークション」の括りでも、裁判所の不動産の競売やヤフーのオークションとは似て非なるもの。関わる法律=商法も違うのでここらも含めて最高裁まで行って、確定の判例を得たいという気持ちも無くは無いので・・。
2008年5月23日(金)

『引き続いてのスタンプショウ広島』その2  (397KB)

ロットNo.
記事
金額
135
48文2版    4枚プロペラ
70,000
136
半銭IN     クロスロード
70,000
138
1銭政府ペア 石ノ巻不統一
30,000
139
松田2銭    高砂不統一
15,000
141
中間印刷再接ペア
50,000
143
赤2銭     COLORADO 船内印消
20,000
144
UN      四日市検査済
25,000
145
松田10銭   SHIP
40,000
148
2銭ホ     東富田 伊勢
20,000
149
10銭ロ     SHIP   
15,000
150
10銭ハ    P11(下辺12 1/2)
50,000
151
20銭ニ    濃色 未使用 殆どNG
50,000
152
10銭ホ    SHIP 右辺浅い
50,000
154
新潟小ボタ
10,000
155
長崎小ボタ
12,000
156
高崎小ボタ
20,000
157
長崎小ボタ
12,000
158
8角仏船内印 裏少薄
30,000
161
無地       HIOGO
50,000
163
宇都宮ボタ  目打裏少薄
12,000
164
高田ボタ
15,000
167
◎仏船内印
30,000
168
無地9s     SHIP
15,000
173
45銭白紙   SHIP 右上RC
150,000
178
前橋ボタ
15,000
179
水戸ボタ
60,000
182
上海3枚プロペラ(線入り)
15,000
183
上海白抜サ
10,000
186
◎仏船内印
25,000
188
パクボー サンフランシスコ
15,000
192
独東亜細亜商船船内印    裏少薄
70,000
193
パクボー ビクトリア(カナダ) 裏少薄
10,000
195
地図無し明瞭
40,000
196
旧きく60円帳 中央横目打無し
50,000
2008年5月22日(木)
『引き続いてのスタンプショウ広島』その1  @(1.92MB)   A(1.90MB)

5月17日―18日に開催されました標記イベントに今年も参加しました。本年の企画は200点のドラフト制での販売でした。展示しての即売を登録・指名で行い、ほぼ60%=高い物から順に売れていきました。残った物はここで先着順で即売いたします。メールにて、在庫確認の上ご注文下さい。カバー類と単片を2回に分けて掲載いたします。

ロットNo.
記事
金額
和桜1銭政府貼 イ1番
50,000
1銭ル貼 ヌ9号
20,000
見付検査済
60,000
大聖寺不統一 少シミ
35,000
10
シ17号+出雲崎
20,000
14
盛岡ボタ
20,000
17
独東亜細亜商船船内印
35,000
19
TUNGCHOW
60,000
20
軍事加刷 青島 野戦局
20,000
34
薄手2銭往 OSAKA
20,000
47
NINSEN 葉の下少縮小
20,000

50

満旅順
20,000
53
KEELUNG
15,000
56
朝日新聞訪欧大飛行
50,000
57
TAKAO
40,000
58
価格標記封筒封上部縮小 KEIJO
35,000
59
12枚貼 TENYO−MARU
15,000
60
KEIJO
20,000
61
売れました
    
62
売れました
   
63
日中コンビ MOUKDEN発上海宛
50,000
65
新毛コイル貼 南京飛行
35,000
66
台湾選挙投票入場券
20,000
67
支毛・支菊8枚貼 青島 野戦局
50,000
68
TSINGTAU
50,000
70
SHASI 薄消
50,000
71
売れました
        
72
富士鹿20銭貼 基隆+KIIRUN
30,000
73
旧改富士鹿8銭貼 KOBE 封角少欠
30,000
76
米船内印消
15,000
77
ASAMA−MARU
40,000
79
検閲封緘紙貼 逓信省第七検閲済
15,000
84
無透螺鈿10円貼印刷物米宛
35,000
87
官報3200号付録 明治銀婚 見本貼
40,000
89
日清4完貼 有栖川2銭少キズ
35,000
93
TAIYO−MARU
15,000
95
大連―蔚山航空便
20,000
98
TERUKUNI−MARU
30,000
112
ナポレオン貼横浜宛
25,000
113
独東亜細亜商船船内印
20,000
114
独東亜細亜商船船内印 PAQUEBOT
20,000
115
無切手葉書 独艦船船内印
25,000
118
イギリス発名古屋宛 INCONNU
15,000
119
イギリス発旅順宛 楕円満鉄印No2
40,000
120
独切手貼 独艦船船内印
35,000
122
ロシア葉書北支宛 CHANGCHUN 中継
20,000
124
満州切手貼 丸二HSINKING
15,000
128
売れました
  
132
暫定香港加刷3完貼FDC
30,000
133
旧毛1円50面シート上耳なし 横浜戸部六
30,000
2008年5月13日(火)
『ドラフトの流れのご紹介』 『単片類のエントリー』 (275KB)
 5月17日・スタンプショウ=ヒロシマでの「ドラフト制での販売」の説明いたします。既に当H.PにUPしましたアイテムを中心に、日本関係品200ロットを当日、展示即売いたします。即売値を明記して、現物をご覧頂いた上でのお買い上げをお願いします。
 エントリー受け付けは17日(土)の午前10時〜、投票締切りの午後1時直前までにお願いします。登録はドラフト参加ご希望者にエントリーの際の投票用紙(アルファベットの記号入りで原則10枚=1〜10の優先順位付、ご希望ならそれ以上の枚数も可)をお渡しする為の物です。お名前・会員番号(会員外でもハンデ無しでご参加いただきけます)をお申し出いただき、抽選でA〜Zの記号を選んで頂きます。会場に来られた方ご自身で1回だけ引いていただきます。この段階で先着順でなく26名の方の「記号=優先順位A>B・・・」が確定します。エントリー者が27名以上の場合は追加のa〜zの記号になりますが、27番以降の方はa<Zで受付の時点でかなりの不利になりますので、26名以内に入れるようにお早く登録してください。因みに昨年の同様の企画では約30名のご参加でした。
  該当品200点への指名=購入の意思表示は締切りの午後1時までに完了してください。最重要なファクターは購入希望品に順位付け=ドラフト指名し、ルールに基づき購入者が確定することです。途中開札や、外れ1位の救済は有りません。各アイテム毎に指名の札寄せを行い、そのアイテムに指名1名なら順位に係わり無く、その人がお買い上げ、ダブった場合は2段階での選定が為されます。アイテムごとに指名順位で並べ、番号の若い方が優先です。同順位がダブった場合は登録の際にお渡ししたアルファベット記号の若い方を優先します。即ち記号Aを引いた方のみは1点は100%買えます。B〜Zでも指名順1位の物はかなりの確率で買えますが絶対では有りません。お申込者の記号は公表しませんので、ライバルには隠しておいて上位札を有効に駆け引き投票して下さい。引渡しは2時〜を予定しております。会員さんは代金後払いで構いません。非会員の方は現金決済でお願いいたします。また、予算が有る場合は、エントリー時〜開札確定までに係りにお申し出下さい。優先順位の高い順でその金額の範囲に納め、残りは辞退扱いにします。
  今回はカバーを中心にストックを大幅にリニューアルしました。ドラフト分以外も付け値1万円以上の物だけは別置きでブック4冊、それ以外は30+のテーマ毎に分類しています。記念シートの額面売りやブック・OPP小袋入りの単片も持参しますので2日間ゆっくりお楽しみ頂けるかと存じます。
2008年5月9日(金)
『広島でドラフトを!』 (406KB)
<スタンプショウ=ヒロシマ>'08
5月17日(土) 10:00〜17:00
5月18日(日) 9:00〜16:00 広島県立産業会館 西展示館 
にて新入荷品を指名ドラフト制で販売します。
朝に登録して頂き、初日の10:00〜13:00に優先順位付のお申込みを受け付けます。
指名順位の若い方が購入権を得ますが、同一順位が重なれば、登録の際にお渡しした若い記号A>B・・・を優先します。ライバルのチョイスを読んでダブりそうなアイテムは若い札で指名すればかなりの確率で購入できます。
ドラフト参加は場に来られた人限定です。弊社の会員様は代金後払いで構いません。
対象品の一部をUPしておきます。販売は全てご覧いただいた上なので状態も含め詳しい説明は書いていません。
いくつかのポイントだけを書いておきます。
@菊2種貼は中継印がKUAN CHENG TSU=寛城子 07年10月20日には長春に局名が変わります。
A東宮婚儀のNAGASAKI PAQUEBOTは支那字入りです。
B支字菊5種貼葉書の書留は溏沽で引き受け門司での抹消です。
C日中コンビは瓦房店の不統一で宛先は神戸です。
オフカバー・単片類は後日UPいたします。
2008年3月11日(火)
 「日中コンビネーション」 (276KB)
 海外のオークションに出る、中国関係のマテリアルは、アメリカ・欧州・香港の何処に出ても我々の評価はお呼びでない。カバーも切手も、目に付くディスクライブで出ていれば落とせる可能性は完全にゼロである。この分野での原体験は20数年前に行った、CORINPHILAが強烈。ピーター・ホルカムが世話をしたと思われる、クラシックのCHINAが出て、参考値はそそられる程安い、でも場では競って競って、10倍・100倍はざらに伸びる。台湾の呉楽園とスウェーデンのベッケマン、互いに降りないので何処までも行く。スイスのモーザーさんが大竜のリコンストラクションを買ったり、フランスのコンさんが紅印花のカバーを必死の形相で競っていた。この頃のJAPANのパートにチョッカイを出していたジュリアン・クライブもルドルフ・シャピラもとっくの昔に逝っている。CHINAに限っても、場での雰囲気は大いに変わってしまっている。場のビッドで、誰もが平伏すキングはいなくなり、香港でのフロアのビッダーは随分若返って、顔と名前が一致しなくなった。
 今回のセールにも、かなりの日中コンビネーションカバーが出ていた。大竜・小竜や紅印花の大物はないけれど、旧持ち主の好みだろうか、バン竜貼りの丸一の平凡な物は少なく、万寿、暫作洋銀貼りや、IPO、不統一のプレミアが付いている物が多かった。中国の局名の希少性の評価では私は勝負出来ないけど、今回のマテリアルは日本でもプラスの評価になるはず、駄目元で数字を入れて見た。相手にされない、ぼろ負けでなく、買いたい評価は完璧に超えるけど、私の評価で微妙な上下の値段になっていた。結果は20点の内4〜5点落ちたし、Lot 149の1897・9・27発で暫作洋銀10銭+U小判5銭のSHANGHAI 1897・10・2など米宛の料金が5銭→10銭の切り替え期なので、きっちり理屈がクリア出来れば面白かったかも。でも、24万円では落ちないのでいい数字でしょう。今回の場でのCHINAはフロアビッダーは大人しくメールビッドも強くない。それでも全ロットにエージェントへ複数の札が入っているし、目立つ物へのテレフォンビッドは強かった。我が社へのリクエストが来る数人と同じ人かも知れない。
 私の場合のCHINAはあくまで、遊びの延長、でも今回は郵便史的に手にして、調べてみたい物が有ったのです。日中コンビネーションは、多分9割までが米宛、ヨーロッパ宛はかなり少なく、日本宛は更に希。その手続きの根拠は、中国がUPU未加入の為に、国際郵便は他国ルートに託さざるを得ない為に交換局で貼り替えているからである。日中間の中国発で日本郵便局が無い土地発なら同じ手続きになってしまう。日本局に持ち込めば、日本郵政のルートなのでこの手続きは不要になる。この理屈で、日中コンビの日本宛は少ないのだろう。日本局も需要に応じて広範囲に開局しているから。
 オークション誌の記事を見て、何これ?と思ったのが、この逆ルート、YOKOHAMA発で北京宛、1896年なので、北京に日本局は開いていない。だからSHANGHAI中国局で中国切手を貼り替えての逆方向のコンビネーション、料金が中国の国内料金か、国際料金か、単なる不足の転送か、制度として有ったのか、私の知識ではクリア出来ず、東京の下見会で、多分最も詳しいであろう、二十一男先生とCPSJさんに聞いたけれども、はっきりした答えは無かった。多分実例も殆ど存在しないのでは。画像と記事を載せるのでどなたかご教授お願いします。オークションでの結果は、Lot169のカバーはエージェントとテレフォンが競り合って5500ポンド=130万円位でテレフォンの勝ち。Lot177の連合葉書は1300ポンド、多分エージェントが落としたと思う。32万円位なので、値段的には買えなくは無い、ただ差出の日付印がYOKOHAMA 12 DEC 96、貼り替えの洋銀の消印がSHANGHAI CUSTOMS がFEB 17 1897、PEKINGが 8 MARCH 1897。中国暦でなく、西暦なのでこの日付のタイムラグがどうにもクリア出来ずにビッドせず。作り物的な嫌らしさは全くないけど、戦争の取扱停止でも、河川凍結遅延の裏付けも取れず、ギャンブル出来ずに諦めたのです。

 今貰ったばかりの、超最新情報です。昨日の午後行われた、HEINRICH KOEHLER のフロアセールの結果です。Lot 3763A 洋桜20銭、1銭貼独宛 1875 FEB 20 HIOGO(外郵第2便)が、EUR.23000 約430万、Lot 3774 坂東ラーゲル2完シート EUR.58000 邦貨で1000万超え、私もかなり強い預かり札でビッドしたものの、掠りもしません。落札者は共に、全く見知らぬ人ではないのですが、日本国内のオークションではちょっとここまでは頑張ってはくれてないのが寂しい気もします。オークションはタイミングで随分と値段が違うし、2人いればどこまでも競りあがるのです。

2008年3月8日(土)

「CAVENDISH AUCTION」 (79KB)
  今回のフロアオークションを終らせて、メールの締めも人任せで、組合の年2回の交換会も参加せず、台湾のアジア展も完全にパスして火曜日の朝から金曜日までイギリスのDERBYに行ってきました。ISJPのセクレタリーがE−メールで情報を流していたのですが、オークションハウス自体は地味目なので、カタログを持っている人は少なかったはずです。私のほうは20年来の付き合いで、菊8銭・15銭の銘付田型とか、ストックブックの頁一杯の新毛コイルの使用済とかを買ったことが有りました。銀行の送金先にも登録が有るので、結構な金額を買った経験が有るはずです。
  何時ものペースで、海外から数件の情報、行くの・行けよ・降りてよ・・・のオファーが3ヶ月前から来てました。主体は、リヴァプールに住んでいる、E.J.WOODさんの郵便史のコレクション、2004年のJAPEXに「JAPANESE POST OFFICES ABROAD」で出品してLS(大銀賞)になった物の全部+αの内容でした。あの時に目に焼きついていたのが、台湾の最初の欧文印のFORMOSAカバー、長春に変更になる前の寛城子の欧文印=KWANG CHEN TZUの中継印、まさかこれほど早くオークションでお目にかかれるとは思っても見ませんでした。純粋のJAPANばかりではないのですが、写真版に出ている単品、写真なしのボタのロットにNEMUROとか、日本航路のフランス船内印がカバー・葉書で7点、切手で25点が1ロット、この内容なら兎も角行くしかないのです。このオークションハウスの場合、JAPANやアジアが主体でないし、ロンドンから3時間ぐらいの距離にあり、気軽に参加するには抵抗が有るはずなので、行って下見して場に出ればかなりの確率で買えるはずと読みました。たまりにたまったノースウエストのマイリッジがあるし、永久有効とは言う物の、会社が何時まで続くか判らないので、この機会に12万マイルを使いました。普通ならKLMですが今回は取れずにエアフラです。関空からのヨーロッパの場合はどのエアラインでも一緒です。夕方に着いて翌日移動、直ぐ下見会場に行きましたが、危惧していたアジア系の顔はなく、現地の日本切手研究会の数人と、CHAINA PHILATELYのおじさん位しか場で競りそうな人はいませんでした。最近の日本物が出るアメリカ・香港のセールの場合、日本切手のディーラーよりも、E−BAY出品狙いの中国系のブローカーが矢鱈と強いのです。
  今回のセールではその類は皆無、場の競争者も影響はゼロ、だから、あとは世界中のカバーを扱うディーラーが何人下見して札を預けているかと、ISJPからの情報を得た日本人がWEBで見て、メールで入れて来たかが問題になるだけです。場が開けば直ぐに様子は知れます。エージェントの落とす品物とパドル番号で上から下まで入れているのが一人、でもセンスは目茶目茶。それに明らかに数字はFIXなので競る相手としての凄みは有りません。日本からのメールは数は来たかも知れないけど、本当に強いのは1人だけ。
  Lot 448 旧小判3銭・5銭・10銭・U小判2銭貼の書留英宛 小型花型+20ミリTOKIO 8角横浜書留、差出の引受が東京/牛込下宮北町郵便受取所、もしかしたら現品は未確認かも知れません。参考値は240ポンド=6万円、ゼロを付けた程度で収めたかったけど、かなりオーバーしてしまいました。こちらは目を瞑れば誰かの上で落とし切れるのですが、下見なしで、メールで値段もその数字で買う覚悟で入れた人、立派なビッドだと思います。勢いで落とした値段は、商売的には鞘を乗せられるものではないけれど、「5月の広島」で壁に飾ることとしましょうか。考えられない使用例ですが誰が評価してくれるのでしょうか。
  Lot 183 U小判3種他計20銭貼書留 ANPING JAPAN 俗に言うFORMOSAは、参考値の丁度10倍で落ちました。1銭の1枚もカットでなく、裏に貼り付きなので随分立派なカバーです。今までに2通ほど扱ったのですが、「台北スタンプ」さんには随分馬鹿にされました。台湾の日帝郵便史のコレクションで金賞を得るには、これと混第一の2タイプが絶対に要る、ガチガチの客がいるので、●●●万で買うとのオファーを貰ってました。難を言えば、先方はFORMOSAの印影が要るので、葉書でも新小判10銭でも、TAMSUIでもTAKAOでも良いのです。今度のプレミア付のものでも値段は全く同じです。それでも、聞いてる値段が日本での評価よりはるかに高いので、このカバー1通で十分に経費と日当が出るでしょう。
  Lot463 菊封皮に日韓合同他加貼福州宛 丸一殷山消、ドイツの非常に熱心な友人に降りてくれと頼まれてました。それでも良かったのですが、たまたまぼかした話をした数人の内、2004年のJAPEXのイギリス人の作品・・・という括りで、何の情報もなく、このマテリアルを言い当てた人がいたのです。記念切手の専門家で、日韓合同の韓中の郵便使用を評価してました。およその値段を聞いたら、私のそれとピッタリ一致、ドイツの彼の数字は聞いてないけど、多分ピッタリ1000ポンド、この場合、一声に掛けて1100までに切ってビッドを決めました。それ以上で来るのなら脱帽、でもきっちり勝つのです。・・・・・続く。
2008年2月27日(水)
★『戦後の郵政資料』第5巻 行徳国宏著 入荷しました。(164KB)

昭和52年1月〜64年1月 250頁
頒価3,300円  送料300円

当シリーズの最終巻です。既刊本も全て在庫しております。

第1巻 187頁 昭和20年1月〜26年12月  2,900円
第2巻 207頁 昭和27年1月〜36年12月  3,000円
第3巻 173頁 昭和37年1月〜42年12月  2,900円
第4巻 160頁 昭和43年1月〜51年12月  2,600円
※送料は1冊なら300円、2冊以上なら500円均一です。

★『現行切手』 第1巻・第2巻
昭和51年1月〜平成元年4月まで
2冊で4,200円  送料500円

『戦後の郵政資料』と同時にご注文の場合は、送料は何冊でも500円になります。
お申込みはメールにてお願いいたします。
2008年1月31日(木)
 『手彫切手研究』発刊のお知らせ (367KB)
  2008年2月1日に手彫切手研究会(会長:福原一信氏)から標記冊子が発刊されます。

A4サイズで20ページ片面印刷、一部カラー印刷、簡易製本の冊子です。
年4回の発行で、購読料は年間6000円(送料共)
お申し込みは名義人 、「高野昇郎」 ゆうちょ銀行 振替口座 00900−2−280879
連絡先は watasuge@ymail.plala.or.jp
〒631-0044 奈良市藤ノ木台2−5−21 高野昇郎氏です。

  見本誌は大阪は弊社店頭で、東京は目白の「切手の博物館」で見ていただけます。
内容のコンセプトは、手彫切手の製造面と使用面での集積されたデータの公開の場を作り、そこでの発表を叩き台にしての更なるデータの充実を目指します。
  創刊号では、和桜黄2銭の無シート版の再構成の現状と、完成された13版のリコンストラクションシート写真、この版の全ての使用例の一覧=局名及び消印の種類。
  使用面では手彫切手全ての使用例の一覧表のNo1として、6ページを割いて「北海道で使われた手彫切手」を局別・消印の種類別に洩れなくリストアップ。今後北から南へと琉球まで漏らすことなく発表されます。地元印の収集家にとっても欠かすことの出来ないデータですし、洩れているデータの発表の場としても有効に使えるようになるはずです。まずは、局毎での使われた手彫切手の一覧ですが、エクセル等を使って、その逆の手彫切手をメインにした使用局・タイプの一覧表も発表してくれるはずです。この種のデータは、従来は地元印収集家にすれば、ともすれば自分達だけが知っていれば良いという狭量な発想に陥りがちでしたが、有る・無し話の収集スタイルでなく、年代を区切って全国レベルで使用例を眺めることにより、当局の配給の意思や、額面毎の使用頻度まで目に見える形で明らかになって来るのです。この手法は手彫だけでなく小判以降のシリーズにも流用が可能でしょうが、集積した生のデータをオープンにしての問題提起という、初めての試みがどのように完結するのか大いに期待しています。
  続いては昨年発行された「手彫切手専門カタログ2007」の改訂の場所としての役割も担います。
何れも、今だけの情報の発信でなく、数年先かそれ以上先を見越してのデータの集積と発表のツールとしての冊子のスタートです。データをキープしての発行なので、当分は何時お申し込み頂いても創刊号から購読が可能とのことです。

  冊子の発刊に先立ち、弊社フロアオークションの2日目(日曜日)の午前中に、「関西手彫切手研究会」の会合を大阪駅前第2ビルにて開いています。次回は3月2日の午前10時〜。お問い合わせは上記高野氏又は、フロアの当日にでも受付に声を掛けて見てください。

  弊社のオークション誌は昨日入稿完了、発送は2月8日金曜日です。既に情報はホームページにUPしており、ダウンロードでの下見は2月2日土曜から可能です。
2007年12月4日(火)
『オークションと文献と』(49KB)
  終ったオークション、PA51・MA44のレポートを郵趣の広告に載せるべく原稿を書きました。幾つもハイライトが有ったのですが、場での競りで面白かったのが「航空切手」の使用済単片Iの幾つか。元気に競っていた人に、何であんなに高いの?と聞かれたのです。その答えは、貴方が競ったから、としか言えないし、競る人が2人いれば高くなるのがオークションなのですから。
2209  0付立山55円 紫櫛YOKOHAMA10・4・52 最低値  15000→240000
2210    〃 75円 紫櫛YOKOHAMA10・4・52  〃     12000→280000
2472  きじ103円   ロールKOBE22・I・1952  〃     5000→210000
3539  0付立山75円 櫛北浜27・6・6         〃     6000→100000

  こういうケースは大体が、超強気のお一人の独占買いに、ダメ元で競りかかる人が出た場合が多いのですが、今回はこの4点が見事に4人に分かれました。だからこの分野は当分ホットに続くでしょう。皆さん、複数のロットにチャレンジしているので、大満足の方はいないでしょうが、競って取れた1点という物には結構満足感が有るのです。買った値段は忘れてしまえば良いのです。
  場での話題というか、おしゃべり雀が少し騒いでました。私が直接耳にした情報ではないし、説得力のある根拠は全く聞けてないのですが、2209・2210の櫛型YOKOHAMAが「偽消」だというものです。55円は前述の人が落札して、ちょっと気にしてましたが、75円はこの分野の自他とも認める超専門家のお買い上げ。カラーの表紙の情報で十分な判断が出来る人のはずなのです。私が手にとって記事を書いたときには、何の違和感も有りません。それに、経験上、色印で材質ゴムの場合は偽印は極めて作りにくいのです。余程ちゃちな物は別ですが、この条件での偽印は見たことが有りません。ただ、これで終ればちょっとした水掛け論に留まるのでもう少し調べてみたのです。
  同じ雰囲気の接近した日付の物は少ないながらも有って、典型的なものはYOKOHAMA11.2.52 当然ながら0付立山のFDCです。どう見ても全てのポイントで本物だし、今回の出品物と同一の判子と思えます。更には特徴的な印なので、戦後航空や戦後記念・国立・観光・文化人の収集家は結構お持ちの方がいるのです。情報では2年位は使われたかもしれませんが、ゴム製のくせに崩れてなくて綺麗過ぎるのが疑問を持つ人が出てきてしまう理由かも知れません。ただ、大量に見かけるものではないので、使い勝手からして、本格使用で無く、補助的な使われ方がされていたのかもしれません。
  今回の出品物の日付で、決定的な理由が知れました。S26・10・20 公達159号、
  外国郵便取扱規定の一部改定の通達です。「1952・4・10より外国郵便の取扱に関し使用する日付印を改める」です。我々が言うところの、欧文三日月印使用の告示です。
因みに、27・4.10告示111号では、この日から東京中央・同羽田・横浜・大阪中央・神戸中央・博多で使い、近く追加して90局に配布されるとのことです。
  だから、YOKOHAMA10・4・52は欧文三日月印初日使用の直前の、櫛型紫最終使用=ラストデーのCTOなのでしょう。この根拠なら、どこに出しても通るでしょう。告示や通達は一般の人には縁遠いものなのですが、今は簡単に手に入る手段が有るのです。このパートの必要なデータは、弊社で扱っている「戦後の郵政資料 第2巻 S27・1〜36・12」に詳しく出ています。
  行徳国宏さんの『戦後の郵政資料』、現在第4巻まで発刊済み、収集の対象としている年代の本は取り敢えずは持っておくべき良書です。読んで面白いものではないのですが、知りたい事柄が出てきて、公示・通達が要るならばかなりの確率で応えてくれる本なのです。切手を1点、フロアで頑張る確信が持てるなら、本に費やす金額など端金に過ぎないのですが。
2007年11月22日(木)

『特別送達』
  待っていた種別の郵便がやっと到着しました。「特別送達」で某簡易裁判所差出しで受取人は私です。管轄名を見るだけで封を切らずとも、要件は瞬時に知れました。先日来当コラムでも取り上げている、オークション誌発行後の出品の取消要求とそれに対応して除名にした相手方からの、損害賠償他の訴訟の書類です。電話での話の中で「訴えてやる!」の罵詈雑言も有りましたし、それ以外のルートからの情報でも、相手の、人となりや過去の所業も分かってました。こちらは基本的には受身なので相手の行動を待つ立場です。現実問題として私を相手方(被告)とした公的な書類が来ても、良くぞやってくれました、指定された期日=来年1月9日には必ず出向くので、絶対に訴訟の取り下げだけはやって欲しくないというのが偽りの無い感想です。
  裁判という場での議論になりますので、ここに書いていることも当然証拠として使われます。それゆえ、軽率な情報を出せないのですが、概略だけ説明しておきます。事実関係の認識は相手が訴状に書いた通りで、概ね間違ってはおりません。出品者引きにして除名にしたことによる損害賠償が10万円、その後のブログでの「侮辱行為」への「慰謝料」が10万円という請求です。根拠として、オークションへの出品物の所有権が、落札者確定までは出品者にあり、売る・売らないも含めて全てが包括的に出品者に属するというのが主張です。このことは、当然ながら根本的に間違っています。私の主張は、出品者の所有権の内、財産権に属する部分はオークションに於いても出品者への支払いが終了するまでは出品者に属することには同意します。ただ、オークションのメカニズムでは、オークションの規定に則って競売されて、落札値が決定し、規定の手数料を差し引いた金額を受け取れ、不落札の場合は預けたままで返品を受ける権利に限定されるのです。競りに出して、オークションの業務に掛かった時点で、売買に関する裁量権=誰に幾らで売るかの決定権はオークショ二アのみに移ります。出品者はこの作業に如何なる意味でもコミット出来ません。幾ら出品者が嫌いな相手でも、最低値以上なら一番札の人に売るのです。出品者の権利制限が掛かるタイミングが有るのです。弊社の場合は、明確に期日を切っており、掲載原稿を出品者に送り、受け取ったであろう期間を経過後を異議申し立てがない限り、起点にしています。実務的には、より相手方に有利になるように、オークション誌が印刷に掛かるまでは参加者には情報が開示されないという事実を持って、一般的には競売からの取り下げも無碍には拒否しません。
  ただ、経費の発生という弊社の経済的な要因でなく、オークションに参加する善意の第三者に悪しき影響が及ぶタイミングでは出品取消は認めておりません。カタログ上に掲載されており、それを見てビッドした人がいた場合、そのロットが取り消しになっておれば他のロットへの応札行為に違いが出る場合が有るのです。取消の情報を参加者に普く告知する手段はないのです。善意の第三者は何の罪も無いのに不利益を被ることになるのです。この事実は、オークショ二アとして容認出来ません。オークション誌発行後の出品物は、唯一最も高いビッドをした人が、ルールに定められた方式で買う権利が有るのです。そのメカニズムの実現のみにオークショ二アは行動します。
  今は無くなった名古屋のオークションハウスへの有力な出品者が私に言ったことが有りました。オークションに出品者したロットに対しては、自分=出品者は値段を知る権利がある、だから一番札が幾らかを聞いて、その値段で売るか売らないかを決めているという趣旨でした。所有権云々を根拠にしての主張でしたが、私はその考えを採りません。オークションへのビッドの数字は出品者は何ら聞く権利は有りません。それを許すのは一番札そのままで、売っていいか否かを出品者に委ねることで、最早オークションとは呼べないものなのです。それが直接の原因かどうかは知りませんが、その要求を当然の権利として主張した出品者は、別の不誠実な行為が露見し、今や業界の表には出て来れず、舞台になった組織は法の名で消滅しました。
  今回の相手方の主張は、ストレートにはこの意味での要求ではないのですが、出品物への自己の所有権の確保というポイントではオークションのルールに悖っているのです。私の日々の仕事はオークショ二アですが、それ以外にオークションアナリストとしての分析と、オークション・システム・オーガナイザーとして行動することがライフワークだと意識しているのです。日専やブログでの主張は、ある意味、言いっぱなしですが、望まぬきっかけで有ったにせよ、公式の場で、この世界の構成員以外の価値観を持ち、恐らくは業界に通じてないであろう法曹者に、私のオークションのシステム論が通用するかを正式に確認してみたいのです。
  本件に対する私の採るべき態度には何の迷いも有りません。先方の出方に拘わらず、私は代理人を使わず自らが対応します。法的な定めにより、保管が義務付けられている7年間の書類は完璧に有りますし、コアな資料はそれ以前のものも復活可能です。相手方の訴状に対する答弁書のみならず反訴の書類のフレームも瞬時に書いております。ただ、上がるべき土俵が裁判所なので、ことを起こす以前にそれを開示は出来ません。オークション雀の皆様には興味津々の「大事件」では有りますが、私の気持ちとしては、初公判の日が待ち遠しくてたまりません。先方の今までの為した同様の行為に対する相手程は、甘くは無いことを覚悟してもらって、出る処に出ての話しにしたいと思います。
  上記の事情ゆえに、この件の追加の情報開示は暫く封印になりますことご了承賜りたく存じます。

2007年11月13日(火)
 『まずはプレ総括』
  日専2008戦後編に書いたコラム、「オークショ二アからのメッセージ」の舞台装置として企画演出した、JAPEX2007特別オークションが終了しました。未確定な要素を基にした記事を、確定した事実で検証したみたいと思います。 ただ、フロアでの競りとその後処理は終えてますが、現在不落札品の残品売りとクレーム返品受付期間中です。17日(土)午前9時で確定しますので、その後に回数を取って総括いたします。11月4日のフロア終了時での数字は、WD2点を除いて、出品点数1918・落札点数1565・落札金額50,054,400円=手数料除く(内フロアでの落札が659ロット・金額30,254,650円)・落札率81.60%になっています。何せ初めての東京でにフロアであり、基礎データが無かったのですが、不落札の即売で通例5%+の伸びが見込まれ、厳選ロットのフロアセールなので殆ど返品も無いでしょう。数字的には想定のMAXの成績でした。特に今回はメールビッドの出足が悪く、登録のビッド数は520件、何時もの5000ロット+のフロア・メール併催に比べて300件は少なくなってます。平常からメールセールのみに拘っての応札の方も100人以上はいますし、フロアへの出席が確定の方のビッドも控えめでその分、フロアでの競りに集中したようです。欠番なしの札数151は今までの記録ですし、スタート値のリストが230部出てますし、代行札での出席数マイナスと、見学のみで未登録を足し引きすれば150+が覘いてくれたかなの雰囲気です。95%は会員さんなのですが、弊社のフロアへは初めての方が多く、大阪では常識のマナーが守られず、ちょっとした行き違いが有ったと聞いています。弊社のロット数なら、最後までお待たせしての引渡し・清算は、待ち時間が長くなりすぎ、また一気に集中されてもパニックになります。それゆえ、途中でのピックアップも出来るシステムなのですが、数秒も待てず、お客は自分ひとりというマナーの方がいたのです。一人で引っかかると、次々玉突き、数珠繋ぎになり団子になってしまいます。事務的なミスが起きても、一瞬後ろで待ってくれれば、必ず解決するのですが、その余裕の無い方が想像以上に出てしまったのは残念なことでした。
  メールで入れて、フロアに勝ったものもその場では受け取りは無理ですし、落札品の無い方の団扇を、落札品を受け取るが如く出されても物が存在しない為、探すスタッフがパニックになってしまうのです。次回は、子供でも、猿でも分かるような交通整理の標識を立てようかと言ってます。
  実は、今やっている51回フロア・44回メールセールに於いても、同じような事象が発生してしまいました。私は勿論、一般の大多数の方には常識で分かるはずの出品者としてのマナー違反の要求です。保険商品や金融商品の取り扱いの目論見書なら、細かい字でありとあらゆる起こりうるケースを想定しての売るサイドでの説明をしています。訴訟になっても勝てるというか、売る側に責めが及ばないようにガードを堅くするのです。ただ、我が社のオークションの場合、当然ながら、社会通念上の常識が保たれてることを前提としての運営です。ポイントとなる要項は書きますが、何が起きても100%のリスクヘッジが出来るようには雁字搦めにはしてません。
  具体的には、オークション誌発送後=意味としては印刷所に入稿して校了になれば同じ、に出品者からの出品の取り下げの要求が来たのです。1〜2点なら、何とか丸く治めるテクニックも有るのですが、10点ともなると傷を負わずには処理が出来ないのです。弊社の場合は、出品記事が付いていても、全て一任で有っても、載せる前に掲載原稿を送ってます。私が書いた値段や記事に問題が有るか、やむを得ずに売れない場合はこの時点で申し出てくれれば淡々と処理が出来るのです。本来なら書面による出品者の同意を取れば良いのですが、トラブルは殆どなく現状ではギリギリまで記事を書いて即入稿なので、問題が起きそうな人の物を先に仕上げて問い合せておけば、常連さんや手の内に入ってる人の場合は原稿のチェックさえもしてないでしょうから何らの問題も起きないのです。
  今回のケース、本に載るのが確定してからの10点程の取り下げ要求がなぜ拙いかを説明いたします。私やスタッフが無駄に時間を費やしたとか、無意味の印刷費の負担は些事なのです。問題は、オークション誌を見た会員さんが、取り下げられたゴーストのロットに真面目に入札した場合、予算の都合で他のロットへの入札が出来なくなる可能性が出てくるのです。損害賠償という程の関連性は薄いのですが、ルールを定めて、厳しくその遵守を呼びかけるオークショ二アとしては容認できない暴挙なのですよ。理由を聞いても、お前に何か言う必要はないわい!で済まされる行為では有りません。
  結論としては、説得してルールを理解できる常識をお持ちでない方と判断しましたので、申し出が有ったロットに加えて、該当者の今回の出品物を全てセールから取り下げました。10点の申し入れを受けて、引き、残りをそのまま売りたてるという選択肢は、継続して非常識な要求が続く可能性を含んでおり、信頼関係を構築できない以上極めてリスキーですし、会員さんとしての一切のお付き合いは出来ないのです。当然ながら入札でもルールを遵守しない可能性も排除できないため今後一切の取り引きは致しません。除名ということです。オークションというシーンではこの程度のトラブルは一杯有るのです。でも、その処理には迷うことなく即決断して実行しています。多分、どなたもが支持してくれると思いますから。
2007年10月2日(火)

「書くや、書かずや」
仕事柄、幾つもの機微に触れる情報が入ってきます。オークショ二アという立場ゆえに得られる情報には、職業上の厳格な守秘義務が課されてはいませんが、無原則に表ざたにはしておりません。ただ、公共の利益に重きを置けば、お知らせした方が役立てるケースも出てきます。差し障りの無い範囲で、幾つかホットの情報を提供いたしましょう。

@(186KB)
PA49の出品物、新楠公2銭に1次昭和1銭、7銭4枚貼り航空書留配達証明台北宛 櫛福井錦町16・10・14
知る人ぞ知る、ヤフーでの連続・大量出品された物の1点です。福井の道具屋さんが一山当てたもので、関東神宮鎮座貼りやら、随分魅力的な物も有り、結構な高値で落ちてました。余りに綺麗過ぎるものが多く、着印無しとかマイナス要素も有ったのですが、かなりのマテリアルが大川如水発ということも有って、郵趣家便だけれど、消印は真正、あとはルックスに惚れるか不自然な綺麗さを避けるかの価値判断だけという評価でした。弊社にも複数の人から何点か出品されてました。画像の物は思わぬほど競って高くなり、その結果、落札者から鑑定依頼のリクエストが出ました。
  この程、財団法人 切手の博物館の鑑定委員会の結論が出て、日付印は真正、後押し=日付戻しで、郵趣マテリアルとしてはFAKEの判断です。オークショ二アとしての処置は、返品を受け付ければ良いのですが、このマテリアルには膨大な数の連れが有るのです。鑑定結果に対しての私見は差し控えますが、今後、このルートからの物は、少なくとも同じ局の日付印ならば実逓の証明がされないものは、出品物から除かざるを得ないのです。但し、同一の出所でも、他の差出人の物とか、明らかに性格の異なる物はこの結論にリンクはしないことも確かなことです。ただ、同種の物への鑑定は当然同じ結論になりますから、今後ヤフーや他のルートに売りに出た、兄弟カバーに関しては、入手並びに、コレクションとして使う場合、慎重な判断が必要になります。
A(833KB)
出品物として送られてきた小判が4点、結論的には流通の場に、無批判に流れ出ることはないのですが、こういうものが有るということを記録に残しておきましょう。5厘の初期無地に朱色の記番、U5銭P13に小局KGIは理性が拒否しますし、現物を触れば、もっと確実に見抜ける要素も有るのです。同じルートから、竜48文東京検査済 頭消し、100文の3文字検査済の頭消しというのも、以前来てました。出品者は変な人ではないし、悪意も全くないので、連絡を取って出所を聞きました。事実としては、30年ほど前から、ずっと某氏がそれと承知で密かに持っていたものが、ご遺族から第三者を通じて前提情報無しで、流れ出た物という結論です。コピーやパソコンでなく、手押し印を押していて、そういう目で見れば、見抜ける特徴も有りますから、過度に怖がることは不要です。
B (84KB)
今回のオークション誌PA50回、JAPEX2007特別セールは、10月4日に冊子小包が呼び名を変えた、郵メールにてのお届けになります。郵政公社は民間の株式会社になって、今度は民・商法の世界での商行為になるのです。従来は、特殊扱い以外の郵便物は、郵便局の責による紛失、誤配や遅配でも、郵便料金の還付が出来ませんでした。郵便法・郵便約款で、還付の手続きに該当条項が無かったからです。民法の考えの不当行為への損害賠償の概念からは放置できず、10月1日からはこの概念を取ってます。詳細な具体例は把握できてませんが、真っ当な民間企業として果たすべき義務を果たしてくれるのでしょう。さて、弊社発の郵メールで検証してみます。結論に走りますが、遅延の場合の法的な賠償義務は、差出の翌日を起点にして3日後、但し特割の遅延承諾が3日加算されるので、4日発なら、10日を過ぎて着かなければ郵便法(郵便約款)違反になるのです。もっとも郵便のホームページを見れば、大阪中央局の集荷なら、八重山・礼文等の離島を除けばかなりの区域で翌日配達予定になってます。こちらの情報が、無責任な自己都合のコマーシャルでなく、責任あるものならば、一般郵便の配達想定日の5日(金)の3日程度後、日・祝を抜いても9日には届いているはずです。もっとも、弊社の郵便物には大阪中央郵便局の郵便部長命令で、員数確認と郵便番号ごとの束ねを厳格チェックせよの指令が出ています。こちらは、100%完璧なルールに基づきやりますので、落ち度の要素は無いのですが、以前、局のミスに強硬なクレームを付けたので、その意趣返しをしているのでしょうか。それはそれで構わないのですが、約定はきっちり果たして欲しいのです。実は、前回のオークション誌の発送でも、1件事故が起きてます。完全な宛名で、弊社が出したのは確かなので、101号でトレースを掛けたのですが、その結果をUPしておきます。探したけれど、不明・・、は予想通りなのですが、特割郵便の九州へ入るルートが、久留米東経由だと初めて知りました。関東は銀座局、北海道は札幌中央とか、入る局は決まってますから、その局の体制で遅延・事故が起きますので、付着・遅延が起きれば制度に添って、調査の請求を出すほうが良いのです。不信を感じたら是非ご一報下さい。

2007年8月10日(木)

「朝日新聞」(250KB)
  後先になりましたが、7月1日付けの社会面37ページの記事を紹介します。著作物の2次利用に際しての朝日新聞社知的財産センターの承諾=番号 20071094に基づいての掲載です。題字・日付・本文以外の一切の記事は載せられず、組の編集も変えられませんので切り抜きスキャンになります。
  趣旨は、金券ショップで切手の買取価格が「暴落」している。郵政公社が7月1日から、大口郵便物の料金を現金の代わりに切手で納付できる制度を廃止し、DM業者の需要がなくなったからだ・・。というものです。一般社会面の記事としては、間違いではないし、概ね正しい認識なのですが、取材を受けた人が別の立場なら、違った視点で論んじたかも知れません。特に公社が切手支払い拒否の理由に挙げている、「窓口での1枚1枚に消印するオペレーションの手間が大変」というのは、全く事実に反してます。収集家なら誰もが知っている通り、多分昭和41年7月1日の制度大改正と関連しているのでしょうが、別納料金で納付された切手は、「波消し・棒消し」で処理してますし、更に今は郵政役人の天下りの組織の一つ=郵便切手振興協会・旧全日本郵便切手普及協会が消え、使用済切手を収集家に還元してその給与等に充てる必要もなくなってるため、納付切手の最終処理は再利用さえ出来なくすれば良いのです。国が絡んでいる。各種保険や印紙・証紙で国庫に納付されているものと同じ扱いで裁断・溶解で構わないので、数千枚の切手を手作業で数千通の郵便物の如く捌く手間など、最初から存在してません。本音の部分は、別にあるのでしょうが、それを表には出せない為の、実態をしらない郵政公社の行政官が無理やり付けた理屈でしょう。この部分の論議は置いておいて、まずは記事をお読み下さい。

2007年8月7日(火)
「郵政公社との往復メール」
  私の本業の関係で時間が取れず、続報が遅れました。ある意味では少し先に進んでますので議論を続けます。
6月18日の問い合わせに対し、6月26日14:06に日本郵政公社サービス相談センターから、同じ日の17:09に郵政行政相談室から返事をもらってます。時間も内容もほほ同一なので、すり合わせての返事でしょう。まず其れをお読み下さい。

平素より郵政行政にご理解賜りまして誠にありがとうございます。
この度は、貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。

ご相談の件につきまして回答します。

1 郵便に関する料金は、郵便約款等に別段の定めのある場合を除いて、
  郵便切手で前納することとされていますが、従来から、広告郵便物及び区分郵便物
を含め、
  料金割引が適用される郵便物等の郵便料金の支払方法は、
  郵便料金表において「公社が別に定める」と別段の定めがなされ、
  具体的な支払方法は日本郵政公社の判断に委ねられてきたところです。

2 このような枠組みの中で、これまでも、
  料金別納とする料金割引郵便物の料金支払方法が現金等に限定されているものも存
在するなど、
  必ずしもすべての郵便料金が郵便切手で納付できたわけではございません。

総務省といたしましては、この度承りましたご意見を郵便の業務の実態把握に役立て
させていただき、
よりよい郵政行政に取り組んで参りますので、今後ともご理解賜りますよう、よろし
くお願い申し上げます。

総務省郵政行政消費者相談室

いつもご利用ありがとうございます。
日本郵政公社サービス相談センター担当伊東でございます。

鯛様よりお問い合せいただいておりました、
郵便約款改正の適法性について、ご回答させていただきます。
なお、ご返信が遅れましたことを、お詫び申し上げます。

今回の変更は、総務大臣の認可を受けた内国郵便に関する
認可料金表の規定において、弊社の裁量に委ねられている広告郵便物
及び区分郵便物の料金支払方法に関する条件について、
その料金を別納とする場合に、郵便切手によるお支払をご遠慮いただくことと
するものであり、郵便法(昭和22年法律第165号)第75条の2第2項の
規定に基づく郵便に関する料金の認可や、同法第75条の3第1項の規定に
基づく郵便約款の認可を必要とするものではないものと考えております。

今回の措置の目的は、郵便物を大量に差し出されることにより、
郵便料金がある程度高額になる場合であっても、そのお支払が郵便切手により
行われることがあり、この場合お支払に使用される郵便切手の枚数が
数千枚になることがあるなど、郵便局においてその処理にかなりの手間を
要している状況にあることから、大量に差し出され、低廉な割引料金が
適用される広告郵便物及び区分郵便物について、郵便局における作業の
効率化を図り、取扱コストを低廉な料金に見合ったものとすることでございます。

なお、同様の別納料金の支払方法の制限については、
既に平成7年11月1日から、書留料の割引を行う通常郵便物について
行っているところでございます。

上記のとおり、今回の変更は、郵便切手による料金別納全般を
廃止するものではなく、当該郵便物の割引の条件として規定している
料金支払方法のうち、料金別納とする場合の料金支払手段を
変更するものに過ぎないため、弊社といたしましては、
郵便法第32条第1項や内国郵便約款第46条第1項の規定に
反するものとは考えておりません。

何とぞ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。

これからも、皆様によりよくご利用いただけますよう、
努力してまいりますので、よろしくお願い申仕上げます。

 少しは具体的になったのですが、私の質問の趣旨にはまともには答えてくれていません。肝心なのは法解釈で、郵便法・郵便約款・約款細則の料金表の法的な優先順位なのです。当然ながら法>約款>細則であり、実務上はその逆であっても、設定・改正に当たってはこの順位を変えてはいけないのです。郵便法32条では、法の精神は後半が優位で、前半は並立か劣後、約款総則でも郵便法優位を謳ってます。約款の細則を定めるに当たっては、要因により3段階に分かれており、料金その物の改定は郵便法の改正=国会の議決が必要、然程重要でない事項は郵政公社の判断で出来、一部の事項は総務大臣の認可が必要であり、その区別は法75条2の第2項・同3第1項で明記されてます。「料金収受に関する事項」は全ての郵便物に関わっており、これは総務大臣認可要件としか読めません。
  然るに、郵政公社の考えは、私の問いにストレートには答えて来てません。問わず語りに文脈を読み解くならば、今回の「広告・区分郵便」の別納での郵便切手使用不可の約款(郵郵メー3037−C)は公社の独断でやっており、総務大臣の許可も認可も取ってないのでしょう。この改正はどう読んでも郵便法上の「料金の収受に関する事柄」で、約款改正には法75の手続きが要るのですが。また、事後承諾にしろ、総務大臣の認可を取ったにしても、法32条に反しているのです。公社の言い分で、金科玉条、確定判決=最高裁判例として引用しているのは、平成7年11月1日の書留料=本体の種別料金でない特殊料金部分の同時差出1万通以上を条件とした、月間差出1万通以上に対する@40円の割引の際の料金別納からの郵便切手での納付排除を言っているのです。この場合の考え方として、郵便法32条や郵便約款42条・46条に反するか否かは非常に微妙です。大手を振って適法か違法かを論ずる自信は無いのですが、月間差出1万通以上=後払いの後納・計器別納で@40円引き=意味はよく分かる、一般別納は同時差出1万以上で前払いの現金で@40円引きという=同じ条件なら誰が前払いするのでしょうか?という、料金体系としては意味不明で整合性が取れていないケースにおいて、郵便切手の別納での納付を退けているのです。利用者もクレジットカード会社とか、企業の株式配当証券とかに限られ、一般的な影響も殆どなく、前払いも後払いも同じ値段なら、郵便切手を使っての役務の提供を受ける前に支払うメリットも少なく、実務上は「料金後納」がより多くのメリットを得る=唯一の郵便切手使用不可のサービスとみて良いのではないでしょうか。
  ところが、郵政公社はこの一例のみを挙げて、メルクマールとして、「割引料金」適用郵便に於いては、割引率・差出条件(個数・形状)・差出局(一般的には普通集配局)・更には「支払い条件」までもが、公社が任意で定める郵便約款の細則の郵便料金表にて何らの追加の手続きをとらずに、決定、改定できるという主張をしているのです。割引料金適用郵便物というのは、1種・2種・3種・4種・ゆうパック・小包・EMSと並列の郵便法で定められた固有の種別以外に強力な立場で存在し、その実務運営を公社に委ねるという解釈を郵政公社はやってます。それは全く可笑しいし、「割引郵便」は1種〜4種等の定められた種別の中で、主として差出個数等で一定の条件を満たしたものと定義すべきでしょう。それならば、郵便法で定められた種別料金の100を基準に、個数ごとに割引率の決定し、郵便番号区分やバーコードを使えば更に安くし、実務処理上の制限で差し出し局を指定するというのは理由が分かります。これは公社の独断で決めて構わないのですが、支払い条件=郵便切手の効力に関わることまでを、郵便法の条文を蔑ろにして公社が決することは出来ないのです。窓口業務に於いては、郵便法を紐解くよりも、約款の細則の通達を優先させるでしょうが、それも法に則して遵法であることが大前提のはずでしょう。
  公社の行政官の判断ではこの視点がスッポリ抜けてしまってます。漏れ聞くところでは、広告郵便・区分郵便で料金別納での郵便切手納付排除が7月1日施行された後も、金券屋ルートでの相場は、懸念された程は下がっていないようです。また、郵政公社もさし向きは、今回以上に使用制限を広げるつもりは無いやに聞いております。しかし、それはあくまで、現時点でそうであるだけで、将来までは保証されません。特に、今回のケースの約款改正を公社の恣意でやれるという前例を認めてしまえば、「割引郵便」なら冊子の特割や、ゆうパックの複数差出に至るまで、安くしてやるから、切手を使うなが通ってしまい、郵便切手に位置づけが、郵便会社の役務の提供に当たっての支払いの際に、現金の代替として当局は受け取ることも出来る、まで落とされることも有り得るのです。
  第1種・第2種の同時差出2000通以上が、必要条件の広告・区分郵便です。この料金納付に、今までどの位の別納切手が使われていたのか分かりません。その道が閉ざされることによる影響も、推測は出来るにしろ、定量的に数字を挙げての証明は出来ません。ただ、今やるべきことは、放置すれば益は少なく、害が多いと推測されることが起き、そしてその元には為政者の法令無知による違法行為が有るならば、それを指摘して元に戻そうと思うのです。

  6月26日の公社等の回答に対して、7月27日に再度の問い合わせのメールを出しました。
まだ返事は来てませんがここにUPして置きます。

ご返信有難うございます。私の業務の関係で連絡が遅れましたが、前便のご返信は納得が行きませんの
で再度問い合わせます。なお、この件は、貴相談室と郵政公社サービス相談センターに行い、同日に同
様の返答を頂いております。恐らくは、刷り合わせての返事を頂けると思いますので、今後は貴室に対して
のみメールを送ります。なお、当メールの議論の根拠は、6月26日14:06の郵政公社サービス相談セン
ター、伊東さまからのメールも引用しております。

  前便にて出した問い合わせに対して、明瞭な返事が頂けてないのですが、郵便法32条の条文解釈を
お答え下さい。「郵便に関する料金は、郵便約款等に別段の定めのある場合を除いて、郵便切手で納付
すること」、の前段と後段のどちらが優先されますか。私の読み方(法に心得の有る専門家の意見聴取済
み)では、後段の「郵便切手で納付すること」が絶対的に優位であり、前段の「別段の定め」は、後段に優
位すると言う意味でなく、「定めが有れば、別途の手段も認められる」と読むべきではないでしょうか。
即ち、法32条では、郵便役務の提供への支払い手段として、郵便切手のみを想定している規定でしょう。
それゆえに、郵便切手以外で支払える役務の提供に関しては、郵便法で細かく規定されています。郵便法の解説本を読めば、誰でも理解できるはずです。
  次いで、法と約款の役割を論じます。約款はあくまで、法に基ずく実務規定であり、具体的な運用条件等
はそれによりますが、それは法に違反しないことが前提のはずです。郵便約款の料金表は実務上は具体的な規定ではあっても、更なる細則であり、当然ながら遵法性が求められるはずです。法を無視したり、超えたりは出来ないでしょう。活字になっているから、全てそれに従えでは通りません。適法規定とは限りませんから。

  6月26日の返信では、この視点が全く抜け落ちてます。根拠として、平成7年11月1日からの月間1万通
以上の書留差出に対する割引料金を導入し、その支払いから郵便切手を除くことをあげてます。形式的には、この件も郵便料金の支払い手段の変更なので、私の考えでは、法75条の2又は3の総務大臣認可要件だと思いますが、今回同様に恐らくその手続きはされてないでしょう。ただ、極めて限定されるサービスであり、公社サイドに立って、郵便切手の効力を読めば、郵便切手とは差出と同時に、役務の前払いとして支払うのであって、月間差出の個数の縛りがある制度の場合、後精算ゆえに、前払いにはそぐわないから、支払い手段としては認めないという考えも分かります。これ以外の郵便切手以外に支払いを認める10項目の内、唯一、郵便切手による支払いを認めていないのが、料金後納であることと考え合わせれば理解出来なくはないのです。
  ただ、貴室の回答の、「料金別納とする料金割引郵便物の料金支払方法が現金等に限定されているものも存在する」、つまり、書留の月間1万以上差出をメルクマールとして、全ての割引郵便物の支払いから、郵政公社の独断で、支払い手段から郵便切手を除く「最高裁判例」と同様に利用するのは法解釈として間違っていると思います。大量書留割引導入時には割引料金適用郵便物から郵便切手を除く、前例とする議論はなされてないのでは。

  広告郵便及び区分郵便物を含め、料金割引が適用される郵便物等の郵便料金の支払方法は、郵便料金
表において、「公社が別に定める」は、大前提として、郵便法32条に反しないことが要求されるはずです。割引郵便という1種・2種3種・4種以外の、固有の種別があり、それに対する支払い規定が有るのではなく、広告も区分もあくまで包括的な郵便物の内の第1種郵便の内の一定の条件を満たした郵便物としてとらえるべきでしょう。公社VSユーザーに於いては、割引き率を公社が定め、運用に必要な条件を定めるのは独断で良いと思います。ただしその場合でも、料金の支払い手段は法32条、別納の場合は、款46条に縛られます。約款の細則は本則を超えないし、約款は法を超えては規定出来ません。公社の考え方を採るならば、「割引郵便」は割引率・差出法・差出場所・支払い手段まで、独断で行えるとの解釈でしょうが「郵便切手」の効力制限までを、郵便法32条の規定を超えて認めているとは思えません。今回の行為は公社の内規が郵便法を蔑ろにしているのです。

  もし、書留月間割引を根拠にして、広告・区分にまで、郵便切手の支払い拒絶を広げることが、公社の独断で出来るなら、全ての割引郵便に網をかけることまで出来てしまいます。冊子の特割、3種の区分差出、ゆうバックの2個差出まで、割引制度を拡大するのは結構ですが、その全てから、郵便切手の支払いを除くことが出来てしまいます。理由は何とでも付けられるので、有りもしない「オペレーションの手間を軽減する」というこじ付けを理由にすれば郵便切手とは、個別の郵便物に直接貼付することにより、郵便役務の提供に対する支払い手段として拒否しない、まで落ちてしまうことも有るのです。割引郵便の場合は、差出は一定規模以上の局に限られており、切手別納納付はプロの代行業者が、可能な限り手間がかからないようにして、納付しているのです。まさか、公社の管理部門は藁半紙に貼られた切手を、一枚一枚消印していると思っているのでしょうか。出すほうも、計数に時間が掛かれば発送の流れが滞ることを知ってます。オペレーション云々が今回の愚行の動機でなく、民営化に当たっての引継ぎ債務の履行を妨げるのが目的でしょうが、その結果は公社もユーザーも切手収集家も皆損をするのです。是非、改められることを望みますし、この郵便約款改定は、不法であると申し入れているのです。質問に法解釈のポイントでお答え下さい。
ジャパン・スタンプ商会 鯛 道治

2007年7月7日(土)

「郵税としての郵便切手」
  郵便切手の持つ意味を、歴史を紐解いて解釈いたします。これはローランド・ヒル以来、本邦も含めて郵便制度を導入した組織は共通の認識を持っています。つまり、郵便役務の提供に対する支払い=郵税として、唯一、郵便切手を前払いの証紙として認め、実際の郵便物に直接貼付するのが大原則になってます。実務上は、創業時は封の裏に、最近は左肩にというように、貼付位置すら、法令で指定されているのです。
  歴史的な要素として、ヨーロッパでの郵便制度における郵便切手の採用は、郵便物の料金前納と郵便差出箱への差出しを容易にし、そのことが郵便制度に飛躍的な発展をもたらす一大要因になってます。今日でも、郵便切手による料金前納が郵便料金納付の原則になっているのも、この効用の外、郵便窓口における金銭出納事務の簡便化に役立っていることによるのです。別納でも、切手での納付がオペレーションに過重な負担がかかるという郵政公社の言い分は、的外れだし、余りにも視野狭窄と言わざるを得ません。
  郵税に限らず、登記費用や、自動車税、健康保険料等は、印紙を潰すことで国庫に料金を納付しているのです。別納郵便のB4版にきっちり、四角に同一額面の切手を貼った台紙を、無効にするのに、どれだけの手間が要るのでしょうか。まさか、一枚づつ、消印を押す義務が有るとは思ってはいないでしょうに。納付する方も、受け取って、即ルートに流したいはずなので、プロの大量の差出代行者は、一目瞭然で計算が出来るように収めるはずですから。
  翻って、歴史上郵便役務への支払いに、郵便切手を直接貼付しない場合を探して見ました。創業当時の別段急便、明治16年以前の、郵便局これ無き土地への別仕立はユニバーサルサービス以前の、複雑な料金体系故に、あと精算でも已むを得ないでしょう。金子入り書状は、内国通運等の外部への委託なので、郵便切手は使えません。それ以外は、相当厳しく見ても、内容証明の謄本に貼付(封筒でなく)、官製はがき・郵便書簡等の切手でなく料額印面での支払い位しか見つかりません。これらは世間的には郵便切手での支払いと同じ意味になるでしょう。その後、大正8年になって、料金別納制度が出来ました。利用には幾つもの制限が掛かってますが、差出人にとっては、個々の郵便物への切手貼付の手間が省け、当局も消印の仕事をやらずにすむ、双方にとって労力軽減のメリットが生まれます。誰も損をしないし、郵税の納付は、切手を台紙に貼って収めるので、郵便切手の効力と、役務に対する納付手段としては、本質的な変化は生じてません。
  観点を換えて論じます。郵便法等で規定されている、郵便に関する料金(法32等)を現金で特別に納付することができる場合は、次のケースに限られます。ネタ本が少し古いので、一部変更があるやもしれませんが、本質は変わってないと思います。
@  料金別納郵便物に関する料金
A 料金計器別納による場合の料金
B 「料金後納による場合の料金。」この場合には、現金で納付することとされている。その意味は、後納=後精算と、郵便切手の持つ、前払い=差出と同時の支払いとが相容れないための制度かも知れません。
C 転送料及び還付料
D 料金未納又は不足の普通通常郵便物の不納額及び手数料
E 料金未納又は不足の郵便物を還付の際の料金
F 郵便法19条に違反して差し出された郵便物の還付の際の料金
G 切手類の交換手数料
H 第三種郵便物認可申請料及び第三種郵便物の題号等の変更認可料
I 私設郵便差出箱の取集料及び郵便私書箱の使用料
で全てです。平成7年に或る特殊なシステムが導入されるまでは。それは、次回に論じますが、@〜Bは、料金額が高額になることが多く、現金での納付の方が利用者・郵便局双方に便利であるし、C〜Fは利用者に郵便切手の手持ちがないことが多いと考えられるし、Gの葉書の場合は切手の手持ちがない場合があり、H〜Iも或る程度高額になる場合が多いと考えられているのでしょう。
  なお、もとより、Bの場合を除き、全てのケースで郵便切手で納付することも差し支えなく、その選択は利用者の随時なのです。郵便役務に対する支払い手段は、ひとえに、「郵便切手」であると郵便法は定めているのです。そして、実務規定である、郵便約款は郵便法の規定に反しないことが大前提なのですよ。
  次回につづく。

2007年7月6日(金)
「郵便法・郵便約款」(223KB)
  より詳しい議論に入る前の前提条件として、郵便法・郵便約款の条文をUpしておきましょう。郵便法は基本は昭和22年12月12日の法165(我々にとって通りが良いのは施行日の23・1・1=所謂、新郵便法のこと)。最終の改正は平成17年11月7日で法121、但し、本年10月1日の民営化の時点で一部変更されることが確定しています。肝心の32条は28条になり、用語もお上から民間に移行することによる変更、「前納→前払い」、「あらわれた→現れた」、「納付→支払」に変わります。意味は全く同じなので議論の際は気にしなくて良いでしょう。また、郵便約款も現時点で生きている物を用います。
  私と郵政公社・総務省郵政行政室との遣り取りなら、個別の条文の引用は要りません。また、一般的にもWebで簡単に読めるのですが、その手間を省く意味で、必要最小限の条文を載せておきます。解説というか私の解釈は後日開示しますが、まずはご覧下さい。読み方として難しい物ではないのですが、郵政当局はそれを、読み解く能力をお持ちでないのです。
  郵便法は、料金支払いの32条、約款改正に絡む75条―2・75条―3。郵便約款は基本の1条、別納料金の支払いを定めた46条・52条、今回の改正の根拠に挙げている別表の郵便料金表の書留郵便の割引差出の詳細が議論できる材料になるのです。
2007年7月4日(水)

「郵政公社との往復メール」(225KB)
  前回と内容的にはダブりますが、実際に日本郵政公社サービス相談センターに送ったメールを載せておきます。最初は6月14日に私が送った物、次が6月17日の先方からの返事、最後が6月18日の再質問。すでにこれに対する返事も得ていますが、話の流れゆえに、今日はその前段階に留めます。次回は、本題に入る前の法令の文章の解釈を書いてみます。

2007年7月3日(火)
「郵便法32条」(232KB)
 7月1日から、郵便約款の改正により、「広告郵便・区分郵便」に関して、差出の際の料金別納の支払い手段から、「郵便切手」による支払いが出来なくなります。表面上の現象でなく、今後の郵便切手の法的な位置づけにも係わってくる変更です。噂、憶測が乱れ飛んでおりますが、法的な分析をすることから始め、何らかの行動を起こせればと思っております。情報自体は、昨年10月に一報を得ておりました。その後郵政公社から、12月14に各郵便局に通達が出され、利用者には本年1月に周知されました。
  当局への質問とその回答をたたき台にしての議論になるのですが、情緒でなく、法に則して適法か、違法かを問うことになります。かなりの文章量になりますし、用語の引用も郵便法・郵便約款等になってきます。読むのに疲れますし、面白くも有りません。また、私が書いた文章も、過去のものをそのまま転載した場合、細かなミスや、主張の重複も数多く出てきます。お含み置きの上、お読み下さい。
  本日は、郵政当局に問い合わせをする前の下書きを載せます。次回以降で実際に出した、問い合わせとその回答、それに対する考察に進みます。
2007年6月13日(水)
『輸出用ステーショナリー』(353KB)
  何回か前のバザールの売り物として、森下浩さんの200文腕落ち、松戸郵趣会の500文の逆刷、鰹釣りの銘10「透かし入り」=本物は目打有り・無し共に透かしは無い、月に雁・見返りの無目打シートなどと一緒に並べてました。いつ買ったか忘れましたが、多分アメリカからの大きいロットに入っていたものでした。一連商品だし、二つ折6種の余りにもシャープな印刷の顔つきからして、100%出来のいい偽物だと思い込んでました。今までの売れ行きを見たら、幸か不幸か、他の物は殆ど品切れなのに、葉書は丸々残ってました。誰もが、まさか・・としか思わなかったのでしょう。
  そういう目で検証すれば、手彫で凹版刷り、原版の発売用(脇なし半銭ト・1銭ヌ)、郵政当局が公式に調整した官製模造(紅枠・脇付)と同一の版ということは、当局の意図での製作なのでしょう。自然な流れで「輸出用」という評価になりそうです。同じ紙質の発行されたステーショナリーは、葉書には存在しないのですが、強いて言えば、封皮、封嚢なら同じような物が見つかるかも知れません。
  輸出用と言えば、切手なら、和紙半銭政府、青一見本印刷26版、和紙2銭タ、洋紙6銭ル ポーラス、洋紙10銭ハ ポーラス、改色1銭カ ポーラスが有ります。目打が9s、11s、紙質、糊から判断して、明治8〜9年の印刷でしょうか。旧小判よりは前の製造のはずで、半銭、6銭、10銭には少し後の時代の横浜を中心として南関東の実際の使用例が残ってます。6種の二つ折葉書とは、製作思想が違います。
  ステーショナリーは沿革志をメルクマールと見れば、明治27年以降なので、窓口には並んで無いでしょう。大正5年と思われる、立太子礼皇室贈呈用沿革志には、紅枠半銭ロ、1銭イ、封嚢2銭イが墨点、脇付半銭二、1銭イ、書留新聞紙(カット)は沿革志と同じ官製模造を、竜1銭、2銭は本物を貼ってます。脇無半銭は二、1銭はムで勿論本物です。
  今回見出された6種のステーショナリーは、沿革志(明治29年)、皇室用(大正5年)には全ての要素で、ぴったりはリンクしないのです。そして、もう1種、輸出用と思しきステーショナリーが有るのです。20年前に、アメリカからもたらされ、私が世に出した、「書留新聞紙」の異タイプです。発売品とは、右枠に切れがないなど、明らかに図案が違います。タイプ2としてますが、官製模造とも図案は違います。そして使用済は存在しないでしょう。広告に出したとき、某著名収集家から強烈なクレームが来ました。自分が昔から、複数同じものを持っている、使用済が存在しない、紙が違うし、絶対に偽物だという申し入れでした。この品物はかなりの枚数がアメリカから出て、同時に封皮か封嚢の1銭、新聞帯紙、定時印刷物帯紙も、折れ無の束でのロットだったのです。書留新聞紙も紙質がパリパリだし、刷りもシャープです。でも、出所と出方から判断して、偽物では有り得ない、輸出用だと思ったのです。電話で1時間以上話したでしょうか、知識に自信の有る、思い込みの強い方が断定的に決め付けてくるのですが、こちらも負い目は無いので頑張れるのです。結論的には、日本郵趣連合の鑑定に委ねることにし、その結果は「真正」になってます。漏れ聞いた話では、澤先生の意見、「輸出用」だろうというのが結論でしょう。最近になって、同じものがドイツからかなりの数がもたらされてます。大本はアメリカの物と一緒でしょう。鑑定に出せば、問題なく通りますが、持つ人はタイプ2という認識で買って欲しいのです。窓口発売のタイプ1(日専・さくら)、タイプ2(組合・手彫専門)の図版を参考に、タイプ1の未・済、タイプ2の未=鑑定は意味がないので不要、でこそ生きてくるものです。
  さて、今回、善良な「ウーロン茶・割り勘」さんの示唆で戸籍が付いた、「輸出用の二つ折葉書6種セット=紅枠半銭ニ、1銭イ、脇付半銭ニ、1銭イの官製模造、脇無半銭ト、1銭ヌの異種版」を即売いたします。送料共で35000円、序に書留新聞紙タイプ2(ご希望なら日本郵趣連合の鑑定書を費用5000円で付けます)=輸出用に、おまけの新聞帯紙、定時印刷物帯紙の折れ無を付けて60000円で即売します。大量には在庫は有りません。今までにも発表はなかったはずの「使えるステーショナリー」、お早めにお申込み下さい。画像で、該当品を載せておきます。
2007年6月12日(火)
『官製模造のバラエティー』(240KB)画像はLot4753と4754及び沿革志用官製模造4種
  同じくLot4753と4754は、正に沿革志用の脇付半銭の官製模造が2点並んでました。昔から型録評価は高く、4〜5万ですが実勢価は1万位のものです。残っている数とお入用な人の数のバランスで値段は収斂するのです。今回は、4753が1万、4754が7000と付けました。状態の差故の値段です。本来、売れるか、売れないかだけで、それ以外には紛れの要素のないロットです。
  でも、「丸ビル・・1000円引き」君は、これに価値を見出すのです。印面と枠・脇文字の間隔が違う。その原因は・・と来るのです。官製模造は、竜1銭・2銭、紅枠2種、脇付2種、封嚢長形2銭イ、飛信逓送2種、書留新聞紙カットの10種です。何れも、正規発行の物とは違う図案を新たに調整し、手彫の凹版で刷ってます。必要最低数は500枚、使用目的の意思はきっちり統一されてます。また、沿革志に於いては、官製模造と、正規品は一切混用されてません。10種の内、紅枠は2色刷り、明治27〜29年の調整なら、当然2度刷りになってます。飛信逓送もそうでしょう。竜、封嚢、書留新聞紙は単色の一度刷りでしょう。では、脇付はどうでしょうか。画像は4753・4754です。目で分かる位に、印面と枠の間隔が天地共にずれてます。明瞭に2度刷りだと分かるのです。
  500枚(一応は)の調整数なので、どの位のバラエティーが出てくるか分かりませんが、紅枠と脇付は数を並べて比較する価値が有るのではないでしょうか。版の違いでなく、刷りの段階での変化なので派手さを並べるしか手はないのですが、それでも、官製模造でも新たな楽しみが見つかるのです。
  この前提で、彼がやって来るのを待ってました。手持ちの沿革志剥がしのステーショナリーと幾つかのコピーを揃えて、先方も当然、手持ちの物を持ってくるはずなので、そこそこのデータの集積が出来るでしょう。脇無半銭トが3版流用の異種版、1銭ヌの兄弟、沿革志の脇付半銭ニが2度刷りであるのは簡単に確認できました。でも、先方が持ってきた「官製模造」と私が準備した「官製模造」の雰囲気が違うのです。紅枠も脇付も半銭はニで1銭はイ、1銭は桜の芯に小さい点が有る。印面も、規則書も全て一緒、でも、並べると違うのです。紙質は同じだけど、刷り上りの色が違う。私の沿革志のものは「クリーム色」、ウーロン茶君の物は、少し黄みおび、だがより白さが勝り、刷り上りは鮮やかで、半銭トと1銭ヌの物にそっくりです。紅枠・脇付・脇無を6種並べると、見事なまでにと統一性が見て取れます。同じ時期に同じ目的で作ったものでしょう。
  半銭イ、1銭ヌが輸出用なら、他の4種もそうなのです。原版が沿革志と共通の手彫なので、まやかし物ではないでしょう。でも、紙が違うので、沿革志そのものでないはないし、印刷時期も後のはず。ここまで考えて、甦ってきた記憶が有るのです。つい最近、同じ物を自分の在庫で一杯見た。6種セットで値段を付けてバザールで○千円で売っていた、「模造の二つ折の6種セット」です。随分前にアメリカから買ったロットに束であった物、迷うことなく模造として評価していたものでした。大急ぎで探さなくては。  次回に続く・・・。
2007年6月9日(土)
『澤まもる氏 論文を読み解く』(407KB)
  たんぶるぽすと5月号に、澤さんの興味深い論文が出てました。そのままの転載は問題があるので控えるとして、要約いたします。
  二つ折葉書1銭ヌに紙質や刷りの感じが違う物が有り、原版は正規発行の3版と同一ながら、それ以外の要素で正規発行の物とは異なる「異種版」であり、明治27年ごろに印刷された「輸出用」ではないかという問題提起でした。特徴として紙が黄味帯び、つるんとして印刷はきわめて明瞭、更には「規則書」が大日本帝国郵便切手沿革志の「官製模造」と同一というものです。1銭に有るなら、半銭にも有るのでは・・、締められていました。
  最初記事を読んだときは、何の反応もせずにスルーしていたのです。ところが、今回のオークションの数日前に、下見に来人から親切な示唆を貰いました。メールのLot4755が同じもの、見てご覧というものでした。言われて記事を読み直して、現物に当たって、なるほど納得、まさに記事で指摘されていたそのものでした。
  記事は 模造品 紅枠半銭イ、脇無半銭ト、脇無1銭ヌ 最低値 3000画像でも分かる通り、紅枠には印面に模造と入っています。ただ、素性は、戦後の官葉研究会や戦前の小早川で無い事は分かったのですが、和田の沿革志模造か別物かは確認できてません。さらに脇無の2種は、刷りと紙の違いゆえ、私は瞬時に偽物と判断したのです。この時点では、当然ながら、印面も規則書もそういう目での検証をしてません。
  結論を言えば、半銭トも偶然ながら3版です。発行されたものと同一の原版で印刷されており規則書は鮮明印刷の沿革志仕様でした。澤さんの提示されたものの出現です。オークションの結果はビッドは2人、落札値は9000円、高いような、安いような、それにこのお二人は誰と誰?登場したお二人がきっちり入れて、他の人は全くの無反応・・・。お買い上げは、真面目が服着て歩いている、「丸ビルでウーロン茶・割り勘1000円引き」さんです。でも、私に教えてくれるのは、害が無くて益のほうが期待できるのですが、話す相手が悪ければ、せっかくの誰も知らない掘り出しも、水泡に帰すこともあったりして・・。人の良さも程ほどの方が良いでしょう。
  実は、昨日まではこういうタッチでFinのはずでした。でも、今日、ご本人が現れて、見せてくれた別の資料が私の記憶を呼び起こしてくれました。この現物は、1971年にJOHNYUMOTO(湯本正幸)さんが、気付いていて、あの時の国際展の展示作品に入ってました。縁あって、13年前に私が買い取ったコレクションに、規則書=稀なほどの鮮明さ、として裏向けで使ってました。現物が見当たらないので半銭か1銭か不明です。それにどこかに紛れて出てきません。湯本さんのことならば、やはり版に気付いて共通性で本物のバラエティーの評価をしていたのでしょうか。
  更に楽しいデータも分かりました。目から鱗の新発見、「沿革志」「輸出用」のキーワードで戸籍が出来たステーショナリーが複数出現したのです。詳しくは次回に画像付でお見せいたしましょう。澤先生なら、既にご存知だったりして。
2007年6月8日(金)
『行徳本を読み解く』(95KB)
  終わったオークションのトピックを少し書きましょう。
「Lot 3174 旧議事堂5円に無透10円壁画貼区内航空便福岡宛 櫛西成28・7・2→櫛黒崎28・7・4 水害の為、郵便局で受け付けて呉れません・・・。」
最低値 30000 スタート 125000 落札値 270000
  国内航空も随分出て来てます。かつては、鈴木康と日本裏地だけみたいな時代も有って、ちょっとひねった物は当たり前の如く30万、50万になってました。今は、余程理屈が通る物以外は6桁にはなりません。それどころか、昔の値段覚えで、人気を期待して「ヤフー」で買ったりすると、混貼なら原価でも売れないことも有るのです。
  今回のロットは、収集家=故人に買い入れに行った業者からの問い合わせの電話がきっかけでした。国内航空の葉書が2枚有る。観音10円加貼で民間便、ゼロ付とゼロ無だった・・・。見て来て、値段で合わずの買い入れ品のお問い合わせでした。聞いてきた業者は、知識に於いては物凄くは正確ではないけれど、一応は物の説明を電話で出来る相手です。だから、即答で「絶対に買え!値段は問わずで大丈夫」。何の本も調べてはないけれど、直感で国内航空の円位貼は期間が短いと思ったのです。それに文面で、「洪水の為、通信途絶・・」。これは山口、九州あたりで一般便は途絶して、国内航空が機能したものをいい値段で売った記憶が有るのです。だからその時のものと、兄弟分かもと思ったし。結論的には2通共出品物としてやってきました。但し、ゼロ無は勘違いで、ゼロ付でしたが。データは全く一緒です。通信不全での念のための同時に2通出した物でした。
  今回は綺麗な方だけ出しました。念のため、日専の料金表を調べたら、
26・10・24        第二種10円 実飛行は25日〜31日の7日間
26・11・1−28・7・15 第二種15円
このデータと切手の発行日を重ね合わせれば、10円壁画の発行日は28・7・10だから6日間の組み合わせ、ゼロ無ならば大珍品・・・残念な見間違いだね・・で終わってました。因みにゼロ無は、1次円単位1円・4円・8円・35円・45円・50円・塔航空20円ならそこそこ可能性が有るのです。是非狙って探して欲しいのです。
  オークションの当日に意外な話を聞きました。Lot 3174の国内航空、もしかしたらラストデーかも・・。私の認識では制度は7月15日まで、物のデータは7月4日、12日間残っている、だからポイントはゼロ付が超残念賞の認識でした。後期使用は人気はないし、日専のデータをメモで渡したら、「行徳本」に告示が出てる・・。7月4日で廃止になるとの返事でした。確認したらその通り、だから日専の日付は26・11・1−28・7・4に訂正が必要です。10円壁画と塔25円は発行が28・7・10なので国内航空の可能性は消えました。
  今回のロットの日付が7・4の西成の午前印、大阪中央経由で伊丹に入る時間帯で当日の博多便が有るかどうか分かりません。着印が7・4の午前なので、3日便の可能性が強いでしょう。大阪―博多は1日1便のはずなので、正確には最終日で無いにしろ、その前日便、この日以降の実逓便はないでしょう。落とした人は随分強気の評価をしてましたが。
  フロアの会場で聞かれたときに、もう1点の葉書のコピーも見せました。状態は終わった物の方が遥かに良い。だからこの結果には満足なのでしょう。
  次回の出品物の画像を載せましょう。今日書いた理屈が分かったなら次もいい値段で売れるかも。それにしても、改めて「行徳本」の有用さを再認識出来ました。読み物としては面白いものではないのですが、マテリアルを読み解くには、必須の文献であるのです。第1巻は品切れ中ですが、2巻・3巻・4巻は十分在庫が有りますから、弊社の即売の情報を見てください。
2007年5月17日(木)
「QUATRA・CINQ」 
  広島の荷物は今日が発送のデッドライン。ギリギリで到着の小判と手彫の墨点・みほんを一通り突っ込んで新規品のバインダーは完成。手彫の整理は2年ぶりぐらいなので完全に2冊増えました。小判以外は1冊、それ以外にカバー類が何百点と菊の20銭丸一が一冊=38〜39年の電信使用で、じっくりやれば面白い時代なのですが、今回はやっつけ仕事です。元のボリュームは20万枚+だし、宇品・和田岬・大里は数十枚、北陸の駅や千島、樺太は最終的に状態問わずで3桁は出たはずです。ただ大阪停車場はたった一枚だけ、ここらあたりは後日改めて報告しましょうか。今回の持参品は、枚数は数千枚ですが、@500・@200だけ、だから暇つぶしぐらいだと思っていて下さい。 マジで5日ほど掛けてやった仕事が、「抽選販売」の300点、カバー等が100、手彫が100、小判以降の切手が100。オークションで見え見えで値段が伸びる、航空・国立・戦後記念は即売では値段の提示が不可能なので今回はパス。切手の方は手彫・小判・菊・田沢・エラーが主体になってます。
  企画販売は3ロット、No98が「紀伊の国」カバー1、葉書1、竜1、桜15、不統一〜記番のイカ32・イカ36まで入ってます。No99は「伊勢の国」竜500文が松阪駅(●●しか買えない、●●なら買える状態)、桜の不統一が6、桜の記番が6、KGが4、微妙なロットです。
  No100は、Kankoku・Koban・Kokutai・Kinen(戦前のブロック)のロットです。なぜかKで「QUATRA=キャトル・クワトロ=4」、もしかして反応してくれる人がKさんなら「CINQ=サンク=5」になるかも。このロットも当然ながら、特にどなたが目当てでもないのです。カバー系が5(和桜2銭貼り釜山郵便局長宛、旧韓葉書に梨花貼、薄墨連合 CHEMURUPO、新小判1円1コーナー15B貼 電話納付書・・)、小判は赤二の◎仁川港、明治NINSEN、明治GENSAN、新小3銭チーフーの△SHIP、10銭の仁川未納、記念が加盟50年10銭にDAIREN田型、朝鮮字婚儀が鎮南浦、京城出張所、国体は2と5の田型、他鉄郵と年賀コマ。
  単片も含めて、今回は結構真面目にやりました。でも、この企画は1年の1回が限度かと思います。
2007年5月12日(土)
『値付け進行中』(322KB)
旧小判〜の壁に貼っての抽選販売品の一部です。
「カバー他」「手彫」「旧小判〜」の内、目玉的なもの各100点程を抽選扱いにします。その他は品物の抜き出しまでは完了しています。時間の限り、値付けしてアルバム数冊は追加できます。
菊20銭の丸一Iは、@500円又は@200円で販売します。水はがしの作業中ですが、数千枚は作れそうです。
最終の情報は、来週あと一度ご案内いたします。
2007年5月11日(金)
『広島で.だけ』手彫の部(137KB)
抽選販売品の一部です。手彫の抽選販売品は約100点ですが、それ以外に消印関係の単片を中心に1000点程新規販売品を準備しています。また、手彫の不統一・記番等で「伊勢の国」「紀伊の国」のロットも作りました。

2007年5月9日(水)

『スタンプショウ・ヒロシマ2007』(1.18MB)
「広島で.だけ」の即売品の一部を数回に分割してUPいたします。200ロット++の高額品は壁にコピーを貼り、初日5月19日の午前中にエントリーいただき、重なった場合は抽選とし、正午過ぎに発表します。
ホームページにUPするものは全て抽選対象品ですが、これ以外に手彫単片・小判以降の単片・カバー類の新入荷品をボストーク数冊にて持参します。

2007年2月10日(土)
「桜10円・180線」(231KB)
  必要に迫られた用件が有って、当ビルB2に日本一密集している金券屋さんの切手の割引のレートを調べて来ました。あくまで直近の相場ですが、額面が80円のシートの場合で、通常切手は買い94%・売り97%、記念は買いが
90%で総額無制限で動いてます。彼らが、7月1日からの、切手別納の納付制限を知らないはずは無いのですが、
少なくとも現状では以前と何の変化も見出せません。金券屋は、刹那のその場限り、待ち時間ゼロでの現金決済
の商売なので、7月が近づけばどうなるかは分かりません。ただ、郵便切手は郵便法(S23)に基づいて、郵便による
配送サービスを受けるにあたっての前払いの証紙であり、ポイントを絞れば現金と同様の効力を有するはずです。
今回の通達の「広告郵便・区分郵便」における支払い手段制限は、総務省約款が根拠になってます。現時点では
どなたも法的に説明を求めるという動きはないのですが、10月の民営化後に、郵便切手の法的な効力を損なうような動きが出てくれば、郵便法なりUPU規定なりを真剣に読み解いて何らかの行動を起こさねばならないかも知れません。
  ただ、現実の動きとしては、末端の利用者が、切手なら97%・葉書は47・5円でかなり買っていくから十分に商売になるよ、という金券屋さんの見立てが今の流通レートとしては正解なのでしょう。7月になって、今は切手納付の別納で、金券屋経由の発送代行業者が収めている広告郵便・区分郵便のボリュームが実際どの位有って、そのボリュームと額割れ市場のバランスがとうなっているかというのは、誰も分からないはずなのです。去年に最初に通達の話を聞いた瞬間から、今までずっと私の感覚では、そんなにパニックになる必要はないのではないかと思ってます。法を根拠に争うつもりもないのですが、郵便サービスが有って、それに対して支払う義務が100有り、それを97で買えるというのが、額割れ流通の最終的なメカニズムです。在庫過多という意味以外には、リスクは存在しませんから、3歩の利鞘が需給関係で5歩取れるになることは有っても、ニッチビジネスとしては生き残ると思うのです。
  さて、ここからが本題です。随分達者な人がいたのです。、事情を知ってか知らずかはさて置いて、7月から別納が廃止になるので、今の内に早く売れとのビラを然るべき場所で撒いたのだそうです。早速反応が有って、送られてきたのが現行の1次円単位〜2次円単位の低額シートです。売主も、買主も見よう見真似で日専みたら、目打形式で値段が付きそうなのがあったのです。その相場の問い合わせが電話で掛かってきました。もしかしたらという、ある人のコレクションが浮いてます。本来の持ち主は時間を掛けて局メグで買ってます。物凄く薄い根拠だけど、物が出た地域=最果ての地に心当たりが有りました。
  宅急便なら一日だし、額割れかプレミアが付くかの作業なら10分あれば出来るのです。でも、物が来て、瞬間目を奪われて、きっちり納得仕事に仕上げるまでに、フルに真面目に働いて2日間掛かりました。
  目玉は次回6月2日のフロアに出します。殆どは局で買ったコンディション、全体に状態が非常に良いし複数の物もある。だから、売れすぎない程度の値段を付けて、郵趣ウィークリー(2月15日発行)とタイミングを計って、HPの即売と、相手指定のピンポイントでのオファーも出来るかも。
  オークションでの目玉を1点だけお見せしましょうか。「桜10円・逆櫛180線」、正式には紫180線45°・紅250線45°。かつて有る人が、うなぎとお茶とミカンの県のディーラーから、即売でシートを5000円で抜いて、鼻高々、会う人みんなに自慢してました。銘10(シートも)実際に少ないものなのでしょうが、180線と250線なら、面積にすれば、きっちり2倍の差が出ます。潰れたスクリーンの230/250は読めないけど、180線は極論すれば肉眼でも、紫の強さが分かるのです。単片の日専評価は5000円ですが、見つけてもバラでは売れるとも思わないし、使用済の逆櫛でも調べる気にもなりませんでした。でも、現実にシートが手許に来て、しげしげ見れば、やっぱり迫力が有るのです。元の持ち主は随分前に収集を止めてます。でも、しっかりと小さいメモが入っていて、#を斜めに傾けて、紫を大きく・紅を小さく書いてます。この人の時代では、柵と横波が現行目打として認知された頃なのです。180線という定量表現は無かったのですが、バラエティーとしての区別はされてます。ライブで集めてる人にとっては、有るか無いかが問題で、売って幾らとか、珍品か否かの相対比較は無意味です。
  今回の出品にはおしどり5円の逆櫛180線、逆二連2 PVAなども出しました。こちらは引きでは潰されない物ですが、桜10円の逆櫛なら、扱う人によっては800円〜2000円で飛ばされた可能性も有るのです。私にすれば、原価が幾らで、誰が幾ら儲かったということには余り興味は有りません。超薄い伝聞情報に山を掛けて、多分有る筈と読んだ物が現実に目の前に来て、完全に自分の差配で扱えるのが嬉しいのです。勿論大元の出所をご遺族に連絡して確認する気もありません。お話はつづく・・・で、どういう結末になりますか。
2007年2月9日(金)
「柘植寿治作U」(239KB)
柘植さんは、大正時代に海軍が力を注いで開発した写真植字の文字を書いた人で、日本写真印刷株式会社の技術者でした。切手の「日本郵便」の文字も書いたことがあると言っていました。オフセットと凹版印刷の専門で、戦後の切手展の小型シートの模造も作っていますが、これは出来が良すぎて、今となっては区別できないかもしれません。横透かしや加刷の偽物も作っています。ご本人は、腕自慢のつもりで作ったので、偽物師と呼ばれることは、不本意のはずです。昭和切手のプルーフと言われているものも柘植さんのところからでたものが多く、本当のところは故人となられているのでわかりません。昭和切手の図案審査委員会の資料も(昔鳴美で復刻)柘植さんのところにあったものです。

上記の情報をいただきました。タイミング良く、手許に来ている出品物の中に該当の「横透し小型シート」が3点有りました。次号に出品いたします。私が貰った情報では、市川市在住ですが、一般的には「名古屋の柘植さん」の方が通りが良いかもしれません。画像の左側が本物、右側が「柘植の横透し」です。切手展の作品としては使い方が難しいのですが、収集品としては昔から人気があるものです。
2007年2月6日(火)
「柘植寿治作」(449KB)
 本物も勿論そうだけど、偽物・模刻も出来が良くて、インパクトが強くて有名なのが、江戸の侠客、新門辰五郎の竜200文ペア・500文ペア貼りのエンタイヤ。結構オークションでも見かけます。相場は1万円位でしょう。
 
1年ちょっと前に、多分お身内の方なのでしょうが、市川市在住の柘植寿治作の模刻という表題で、カラーコピーをくれたのです。新門・・・は名古屋の柘植・・・が作った?みたいな記事を読んだ印象があったのですが、今回の送って貰った資料で、素性がはっきりしたのです。
 
それ以上に、目から鱗なのは、マージンたっぷりの竜文4種、ご丁寧に無地と縞まで作っている。時々見るし、1組は何故か、私の偽物のコレクションにも入ってます。和田ではないけど、ちょっと素性が知れてなかったものでした。それ以外のカバー2種や消印を押してる、小型シートは紙も違うので、間違える心配はないでしょうが、竜文の単片は素晴らしく出来が良いのです。現物を手に出来れば、紙と刷りと図案のディテールで調べれば分かるのですが、ネットオークションのロットに混ぜられたら、まず区別は無理なのです。実際は、未使用は、本物よりもこちらが遥かに珍しいし、私のキャリアでも1〜2回しか触ってません。だから、48文と100文の3文字検査済の頭消し・東京検査済の同じ印象のものに注意すれば良いでしょう。今回は、文章よりも、ゆっくり画像をご覧下さい。
2007年1月31日(水)

「現存枚数」
今回のフロアオークションPA47の最終ロットは
4377 ☆ 旧小判20銭11L NG 郵趣連合鑑定書付 最低値 300000
これしか書きようがないのです。最低値に関しては、ひとそれぞれの考え方もあるし、幾らが正解かという答えは見出せません。ただ、出品記事に関してはこれ以外に追加も削除も出来ません。そして、今回の出品物に関しては問題も起こりようもないのです。値段はあくまで結果ですし。ただ、人によっては、「現存2枚」と書かねば、人でなしと罵って、電話で烈火のごとく怒って来る人もいるのです。この品物の現存(或いは世間的な発表)数は2なのか、或いはどれだけ超えるかは私は知りませんし、その定量数には何の関心も有りません。オークションの記事は、ひとえに目に見える事実だけを正確に書けば良く、存在数を定量表現するのが、知識の証明にはなりません。それをやるべきなのは、実名で書く記事か、展示することが前提のコレクションの説明に限られるのです。間違えればご本人が恥をかくだけなので必死になって調べるでしょう。オークションへの出品記事に書いて来て、信じてくれれば、ラッキー、間違えればオークショ二アのせいみたいな輩も少なからずいるですが、出来ればお付き合いしたくない性格の持ち主です。
  実は、直近で和桜20銭縞を踵を接するようなタイミングで2枚、プライベートの取引をまとめました。1枚は香港のオークションのもの、遡ればウッドワード、もう1枚もデータは発表されていたもので、新発見品では有りません。この機会に20銭縞のデータをどれだけ追いかけられるかやってみたのです。かなりの確度で、現所有者まで分かっていますが、それを勝手に書くことは出来ません。また、殆どは、著名文献や作品集、オークションカタログにカラーで出ていますが画像も勝手には使えません。
  画像を得られるものを並べても、不統一が秋田調@、記番がマ1号@、マ23号A、キ1号=再接縦ペア、KG久保田A、N1B1東京が再接横ペア、単片B、N1B1/K越前敦賀がE、これ以外に記事が書かれていて、存在は確かだし、データもN1B1/K越前敦賀7・11・8と知れているのがスミソニアンにある。だから単純枚数ベースでは20枚、ペアという言葉の表現は微妙だけれど、世間的に確実に認知されているのは、東西の博物館に有るであろう2組です。 何とか、それ以外のものを探そうと文献を漁っていたのです。三井文庫・手彫切手、山本謹一さんの記事が目に付きました。三井文庫の所蔵品は4枚、キ1号再接縦ペアとN1B1東京 不鮮明は、コレクション集に出ています。もう1枚が、常設展示に入っているとのこと。かつて見たはずだけど、データは覚えてません。でも、上に書いたものとは明らかに別物、だからプラス1、同じ本に有った総説の記述には、ペア(再接)が3組存在と有るのです。市田さんの桜では2組、もう1組の存在は?
  幾つか可能性が浮かびます。91年国際展の4社合同セールの表紙、ペア=再接かは微妙だけれど、ポジション的には繋がります。ただ、三井文庫の本が出たのは、90年の春、このタイミングでは、4社合同の上切手は、まだ日本には来てません。GOLDSMITHがSCHWANKE & SOHNに出品して、ペアになるから、くっつけようよと私が山崎くんに声を掛けたのは、90年秋だったような気がします。それ以前に、山謹さんに情報は入ってないはずですし。もう一点も山謹さんがらみです。敦賀の7・11・6もPos3とPos11で繋がるのです。オランダのオークションに出ていて、買う前からくっつきそうな雰囲気は有りました。でも、プレーティングは出来てません。落として、写真と合わせても、微妙にズレが出る。プレティングすれば、11が上で、3が下、多分同時使用だけれど、ペアと呼ぶのは無理なのです。この件は山謹さんはご存知のはずですが、ペアの評価を与えないでしょう。
  話をしていて、識者から、もう一つのデータを貰いました。スタンプコレクターに記事が有る。そこに山謹さんが書いていて、小島勇之助「談」として、ウッドワードのマ23号(状態悪い=Ex.Dr.市田)にくっつくものが有る。極美のマ23号はかつては小島さんの所有物、だから、隠れしペアになるもう1点はこのことなのでしょうか。もしこの超伝聞情報を認めても21。オークション誌の記事には枚数は書きません。切手展の展示作品や手彫の専門文献には果たしてどういう表現をするのでしょうか。ぼかして、約20かな?
  手彫の場合、特に、20銭縞レベルなら、かなりの追いかけは出来るのです。でも、逆に言えばもっと時代が新しいものや、専門的に関心を持っている人が限られている分野で、現存何点と話題にする人の感性には、ちょっと付いて行けない気がします。オークションの出品記事でなく切手展の作品での記述でも。

2006年12月28日(木)
「郵便種別」
  仕事柄なのでしょうか、郵便・切手に絡んだ情報やお問い合わせを各方面から頂きます。直近の話題は、「料金別納」に切手が使えなくなる?という噂についてです。今開催中の大阪の催事でも、それに関する話が随分出てました。近々その発表があるので、切手の「引き」の相場が暴落する。売るなら今の内みたいな話です。
  複数ルートから入ってきた情報を精査すれば全体像も見えてきます。未確定の、近くない将来の方向性を推理するのは無意味なのでやめましょう。判っているのは、郵政の現場には既に通達は下りてます。報道発表と一般顧客への通知は年明け直ぐになりますが、その内容は「広告郵便物」「区分郵便物」の郵便料金納付の形態から、「料金別納=切手納付」を除くというものです。現状では、同一差出人からの差出の都度の料金支払方法は「料金別納」「料金後納」「料金計器別納」の三手段ですがこの内の「料金別納」がなくなるのです。現金納付はどうなるかは、調べてません。
  ここで、まず問題になるのは、「広告郵便」「区分郵便」の定義です。釈迦に説法的になる解説は除きますが、両方とも「第一種・第二種郵便物」の内の、内容および、差出形態により、料金を特別に割り引かれた郵便物を示します。「広告郵便」は「商品の広告」「役務の広告」「営業活動に関する広告」が内容で、同時差出2000通以上が条件です。「区分郵便物」は事前に郵便区番号ごとに区分された郵便物で、これも同時差出2000通以上です。この双方は、個別差出より料金が割り引かれ、通数・バーコードに有無等で細かく料金が設定されてます。個々の郵便物に切手を貼ることはできません。現状でも、この二形態には、支払い手段の制限が掛かってました。人的事故や窓口での料金計算の煩雑さを除く為に、当局としては、切手での別納納付は歓迎できないのでしょうか。ただ、郵便サービスの提供への前払い証紙としては切手は現金と同じ効力を有します。今回の措置に至る、当局上層部の意思は聞けませんが、はっきり現れてくる現象としては、この事実の公表が年明け直ぐ、実施は7月からになるのです。
  実際に郵趣マーケットへの影響は今の時点では定かでは有りません。ただ、「別納納付」の内、今出来ていて、来年7月から出来ないのは一種・二種の一部のサービスだけなのです。別納自体は10部(通)以上なら、殆どの郵便で出来ますし、小包・EMSは1通から出来るのです。かつてなら、選挙が近づけば、政治献金の裏金作りの為に企業が通信費で落とした切手を金券ルートに流すので「引き」の分率が下がる・・みたいな話も有りました。事実か否かは知りませんし、今は、ネットでの情報開示が進んだ為、「引き屋」さんの競争が激しくて、レートが随分上がってます。末端のユーザーさんは、割引料金で契約して、さらにはその納付に現金ならば100で渡す物を、96で買えるなら当然その手段をとるでしょう。切手の効力の考えた方が「UPU]の枠を超えてまで変化しない限りはこの商売は続くでしょう。
  「引き」の商売は、何段階か通るので、それぞれが数パーセントの利を得られる「ニッチ」ビジネスです。即現金での堅い商売なのですが、郵便制度の内の、切手の流通の中ではそれ程のボリュームとも思えないのです。今回の制度の変更は、この流れの中ではプラスにはなりません。ただ、「引き」の末端=最終ユーザーで、どれだけの該当者が居るのかははっきりとは見えてません。金融商品として思惑があって切手を使うのなら別ですが、郵趣の世界にある、記念切手程度なら、十分に吸収できるニッチの需要は有ると思います。ことは、7月というより、民営化した後の、追加の措置が出るか否かで違って来るでしょうが、取り合えずのところは、物凄く影響が出て、「額面保証」の記念切手の「引き」の相場が暴落するということは無い筈です。不確かな情報への過剰反応はされなくて良いと思います。
2006年12月14日(木)
「スコット NO 75」
 11月25-26日のフロア、28日のメールセールの締め切りを終え、不落札品の即売・返品受付期限が12日AM9時でした。
それ以前からの準備も出来ており、昨13日中に落札代金の精算が完了いたしました。最終の数字は出品5183・落札=精算4232 落札率81.65% 落札額(手数料除く)70,497,250円になりました。返品分を差し引いて、セールのあとで197ロット、229万円分が追加して売れました。多数のご参加有難うございます。
 これで、スケジュール的には、すぐさま次回の準備に移ります。ある程度のアウトラインは出来てますが、ご出品締切りは年明け直ぐ、この時に驚異的に集中するので、早めに時間を稼いでおかねばなりません。上手く行けば突っ込めるかなという面白いロットが出ていて久しぶりに燃えていたオークションがほんの数日前に有りました。戦前のシート、状態は良さそう。1点の「旧版改色富士鹿20銭」「旧毛軍事狭幅」あたりは、頑張っても、カタログ値の半値が相場、目一杯入れて、負ければそれで納得です。ただ、大きいロットが別にあって、富士鹿・昭白・芦ノ湖・田沢あたり、カタログの記事ではScott $20,300、一定係数を掛けると組合で500〜600万のボリュームです。主な物はScott番号が出ています。単純計算で、落ちれば良いな・・のロットのつもりでしたが、ソソラレタのが「Scott 75」、分類上は新小判5厘になるのです。この額面のシートは今までも複数扱っていて、P13初期の縦紙・同じく横紙も、P12との希少度には差が無い珍しい例なのです。むしろ、最後期P13なら面白い要素も出てきます。冷やかしでは落とせないセールだから、真面目に仕事にかかってインベントリー・リストを請求したのです。オークション誌の記事以外のも、結構入っていて、カタログ評価では200万+も増えました。それ以上に目に飛び込んできたのが、#75Sheet of 80、そうなると更に真面目にやるのです。1点だけスキャンを頼んで、s締めきり直前に送ってくれたのが、ご覧の物。だからビッドの数字も2回に渡って変更したのです。落とす気で。
 「無銘版」でなくて良かったというか、それでも、読みが当たった嬉しさで、他のものに対しての評価も大いにアップしたのです。
参考値は$10000〜15000、フロアのスタートは$10000、内容は、貰ったリストが正しいならば、組合カタログで777万、状態はかなりフレッシュ、シートが中心で、一部はブロック、但し芦ノ湖は3種で、富士箱根は3銭と10銭だけ、あとは基本的に昭白が多いらしい。銘柄的には、高買いはし難い組み合わせです。だから、飛び込み要素は「旧小判5厘」を幾らで踏むかだけ。
 終わった後で、WEBで見たら、直ぐに数字は知れました。ハンマーが$37500=手数料込みで473万=ほぼ型価の60%になるのです。私がエージェントに預けた数字は$35000、場で同値ならブレーキング・タイで、一声上までビッドします。だから買えたか負けたか微妙だし、買いたくもあるし、買ってしまって後処理に苦労するのが目に見えてるし・・・。エージェントのレポートが来るまではちょっとイライラしてました。結論としては、きっちり負け、その他のロットも見事に、一声負け。そして相手は誰でしょう?
 実は数ヶ月前にも、田沢・富士鹿・震災のシートが出てたのです。私はサボっていて、気付かずでしたが後情報を貰いました。落としたのはアメリカの割と大手のディーラー、そして売り方は「Eーbay」だとか。結果として、何点かは我が社に出てきてましたが。今回のビッダーはまだ確認が出来てません。知り得た情報は、フロアでビッド、私のエージェントに、もう一人以上相手がいた。
シートを落とした人のMaxの評価は、幾らでしょうか。面白情報から判断すれば、多分組合カタログの7掛け?その根拠は、殆どのロットは、私の踏んだ数字の一刻み上=50%+ぐらいで落ちてます。ただ、昭白20銭のスコット番号のそれは、実は現物が昭和毛紙、これが白紙の80%で落ちているのです。逆読みすれば、場に出ていても富士鹿・田沢の分類が出来ない、アメリカ人、そしてMaxビッドは7掛けあたりかな。
 さて$37500のロット、恐らくはバラサレてE-bayでしょうが、皆さん頑張って見て下さい。もしかしたら新改富士鹿8銭として売りに出る物が旧改富士鹿8銭かも知れません。それと、旧小判5厘を落とした人は、是非「ヒゲR無き・C位地」がどのポジションかを是非教えて欲しいのです。世間的には澤本のPos53が定説ですが、私が触ったもののデータとしては、外れているのが多いのです。
今回の画像では、何とも判断に迷いますし。
2006年12月13日(水)
「SHANAHAN’S STAMP AUCTIONS」 (784KB)
  あと数日で前回のセールの精算が完了、引き続いて仕事のメインは、次回のセールの編集に移ります。
継続懸案の「事件」は明瞭に動いており、法に基づいての容赦ない措置を求めます。私の価値観では社会のルールに則ることが収集欲を満たしたり、自己体面の保持よりも優位するのですが、世間的にはそれが理解出来ず、本能の赴くままの、愚かな行為に出て、事が公に露見して恥をかき、身内や関係者に多大な迷惑を掛ける罪が分からない愚か者がいるのです。今後の私の取るべき行動は、1本の電話連絡を待ち、その内容次第で、躊躇なく法的な代理人に後処理を委ねることになるでしょう。好意的な情報提供も既に有り、足跡が消えない「オークション」というツールでの決定的な行為が為されたため、「争わない」本人の自供とも重ねれば、事実認定には困難は伴いません。あとは、長期間かつ大量な事案のため、証拠が不明瞭で、更には明確な意識のない被害者を如何に救済するかが懸案になるのです。もう少し、情報を精査すれば、時期・場所・物が特定出来るので建設的な行為が取れるでしょう。起きた不法行為は、視野狭窄者の体面を保つ為に内輪で穏便に糊塗するのでなく、事実に基づき不法行為者に責任を取らさねばなりませんから。
  次回セールのファーストロットは、SHANAHAN オークションのカタログです。知識としては知られていても、現物を目にするのは初めての人が多いでしょう。1960年の少し前まで、1958年10月4日が74回、1959年1月31日が83回、4ヶ月で10回の珍品・希品を並べたセールを開催した、アイルランドの伝説的なオークションハウスです。そして、突然、忽然と消えた・・・。この話は今はやめましょう。
  日本人にとってのSHANAHANは、74回のJAPAN POSTMARKセール。記事の編集=ディスクライバーは、若き日のO.KOREYWO。
今もしこのセールが有ったなら、アイルランドでもポーランドでも行ったでしょうに。このセールの別パートに出ていたのが、最初に郵趣市場に登場した「デグロン君カバー」が2通、先見の明の有る大家が本邦にもたらし、人を経て最良のコレクターの懐に抱かれているのです。
これ以外にも、この時期に日本に帰ってきた、手彫の外信カバーが我が社のセールに相次いで登場しています。今回のカタログの出品者は実際に入札されていて、そして未だに現役で意欲的に収集中・・・、でも分野はガラリと変わっているのですが。それにつけても思うのは、生半可な噂や情報を鵜呑みにして、事情を知らずに、「特定の宛先」は何でも「特定の個人」が作った偽カバーという輩、49年前のこのカタログを見れば、少しは違う判断力が生まれるかも。だから、情報を得ている人は安心して美味しい買い物が出来るのです。前回の鳥12銭ロ貼りの小型封筒。ここのセールに出ていたもので、物に安心感が有りました。あの時に、書いておけばもっと高くなったかも。でも、落とした人お一人がこの情報をお持ちだったなら、他の人では太刀打ち出来ないアドバンテージだったでしょう。滅茶安で落ちましたけど・・。
  因みに次回の「ラストロット」の候補はいくつも有る。当初の本命は「数字45銭無目打銘付田型」、途中で「N3B3山家」が出てきて、その後旧小判の初出物、直近登場は「5厘の80面シート」、でもWEBで得た最新情報ではその可能性は消えたかな?確認が取れれば次回に書きましょう。
タイトルは「SCOTT NO 75」で決まってます。

2006年11月11日(土)
 「JAPEX作品集」
 JAPEXの熱狂の3日間が恙なく終了。余韻を残して時代は、月末の弊社のオークションとバザールに動きます。オークション誌は昨日発送、週明けにはお手元に届くでしょう。JAPEXとバザールを無理やり?げてみたのですが共通の因子が有るのです。若手というよりは中堅の実力派、この世界の核になりつつあるメンバーが、同じような行動パターンでフルに参戦しています。JAPEXに出品し、その作品集他を自家出版、ほんの小部数ですが、弊社のバザールの「ミステリー」のブースにて販売、世に成果を問うのです。
 今回は3名で、JAPEXでの戦績は、ワンフレの大金銀賞=ベストワンレーム賞、レギュラークラス郵便史の銀賞、ワンフレの銀銅賞と、賞のランクは分かれてますが、それはコレクターとしての資質を理由とした、作品の出来の良さというより、ただ只管、世渡りが上手か否かの差に過ぎないのです。

 「イシシロ」さんの名古屋の櫛型印と機械印、越後や岡山の初期消印と違って、素人受けする稀品・珍品は有りません。でも、ポイントとなるべきゴム印に、削りの流用印は押さえている。なにより、持ってないものまでも含めてのゴチャゴチャのデータを見易くチャート化した一覧表が良いのです。有るものの解説なら、現実しか語れません。でも無い物を、有ったら良いなと見せてくれるのは、この人の真骨頂。審査員との対話でも、この人にだけは最敬礼、4人が取り囲んで、ご高説を拝聴したやに聞きました。その場にいられなかった人、是非作品集を手にとって、強烈なキャラに触れて見て下さい。JAPEX’06銀賞受賞作品 「名古屋の櫛型印と機械印」 頒価4000円、限定10部 大阪駅前第三ビルバザールにて対面即売。
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 「とど仮面」の作品は、ワンフレの通信教育郵便、銀銅賞。人柄そのものの、真っ当な時系列に料金表どおりにこの種別を並べてます。中には随分入手に際して頑張った物も有るのでしょうが、まともすぎ。有るか無いかだけの料金表をそのままに、マテリアルに貼り付けたが如くの作品です。コレクションの教科書としては非常にわかり易く、好感が持てるのですが、評価をするに当たっての驚きがないので点数が伸びないのです。真っ正直に生きているのは判りますが、目に見える成果では損をする、この人の人生を見る思いの作品と、それに対する評価でした。
 さて、今回の売り物は、実は全く聞いてません。確実に言えるのは、8月には小部数しか作れなかった、「重量便使用例収集4・昭和切手時代」 2500円はジャパン・スタンプのブースで売ってます。ミステリーの「とど」でも通教作品集か、重量便の新作を売るはずです。文献・完集コレクターは、お見逃し無くお越し下さい。
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 「イッシー・司」はご機嫌でした。N2が2通入った、在日外国局とタイスコア、ベストなので上に来ています。この人のテーマは沖縄発速達郵便史 1937〜53、悪知恵を働かせれば彼の右に出るものは無い。それは十分知ってました。今年の全日展が沖縄の菊、搬入直前のドタバタ劇を知っている者として、出来上がった作品を逓博で見たときの良い意味での驚きの落差を持ってすれば、JAPEXでも辻褄合わせが出来ていることは読めてました。
 でも、作品の前で捕まって、出品者御自らのレクチャーを受けた感想は、意外以上に、こいつ、ホントはまともだなという印象だったのです。日付けの括りが、S12・8・16の速達全国化が起点、1953・12・1の島内速達廃止が終点、きっちり完結しています。その間で、戦前は沖縄発で、内地宛の速達郵便、料金変化に留意し、19年の3銭+20銭なら軍事にも気をやり、更にはマサカと思っていた「島内速達」も入っている。でもそれ以上のポイントは、琉球郵政になってからの、島内速達を使った事。違和感が無く、コレクションから浮くことなく収まってました。1次航空と同時期の「速達切手」が出ているので、制度としての速達が有ったことは知ってます。でも、その速達切手貼りの実例は、沖縄の専門家の誰に聞いても、見たこと無い、有れば良いなのレベルでした。彼のそれも、2次普通5円3枚貼り、選管宛ての書留速達、豪華本の163ページに出ています。もしこれが、速達3枚貼りならば、「鑑定団」に一人で3回目の出演して、結構良い絵になったかも。沖縄1874−1972、この本が出た時も随分粗探しをしたのです。元の文献を丸写しだろうみたいな見方をして、料金や局の履歴を当たりました。でも、その期待は悉く裏切られ、原本のミスはきっちり訂正されてました。日ごろの言動に似合わない緻密な作業での労作だと改めて評価をしたのです。彼の性格からして、最高賞の作品集、作らないはずは無いのです。郵便史というよりも、人に見せる作品をいかにして、襤褸を出さずに仕上げるかの絶好の見本になるのです。もっとも、彼は真っ当な作品作りも出来るらしく「ドバイ」に本気でエントリーをしてるのです。もしかしたら、「沖縄」で最初の「国際展・金」になったりして。しかも悪知恵抜きの大勝負。こちらの作品集の販売はまだ暫く先のことになりそうですが。
2006年11月2日(木)


「アラカルト」
 直近の情報を少し掘り下げてみましょうか。ちょっとした、目から鱗だったりして。
 PA46の出品物・Lot 3459は、新小判25銭13(最後期印刷)田型未使用、400面版なので「トンボ無し」。これはそれなりに少ないけど、物としてはまともです。知識面のデータというより、NH・極美のブロックの評価で良い値段になるでしょう。
これだけだとネタにはならないけれど、関連する単片を10年前から暖めていたのです。半ば忘れていたけれど、探すとも無くロッカーの奥のストックブックから出てきました。どう見ても、紙は最後期の白紙・目打はきっちり13・そして左上に「トンボ」。これの解釈はどうなるのでしょうか。かつての日専に載っていて、今は何故か消えている、、目打12のトンボ付き、3銭、25銭、50銭に存在が確認されているものが有ったのです。400面版の時代の旧版使用のトンボ12とするならば、同じことが400面版=最後期13に出現しても良いのではと密かに思っていた物です。印刷と目打の穿孔は別作業なので、同時期の12と13に有っても良いでしょう。日専から「説明無く?」忽然と消えた12のトンボの解釈にも何か変化が起きたかも知れません。単片は私の所有物なので、今回の25銭の田型を落とした人が、きっちりレポート付きの、欲しいのオファーをしてくれれば、売値には全く拘りはないのですが、反応出来るのは一人いるかどうかかな。

 Lot2409〜2414がEXPO70のCTO。会期前の44・10・12の本局開局の印揃いから、会期中、多分国連デーの消印4タイプの5局揃いのCTO。剥がせれば高いという、下世話ネタ以外に初めて気づいた「意味の無い」情報がありました。欧文三日月印の場合、1=本局、2〜5は木曜広場・土曜広場・中央口・日本館、どの番号リンクなのかは知りませんが全てのタイプでかなり少ないはずなのです。外郵カバーはそこそこ出てきますからオークションの記事では、必ず番号を入れてました。機械的に1〜5と。
 まず、欧文ローラーを見てください。2〜5はそれで良い。でも本局は無番号。同じポリシーでの局名割り振りでしょうから、ローラーの本局が無番号ならば、三日月の本局も無番号、つまり1と思っていた物は、消印を装飾する飾りの縦棒に過ぎないのです。今後は三日月に朝鮮型と書く必要も無いし、1と書くのは止めましょう。ここらの、きっちりした情報は、多分「告示」に出てるはず、そろそろ行徳さんの第4集が発刊になるでしょうし。

 やっと、HONG KONG のJOHN BULLのレポートが届きました。エージェントからの一報で、落ちた物のデータしか来てません。ブロックは私は全く縁が無く、全般的に安くはなかったような気がします。落とす気なら、行って、自分の評価を超えてからが勝負です。他の人と同じ条件・情報での冷静に出した数字では、まず目玉は落ちません。私がちょっと気が有ったのは1点だけ。それは大人しく落ちてました。鳥45銭ロの第四コーナー、右耳に「ロ」の文字が見えるのです。和紙黄2銭など、何種かに思しき物が有りますし、仮名ロの切手に「欲目のロ」と読んだのです。でも、私以外にこれを、評価する人がいないというのも、また寂しいことでも有るのですが。

2006年8月29日(火)
『PA45・ロット7093』
 今回のセール」には、2日間でダブりなしで約140名のフロアビッドの参加をいただき、何時にも増しての賑やかなフロアセールになりました。結果の数字の衝撃度もさることながら、7001〜7092の連合体VS7093一括ビッドという、ある種掟破りの競りを行いましたので、その総括をここで行います。
 かなりの発生するであろう要素を想定してのルールを設定しましたが、基本的な考え方は最も強い評価をした人が購入の権利を得、その値段は2番目に高い評価の人の一刻み上の値段ということです。一括ビッダーが現れなければ何の問題も有りません。いつものルールでケリです。一括ビッダーが有り、その出現がメールかフロアか、また連合ビッダーよりも強いか弱いかで扱いが変わります。最終のハンマーの数字は同じになるのですが、連合体VS一括さんの競るタイミングで、オープンになる数字が違うのです。正直、予想の範囲を超えたため、正確にはオークション誌に発表した通りの流れからは、動きが後先になりました。
 今となれば公表しても良いのですが、7093へのビッドは950円万円、対する7001〜7092の連合体のスタート値(最低値又は調整値)の合計は7151950円でした。但しメールビッドの1番札の合計は10454800円でした。メール締めの時点で競えば、少なくとも連合体が同値先着になるとしても、合計値を950万円まで切り上げねばなりません。
 一番札の合計ースタート値の合計=3302850円です。スタート値に2348050円を加算すれば、一括さんの950万に並びます。差額のノビシロの71%を差し出せば950万でイーブンです。8月27日のフロアでは咄嗟にこの計算が出来ずに、連合体VS一括さんのガチンコの競りをやらずに、個々のロットの中で競りをやって、スタート値を決め、その合計で一括さんとのビッドのスタート値も決めました。本来なら、71%の加算を行って個々の競りを行うべきでした。
 ともかく個々のロットの競りを行いましたが、7065の朝鮮字のページが2番札450万、1番札740万。スタートで460万オープンが、場で更に競りあがり760万で落ちました。一括さんが新規か、メールビッドを補強かは兎も角、出現すれば変化が有ったのですが、お一人以上は存在せず、連合体の勝ちが確定しました。
 フロアの個別の競りでハンマーを受けた方、メールで最低値で入札された方は、その値段で落札者の権利を確定しています。
メールの1番札で最低値よりも高く入れて、フロアでの競争が無かったロットの値段は、一括さんの950万のビッドと対抗した時点で入札値ー最低値の差額の71%を差し出したとして処理させていただきます。フロアでのコールに刻みに合わせて加算しました。
 オークションの基本ルールを逸脱はしておりませんが、個々のロットとしての競りと、もう一段階の一括さんとの競りを、メールビッダーは否応無く強いられ、フロアビッダーは避けることになりました。そのことの運不運はご容赦下さい。
 落札結果速報の数字が確定のものです。結論としてまとめればハンマープライスはLOT7093−950万に対して7001〜7092の合計値が10550750になり、出品物は1点のみなので、7093をオークションから削除しました。今回のややこしいセールに於いて、一括ビッダーの950万もさることながら、7065への740万のメールビッドには感激しました。フロアの高値は後出しジャンケンなので、目をつぶれば可能です。支払いもさることながら、最低値200万に対しての、「メール」での740万のビッドは中々出来るものでは有りません。今後もその方に良いことが起きる事を祈ります。
 エピローグを続けます。セールに於いては、7001〜7092の内の一部のロットにはメールビッドがなく、セールを円滑に運ぶため弊社で最低値でビッドしております。48ロットがそれにあたり、合計額は1456000円です。この金額をゼロとして計算すれば連合体の数字は9091650円になり、一括さんの950万に届くには更なる努力が必要です。この不落のものはどう見ても408350円よりは上ですし、そうでなくても、連合体はフロアで頑張る術が有るので、この程度の数字はクリアするでしょう。
一括さんに1456000円分をゼロ円で進呈することはしませんでした。もし、一括さんが場にいれば、更なる変化も有り得たのですが、この部分の結論はオークショ二アが判断して決しました。
 落札結果速報には、売れたとして発表してあるロットの内、次のものは残ってます。何れも最低値+8%の手数料で即売いたしますので、ご希望の方はお申込み下さい。
『7001−160000・7002−280000・7003−29000・7004−20000・7005−20000・
7010−6000・7011−9000・7013−15000・7014−180000・7021−10000・
7023−110000・7024−80000・7025−1000・7026−1500・7027−2000・
7030−2000・7031−1500・7034−2000・7036−12000・7037−12000・
7038−12000・7040−2000・7043−1000・7045−1000・7046−7000・
7048−4000・7053−2500・7054−6000・7055−3000・7057−30000・
7058−4000・7059−1000・7061−10000・7062−5000・7063−5000・
7067−7000・7074−3000・7075−2000・7076−10000・7080−1500・
7082−30000・7083−5000・7084−2000・7085−12000・7086−9000・
7087−8000・7088−170000・7089−150000』
2006年8月24日(木)
『第11回大阪駅前第3ビルバザール  ジャパンスタンプ商会 新商品のご案内』
 @ 久しぶりのツヅラ売り S30年代 原符カット 紙付き 1KG    3000円   6個
 A      ”       S30年代 別納   紙付き  2.5KG 3000円   14個
 B 記念・普通混合   波消しOnly      紙付き  5KG    500円   13個
 C 時代の早い冒険王 新昭和〜透かし無し 紙付き  100G  3500円   82個
 D      ”       S20年代記念・年賀 紙付き  40G  4000円   41個
 E 2次新昭和2円 オフペーパー            約1000枚 2000円   10個
 F 束パック別ルート 1昭各種 型価12.6万            8000円   45個
 G     ”      1昭2銭・4銭・風景2銭他 郵便消40個 20000円   30個
 H     ” 同上 ミニ 1昭2銭・3銭・4銭・10銭 郵便消4個  2000円  19個
 I     ”      現行通常(1次円単位中心)     60個  6000円  85個
 J     ”         ”  (より新しい・アラカルト)  20個  1000円  114個

  以上は初日から販売します。お持ち帰りが無理な場合は、後日発送いたします。

  A 記念オフペーパー OPP袋詰め 色々見たまま  パックで 2000〜3000円   15個
 B S30〜40年の原符カット  2KG               3000円          6個
 C 別納紙付き 記念のみ (ローラー・波消し混合) 1KG  3000円         10個
 D 別納・原符 非常に混合 波消しは少ないはず S50年まで含む 5KG 5000円  5個

  こちらは日曜日に販売します。
 
 
新作使用済み一杯追加、@100円はボストーク2冊追加、記念額面売り・カバー類大量に増強
 外国貼り込み2冊も@10円売り・・・・・その他もろもろ、増えてます。
2006年8月10日(木)
 「OSS in Calucutta」  (167KB)
 オークション誌は予定通り、明日午後大阪中央局集荷の冊子小包特割にて発送いたします。
お盆開けの17日から正規の下見、20日の東京下見会、26−27日のフロアの流れで、順調に動きます。
わたくし的には、日程調整や各種の手配も終えており、今回のセールの9割以上は既に済んでおります。
値段の高安の結果には全く興味も無く、その場で出来た「数字」には刹那以上の意味は有りません。オークショ二ア
としては出品記事を入稿すれば後はシステムに従って淡々と事務処理をするしかありません。出品者の出品物に対
する「権利」は入稿の時点で消えており、出品者の、その後のいかなる要求にも応じることは出来ません。後はセール
終了後の定めた期日に売れたものは精算・不落札は返品という機械的な処理を受けてもらうしか有りません。
 自分は特別という1件のリクエストに応じれば、それば全ての方に対してそうするしかなくなり、システムの円滑運営が成り立たなくなるのです。だから何方に対しても特段の配慮を払うつもりは更々なく、オークション誌に明記して有る
通りの日程での事務処理になるのです。オークショ二アの書く記事は、それが最終のものであり、ケアレスミスでない
限り訂正・変更やセールからの取り下げもしないのです。その可能性が有るならば、初期の段階で意向を表現して
貰わないといけません。特に、最低値一任で来て、思わぬ値段を付けたなら「同じようなものが過去に幾らで売れた
はず・・・」これは最悪のマナーです。私は貴方ではないのだから、覚えてもいないし、アワヨクバ高く付けて欲しい・・で欲張られても貴方の立場での配慮は一切致しません。この話の続きは長くなるので、又の機会に別の場所でといたしましょう。
 昨日到着した素敵なマテリアルが手元に有るのです。奇跡的というか、絶後でなくても、空前のお問い合わせが
有りました。アメリカから「JAPANESE PHILATELY」で広告を見たという予想外のソースでの引き合いでした。
10年以上も同じ内容で、一切効果には期待もしていないのに、先方は実に明瞭な意思の表現を為していて、躊躇も検討もなく即座に返事が出来ました。
 オークションの出品物として、受け付けるか否かの返事をしろ。又プライベートなら幾らで買うかオファーをしろ。コピーとCDロムを送ってくれてました。ブツは「東郷5銭の9面シート・OSS Forgery Printed in Calucutta」。
物の素性は今ははっきり知れてます。それに今までも随分掠ったチャンスが有ったのに、何故か縁が無く、すり抜けられていた物なのです。最初は1983年のカリフォルニアのSuperior Stamp & Coinのセールです。河村照道さんの素晴らしいエラーがまとまって出たのと同じ頃、あの時にもビッドしてますが、リアライズドはUS$2100。多分その頃の私の評価では掠りもしなかった値段です。その後、Japanese Philately に2度、Linn’sに1度記事が出て、出所も云われも恐らくはマーケットに出た数までも解明されているのです。その後アメリカのどこかのオークションに結構立派な値段で売れたものは、何時しか何方かの努力で日本に来ており、JAPEXの2次昭和の展示に入っていたはずです。
 もう一度、私には掠ったチャンスが有りました。今は亡き、ユキ・カネコ・(ハセガワ)さんがコピーを持っていて、9面シートと単片、何故か縦長カバーに貼ったものの3点セット。1000ドル?かでオファーをされたけど、「偽物?でしょう?断ったわよ」というお話でした。「馬ー鹿」、○○万なら買えるので、買って来てよと言ったけど、そのまま彼女は不帰の人、あの3点は今は何処に行ったのでしょうか。
 今回の予想だにしない相手からの引き合いは外すことは出来ません。出所は最も確実な名前も特定出来る相手であり、物が動いたのは1976年春の事。実に明瞭な資料も完備されてのオファーです。今までのオークションでのデータもお互い知っているし、先方のレターを読めば相手の性格も分かります。だから駆け引きは要りません。駄目元でのプライベートの数字と、オークションでのリザーブドを教えて、手数料は規定どおり、日程も他の人と同じ条件で、でも恐らくは如何なる手段で売るよりも、我が社の次回のセールのラストロットとして最低値40万で出すのが最も賢明ということを、強く示唆してメールを送りました。ラストロットのPostal Forgeryと昭和のスーパー・スペッシャル小型シートは高いのです。
 メディアに出た情報はきっちり網羅して、糊と鋏を使える人ならば、素晴らしき記事を書けるアーティクルのコピー付きでU.S.GLOBAL EXPRESS MAIL で届きました。この人の几帳面な性格からして、如何にして送るのがベストでノーリスクかを聞いてくれてました。それは私の得意分野なので、返事はフル・インシュアランス=フル・デクレアでOK、但しオリジン(原産国)をJAPAN、品物をSTAMPにせよ。あとは何が有ってもこちらで処理できるし、費用も税金も懸らないから大丈夫。厳密に言えば、関税定率法の「形状を変えない日本製品の再輸入・消費税無条件免税」を受けるには、オリジンがカルカッタ、しかも切手でなくシール、法的には多少の関税+必須の消費税5%がいるのですが、幾ら優秀な大阪税関の外郵出張所でもその扱いはないでしょう。もしストップされたり、課税で来ていたら、税番を確認して同意出来れば異議を申し立てずに喜んで払うつもりでいましたが、残念ながらOld Japanese Stamp Value US$2500で無税通関で流れて来たのです。
 現時点で出品に関するペンディングの面白そうなお話が、国内外から4〜5件来ています。竜を貼った外地発のカバーとか、絶対に何処かに有った筈の無目打エラーの銘つきブロックとか。冗談やまやかしの引き合いでは有りません。継続取引の流れの中の物が多いので、何れ姿を拝めるでしょう。それ以上に、1回のセールの出品キャパシティーを考慮すれば、そろそろ更に出品のクオレィティーを上げて行かねばなりません。今回限りは我慢して・・手紙を書いて説明して返品するよりも・・今回だけはと掲載する・・その方が楽なので、結果とすれば出せば売れるものも多いのですが1回限りでは終わりません。それ以上にフロア・オークションというツールで扱うべきか否かから考えて行かなければ行けません。
もっとも、今でも毎回30数名の人には全部または一部を不掲載で返しているのですが、中々に思うようには改善が
為されないのが実情です。当然のごとく強烈な勘違いのクレームもやって来ますが、他所へ行っても受け入れられるはずも無く何時しか知らぬ風情での舞い戻りが多いのです。
2006年6月30日(金)
「東宮ご婚儀不発行」  (107KB)
  ロット470が4種完 プラス1・5銭(キズ)、3銭(美品)のおまけ付。
  NHでPost Office Fresh とのこと。写真で見る限り綺麗そう、この切手の場合、関東大震災での不発行、南洋庁配給分を取り戻しての皇室に贈呈、というストーリー性もあいまっての昔からの人気品。でもそれは結果であって、16面シート、着色紙、単線目打という、同時代の他の記念切手とは異質の顔を持っているのです。
  ここ20年ぐらいは、切手のカタログ値は殆ど上がってませんが、この切手は例外、いつしか組合の評価では4種で330万になってます。催事や店頭でも、それなりに需要が有るらしく、達者な小売屋さんなら、極美の状態で300万で売った、みたいなお話も良く聞きます。ただ、状態を厳しく見れば、単線目打のハンデが有って、完全なウエルセンター、目打が乱れずに揃っているものは滅多に有りません。それに、グロスの金額で300万はなかなか出しにくいことと裏腹で、状態が良くなくっても、低額2種でも、絵葉書に貼った特印押しでも、オークションに出せば、まず不落札にはなりません。ひねり物ではないので、頭のMAXの値段は決まってますが、その数字からの逆算の商売が出来るのです。甘い評価では勝てません。それに、誰より状態に厳しい人が見たならば、お気に召す物もまた、滅多にないのです。
  6月の、わが社のフロアに4種完、VF Kruegarの小さいギャランティーマーク付、本当に綺麗な状態のものが出てました。「売ってください」だし、この切手の場合、鑑定印はマイナスで、堅い数字で120万の最低値にしてました。安くても複数の業者のビッドが150〜160でしたし、200万以上のコレクターからの札が3件有って落札値が230万、当然2番値は220万なのでした。何れも手数料15%が必要です。だから、香港のものも、セットで250万なら、2番札の人に確実に売れるのです。この値段が上限で、おまけの低額2枚が儲けになるみたいな評価でしょう。でも、見てもらった物を売るか売らないかの商売ではないし、今度の場合もTylerの鑑定サイン・鉛筆書きは売る場合にはマイナスに作用してしまいます。
  このクラスの場合、見てない人がギリギリまで飛び込むビッドは出来ません。目一杯の売値もプロなら同じような評価です。物は一つしか無いのだから、行った人で調整して、お互いが経費でも出したいネ、の話になるのです。本来ならなる話、実際スタートは十分想定の範囲内、でも何故か場で現地の中国人?が付いて来て、一声の刻みが5000ドル、本当にMAXのHK$140000が落ち値です。手数料込みで250万+、ギリギリの目一杯、世の中広いと言うべきか、絵を描いても楽には儲けさせては貰えません。でも、終わってしまえばやるだけやれば買える・買えないは結果なのでこの切手への思い入れは値段以外には何も有りません。惚れられる「カバー」の場合はそういう訳にはいかないのですが・・・。
2006年6月27日(火)
《JOHN BULL レポート》
  6月24−25日に開催された香港でのセールの報告を、場に出たディーラーの視点で数回に渡って書いてみます。第1回は 「和桜20銭政府印刷・縞紙」   (93KB)
  Lot 419 参考値 HK$300,000〜400,000、N1B1/K越前敦賀7・11・25 がそのデータです。序ながらロンドン・ハーマーにて1939年6月26−28日のA・M・Tracy-Woodwardセールのロット355の現物です。おまけの情報を書くならば、Pos1で印面右下にB型の政府印刷特有の目立つピンホールが打たれてます。勘違いする人は、これを「小穴=二級品」として毛嫌いするのですが、その人は手彫を集めてはいけません。製造面のバラエティーとして認識できれば、1種1枚のパターンの人でも気にならなくなるはずです。ボストークの図入りアルバムにも、政府印刷としてのスペースが有るので、抜けてるが気になる人が問い合わせてくれることを期待して、在庫に持っていても良い物です。カタログ値の2500万は高いけど、物の筋は悪くは有りません。

  市田さんの時代には、今回の切手の存在情報が、白黒の不鮮明なオークション誌の写真のみ故に、的確な解明がなされてなかったのでしょう。PHのタイプは不明になってました。改めて眺めると、下部の料額面の掠れは松田20銭のPos1とも共通です。原版の加減なので、何のマイナス点も付きません。オークションの記事もしっかり書いているし、このマテリアルを買わない理由はないのです。唯一つ、値段だけが問題になるのですが。
  後日、別項で触れますが、出席した日本人は正確に6人、この内の4人は完全に「買う」ことを前提に来てました。勿論値段が最重要のファクターでは有るのですが、売るか買うかを別にすれば、700〜800万円という数字が極めて自然な形で出て来てました。突然の米国西海岸からわざわざご出席の方はコレクター、最初に買ったのが「沿革志」、次に買うのが「20銭の縞」には唖然としましたが、他人に尊敬して貰うのでなく、自己満足の欲求を充たすものとしては、決して悪い買い物では有りません。ただ、この人の場合、今回の強烈な刺激をも上手に昇華出来る理解力の有る方とお見受けしましたが、変に自分の価値観に閉じこもらずに、クールにマーケットの事情を読みこなしながら、珍品の1点物以外に「集めて揃える」楽しみに入ってきてくれれば、手彫の市場も賑やかになるでしょう。まずは、文献からスタートしてくれれば良いので、初っ端から、我々と際どい値段勝負をしての「20銭縞」を落とし切ったりするのでは後が辛くなってしまいます。オーソドックスには、鳥9種の綺麗な未使用とか、和紙6銭のカナが見える状態で「大阪使用はずし」とか、洋紙1銭・2銭の消印別のカナ揃い、みたいな目的を決めて、増やす楽しみから入られたら良いでしょう。
  業者筋は、超上客の強〜い特注の札を預っていなければ、手を高々と挙げて、自己顕示欲を主張したりはいたしません。クールに数字をビジネス的なメリットに置き換えて、高見の見物に入るのです。このマテリアルの場合は、誰もが同じ評価で臨みます。即金で、高くても売れる明瞭な当ては有りません。持たせたい相手や、買うべき人の顔は結構見えるのですが、懐具合が問題で、そこの面倒まで見なければなりません。何のデータを調べずとも、「縞」の存在数は17〜18枚までは空で出て来ます。この切手は再接ペアが3組、2枚の同時使用が1組、あとは単片での確認です。ペアだから高くはならないのですが、今回の物は、マ23号の濃い色、唯一の不統一の秋田調に次ぐ、フレッチャーの同じ消印と同レベルのステータスでしょう。ただ、今の相場で商売で売る値段を考えるなら、1000万はチト、キツイの判断をしてしまいます。行ったメンバーの間で誰が買いそう?当て有るの?の話題が出て、優柔不断君や、理屈ばっかり捏ねる、ヤイコシイ輩はあっち側に押しやって、それでも4〜5人の名前は残ってました。本命・対抗の印は兎も角、「横浜の昭和」と「名古屋の昭和」はバーターの条件で、勝手に売り払ってましたけど。
  値段次第、露骨に言えば、7で買って8で売るなら成り得る商売ですし、このブツの場合は、即買値がオープンなので、相手次第で8ギリギリなら5%のエージェント的な儲けでも良かったのです。行った人の意思としては、@「高くは買いたくない」、A「不落札にはしたくない」、B「確定的な客がいないので、リスクを被って買うならば安くないと拙い」の優先順位で臨んでます。プライド故の目一杯の数字を出して、そのギリギリで背負わされるとキツイ物が有るのです。言ってしまえば800万+で降りるつもりで覚悟を決めてましたけど。
  数字だけで表現するならば、前段の危惧は杞憂に終りました。99%エスティメイトの枠より下、メールが入って無ければ、HK$20万がデッパです。手数料込みの¥800万ならば、44〜45万なので、2万ドルのインクリメントを長時間楽しめるはずでした。オークショニアはステラおばさん、本日のハイライトとコールして、前の電光掲示板はエラーがかかって数字が出ない、でも、慎重に何度聞いても、ファイブハンドレッド・サウザンド・香港ドラーのコールなのでした。トゥーやスリーのハンドレッドではないのです。ファイブは数字の5なので、18を掛ければ900万、後ろの連れにも確認しましたが、誰が聞いても同じ数字で変化なし。逆に言えば、迷わずに断念できるし、オープンになって、困るリアライズでは有りません。gone to mail bidderですが、日本からか、海外からか、或いはオークショニアのリザーブなのかは分かりません。500,000という切りの良い数字でケリですが、一刻み下の480,000が居たかどうかも分からない。でも、手を挙げれば52万のひと声で落ちていたような気がます。その根拠は、他のロットの競り具合でそう思えてしまったのです。このロット以外は、全て相手が見えましたから。ここらの話は又次回。

2006年6月1日(木)
「壁の華」  (175KB)
  オークションの方は順調で、ビッドも何時もと同じ位のペースで来ています。幾つもトピックも有りますがセールがスタートしたあとは結果が出るまでは解説は控えます。細かな料金体系など、識者が教えてくれましたが今更余計なコメントは出せません。買える人は当然ご存知として置きましょう。知識でなく、値段が問題な目玉的なものも、ある種のドラマを演じながら、然るべき相手に収まるでしょう。冷静な値踏みでなく、最後の数声は「執念」勝負になりますから、是非とも、後悔無きようにフロアにお越し願いたいのです。
  併設・融合開催の大阪駅前第三ビルバザールも今回で10回目になりました。この度は、此れほどまでに重なるかと言うほどに、他所の催事と重なってしまい、ブースの数は少なめです。ただ、その条件でも幾つもやれることが有るのです。「ルーム6」の空きスペース、公序良俗に反しないことならば、一切制限は付けません。「売り・買い・交換・駄弁り・休憩・物置き場」何でもご自由に使って下さい。8月・11月はブチヌキ設定ですし、今回欠席の方からも、多くのお申し込みを頂いています。「フリースペース」は今回限りの例外です。
 
  弊社のブースもスペースが取れるので幾つか企画をしています。「ルーム5」では、テーブル2本で「外国切手@10均一」椅子に座ってゆっくりどうぞ。「アルバム・ストックブック・シートファイルの掴み取り」にもテーブル2本使います。大きいダンボールに種類で分類しています。、1袋が@500円、手で持てる限り、2袋でも3袋でも構いません。こちらは初日の朝一勝負でしょう。「記念切手額面販売」は毎回種類を増やしてます。OPPに入れて、シリーズと額面で見やすくしてるので人気商品になってます。
  《スタンプショウヒロシマ2006》に投入した新商品も、勿論並べます。「オークションルーム11−12」の後ろの壁に、カバーのカラーコピーを200点+貼りました。全て@10000円以上のもので、オークションのカラーページに使える物を、最低値程度の値付けにしています。小判切手のボストーク4冊と共に、ヒロシマ帰りですが、まだまだ使える物も有るはずです。それ以外のバインダーの@物もきっちりメンテを入れてます。

  「ルーム5」でも「壁」と「テーブル」で物も知識も売ってます。「ミステリー」のテーブルの後ろの壁を飾るのが、構成メンバー+αが真面目に作ったコレクション、リーフに値段を付ければ売り物になると言うレベルのオチャラケ物では有りません。フレームの設定は出来ませんが、JPSのビニールパネルを使った「ミニ切手展」。気まぐれ発想から、出品者へ声を掛けて、即実現まで約10日、出品者の名前を見れば「壁の華」と切って捨てるには勿体無い「本格的な作品」が並びます。尚、展示時間は、初日のパニックが収まった後の午後1時頃から6時前と二日目の10時から5時頃といたします。「ミステリー」の売り物は、得意分野の重品と知識です。継続メンバーも経験を積んで売れる物を売れる値段で並べてます。今回は新規の面子も登場しますし覗いて見て損は有りません。気が向けば何時でも構成メンバーに入れます。
  知識の売り物も既に2件来ています。「とど仮面」中世古誠著の第三弾、「重量便使用例収集ー1−」、手彫・小判切手時代は2500円、「名古屋コレクターズクラブ幹事・イシシロ」さん経由で、「全日展’06出展作品 日本記号入り切手《菊》 後藤スキ雄名蒐別冊作品集5」3000円です。ご希望なら、送料実費で取り次ぎます。

  弊社のオークション誌と当コラムに載せた、「見てない束物・スーパーパック」バザールの先行販売品・お一人1点限りが随分売れました。
(1)1次昭和A 型価29・5万 → 15000 制作36個 残8個、(8)現行 59個又は60個 合わせて 制作65個 →残6個。
その他も(2)1次昭和B、(5)産業・無透、(6)ゼロ無塔航空 も少なくなりました。最終的にはバザール・その後の即売で売り切るつもりですので、今だけの特別価格をお見逃し無くお求め下さい。
2006年5月25日(木)
 「ピンクの帯の払い下げBOX」  (243KB)
  何気なく、行徳さんの「戦後の郵政資料 第2巻」を見ていたら、一つの記事を見つけました。30年8月1日付けの東京中央郵便局ニュースで、30年9月から郵政弘済会から使用済切手を箱詰めで販売開始のお知らせです。価格は1箱400円、5箱以内に制限、代金と引き換えで販売。内容は富士と桜の10銭、機関車製造500円までの約30種類、切手収集家の渇望する記念切手、大型切手、高額切手で消印の軽少な物は1割内外・・・。重さは書いてないし、写真で見れば、みかん箱、5キロ〜10キロは入っていそうな外面です。この時代のBOXは古〜いディーラーさんが持っていて、雉航空やら茶摘のシートが入っていて、5キロ箱が1箱で100万円が相場だと言われた事も有るです。このニュースの枚数は1箱7〜8千枚とのことなので、ダンボール箱の写真そのものではないでしょう。10箱入りの業務用とでもして置きましょう。この時代のBOXの生の姿は見た経験が有りません。
  でも、今回の我が社のメールセールに掠ったものが出て来ました。ソソラレル日付です。
LOT 5058 風袋共500G 郵政弘済会出版部    33年4月21日 ピンクの帯封
LOT 5059 風袋共500G 郵政弘済会第三事業部 35年4月18日 のメモ有り、この期間の間に販売部局の名称が変わってます。出品物ですし、包み紙がエンタとして意味があるので勝手に紐を切って紙を開けることは出来ません。だから帯の色も不明です。今回とは別ルートで入手した物の最初期は36年8月28日、緑の帯で発売元は「全日本郵便切手普及協会」で風袋共350Gになってます。35〜36年に弘済会→全郵普に変わったのでしょう。30年代のBOXはオークションでもいい値段で「夢買い人」が競ってくれるので何時もいい値段になってます。はたして今回の「ピンク」は幾らになるのでしょうか。
  チョット前に「ヤフー」で41・42・43・44年のBOXがまとまって出ていました。未開封は200+開封済みが100+、縁有って、開封済みは大箱11個で我が社にやって来ています。総重量で180キロ+、原符系だけで40キロ以上は有るのです。1箱300Gで割り戻しても600箱ぐらいになるのです。大元の名前を先達何人かに聞きましたが、珍しい名前ですが、記憶にあるような無いような、以上の返事は貰えてません。でも40年前半に、少なくとも800箱のBOXを買った人とはどんな素性の人なのでしょうか。因みに未開封のBOXの売り方も相談されたのですが、私が値段を付けるなら、今までの売値が有るので、目一杯の高値になってしまいます。だから、今回は、落とした人が直接「郵趣ウイークリー」に広告を出して売るそうです。6月の第1週、値段は私の評価よりも随分安く付いてます。まとめて買えば更なる割引も有るのだとか。興味ある方は直接販売元にアタックして見て下さい。向うも置き場所に難儀しているので即発送してくれるでしょう。我が社の開封済みの600箱分は、今回は間に合わないので、整理して次回8月のバザールの企画商品にいたします。
  今回6月3日・4日のバザール情報は、近日UPいたします。テーマの一つは倉庫のスペース作りなので、それに見合うこともやりますから。

2006年5月16日(火)

◆◆◆◆◆◆◆◆【闇の向こうに金色堂】◆◆◆◆◆◆◆



金色完全を含むシートの上半分以上は既に売れ切れです。

   金色抜け 単片  10万円                           
      〃  横ペア  20万円                       
     〃    田型  40万円
は、販売継続しています。    

日本郵趣連合の鑑定書が付いています。            

           

◆◆◆◆◆◆◆◆【立太子礼記念 皇室贈呈用沿革志】◆◆◆◆◆◆◆

総ページ数93 カラーコピーを製本
送料共で 5000円で送ります。



5厘も 12 1/2 です

8月のオークションに出品します。                    
91ロット及び一括での競りの詳細の情報も同時にお届けします。

 

◆◆◆◆◆◆◆◆見てない束物スーパーパック◆◆◆◆◆◆◆


2006年5月12日(金)
「宣統・・・」   (261KB)
  元号がこれということは、満州国なのでしょう、変換不能の漢字が一杯、最終頁に書かれてました。日付と名前(戒名?)贈呈みたいな感じです。和紙の手製のアルバムに「赤二」がぎっしり、丸一の局名違いのコレクションです。なかなかの内容で、岡崎・楠町も有るし、分類も正確です。縦書きは数少ないけど、大型印が多そうです。突然のご来訪、故人=配偶者がスイス人の日本のご婦人が里帰りのついでに立ち寄ってくれました。売れますか?ダメなら捨てて下さい・・。当然ながら、オークションを薦めました。国別にちぎってのリーフ売り、次回の8月のセールの最初のパートに出してます。@100円の最低値、だから琉球は7局、八重山島・宮古島・八重山・那覇・読谷山・名護・大宜味なのでこのロットは700円、均一の値付けは楽なのです。
  最低値合計でも10万+、落札値は数倍なので、勿論捨てるには惜しすぎます。それに他にも一杯有って、今まで全く売ってないらしいのです。どう見ても、満州のハイソな人の流れが感じられるコレクション。もし、もろの満州が有るならば結構夢を見られるでしょう。余り一度に送られても困るので、少しずつのご送付をお願いしておきました。
  スイスというと、わたしレベルでの印象の強い人が3人、何れもスイスでの日系企業のハイレベルの役員さん、ロッテのBさん、チバガイギーのGさん、三菱重工のMさん。いずれも故人です。流れ的に、皆コレクションはコリンフィラ・・・。かかさずにフロアに出て、かなりの部分は買ってます。それ以外にも、高級品カバーのディーラー(洋桜30銭多数貼り・鳥12銭貼り別仕立葉書)、三五六の6銭NAGASAKIと最後の1回前のメリアン小判を掘り出したA・Kさん、今回のコリンフィラのFさんとか、数えれば10人ぐらいはいるのかな。色んな意味で相性が良くって、お付き合いしてこれた人が多いのです。
  核になるのが「CORINPHILA」。今手元に有るカタログを見直して、スタッフの写真を見ても、見知った顔がいないのです。
Vollenweiderは1972年からここにいて、G・Toddはロンドンの時の知り合いで、ここに来たのは極最近、他は名前も顔も記憶の片隅にも有りません。かつてのカタログには出てました。ルーダーとエデルマンが2人で始めたオークション、その後、劇的な変化は、第2次大戦の後にあり、「逃げたナチスが南米に持ち出したコレクション」を売って、財をなした・・・。私が最初に来た頃は、クライブがいて、ホルカムが座っていて、CHINAをベッケマンと呉楽園がノンリミットで競っていた、JAPANも素晴らしくコンディションの良いものも有ったけど、値段も一流、むしろ日本よりも高かったかな。
  それが、今や、目立たないけれど、「ESCALA」グループの一員で・・・、資本の論理なのでしょうが、何か物悲しくなるのです。スペインのESCALAマターの続報も来ています。社会的な反応としては、ヨーロッパで起きた、最大級の経済スキャンダルとして進行中、波及して、NYナスダックでのESCALA=MANNINGの株が62%下落とか。でも、長文のレポートの最後に書かれていたコメントは、投機家でなく、コレクターが運営するならば切手収集の市場は基本的に極めて健全です。それは歴史が示している。さしずめ今なら、「CEPT」ヨーロッパ共通図案は正にこの投機の対象で、明日は今日の値段ではないのかも知れません。
  でも、オークションは大丈夫でしょう。知ってる連中が一杯このグループに関っているか、関わっていたので非常に気になるのですが、今は静観するしか有りません。メンバーが勢ぞろいする、ワシントン展の後ならば、もっと詳しく分かるでしょう。私にとっては「村上・阪急・阪神」より、「ESCALA」の方が影響が大きいかも。我が社には買収のお声は掛かっていなかったのですが。

2006年5月8日(月)
「Dr.S.・・・」
 早過ぎた人なのか、機を見るに敏なのか、1958年「FIFA=国際サッカー連盟」の理事にアジア枠で日本人として
最初に就任されていた人でした。その後の同じ立場には川渕三郎チェアマン(キャプテン)ですら望んだものの、選挙で必要な支持を得られてません。それにJリーグ(プロの国内サッカーリーグ)の創設を最初に活字で訴えたのもこの人だったとか。この分野でも抜群の先見の明をお持ちだった人でした。
 本業を、若くして人に譲り、枯れる前の人生の最盛期を趣味の領域の「切手」「サッカー」に打ち込めた幸せな人だったのでしょう。この人のヒトトナリは、気鋭のライターが「全日本郵趣」で別の視点で最近光を当ててます。他人に論評される、それ以前にご本人が「竜」「桜」「青一」「墨六」、勿論、数え切れない論文で思う存分語ってます。心残りは「小判」が未完に終わった事ぐらい、研究家としても満ち足りた郵趣人生だったでしょう。ご自分で思いついたアイデアを自己表現ができ、それが世間にも受け入れられた稀な程の満ち足りた仕事をされたと言えるのでは。
 私は全くお付き合いが無かったのです。年代的にも、微妙なすれ違いですし、国内でも海外でも直接の会話を交わしたり手紙を書いた事も皆無です。丁度私がスイス・ドイツ・オランダ・北欧などで「JAPAN]に特化したビッドを積極的に始めた頃、Dr.はオークションでの活動は少し控えめになっていて、その後病を得て、T病院に伏せられたのです。もうほんの数年、早いか遅いかしていたら、私が出歩けるようになって、デン・ハーグの駅のフロアで「20銭縞」が旧韓国の李花・鷹と一緒のリーフに貼っていたアジアのロットを見つけて、お互いが相手を知ってか知らずかでギリギリの駆け引きをするスリルもかなりの確率で有ったのに、夢のままで終わってしまいました。この方が出されたカバーは数多く戻って来てますし、グルックナー宛の交換の申し入れの内容など、流石と思わせるものでした。気が合ったかも知れないのに悔やみます。
 少なくとも20数年、たぶん25年前と言って良いでしょう。その経緯は「西岡辰二の郵趣昭和史」の行間にさりげなく書かれてます。わかる人はわかるし、洒落てコナレタ2人の大人の約束とでも言って置きましょう。毎月発行される手書きのオークション誌のAの部に200ロットが全く同じスタイルで出品されるようになったのです。何時頃から始まったかは記憶に有りません。
 でも、暫くすれば気づきます。それに自然に裏の話も聞こえてくるのです。お爺さんとのちょっとした世間話は楽しいひと時でしたから。竜48文1版未使用がA-1・・・組合カタログ順に並んで、締めが旧韓国、すべてが玉ではないけれど、最低値でない、カタログ値(消印などはそれも無し)だけの自由入札なので、このオークションの唯一絶対の目玉でした。このパターンは長期間続いたし、入院されてからもすぐには途切れなかったので、余程大量なパターン化されたストックを黒のマウントを貼り付けたアプ帳として事前に準備されていたのでしょう。問わず語りで聞いた話では、Dr.と翁はどちらかが朽ちるまでは永久に続けようと約定を結び、まさにそのままに実践されていたのです。その発端が何なのかは、今となっては闇の中、詮索は野暮でしょう。
 今のオークションは随分システム化されてます。メールセール(やメールビッド)では、2番札の一刻み上で1番札の人が買えるのが基本のルールです。昔ながらの視野狭窄の勘違いで、一番高い人にその値段で売るというやり方を続けている場合は、オークションの定義では括れずに即売のバリィエーションになるのです。ここは、少し違ってました(今は別のシステムになってます)。
 何も書かなければ、全てその値段で買う意思表示、人の少し上まで引き下げて欲しければ、然るべき符牒を付けなさい。最も簡略なそれは、ビッドの数字の末尾に「まで」と書けば良い。1万円と書けば、2番値が1000円でも、1万円、1万円までと書けば1100円に機械的にしてくれます。最初は殆ど知られずに、結構長く続いていたルールだったのです。基本的に出品者の記事をそのまま書いているので、下見すれば有利だし、「まで」ルールを使うか否かで更なる大きいハンデを得られます。掃き溜めに鶴なのか、鳥居ぬ里の蝙蝠かは別にして、Dr.の異様なハイグレードのAの部は、この情報を得ている人の格好の狩場と化してました。
 私がそれと気づいた時期には数人が踵を接して同じように参入して来ました。京都のお鬚とか、連れの歯医者とか、三重でも豊中でも梅田には飛んで来れるくんとか。三都を巡りて故郷に帰って教師になった人がゴミ漁りの道に踏み込んだのもここが発端・・・。
でも、そのタイミングは私も含めて遅すぎたのです。我々が見落としたはずは有りません。ネタが割れておれば、ヤフーのアラートと同じで洩らしたり、見落としたりはない無いのです。出ていることを知らなかったか、それが出た時には、このオークションに参加してなかったのでしょう。
 Dr.も手彫以外の消印や目打は無関心、買値も無競争の仕入れだし原価などは意識せずとも良いのです。それに、オークションなのでソコソコの結果にはなりますから。もっとも旧小判12銭の済を最低値無しなので1000円で上から下まで入れてる人もいましたが。
 爺さんの冷たい扱いを見ていると面白い話が聞けました。でも、我々の目には触れないタイミングでそれが出ていたのです。
 又聞きで推測でしか有りません。でも、恐らくは当たっている。「朝鮮字8銭・15銭の未使用」がある時にこのオークションのAの部に出て、フレッシュなNGで測った目打は12・5。若きゼネラルコレクターが幾らで入れたかは聞いてません。「まで」と書いたかも分からない。でも、値段の情報の無い時代、12とさして違いは無いでしょう。結果が出るまでのドキドキ感は有ったでしょうが。それに同じ時に1銭・20銭・1円のNGが出ていたか否かも最早探るべき術はないのです。「立太子礼記念皇室贈呈用沿革志」がもう1冊有って、かつて、海外で剥がされた残骸が流れて流通したのでしょうか。有り得ない話では有りません。運の良い、彼の名は2種の12・5を持っている人として菊のコレクターの口の端にはよく登りますが私はフルネームも知りません。
 皆が「消えた」と言っていても、ひょんなきっかけで現れるかも。そのドラマの片隅にでも参加できれば嬉しいのですが。今はその端緒すら得てません。どのオークションにも掘り出しは有るのです。そしてそれは勿論罪ではなく、また運の良さだけでなく、努力をした人が得られる果実です。
 Aの部の200ロットが消え、私も時間が無くなってオークション誌を見る機会も減りました。それは1991年の新春のフロアセールでした、写真で見て、気になるものが有ったので下見に行きました。目打を確認して、紙を見てビックリ、ルーペで調べて慎重に確認、フロアの当日までの時間が如何に長かったか未だに覚えてます。楽しいネタですし、何時か何処かで真面目に検証せねばなりません。「Dr.S・・・」がご健在だったなら、とっくにそれなりの結果を得ていたはずのものなのです。幾つかクリアをせねばならない条件が有るのですが、今なら、私が指名する相方は一人だけ、今年もJ・・・X 実行委員長の大役を担う、ナイトウ先生です。成るか成らぬか乗って見ますか?

2006年4月25日(火)

 PA44の出品物の一例です(731KB)
2006年4月6日(木)
 「人生で一度のチャンスかも」
  弊社のオークションにはここ数回、エラー物が連続して出ています。特に現行切手の無目打・色抜けは発表されているものがほぼ網羅できそうな勢いです。その関連の裏ネタはさておいて、3月10日のロンドンのオークションでグレードの高い琉球のエラーが並んでました。元の所有者はアメリカ人で、「だちびん」4円の9C逆刷、ハワイの加刷漏れ、米貨暫定1/2Cの完全無目打ペア・・・。
  同じような並びが去年のマイケル・ロジャースにも出ましたが、その際は何故かソソラレズ、完全にパスしてしまってました。参考値は今回の方が安いし、出場所が「まともにメールを入れると怖い」アントン・マリオ・トーレスのメール限定のオークションというのが面白いのです。ノーリスクの駄目元の安いビッドでは負けるでしょう。でも目一杯に入れてその値段で落とされるのも又怖い。この条件をクリアするのがプロなので、何人かに手配してテレホンビッドを受けて貰えるようになりました。直では無理なので、然るべき代理人を使ってます。終って翌日にFAXが来てました。彼女(Jean)曰く、おめでとう、珍しく一杯買ったわね、ハナマル付きのレポートでした。ロンドンでしかもポンドでないUS$のセールというのが素敵なのです。
  マリオのカタログは数だけは随分出てますから、極端には安くは落ちないけど、所詮はリスキーなメールセールなのは皆知っているので、滅茶高くもなりません。だから私が誰かの上でOKと、落とす気で入れたものはきっちり納得の値段で買えてます。100円加刷とかは転売値段なので負けました。
  買えたエラーの中でも、希少度以上に気に入ったのが2点有って、「だちびん」と「マイクロ」の逆加刷が何れも耳付きだったこと。9C/4円は下1列の10枚が見つかっており、当然・必然下耳付き、型録値100万円、銘版でないのが残念だけど、それを望むのは無理でしょう。
  マイクロは多分2シート出ているはず。となると安く買って・高く売るという商売抜きでいじってみたいのがPos8の「1の字逆」の逆加刷、4X5=20面の逆さなので、上から2段の右端がひっくり返れば、下から2段の左端=Pos13に来るのです。左の耳が必要です。単なる逆加刷は今までに何枚か扱っていて、相場は10万円、でも逆で逆は狙っていても、そのチャンスは無かったのです。画像と共に記事を載せておきましょう。私なら書き得ない「情のこもった」ディスクライブです。
  オークションの記事の表現テクニックとしては「だちびんが10枚有って$10000、逆の逆は2枚の存在だからそれ以上に珍しい・・・」。この比較論は私は絶対に使えません。でも最後の1行が気に入って、「たぶん人生で一度の機会かも・・」。うまい表現です。そしてそのチャンスを6月4日には貴方にもお届け出来るのです。最低値も原価+僅かで出して見ましょうか。表現は見えてる事実しか書きませんので、買える人が的確に評価して欲しいのです。

2006年3月31日(金)
「CENZAN」
  今進行中のスイスのオークションに何点かソソラレルものが出ています。連合葉書にU小判1銭貼りの20ミリCENZAN、鳥12銭ハ+旧小判30銭他貼、鳥12銭+15銭他貼等々。物は良いし、もしかしたら日本で売るより高いかも知れません。もし、出場所がライバルの少ないであろう、ベルギーやールウェイ、或いはギリシャか南アフリカなら、興奮して即飛行機を手配していたかも知れません。

  でも、今回の場合、誰もが知っているし、情報が見落とされる可能性は有り得ません。実はこの品物は随分前からコピーを貰っていて、完全に弊社のセールに出るはずの物でした。切手展には出してませんが知る人ぞ知る、スイスのコレクターの品物です。体調を崩して収集を止め、売りに入って、毎回かなりのレベルのものが我が社に来てました。韓国の太極と菊のコンビネーションの新聞帯封とか、沿革志、高額5円・10円の田型とか。だから続きのものもと、期待していたのですが、不帰の人になり、いつしか途切れてしまいました。海外取引の場合、ご本人しか付き合いが無く、切れればそれまで良くある話なので、所詮縁が無かったのでしょう。
  それに、今となっては、メジャーなオークションに出されて、コレクターもビッドするであろうカバーを無理やり跳ね除けて買うつもりも有りません。鞘を乗せての転売が出来るものでは無いのです。
  だから結論的には、今回はパス。引き続いてやって来る別口に力を残すようにいたします。アルバム物等中身の情報も無い、気になるものも有りますが、これは下見しないと絶対無理、フランスとドイツの中国人が組合型録片手に、100円単位まで丹念に計算するのです。落ちたら嵌るこの手のロット、何方かブラインドビッドで落とす度胸が有りますか?因みに、今回のセールでも、旧知のエージェントは当然出席しますから、代行ご希望でしたら連絡して下さい。取次ぎは致します。
                                                                 (220KB)
2006年3月28日(火)
 「強靭紙」
  今日、出社したら予想通りに、エージェントからのレポートがFAXで入ってました。
我々には常識ですし、欧州のブローカーの巡業の流れに入っている、西欧と北欧の3月25日のオークションセールの結果です。両方とも、しっかりしたオークションハウスですし、20年を軸に見れば、「3銭薄紙 右上コーナー 外郵十字」とか、「支那字入り分銅往復右書き 返信未使用付着の実逓使用」「8+8連合 使用済」とかも出てますが、それはレア・ケース、昨今は殆ど買うものもなく、日本の一般収集家では、まず落とす事を前提にしての、カタログすら受取っている人は少ないでしょう。
  私とて今は、隅から隅まで丹念には読んでませんが、パラパラめくりで「JAPAN]の写真ぐらいは眺めます。一件は、オークションの1ページにぎっしりと竜が蠢いてました。左列が偽物で右列が本物、そこそこ、きっちりした分類でした。桜も小判も有るのです。でも、ボリュームが大きくて、古くて分厚いアルバム4冊、「JAPAN・CHINA」だけでなく、全世界、英領やイタリアも強いとか。参考値がEUR1万、写真に出てる「JAPAN・CHINA」を梃子にして、外国など落ちたらどうするのの怖さも怖さも有るけど、ゼロの評価では勝てません。結構リスキーな値段を入れたけど、結果と見れば随分差がある落ち値です。300万円で入れたけど、掠りもしてません。
  全世界のクラシックのアキュムレーションは、「JAPAN」のウエートが7〜8割ないと、絶対に勝てません。仮に2番札になったとしても、落とした人は「リング」で談合のグループなので、あと一人がいなければ、次は自分の番になる、ということでは有りません。実際に下見できた場合でも結果は同じ、ヒネリものが入っていて、その1点で全部が買えるぐらいでないと、ミックスロットは端から勝負になりません。まして、メールでのブラインドビッドなど、何の影響もないのです。
  「JAPAN]単独なら違います。下見して、電卓を叩くと強みが出る場合が多いのは事実です。でも、条件次第では、こちらにいても勝負が出来ることも有るのです。今回の、小さい型録のカラー写真は正にそれ。存在確率と売れる値段を秤に掛けると、一番美味しい掘り出しネタと言えるのです。

竜5銭の未使用で、「猿でも分かる強靭紙」。使用済みの分厚い無地紙とは異質です。ただコレは半銭2版の硬い紙の「消去法的強靭紙」みたいな無理やり分類でなく、いくつかのポイントでポジティブに扱えるものなのです。色・毛羽立ち・紙質・弾性など、「竜5銭・未使用・強靭紙」は例外なくこのものです。
  今までにも結構縁が有るし、狙い目なので4枚は見つけてます。写真で分かる通り、オモテズラはVF。ただどう見ても、真ん中当たりのヘゲかキズが気になって、中途半端な評価しか出来ませんでした。元よりこのロットは1871〜1977のライトハウス2冊入りのコレクション、写真の5枚以上の情報は持ってません。だから直感で、有る物と無いものを頭の中で踏むのです。参考値は安いのですが、1種1枚的な物なのでそんなには厚みは有りません。ライバルは「強靭紙」が見える日本人だけ。追加の情報も条件は同じはず。残ったものの踏みも大きい差は出ないはず。結局、強靭紙を見える人がビッドするかと、写真で見て分かるキズをどう処理するかがポイントです。一人が見てなければ、参考値の少し上で落ちるはず、でもそれは甘いでしょう。見つけられるか否かでなく、型録を取っているか否かだけがポイントなのですから。だから参考値の4倍入れても、一声負けると読みました。それ以上入れて、大キズならそれもまた辛いし。
  結果?こんなケースでは、読みが外れることは無いのです。だから有る意味では安心もするし、物凄く満足しています。

2006年3月22日(水)

 「国内航空」
  今回のオークション、菊の郵便史関係とコンパウンドを含む目打ものは、予定通りで予想以上の高値でした。でも、メールの下支えを跳ね除けた、場での厚みのある競りなので同じようなものが、もし次回に出ても、似たような結果になるでしょう。エアー・ポケット的な「抜け」は発生しにくい分野です。物の数よりも、欲しい人の数が勝っているし、誰もが要るものを得ようとすると、かなりの出血を余儀なくされてしまいます。
  同じく随分競ったものでも、全く意味が違うことも起こります。
Lot 2411 ゼロ付塔15円貼開封便国内航空第1便 麻布26・10・25→博多 制度的には9日間(実質8日間)料金の第4種実逓 最低35000→スタート105000→220000 8名
Lot2412 ゼロ付塔航空貼第2種葉書 ルックス良好 値上げ後 福岡26・11・5→渋谷 最低70000→スタート300000→700000 7名                                
  2点とも、ある意味では著名な収集家宛の郵趣家便ですが、見たところ「ケバさ」がないので人気を呼ぶことが予想出来ました。裏話をするならば、この2点の前所有者は最近長年収集されたコレクションを処分にかかっており、一部では業者を通して、話題になるものも放出されています。ところがこの2点は、真っ当な切手のルートでなく、本か紙の市に流れていたものでした。察するに、自分宛のカバーは、記念印の郵来戻しや、シミが出てきたFDCと同じく全く価値が無いと思って、トラック一杯の本やら、なのやらと一緒に処分されたのでしょう。その後どのように流れて、我が社のセールに来たかというストーリーはさて置いて、「値段の意味」を分析いたしましょう。
  2点並べても、最低値・スタート値・落札値と綺麗に正比例しての競りになりました。物の珍しさをプラスと見て、受取人の名前をマイナス評価して、先の物が10万、あとが20万位というのが私の読みですが、いずれも遙かに立派な値段になってます。メールのトップは「航空郵趣」をテーマにして切手展に出すことが前提の人。場で競ったのは、2点とも同じ人で1勝1敗、「航空切手」を評価した今フロアで元気な、分かり易い人達でした。
  もし貼ってる切手が「女工15円」なら、今回のお二人のビッドはなく、「航空郵趣」の人を撥ねて、「産業」の人が落とすでしょう。もし、単純な国内航空でなく、「速達」がカブっていれば、競る面子が変わります。今は「速達」に専念の大先生とプチ先生が常識を超えても、予定調和の数字まできっちりやってくれるはず。
  もしかして、26・11・1の料金改定の後の第1種航空速達なら、25+25=50円、ゼロ付弥勒50円単貼なら、JAPEXに去年出したか、今年出すかの「動植物国宝」のトラディショナルの人も参戦でしょう。理屈ではこのケースが一番熱くなるかも知れません。実際にこの組み合わせは見つかっていて、確実に2点以上有るし、うち1点は我が社のセールにも出ていたとか。その頃は今程ホットではなかったのですが、今の勢いでの競りっぷりを見てみたいものなのです。 又聞き情報では、最近、実際に、この組み合わせのカバーが見つかったとか。E-bayの出品物に有って、横文字の宛名なので、オッカナビックリの競り値で落ちてるとか。航空と速達の表示が有って、日付はOK、差出地=消印は佐世保なのでこれも生き、宛先がFPOなのでこの番号をクリアして、国内航空が飛んでいる先ならば、必要・十分要因をクリアできるのです。横文字がマイナスとか、料金は合ってるのとかの雑音をシャットアウト出来る、知識の裏づけが有れば、私も一捻りして煽ってみたい物なのです。直感では良い物のような気がしますが、裏の着印が是非とも欲しいのです。何れ遠からず結果は出ると思います。
                                                          2411・2412(81.8KB)

2006年3月1日(水)

【一周年記念・ミステリー大感謝祭】のご案内

一度入れば抜けられない、絆が強いギルドです。メンバーは毎回微妙に増殖中、売りものの準備も上手に出来るようになってます。考え方が柔軟なので、物を売ったり、知識で勝負したり、身の丈相応に働いてます。覗いてくれれば空振りはないでしょう。

「アさん」 第1回から参加です。当然の如く皆勤です。自称記念の専門家、今回は買い物とのバランスで、戦後物の処分の覚悟を決めました。消印単片・カバーなどを、「エイや!」の値段で売りましょう。

「イさん」 昨年のJAPEXでの衝撃デビュー以来、各方面で収集も販売も精力的に活動中。ネタをばらせば、「あ!」彼が、と思う人が多いはず。売りも買いも整合性が取れており、分かりやすい行動パターになるのです。売り物は幅広く、古いものから現行まで、並みの業者よりは勢いが有るのです。お客の加減では新規商品が飛び出るかも?

「ウさん」 売りが最も上達したのがこの人です。極上の仕入ルートでも有るのでしょう。専門分野の琉球は、はみ出たものなら気風良く売るでしょう。狙い目は彼の興味のない分野、当たれば大きいし、結構抜け目も有るはずです。

「エさん」 買いは@1万円、売りは@100円でOKです。だから余りにも売れすぎて今回は売るものが有るのでしょうか。ないならないで、知識を紙に表現した、意外な一面を見せてくれるかも。買う場合の「エクセル」を本にも流用しているので、見やすい本を作ってくれているはずです。

「オさん」片足は別のグループに入ってます。でも、今回は追い出されたので、仲間に入れてあげました。物は目方単位で有るでしょうが、公務の合間の売り物整理なので中々に捗らないないのです。でも、宿題はギリギリで仕上がれば良いのです。アドバイスを求める相手が「ズレてる」ので、幾らでも抜け目は有るはずです。元は取れているので転売可能な値付けです。でも、気づいた後は何時もボヤイテいるのですが。

「カさん」 何故か何時も情報を出しません。でも、転んでも砂を?まずには起きない人なので、今回も目当ての人が見落とさないような仕掛けを考えているはずです。今や偉くなったので、チマチマの細かい商売はやりません。さあ、何をテーマに勝負をかけてくるのでしょうか。

「キさん」 30年前から持ってるものは、そろそろ途切れて来ています。その代わり海外の仕入れのルートが出来てるので新鮮な匂いのウブネタを美味しい値付けで揃えてます。

「クさん」 何時しか面子になりました。今までは徹底した買い専門、でもブースを持つ以上は売れないと面白く有りません。だから楽しめればそれで良い、と割り切って要らない物は捨て値売り、その割り切りが出切るのです。「大阪万博」物なら、どんなものでも集めてます。ご希望のものとの交換でも良いのです。

「ケさん」 前回は公務で欠席なので今回は満を持しての参加です。日頃も夜11時には電話を架けたりしない、真面目な「教祖」様なのです。一部で熱心なファンも居る、「エンタイヤ」を中心に一杯持って来ています。

「コさん」 掛値無しのまとも組、引き続いての出店です。この前に並べていたものは、ご希望が有ったので、「切手市場」に出張中、だから今回の持参品は全てが「新商品」。値付けは分かりやすい@売りなので、お求め易くなってます。束をどんどん解いている、今しか無いものも有るはずです。

「サさん」 今回も知識を正面切って売りましょう。「重量便使用例収集―2−」(菊時代)。真面目に仕事をしたのです。生来の不器用ですが、約束は守ります。将来は必ず入手難になる当シリーズ、是非とも完集して下さい。

「シさん」 売り物はズバリ「知識」です。昨年のJAPEXワンフレーム展のLVコレクション、「速達郵便発達史1948〜1954」の作品集、オールカラーで1500円、ワンフレームはかく有るべしの証左になるのです。「日本普通切手1980−1988」はCDで2000円、パソコンで見てください。あとの売り物は何時もと何にも変わってません。悪しからず。

「スさん」 信頼できるバイト君たちのブースです。もしかしたらトンでもない物も出ていたりして、でも空振りでも、それはそれ・・・。将来のお楽しみと致しましょう。

2006年2月24日(金)
「リガムの続報」
  2月3日付け当欄コラム、ヤフーオークションへの岡山県・ID、c_・・・のリガムと思しき大量の出品物に関しての情報の中間報告を致します。
  私の呼びかけに応じて4名様から送られた14点を、受け取った日付により2回に別けて日本郵趣連合の鑑定委員会に提示し、本日までに結論を受けました。
  私が疑問を感じたものだけを鑑定依頼に出し、どう見てもオリジナルなものは鑑定料の無駄払いを避ける意味で提示はしておりません。正式に手続きを取った物のうち13点が「リガム」、1点は「リパーフ」の結論に成っており、これは私の判断とも一致しております。100%の確率で、後日何物かの悪意の手が加えられております。
  和桜・洋桜・鳥・改桜・菊・田沢高額・字入り・戦前記念と脈絡無く軒並み「リガム」の判断でした。改めて該当の出品者の過去の出品物の残された画像と、手元に来た現物を付き合わせると、画像で見て、白い、ムラがある、紙が反っていると見えるものは軒並み「リガム」されております。技術的には然程習熟されてはおらず、材質の違いや、厚すぎる糊引きなどで容易に分かるものから、和紙桜などの結果的に元の糊の上に薄い糊を被せただけで、一見判断に迷い、手のひらに載せた際の紙の反りで分かる結果的に「出来の良い=本来はする意味のない」ものまで種々に渡っております。
  標本から分かる傾向は、11月以降から2月にかかる、出品時期が遅くなる物ほど、又値段が高いものほどダメなものの確率が高まってます。この時期のものは、画像で見て、疑問を感じる状態の物は全て、リガムと思われた方が良いでしょう。シミを抜いて綺麗なNGにして糊を引いたものから、出品して売る際に「NH 極美」の記号にするためにお化粧をした物まで有り、目打に関しても単線で打たれている、桜・旧小判などで余りにもクリーンな物等は十分に疑ってかかる必要が有ると思われます。この人物の出品物は、表面は極めて状態が良く、ウエルセンター・見たとこ極めてフレッシュな物のみです。それ自体が本来は有り得ないし、物によっては糊の記号のNHなど何の意味も無い程の状態の物が多いことが甚だ惜しまれます。
  10年近く前に、手彫〜菊あたりの消印とカバーで有り得ない珍品が、最上の状態で続々出現した、特定の人物が関っていた、今は法的手続きにより消滅した、メールオークション誌を見た時の驚きを、デジャブー的に思い起こしてしまいました。住所と名前は分かっておりますが、現時点では責を負うべき人物の属性特定には至っておりません。
  現在、第3弾のグループを鑑定に出しておりますが、同様の結果になると推測出来ます。既に結論を得たものは、当社から落札者の方に返送し、出品者との間で返金交渉が行なわれております。既に、一部の方は結論が出ており、落札代金・送料・鑑定費用等、全ての支払い金額が返金されており、これに関してののトラブルの発生は聞いておりません。また、返品の際も、鑑定書のコピーを送り、返金が為され、その後に現物返品の流れで、出品者も了承し実行されております。
  何分にも姿を見ない、郵便だけでの遣り取りゆえに、無期限にこの扱いが継続されるかは保証の限りでは有りませんが、現状としては然るべき鑑定書が発行されたなら、出品者は非を認めて、代金と付随する費用の返金に応じているということです。事が起こった後の現在の状況を考えれば、良い結果が出ていると言えるでしょう。
  ただ、現在私が連絡を受けた方は、6名のみです。ご自分で何らかの行動を起こされているなら結構なのですが、今の情報を得ても、行動を起こす勇気がなく迷っている方も多いと思われます。「リガム」でも、授業料と思うとか、綺麗で売る気もないのでトラブルが嫌、IDで固有の情報が漏れるのが拙いとかの理由で躊躇されている方も諦める必要は有りません。気に入った品物なら、リガムの判断が出れば、値引きの交渉も出来るでしょうし、私にしろ、必要以上に個別の情報を晒す必要も有りません。鑑定料は、ダメなものは先方の請求しその負担が望めますし、現物を見せてくれれば、かなりの確率で私が判断して問題の無いものは、鑑定料の無駄遣いも防ぎます。
  私から、個別の該当者に、メールで呼びかけることはしませんが、心当たりがある方は是非連絡して下さい。今のペースでは、鑑定に出して、約10日で結論を貰ってます。その後の遣り取りも概ねスムースに動いてます。ヤフーなんかで「素人さん」が高いものを買うからだ、と揶揄するつもりも有りませんし、殊更にこんな事が起きるので、トラディショナルの紙メディアのオークションを利用しなさいと主張する気も有りませんが、この様なごく一部の不心得者の不行跡により、将来有望になったかもしれない、ウブい人たちが嫌気を差して、収集から手を引いてしまうことを憂うのです。
  まずご連絡か、該当の出品者からの落札物を弊社宛にお送り下さい。ご希望に沿うようにお手伝いいたします。

530−8694 大阪中央郵便局私書箱807号
             ジャパン・スタンプ商会     へ然るべき記録便にてお送り下さい。

2006年2月3日(金)
 「リガムの返品」
  各方面からのお問い合わせを頂きながら、直接には関係がないし、殊更出しゃばりたい主義でもないので傍観していた件ですが、物証をもって経験するに至りました。終ったことばかりでなく、現実に事態が進行する中で動かざるを得なくなりました。
  きっかけは、次号の出品物として送られて来た、「菊1円 未使用 NH」。一瞥しての判断に何の躊躇も有りません。「下手なリガム」、有り得ない純白な糊が平滑に引かれている。現物を手にすれば、菊のコレクターなら、誰でも同意見でしょう。121/2の時期まで年代が下がれば、ツルリンの糊も有るでしょう。でも、12で初期色では、黄味を帯びたクラック糊でないと可笑しいのです。
  昨今話題のというか、気になるデータが有りました。去年の秋から出ている、「ヤフーの岡山県、IDはc・・・」の出品です。全てがNHで極美、ついでに使用済までNHの、中々のクオリティーでの出品者への評価の中で見た覚えが有ったのです。ためしに叩けば、正にドンピシャ、「こんなもの買うなよ君」が何故か、お買い上げの現物でした。このブツがリガムで有るのは100%確かです。なら、同一の出品者の別の物はどうでしょうか。
  何分にも、現物を見ていないし、画像でのシェードを過信すると、勘違いも有り得ます。でも、私の経験則で判断すれば、一連の出品物にも、大きい疑問符が付くのです。手彫の数十万円クラスが一杯出ています。そして、その全てがNH・極美品、最低値はカタログ値の1掛けで、落札値はフル型前後。銘柄と状態が触れ込み通りなら、この値段でも良いのです。でも、買ってる人は、本当にウブくて擦れてない、ネットが中心での活動の、切手収集のキャリアの長くない人ばかりです。我が社のフロアに来る人や、切手展に出す人、記事を書く人は、1人を除いていないのです。もっとも、殆どの人が、私の「ヤフーの出品」の良きお客さんでも有るのですが。
  物をクールに判断すれば、私でなくとも、オークションに慣れてる人は手を出しません。松田印刷和紙の高額でNH・ウエルセンター・色フレッシュは、100枚に1も無いのです。それがズラリと並ぶなら、違和感が勝ってしまって現実を受け入れるのを躊躇してしまいます。画像で見て、普通より淡い目が多いのは、出品者の書く、画像を撮った際の光線の加減というよりも、アルカリ溶剤による色褪せの方が自然です。ならば、糊は必然的に「リガム」です。
  「リガム」の判断は、難しく有りません。最重要のポイントは、手彫・旧小判なら、同じ材質の糊が無いので騙しきることは出来ません。その後にしろ、ピッタリ一致は難しいし、この切手のこの目打になら、こんな糊、時代によればクラック=糊ひびが無いとおかしい、とかも有るのです。目打上の滲みとか、製造工程を無視しての再作業なので紙に反りが生じます。手のひらに載せて、蒲鉾状態に丸々のは好ましいものでは有りません。それに何よりも本物と並べれば、簡単に違いが見えてくるのです。慣れてる人が見るならば、ゼロ秒で判断可能でしょう。
  「・・・買うなよ君」は行動力に秀でてます。私が、ダメだよのメールを送ったので、早速動いてくれました。彼以外にも、同じような印象を受けた人がいて、それなりにアクションを起こしてます。問題の出品者の住所・名前・電話番号も分かってます。そして、今現在出品中の品物に対して、「本物でないとの鑑定がされた場合は、落札代金、送料、鑑定費用、その他すべてをお返しいたします。」の意思表示。さらに、私の手元に来た菊1円=過去の出品物に対しても、同じ趣旨で書かれてます。これは、もうシロクロを付けるべきでしょう。

  岡山市のイニシャルMさんとしましょうか、ヤフーのIDがc・・・さんが、自分で「リガム」を作ったか、知って売ったか知らずに、NHと信じて出品したかは分かりません。又、「リガムが多い?」という、私の経験上からの危惧が当たっているかは分かりません。でも、手元に来た菊1円は、プライドに賭けて「リガム」と言い切れますし、画像でも印象の悪すぎるものが多いのです。出品者の返答を額面どおり信じるなら、「鑑定」に出して、結果を得て、返金=実費の弁償で良いでしょう。私は、かなり数を見てますが、それは実務上の経験だけで、オークショニアとして、仲介者として流通に携わっても、鑑定者として書類上に署名する立場にはおりません。
  鑑定は、「日本郵趣連合」の鑑定委員会に提示して、鑑定書を発行して貰い、その結果に従うことでいいのでは。幸い、「リガム」の判定は、書類を調べるのでなく、現物を当たって、○か×で即断出来るのです。多分時間も掛かりません。提示して10日位で、判断は貰えるように頼みましょう。また、費用は、「リガム」なら@5000円+送料実費です。鑑定の有効性の云々でなく、今起きている現象をどう処理すれば良いかを考えます。
  該当の出品者からヤフーで昨年秋以来落札された未使用切手で、糊が「リガム=オリジナルでなく後で引いたもの」の疑問をお持ちなら、現品を落札時のデータ(日付・値段)と共に、弊社

530−8694 大阪中央郵便局私書箱807号
      ジャパン・スタンプ商会           へ記録便にて送って下さい。

  弊社が、取りまとめて、日本郵趣連合の鑑定委員会へ鑑定書の発行を依頼します。機械的に依頼しても構いませんが、私が見て、問題ないものと保証できるものは、そのままお返しします。該当の人の出品物を一渡り見ましたが、「リガム」以外の要因では問題ないと思えます。良い物に対して、特別の費用を負担する必要は有りません。可及的速やかに、鑑定結果は貰えるようにお願いしますが、費用@5000+送料は依頼人様が立て替えて後日結果が出た後に、連合にお支払い下さい。
  「リガム」の結果が出た後は、当事者同士で返品・返金の交渉をしていただくことになります。弊社は仲介いたしませんが、客観的事実を得るための鑑定結果を受ける手助けと、もしどこかの段階で悪意が介在し、それにより被害を受けている人がいるならば、知りえた情報を公開して、世間的に注意を喚起いたします。
  今回の手続きは、弊社としては有効期限は設けませんが、相手方のWeb.上のメッセージをどこまで信頼していい物か判断に迷います。遅いより、早い方がいいのは確かです。該当する立場におられるなら即行動を起こして下さい。送って貰ったものは、その結果も含めて当欄にて報告することをお含み置き下さい。個人名は、IDにより、結果的に知れる場合を除き、開示いたしません。

  リガムというのは、稀なものでは有りません。でも、殊更恐れる必要もないのです。現物を数多く触れば、自然と見えて来るはずです。只、ボストークの2巻が終って、1巻に遡る人が、「切手」そのものを集めるのでなく、状態を、それもローマ字2字の「NH」を相場の数倍も出して買うというのは賢いやり方では有りません。もう直ぐ発送の我が社の次回のオークションにも、綺麗な未使用が並んでます。ひとかどの人のコレクションで、かなりお金も掛けてます。でも、「リガム」が2点入ってました。これは勿論、オークションの記事にも書くし、評価もそれ相応にするのです。紙のオークションならばそれなりにチェックも入るし、下見段階でのクレームも有るでしょう。でも、ヤフーなら、形態はオークションでも、実体は相対取引、知らなければそのままで、知っても、相手の態度によっては、フォーローもないことも有りえます。十分に心して上手に利用して下さい。

 
2006年1月28日(土)

 「新小判1円他貼りアメリカ宛カバー」
  誰かが載せるかなと思って待ってましたが、動きが無いのでここで紹介いたしましょう。
PST(太平洋標準時)で1月21日の夜締切りのE−bayに立派なカバーが出品されてました。
  新小1円、旧毛20銭3枚、10銭、2銭合計1円72銭貼りのアメリカ宛の重量便です。
料金は基本の20グラムまでが10銭、超過は20グラムまでごと6銭なので28倍でピッタリ合ってます。ポイントは新小1円のカバーとしてのステータス、櫛型印は珍しいけれど、 後期使用、これをプラスと見るかその逆かは好みが分かれてしまうでしょう。でも、新小のカバー揃いを目指すなら、他にないし、これはこれで十分利用価値は有ると思います。
 落札額はU.S.$2712.03で、AGAINST(2番札=下支え) by 「いつもの人」で西の国のコレクターに落ちました。手彫だけでなく、小判のカバーと、欧文印の単片はそこそこ集めているのです。だから買った事は不思議でも有りません。それだけならば、良くあるパターンで、数字の評価ならこのカバーはちょっと安くて良い買い物かな?でケリなのです。でも、ちょっと後日談が有りました。
  メールが来て、E−bayでこんなものを買ったけど、日本のコレクターから、あのカバーの消印はこの時代に使われて無いタイプの物、だから「Forgery?」と言われたけど、お前の意見を聞かせてくれ、という内容です。画像で見る限り、印色が少し赤みが入っているかなと思うけど、B欄左部の歪みは気にならないというよりも、むしろゴム特有の特徴だし、料金も宛名も全ての要素に何の問題も見当たりません。結論としては当然ながらOKの返事を送りました。アドバイザーの「栗鼠」くんも全く同意見でしょう。
  クレームを付けた人も悪意では無いのでしょう。県名と名前が判っているので会員名簿を調べたら、しっかり載ってました。でも、親切心というには余計なお世話だし、海外の見知らぬE−bayビッダーにする忠告としては無責任のそしりを免れないのでは。それにこのカバーへ入札した人は、落札者以外に名前が残っただけで9人いて、1人を除いて日本人、全員が評価は3桁、私的には当然IDと名前(大部分は顔も)が一致する達者なお馴染みさんばかりなのです。あの連中がE−bayのFaked Cover に引っかかると、それは「人が犬を噛む」ニュースで面白いのですが、そんな奇跡的な現象は狙って出来ることではないのです。

2006年1月6日(金)
「日本海航路船内印」
  新春の第1回目のネタは、予想外の「再会」から。
1月12日開催のCHERRYSTONE PHILATELIC AUCTIONEERS に出てました。Lot 2312・2313、年号2字のGAISENNMARUとKOTSUMARU写真と記事は画像を見て下さい。
  殆どのの方がご存知でしょうが、この2点、昨年9月3日に東京で開催された、フロアセールの現物で、それぞれが65万円と45万円、+15%の手数料で落札されていたものです。
  フロアでビッドした人は、数字を預かった「代行」で、当然ながら今回のアメリカへの出品とは何の関わりも有りません。それに、この類の「JAPAN」を、日本のフロアで落として、アメリカに出品して、往復の手数料を支払って更に商売的に儲け切る、というビジネスモデルは無理でしょう。では何が起きたのでしょうか。
  東京のフロアでのビッドの依頼はイギリスから為されてます。それ以前の幾つかのデータから、所有を希望したのは、ロシア船内印のコレクションで国際展での大金賞の受賞暦の有る、90歳に近いご老人、処分の勧めが有っても、これしか楽しみが無い的に、売りもせずに買う一方と、現地でも話題に上る方でした。代行は、共通の知人が間に入って為されてます。あの時は本当に、年号2字船内印が一杯出て、値段さえ問わなければ、選び放題で買えたのです。当時の私の情報で、買えてオメデトウ、でも入手出来た喜びの余り、即遠くへ旅立って、物は親しいイギリスのオークションへ?みたいなことを書いたのですが、まさかそれが当たったのでは無いでしょう。
  日本のセールが9月で、夏のバカンス明けに動いたとしても、オークション誌の発行のタイミングを勘案すれば、正に即行でなければ間に合いません。
  転売前提での入手でも、遺品の売り立てでも無いとすれば、可能性は絞られます。代行者は、数字にのみ支配され、その通りに動いただけなので何の責任も無いでしょうし、売ったオークショニアも何らのタッチもしてないはず。本来の依頼者の「ロシアのお爺さん」と好意のみで「マイ・フレンド」の希望を叶えてあげた、仲介者のどちらかに何かが起きてしまったのでしょう。
  CHERRY・・・の場合、参考値=最低値なので、日本からのビッドは望み薄、でも今までもロシアの葉書に朝鮮の△SHIPで予想を上回る落札も有ったので、日本人の知らないマーケットが有るのかもしてません。外野としてちょっとは気になるセールです。
                                                         Lot 2312・2313(164KB)
2005年11月19日(土)

  「バザール情報」 丸秘編 
お馴染みになりつつある{ミステリー???}、2日共に参加、ブースNo 20〜23をご案内いたします。

  「Aさん」 JAPEXで衝撃デビュー、コレクションも新しいところから古い方へと遡ってます。オークションでの買いっぷりと展示していた作品の内容に、確固たる整合性があり、これからこの人と競合する分野の人は脅威でしょう。売るほうも活発ですが、大阪は初登場、小手調べに@100〜の記念、@均一の通常消印物、古いものから新しい未使用に高級品も持参します。ゆっくり座って見て貰える、午後からは外国の貼り込み帳も出すそうです。

  「Bさん」 大阪へ来て以来、公務多忙で大人し気味、きっちりした値付けは端から無理なので、適当に@500・
@1000均一物のみになってます。記念が強いた、弱いかは自分でも判りません。

  「Cさん」 このメンバーの中では、唯一の真とも組。前回に続いての出店です。時間も出来たし、売れそうなものも判りました。ストックブックにぎっしりと、@200・300・500・1000を詰めてます。状態が良い物が多いので、見つけて迷う事は少ないでしょう。物は勿論使用済、好きなエンタイヤも持ってくるつもりです。

  「Dさん」 専門分野の琉球の未済、捻った使用例など、本に載せられるクラスの物も持ってます。
買いも売りも気風の良さが取り柄ですから。ご希望により、著書へのサインもいたします。

  「Eさん」 何故かご機嫌なこの頃です。是非にと望まれれば「読み解かない」といけないし、嬉しいオファーのメールも結構もらっているのです。給料を丸ごと注ぎ込んで買い捲っていた物も、大分整理がつきました。
しっかりした分類で、お値段は良心的にしているでしょう。

  「Fさん」 物は持って来ても売れませんので、今回は知識をメインと致します。必死に今、原稿書きに奮闘中。
30ページに収まるのか60ページになるかは、やってみないと判らない。体重の方は最早増える余地なし、でも知識の発露には切りがないのです。標題は「重量便使用例収集ー3−」 (田沢・富士鹿・風景)。値段は熟慮いたします。因みにー1−は手彫・小判、−2−菊ですが、こちらはまだ出てません。でも、今世紀中に出るかどうかが微妙な本よりは早くでるでしょう。多分来年前半に・・・。

  「Gさん」 外国帰りの新鮮な物に、30年前から持っていて、今や要らない物を格安に提供いたします。
黒台紙に@均一で入れてます。掘り出し物が結構あるという話が聞こえてくるのが多い「ナンダッテ」。
 
  「Hさん」 毎土曜日には朝一で現れるのに、何故か今日は来てません。だから何を売るのか判りません。
いつもの要領の良さと厚かましさで、きっちり収支が合うようなビジネスをやるでしょう。量より質が狙いです。

  「Iさん」 毎回、売り買いを楽しんでいて、だから何時しか面子に組み込まれてしまうのです。要らない物は幾らでも良いので捨て値売り、楽しみをモットーに商売いたします。大阪万博グッズなら、どんな物でも欲しいのです。

  「Jさん」 当然の如く、トリはこの人。既に準備万端です。知識は折り紙つきですが、シャイで口下手なので外に出てはしゃべれない。意を決してJAPEXに作品を出すと、730先生と2個イチで一緒くたになって「いくちゃん」に負けてしまったのです。でも、その理由は判っていて、JAPEXのワンフレの審査員レベルでは、自分の知識に追いつかない。微妙に挟んで、並んでた作品を見れば一目瞭然でしょう。展示作品で点を貰うのは判らせるために、相手のレベルにまで落とさないといけません。でも、それは無理なので、端から判っていることを前提に論を展開するのです。今回の売り物は<JAPEX’05>ワンフレーム・クラス 銀賞受賞作品「通信院と逓信院」 20部限定で@1000です。なんとまあ、凄いテーマで有って、「銀賞」納得、でも文献としてなら着眼点は良いのです。前回持参で完売した、「モリコー式機会印」のバージョンアップ版も多分持って来てると思います。

  以上情報は、セールの前日まではきっちり準備して、自宅に帰らずホテル泊、翌朝早く公務に出発の、黒い服着た・悪魔の使いからの直前情報です。

 重量便使用例集-3- (1.34MB)  通信院と逓信院 (1.13MB)

2005年11月1日(火)

 出品物カラー版は、オークション誌では、モノクロで掲載している、単片・田型のパートのカラー掲載です。
本来のカラーページは48ページですし、モノクロページのカバーのパートも別に有るのです。
  6000点+も有れば、いろいろと仕掛けも出来るし、偶然の集合体も現れるのです。

  本が出るまでの空き時間に少し遊んで貰いましょうか。テーマは2つ、「ラストロット」と「速達」です。

  4395「プラハの乃木」の稲刈りシート 日曜日の5時40分がその時間、6時の丸ビル発の伊丹行きの空港バス、乗り込む彼の顔に笑顔が有るや無しや、うちひしがれし倦怠感のみなるや?
4395(521KB)


  4394 2新昭50銭6B 広島小郡29・11・3鉄道郵便 珍印だけど、切手としては遅使い、台次第で良い値段になったのでしょうが。
4394(203KB)


  4393 1新昭15銭横透右耳付8B 櫛(強消し・無理読み)麹町四谷見付23・5・13東京都
座布団引いてお待ちかねの人に声を掛けておきました。
4393(221KB)


  4112 「これは速達」 和桜10銭、松田1銭、中間2銭貼東京宛「別便」 名古屋検+2月18日名古屋
郵便取扱所→葵酉2月20日 東京郵便役所 M6年の距離別時代の第1種の3銭です。残りは10銭、 書留でなく、別段急便・別仕立てなら封筒には切手を貼りません。でかでかと筆書きの「別便」、この料金を解明して下さい。制度としては「別配達」の超地域限定フォアランナー、しかも、行きと帰りで料金が倍にもなるのです。カナダとパキスタンの航空第3地帯その他59円と同じように、日専には載りません。でも、次の手彫切手専門カタログには載るでしょう。このカバーを図版に使えるか否かは分かりませんが。
4112(850KB)

  2934 「これぞ速達」 1次風景10銭貼京城市内便速達 櫛京城本町三10.12.31
数年前に某オークションに葉書の朝鮮速達が出てました。料金として貼っていたのが7銭だけ、本来は8銭のはず、だjから、1枚脱落と読んでしまって、飛び込める人が少なかったとか。料金表や速達の文献には出てないけれど、朝鮮の市内速達は7銭で合ってると、「南洋」の豪華本の著者が教えてくれました。根拠の資料が有るのだそうです。だから今なら安心して買えるでしょう。あのあと、何が売れるのと聞いてくれる、あらゆる人に声を掛けて、箱一杯の朝鮮物の中から、やっと見つかった1点です。料金は当然の如く3銭+7銭です。
  因みに、この前葉書が出た、件のオークション、今回もひっそりと良い物が出ています。最低値は1000円でモノクロ写真、記事もきっちり?書いてます。キーワードは船、締め切りは11月20日、コピー請求、一杯来るでしょう。カラーコピー機を入れたばかりなので、喜んでやってくれるでしょう。
2934(604KB)

  1023 「これも速達」 0付塔20円貼航空便東京宛 大分発 櫛福岡26.10.25→櫛落合長崎26.10.25 
8日間料金。 いわくつきというか、「ヤフー」に出た時のお話で、1本のでっち上げの面白記事が書けるのです。でも、直近のJAPEXでも見てしまいました。1フレームに出ていた「速達郵便発達史」に同じものがしっかり入ってました。しかも、カシェt付き・特印のFFCが。郵便物の種別としては、「速達でなく航空便」。去年のJAPEXの1フレに同じテーマで出した人がいて、完成度は抜群で、マテリアルも貶せる要素は全く無く、それでいて、賞はやたらと低かった。その理由は「審査員との対話」によれば、「速達」のテーマで有りながら「速達」でない「国内航空」の実逓便を入れていたから、大減点だと先生が「明言」してました。
  今回の1フレ作品、賞は大金銀賞!マテリアルも○特、あかつき便も無かったし、時期と地域も去年の物が数段上、でも賞のランクが逆ということは、国内航空の位置づけが1年にしてひっくり返ったのでしょう。JAPEXの審査基準ならば、一夜にして大転換は有るとしても、オークションでの評価では、国内航空の最初の短期間適正実逓が、FFCより下に来る事はないと思いますが。

1023(1.18MB)

2005年10月15日(土)

「制定シート」
  18種の原版刷りの小型シート、残るは、愛国3種だけになりました。ポイントは、目打です。他は全て「全型」13x131/2ですがコレだけは131/2のピッチです。恐らく同じ時期に調整されたのに違いないのに、発売用のそれと見事なまでに一致させて作ってます。18種を分析すれば、1936.7.10〜1938・2・11までに発行されたものに限られてます。逆に見れば、この期間の発行で、展示されなかったものは、関東局30年は内地発売がなく、昭和毛紙と昭白の田沢・富士鹿・風景は同一図案の用紙変更なので除かれた、年賀の2種がなぜ入らなかったいは解りません。逓信省における、ステータスが違っていたのでしょうか。
  ここで、制定シートの在り処を示して置きましょう。決定的な資料は、切手趣味第18巻3号=1938年9月刊の記事です。PRAGA1938の概況 我逓信省の出品として図版が載っています。1次昭和5厘・1銭・4銭・14銭、昭白5円、愛国3銭、議事堂11/2銭・6銭、富士箱根11/2銭・6銭・10銭の11種です。出品目録から取った図版らしく、英文でシートサイズが116x163mm(これがちょっとしたミス)と書かれ、品目は日本語で印刷されてます。
  「普通切手」 新五厘切手(御朱船 )、新一銭切手(収穫の図)、新二銭切手(乃木大将)、新四銭切手(東郷元帥)、新一四銭(春日神社)、五円切手、十円切手
  「記念切手」 帝国議事堂竣功記念切手11/2、3、6及10銭、富士箱根国立公園11/2、3、6及10銭、愛国切手2+2、3+2及4+2銭。そして改行して、一番下に「此に航空組合せシート」と共以上十九種。
  最初は、別口の情報で、制定の4面掛けを見たとか、余白の大きい芦ノ湖4種組みが有るとかで、色んな伝手を当たったのです。でも、原文をよく読めば、「18種の原版刷り小型シート」と「制定シート」。実際、1934・4・20日発行の制定を、新たに刷る必要も無いし、見てくれが、発売されたものと違うものが有るならば、図版に載せているでしょう。逆に表現するならば、「制定シート」こそが、日本で最初の、原版一枚刷りの小型シートなのですから。探しても出てこないし、まさか、「透かし無し・制定」は作られていないでしょう。思い込みで夢を見たのですが、単純な読解力の問題で解決できました。
 
  今年の初頭にスイスから情報を貰い、5月のセール、実際に落札して、プライベートで処理して、記事を書いてと随分楽しんで来ました。最初に思っていたことと、調べた事実での違いも出てきてます。決定版のパンフレットでも作ろうかとも思ったのですが、今でも解明できない点も有るのです。1次昭和の版式=原版は果たしてどちらを使ったのか?14銭はゲーベル原版です。此れが悩ましい。原版シートの縦寸は22・3ミリ、発売切手は0.5ミリ伸びるのです。ならば、他の4額面も原版シートと「ゲーベル」印刷の発売切手に0.5ミリの差が出ても当たり前。5厘・1銭は製版時期から考えれば「平台」でしょうが、2銭・4銭が伸びてるとするならば、「平台」と言い切る証拠は有りません。コダマ先生に、乃木を語らせれば、自信満々、2の字の特徴と印刷の雰囲気で「平台の最初期」のご判断ですが、彼のいつもの言い切りには、ちょっと眉に唾して見たほうが良い場合が多いのです。今回の「プラハの乃木」でも、彼の大著には、プラハ国際展がS12年10月に開かれたとなってるし、逓博の倉庫は地下と書いてるし、ヤマザキ先生ともどの、達者だし素早いけれど、物事の検証能力という点では、やや早とちりであることを否めないのです。18点の小型シート、何故か、愛国と議事堂は、我が社の金庫を出るのを躊躇しているのですが、それ以外は既に我が手を離れてます。最高で最適の新所有者により、敬意をもっての分析がなされると思います。私の文での表現は、これにて暫しの余裕を置きましょう。折があれば、何れは決定稿を上梓するかも知れません。

  当コラム、印刷も出来ると思いますが、シートの鮮明度が如何なる程度か分かりません。画像に使った「原版刷シート」18点、ご希望ならば、鮮明なカラーコピーを差し上げます。メールのお申し込み限定で、無料です。10月中にお申し込み頂いて、発送は11月に入ってから、何せ今が、11月のオークションの編集の追い込みで、10月27日が入稿日、あと、2000程を12日で書かねばなりませんから。動けるのはそのあとです。

 愛国切手(1.27MB)

2005年10月14日(金)

「皇室切手展」
  エッセイやプルーフの類の評価の基準など、定量的に量れるものは有りません。1点ものですから。切手そのものの場合は、その存在数や、カバーとしての希少性と重要性、他額面や他シリーズでの同種の物との比較で、有る程度の基準が出来てます。その物の「格」という表現で売り買いの場合の値段を評価するのです。それ以外の重要なポイントは欲しい人が複数いるかという「人気」をどう読むかで行くか止めるかを決めてます。
  物がスイスに出た、5月の時点では、今持ってるほどの情報は入ってません。それに、資料で見るのと現物を手にして調べるのとでは、気合に雲泥の差が出ます。今回の場合は、直感の評価では@30万円、それが売りか・買いか、また需要と競争が有るか、といった人的な要因をそぎ落としての裸のマテリアルとしての評価でした。ビッド以前の段階で、「富士箱根」はガチガチに売れていて、しかも欲しいという人の思い入れは、私のそれの数倍以上に強かったのです。他のテーマも、1次昭和と記念なら、好みに合いそうな人は複数いましたし、1点ものの場合は買ってしまえば、その値段が一つの基準として通るのです。そうなると、ビッドは幾らまでで無く、実質的に、落ちるまでというか、誰かの一声上までで構いません。それに、色んな条件で、こちら以上に、強い人は出てこないとも読んでましたから。的確な前宣伝でも有れば、別ですが、ゲテモノに飛び込む人は多くは有りません。
  記憶の片隅に有ったのが、もう随分前ですが、確か「サンケイホール」でやった、弊社のフロアオークション。物は、新毛?10円の試刷の無目打、台紙に貼って担当者の個人判が確認の為に一杯押してあったもの。印象的なのが「樋畑」の名前、サマーペックス2001の、見返り・月雁と同じようなつくりの物でした。あの時の出品者は、郵政関係か軍関係かは判りませんが、それなりの素性のものという印象を持ちました。最低値は安くして、カラーに載せても、実際相場が幾らかなど誰も判らないものなのです。でも、きっちり2人で競って、落ちた値段も安くはなかったと記憶してます。
  落札者は、完成出来ない田沢のコレクターというか、波長に有った珍品を愛でる人。大将はいても、兵隊が居ず、3フレは無理、1フレなら騙しが効く程度のコレクションを作れる人。だから、今回の昭白5円・10円の原版1枚刷りは、きっちり好みに合うのです。でも、こんなものがスイスのオークションに出てるけど・・・、は野暮なこと。落とせたらどうヒネッテ、からかおうかと思ってました。
  流石というか、予想よりも遙かに早くメールが来てました。こんなものが有ったよ、と載せた瞬間に「昭白5円・10円」をプライベートで欲しいとのこと。値段とかでなく、この前の試刷と並べて貼る為に、とだけ書いてました。値段は二の次で、この感性は判るので現物が届く以前に取引は完了してました。
  18種の小型シートを並べても、一番気に入っているのが、この2種です。出来映えからして、くり抜けば、まず発売されたものとの区別は出来ません。透かしが無い事のみが違うだけ。現物は、早くもJAPEX期間中に、目白にて開催の「皇室切手展」に登場とか、眼にされたなら、この意味が判るでしょう。
  「プラハの乃木」のテーマも、あと少しで終わりです。画像漏れは、愛国3種だけ、そして、「制定シート」の在り処も、発見出来ました。それの画像もお見せできるのです。

 昭白5円・10円(869KB)

2005年10月11日(火)

「国立公園小型シート」
  目打の話を書いていて、面白い事実に気づきました。「プラハ・・・」やそれ以外の小型シートの1枚印刷や、年賀の4面掛けの場合は、一度の作業で穿孔が出来るように目打機を作ってます。区別するならH=全型目打を一度操作すれば完了です。
  弊社第38回フロアのロット3523の写真です。記事を編集した時には、随分20銭がズレテいて、珍しいエラーだな程度の受け取り方でした。だから、モノクロでしか載せてません。でも、良く見れば、目打はズレタ20銭を追いかけて打たれているのです。この事実だけで、国立公園の4種刷りの小型シートの目打は、4種用にセットした、全型目打の一度打ちでなく、切手毎に、4回の作業をしたと判ります。一度の作業で1枚ずつでは無いでしょうが手間暇掛けた仕事です。そして、この作業のやり方は、戦後のものも同じです。吉野・十和田・阿寒で、日光と同じく、印刷がズレテ、目打がそれを追っているものが見つかっているし、重ねての穿孔作業でしょうから、反対に印刷が定位置で目打が一部の額面でズレテいるのも有るのです。
  ここらの話を、最近、関東から関西に仕事の都合で引っ越して下見や、フロアに来てくれている人としてました。キャリアは長いし、一応ゼネラル、人と競って頑張ってオークションで落とすのが「国立公園」だけの人です。人よりも高くても買うということも重要ですが、自分でポイントを決めて、その可能性を求めて、即売やオークションで丹念に下見をするのです。値段は二の次で、欲しい物が有るか無いかが問題です。だから、オークションでは勝手にやってくれるし、値段で勝負して、他に強烈な人がいたら、その上で買うも、自分の評価でやめるのも、この人なら納得してできるのです。ベタベタのお付き合いは不要で何の手間も掛かりません。以前は電話で「疑問消し」のことを聞かれて、それは見知った消印だったので割りと簡単に答えられたと思います。
  好みが判るというか、国立の分厚い紙のインパーフを、機会が有れば、全部買っていたと聞いてました。だから絶対的な素性が知れてなかった、変な小型シート、しかも、国立富士箱根の情報を貰ったならば、それなりにオファーを掛けるのです。オークションのディスクライバーは、20年前にプライベートで、「旧小4銭田型貼りの白抜けキ」の極美のカバーを買ったことの有るグレッグ・トッドくんで、特別のインフォメーションも貰ってました。彼の考えでは、出所から見て、在日米国駐留軍の高官が持ち出した、試刷のようなものでした。
  調べたけれど、絶対の確証は得られずに、セールの日が近づきました。直感で「買うべし」と思って、エージェントも手配したのですが、問題は値段です。素性は定かでなくて、確信は有りません。@10万と言えば10万だし、@100万でも欲しい人がいるかも知れないし。売り方を考えれば、富士箱根・議事堂・愛国・昭白高額はセット売り、1次昭和はバラします。特に乃木は別格で、もし持って無ければ、幾ら高くても売れるでしょう。そこそこの数字を頭に入れて準備してました。昭和を一番高くして、次いで好みで欲しがるに違いない「珍品コレクター」にはまる、昭白2種・・、あとはセット売りが、かえって足かせになるのです。
  ギリギリのタイミングで来てくれて、当然のように、「富士箱根」は欲しいとのこと。こちらの思っている数字を出したら、その程度でなら大喜び、どうしても欲しいので、値段は構わずお願いしますとのこと。確かにフロアでのビッドの遣り方を見てればその通りです。メールが相場以上に強いので、止めたらと思っても、最後まで行ってましたから。特に最近は、買う物が無くなって来ているとのこと、切手に限った予算でも賄えるし、車の買い替えを暫く延ばしても、こちらが欲しいとまで言うのです。値段はさておき、物に対するリスクは被ってくれるので、ならば後は落とすだけ。必要な手配をして、ビッドを預けました。不発行4完の未使用・みほん・特印付きの葉書がセットで買えるぐらいの数字です。昭和や他の物も、それに鞘寄せした数字なので、まさか負けないし、上で取られるならば、ノンリミットで来られた場合だけ。それならそれで、賑やかになって結構なことなのです。
  でも、落ちた値段は安かった。拍子抜け位でした。前もっての話で、日本からのメールビッドが一杯有ると聞かされていて、一人だけかなり強いとか言ってましたけど、それは何時もの事なので、メールの場合は、参考値基準の数字でしかないのです。スイスのオークションで、目玉的な物をメールで落とすのは無理なのです。
  富士箱根は、私としては完全なノーリスクのビッドでしたし、空振りの可能性も無い札なので、エージェントの費用も賄えるのです。この場合の売り値は、ハンマープライス+経費の1割増しで構いません。ビッドした値段より一桁安くても、それは勿論納得です。落ち値の3〜5倍は覚悟をしてましたが、その差は、物に対する安心感の違いが大きかったのです。確証は無いけど、多分素性も正しいものだろう・・という意識でやってましたから。
  「富士箱根」は一つの歴史的なマテリアルです。他のものと比べても、発売されたものと、少し違いが有るのです。この時は印刷局でグラビア印刷が出来なくて、実際の印刷は大日本印刷(株)でやってます。「プラハ・・」はグラビア用の原版で、スクリーン線は180線で共通ですが、多分内閣印刷局で刷られてます。だから、これこそが、日本で最初の「グラビア印刷の切手」かも。発売されたものとの細かい違いは、いずれ、「国立公園」のコレクションが展示される時に、タイトルページで表現してくれるでしょう。でも、残念ながら、今年のJAPEXではないのですが。

 38回フロア Lot 3523(1.91MB

2005年10月8日(土)

「全型目打」
  この小型シートの場合、 目打形式の分類で言えば、可能性の有る物は、単線(4周を1辺ずつ打つ)か全型(4周を一度に打ち抜けるように設定した器具を用いる)の何れかに限られます。ここでの「全型」とは、平版・平台なら櫛型、平版ゲーベルなら全型と表現されるものとは意味が違います。実際、日専等でも、小型シートの殆どは、一度に打ち抜くという点で、「H=全型」という分類表現を採っており、ここでもそれに従います。
  「プラハ・・」の目打形式は何だったのでしょうか。一見して、4隅がきっちり揃っているので「単線」でなく「全型」と見られます。でも、菊切手や田沢や新高額においても、4隅が揃っていれば単線を櫛型と見誤ることも有り得ます。数が少ないロットの場合、慎重に1辺ずつ打ち抜けば、飛び出したり、ずれたりせずに揃えることも可能でしょう。現物を慎重に見ましたが、1次昭和の5種と昭白高額2種の計7種は全く同じ目打器で打たれてます。単線で1点ずつ打ったのでは有りません。但し、7枚を重ねて一度に作業した可能性も残ります。この場合は、単線目打を慎重すれば4隅揃えも出来るでしょう。でも、別の資料が現れて「全型」で打たれたことの証明が出来ました。記念・国立の大型サイズの方は、富士箱根4種・議事堂4種の計8種が同じ目打器で打たれてます。当然ながら、4隅は揃っているのですが、重ね打ちの可能性が残るので、全型とは断定出来ません。
  昨日の画像を見てください。郵趣2001・7月号から引用の「逓博所蔵」の議事堂10銭、原版刷で目打有り、透かし入り用紙に刷られて、多分糊も有るのでしょう。4周の白耳をくり抜けば、発売された物との区別が困難なように仕上げてます。そして、その目打は13x131/2、この目打を打った器具で、「プラハ・・」の8種も打ってます。議事堂の発行はS11年11月、このシートはその少し前に作られていて、プラハのシートはS13年年初あたりの印刷でしょうから、1年以上もズレテます。単線で打って、1年過ぎて同じ仕上がりにはなりません。だから、11年の議事堂を打った「全型」仕様の目打器をそのまま保管して置いて13年にプラハの為に引っ張り出して来たのでしょう。1次昭和とは器具のサイズが、愛国の場合はピッチも違いますが、何れも「全型」仕様で打ったと判断して間違いないと思います。
  次回は国立公園小型シートのお話です。

 議事堂竣工(1.56MB)

2005年10月7日(金)

「原版は平台?ゲーベル?」
 昨日の記事に関して早速電話を貰いました。有益な資料の開示と共に一部訂正いたします。逓博での2回の展示の内、後のもの「世紀をこえた秘宝展」は2001年の国際展の直前に、テイパークにて「サマーペックス」の特別展示としてなされています。この催しの詳細は郵趣2001年7月号にカラー4ページで展示物の目玉が紹介されました。今回の記事に関連するマテリアルのみを3点、引用させて頂きます。
  これではっきり判ることは、1次昭和19種完・2次昭和の内の10種が「原版刷」の無目打・白紙に小型シートの如く印刷されていた事実です。糊に関しては更なる情報は有りません。2次昭和が途中で途切れていることや、それ以前の普通切手・記念切手等の展示物から判断して、印刷の大元になる原版(平台なら25面x4・ゲーベルなら10面x10=100面の実用版の元になったもの)を用いて、最終仕上げで実用に供する直前の段階での1枚の用紙に平刷りしたものを、昭和19年の年初ぐらいまでは然るべき場所に保管していたのでしょう。児玉氏の話によれば、内閣印刷局は戦災で全焼し、恐らくは資料も燃えたらしく、逓信省かどこかに保管されていたものが、今は逓博の4階(地下でなく)の保管室に厳重に収納されているらしいのです。実用に供された印刷形式が、凹版・凸版・平版(平台とゲーベル)・グラビアを問わず、実際に用いられた「原版」の1枚刷りで本当の色鮮やかな最初期印刷なのでしょう。
  問題は1次昭和などの、実用において、平台とゲーベルを併用した場合ですが、みほん切手の製造思想から判断すれば、逓博保管の「原版刷」は最初の版式の原版のみで刷り、両方の版式原版では作ってないと考えていいでしょう。1枚刷りなので、シリンダーの輪転機にセットしたから「ゲーベル」という分類をしているのでなく、窓口シートとしては、ゲーベル機で印刷されて全型目打で穿孔された100面シートの元になった原版を用いたものを「ゲーベル」と表現しているのです。ここらは解説の必要もない基本のルールです。まさか誤解される人はいないでしょう。
  ここで面白い要素が出てきます。同一額面で平台・ゲーベルが存在する物の場合、我々は一般的には縦寸法の長さで判断します。印刷時にドラムに巻きつけ印刷なので、結果としてゲーベルの方が0.3〜0.5ミリ程度長いのです。この差はかなり顕著ですし、時期の違いや刷り色等の要素もあって分類は然程困難では有りません。実務上は、特に銘10やシートでしかする意味がないし、これは目打違いで100%判ります。但し、「プラハの乃木」は事情が違います。原版刷は正規の機械に掛けてない1枚刷りなので、原版段階では、平台よりゲーベルが幾ばくか長いとは言い切れません。
  別項目で書きましたが、慎重に現物からサイズを計測した結果、
5厘・1銭・14銭が 18・2x22・3センチ、 2銭・4銭が18・1x21・8センチでした。日専のデータを引用すれば、
          ゲーベル 5厘・1銭 18・5x22・7センチ、 2銭・4銭 18・2x22・3センチ
          平台     〃  18・5x22・5センチ、    〃   18・2x21・8〜21・9センチ
になっています。2銭・4銭は出現日はゲーベルが先なので、当然の如く「プラハ・・」はゲーベル原版使用の1枚刷だと思ってました。でも、これだけの長さの差が出て、児玉氏の表現で言うならば、「平台の最初期」の特徴が出ていることと、プラハ展の開催がS13年6月26日〜7月4日で、2銭の平台の出現期がS13年2月、4銭がS12年11月なので、「プラハの乃木」を作ったのが開催の数ヶ月前だとしても、平台原版で刷ったとしても矛盾はしないのです。最初の原版でなく、手元に有る物でも刷ったと考える方が自然です。
  他の3額面を検証します。「たんぶるぽすと」の山崎好是氏の記事では、私の情報の引用として、5厘・1銭・14銭はゲーベルと断じてますが、その根拠は見出せません。14銭の場合は、実用版式がゲーベルしかないので、ゲーベル原版で良いでしょう。ただ、14銭の銘10を10点程は測りましたが、概ね18・3x22・8センチでした。推測ですが、原版1枚刷と100面実用版でのゲーベル機での印刷された切手では0・5ミリ程縦寸法に差が出るのかも知れません。この縦寸の伸びの理由に言及するのは事態を複雑にするだけなので今は避けておきます。これは推測以上に的確に検証する術はないのです。
  ならば、5厘・1銭の原版は平台なのかゲーベルなのかどちらなのでしょうか。14銭を基準に考えれば原版より発売切手が0.5ミリ程伸びるのでゲーベルかも?ではここで出現期に注目したいのです。両額面とも発売当初は平台です。5厘のゲーベルの出現はS14年5月、1銭のそれはS15年3月です。1年以上プラハよりも後なのです。仕上げた原版を1年以上も放置は出来ないでしょうから、この要素を重視すれば5厘・1銭は平台原版になるでしょう。
  2銭は「乃木に魅入られた人」に納まり、5厘・4銭・14銭は「昭和に魅入られた人」の手元に有って、夏の台湾展のフレームの中で目にされた方もいるでしょう。折あれば改めて、この4額面が平台かゲーベルかを論議したいと思います。そして、只今フリーの最後の1点、「1次昭和1銭」は平台なのかゲーベルなのか、そのサイズの意味は、出現期の矛盾もクリアして、いずれの版式の原版刷かの証明を、説得力を持って出来るのは、現物を入手できる方お一人だけの権利で義務なのです。そしてそのチャンスはどなたにも有るのです。11月の弊社セール、第42回フロアセールのラストロットとして、売りに出しますから。
  次回は目打を検証します。切手の周囲4辺を一度に打ち抜く「全型」ですが、並べると面白い要素が見えて来ています。

 郵趣2001年7月号(2.60MB)

2005年10月6日(木)

「逓信博物館所蔵品」
  プラハの乃木の記事を書くにあたっての資料収集をしてましたが、既に手に入ったもの以外は差し当たり出て来そうに有りません。「稲刈り1銭」は日専の広告にも使っており、11月のセールのラストロットで売りたてます。そのタイミングを考えて第1弾のレポート以後に判明したことを数回で纏めます。
  児玉氏の本に引用された、切手趣味70巻4号のおまけ頁の乃木2銭「無目打」小型シートの素性が気になってました。プラハのものとは、似て非なるもの。でもこの現物は確かに逓博に所蔵されており、当局の意図によって作られたものでしょう。
  児玉氏が尽力してくれて、逓博の担当者から、関係しそうな所蔵品の写真を貰ってくれました。14枚、地下かどこかは判りませんが、今現在の所蔵されてる状態そのまま?の物も含めたパネルに貼られたモノクロ写真をFAXしてくれたものです。
  逓博の特別展示は目的や規模の大小の違いは有っても何度も行われています。1991年のPHILANIPPONの後に「ていぱーく」でなされた「秘蔵切手資料展」は郵趣1992年2月号にレポートが載っております。今回のFAXの資料は、恐らくはさらにそのあとの2回の展示会?に出された様なパネル状態のものです。「日本切手の20世紀(1)(2)(4)」、「サマーペック特別展示・世紀を超えた秘宝展」の標題がついています。
  その品目は有名な、不発行4完シート、震災切手20面シート、貯金切手実用版試刷・・・・・・。ただこれらは今回のテーマから外れるので詳しくは触れません。注目したいのが、2件の資料に共通して入っている、1次昭和19種・2次昭和10種と思われる、小型シートなのです。ご覧の通りの、ボケボケですので推測するしか術はないのですが、「・・秘宝展」と「・・20世紀」に使われたマテリアルは共通、「秘宝展」にはコンパクトに無目打小型シートだけを並べて、現在は「20世紀」の場所に、一部は原画写真的なものと並べて、元に戻して保管されているのではないでしょうか。
  1次昭和は発行された19種完、2次昭和は昭和19年1月8日発行の3種(20銭・30銭・40銭凸)までの10種、見事に時系列に並びます。現物を見てませんし、「サマーペックス・・」で当然見たであろう人に聞いても、決定的な答えは得られませんでした。ただ、このデータを積み重ねれば、当時の逓信省か印刷局の意志として、少なくとも我々が「昭和切手」と呼ぶものに対して、実用版=100面にする以前の、印刷原版を用いて、最終の段階で、発行する切手と同じ刷色で印刷したプルーフを少数作り、保管していたと考えています。写真で見る限り、無目打で、恐らくは透かし無しの上質紙で糊は引かれてないような気がします。
  この推論が当たっているならば、用いられた原版は、窓口から売られた切手の版式のうちの最初に発売されたものと同じ、1昭で平台とゲーベルが存在する、5額面の内、2・3・4銭はゲーベル、5厘と1銭は平台の原版が用いられたと考えられます。

  ここで、「プラハの乃木」に入るのですが、1昭5額面の版式は当然のように最初の版式=乃木・東郷はゲーベル、朱印船・稲刈りは平台、(春日大社はゲーベルのみ)と思っていたのです。売った私も、買ってくれた「Mr.乃木」と「GOLD 昭和」氏も。
  この続きは次回です。

 世紀を超えた秘宝展(3.88MB)

2005年9月16日(金)

当コラムで書くべく準備していたテーマで、国内外の多くのご協力者からの資料を精査していました。この程、意外にも突然に「月刊たんぶるぽすと VOL29 No9]に私が6月に作成し、お世話になった方10名程にお送りしていた資料を元にした記事が掲載されました。そのこと自体は、「資料提供者」「筆者=編集者」と、私との日頃のお付き合いの緊密さ故に目くじらを立てる必要も有りません。
  ただ、幾つかのポイントでの事実誤認の訂正と、将来引用情報として使われることを考慮に入れての検証が必要です。あらゆる伝手を辿っても記事には有っても文章以外には姿を見せていない「航空切手組み合わせ小型シート」=制定シートの存在は?1次昭和の版式が平台かゲーベルか、打ち抜き全型の目打形式などなど。
  このマテリアルがオークションに出品される数ヶ月前、今年の年明け直ぐから情報を海外から貰っていましたし、セールの後も出所を追っています。その後のプライベート・トリーティーやら、「日専」2006年版の見開き広告など、情報を一番持っているのが私なので、分析して検証記事を書きましょう。
  やっと終わった「日専」の巻末の11ページの記事はここでは出せません。これはJAPEX直前に発売されるので、そちらでお読みください。会場での「平気の2割引販売」を待つと、時代に遅れるかも知れません。
  本論に入る前に、「たんぶる・・」誌の記事の元ネタを載せておきましょう、現物を入手して、ご協力者に提供して貰った文献を基にして書いた資料です。6月に一気に書いてますので、不十分な面も多々有ります。じっくり時間をかけて表現いたします。
  表題は、やっぱり「プラハの乃木」が良いでしょう。幾つか画像を入れながら。でも、もう売り物は1点しか残ってないのです。

プラハの乃木(2.43MB)

2005年9月7日(水)
 台風も通り抜けたので、「博多」行きの荷物の発送準備を済ませました。
九州の有力なディーラーさんからのお誘いがあり、動けるスタッフもいるので了解したのですが、いざやるとなると随分エネルギーがいるのです。
  実質1日だけの即売会ですが、物は大きいダンボールに13個、ボストークの単片だけでも30冊ぐらいになりそうです。今は大阪のバザールでしか売ってないので、殆どの方は初見のものだと思います。狙いを定めて上手にブックを手に出来れば、ご希望のものも有るでしょう。付けてる値段はプロの催事屋でないのでいい加減な物ですから。
  スペースがテーベル4本なので、当然はみ出してしまいます。幸い対面が、「S・S」くんなので、そこの空きスペースへも侵略してるかも知れません。
  誘ってくれた人のリクエストで、自分の在庫は九州の絵葉書やさんが、ウンカの如く食い尽くしたので、是非それを持って来いとのこと。ご希望の。明治の美術葉書は有るかどうかは知りませんが、新規商品で量だけは十二分に準備しました。こちらは椅子に座ってゆっくりとは、無理な相談なので、地べたに座って箱ごと抱えて漁って貰いましょう。それでは、土曜日にお目にかかりましょう。
2005年8月25日(木)

  「三頭身のこの人どなた?」
  台北国際切手展 8月19日〜24日の会場に出現した異形のコミッショナー。
  たった今、帰って来たばかりです。書いたの誰〜れ?

2005年8月24日(水)
「W・D・」
  オークションのビッドも順調に来ています。値段もそこそこですし、ほぼ面子も何時ものペースで出揃いつつ有ります。フロアのメールビッドの受け付けはフルにあと2日、現状では約7割位の感じです。ビッドシートと一緒に、時々有益な情報を戴きます。それも極めつけの説得力を持って。無条件に受け入れることはしませんが、十分精査しての参考にはさせて貰ってます。
 Lot 519 風景2銭 櫛 第二野戦局 7・4・29 上海事変の時の局で呉松(サンズイ)。
有料便も有っては不思議でないけれど、普通ならちょっと難しいかもしてません。この指摘だけなら、不十分。でも、製造面での疑問がプラスされれば説得力が増すのです。台は「ゲーベル」、出現は7年6月頃の東京のはず・・・。指摘してくれた方のコピーと、弊社のロットと同じ印象のものなのです。掠れと歪みプレスの薄さで、「コピー」のような顔つきです。
  Lot 3258 大白5厘貼りの第3種中身付き 櫛 東京中央 3・3・23ある人が、18年前にどなたかに差し上げたものの現物で、そのものズバリのコピーをお持ちだったのです。だから、使用前と使用後で一目瞭然。「一文字半」に化粧がなされてます。だからコレも「W・D・」ご指摘を感謝いたします。
2005年8月23日(火)
 「WANTED]
   画像が使えるので、ちょっとお遊びをしてみましょう。菊のコレクションの出品物に入っていたものです。メモ書きで、{郡山 42・7・12 残り1枚探していたが15年間出てこない、下部に接続の横ペアは存在する}。
  第1種3銭料金の時の5厘6枚貼りの後期使用。6/6の内の5/6が出てるので、後の1枚も遠くないところに有るでしょう。{櫛郡山42・7・・・}の単片をお持ちの方は是非ご連絡いただきたい
のです。菊や大白軍事の欧文CTOもペアになるものも有るようです。
でも、こちらは単独でも生きられます。
 5厘の「鍵型」は今のままでは可哀相。名乗り出てくれた方に最大限のアドバンテージを差し上げましょう。
2005年8月20日(土)
 「立ち枯れた松」
  今回のセールの表紙の「霧の中の鹿」、又聞き情報ですが、だいぶ前に九州の南の方の郵便局で見つかって、関係者5人で縦2列に分割されたとか。時効?なのでその一部が最近出て来たとのことなのです。図版で判るとおり、最上部が半分色抜け、90枚は完全に1色抜けです。理屈では100枚丸残りで今後もドンドン出てきそう?でも、価値を的確に知ってる人達ではないし、既に年月を経て、20枚お持ちの5人も散ってしまって連絡がつかない状態なので、業者が押さえての「分割販売」みたいにはなりません。良くて2人分、分母は40が精々でしょう。
  2色刷りの1色抜けは、地図10銭、尾長5円、桜10円は見落とされて、窓口から出た雰囲気です。でも、見れば判る、その後のエラーは何れも、局まで来て、売りに出される寸前でストップがかかって、「関係者」が額面で押さえているのでしょう。毬藻55円・新金魚7円・鹿10円がそれに当たります。
  発生の原因は、2色刷りの後印刷の色を刷る時、紙がカブッタカ何かで、一部が無印刷で完封の中の1シートとして紛れ込み、上部は正常なので印刷所のチェックの際は上部の一部を見て、OK扱いになったのでしょう。ただ、派手なエラーなので局員は気づくし、窓口からは出ず・・・・、ま、その後はご愛嬌で、その立場に居られた人の僥倖を妬んでも意味の無いことなのです。収集家とすれば、有る物は欲しいし、業者の立場なら、扱って見たいと思います。
  部屋を整理していたら、コピーが出てきました。15年ほど前に旧知の人の紹介で、「元郵便局長」さんがお持ちで、そろそろ出して良いのかなとのご相談でした。上から5列は正常、6列目は半抜け、7〜10列は全抜け、何れも「緑漏れ」、ネーミングは常緑樹の葉っぱ落ちなので、「立ち枯れた松」。
  その時の相場でもかなりの数字でオファーしたし、今数字を出すとしても、同じ値段を言うでしょう。完全な無目打シート位の値段を付けたのですが、まだ時期に非ずで残念ながら成立せず。出て来たとは聞いてないので、まだそのままの状態なのでしょう。「霧の中の鹿」の結果が出れば、そろそろ再チャレンジしましょうか。15年と言えば、全てに於いて「時効」になっている期間なのですから。
2005年8月18日(木)
[支那字入大白 三ツ星消」
  膨大な量のディーラーズストック=アキュムレーションの整理は簡単には進みません。
誰かと話をしていて、確かに見たはず、と思っても、紛れ込んでいて出てこないのが多いのです。
売ってはいないので、どこかに有るし、見つかったものから順次商品化しています。
  業者の競りの時は誰も良く見てなかったのですが、グラシン袋に発行順に並んだ、消印ごとのロットが有りました。大白4銭は1000枚程が目打ち別に分類されていたり、富士鹿の為替記号が「南」「連」ばっかりの袋とかも有りました。バザールまでに300円〜500円の物ならば、多分、山程増やせるでしょう。
  チョッと面白かったのが、支那字入大白20銭、目打がL12、C12x12・5、C13x13・5と揃ってました。同じ雰囲気の加刷なので、字体を詳しく見るまでもなく、偽加刷です。でも、かなり出来が良く、未使用や、SHANGHAIの欧文で、C12X12・5ならそのまま通用しそうな出来映えです。消印は全て櫛型非郵便の三ツ星消、局は外れて不明です。
  この感じの加刷は、昔から、20銭と1円に有るのです。20年ほど前に、国内のオークションに2額面が続いて出て、その頃一生懸命、田沢を集めていたいた人に意見を聞かれました。実際に字体のみで判断すれば迷います。あの時は鑑定を薦めたのですが「鑑定」結果も私のそれとは異なったものだったと聞きました。関係者は既にこの世界にはいないでしょう。
  消印が三ツ星なので、それを基準に考えるのです。字入りの使用地区は、「中国本土」「満州=中国東北」「山東半島」にしか有りません。例外的な持込やパクボーは低額の基本額面に限られます。だから、20銭、1円の三ツ星が使われ得たのかを分析せねばなりません。
  大白なので、使用期間は大正2年後半〜数年間に限られます。「中国本土」は明治40年5月〜大正2年3月まで、「山東半島」は昭和3年の済南事変の軍事印にだけ、「三ツ星」は使われてます。でも「大白」期間とは重ならない。この2地域の場合は使われた可能性はないでしょう。「満州=中国東北」は三ツ星は全期間を通して使われてます。、でも字入り切手自体が、明治39〜41年の約2年以外は「配給」されていない雰囲気です。だから字入大白は無理で
しょう。ただし無加刷は、1円の大連吾妻橋などは、最も多く目に付くものかも知れません。もしコレに加刷をしたならば・・・。
  だから私の考えでは、「字入大白・三ツ星」は字体を見る前に、まず疑って手を出さないようにしたいのです。それに三ツ星で、局名が判るものは見ていません。問題になるのは、1円と20銭、そしてこの理屈は、「櫛型和文時刻入り」にも共通するデータです。もし、該当のものをお持ちなら、慎重に再検討された方が良いだろうと思います。参考までに、今回見つかったものの画像を載せておきましょう。
2005年8月12日(金)
「闇に消えた丹頂鶴」
 画像が使えるので書けるテーマの幅が広がります。某オークションのモノクロ写真、瞬間に反応出来る人が何人いるでしょうか。私はセール中でなく、終わった後に気づきました。然るべく筋を当たっての結果ですが、少なくとも3人の人が反応しています。
 オークションの記事は2次円位100円銘付10B 連櫛 NH 最低値 8000
最終の確認は取れてませんが、2番札が60000円、落札値はその上です。高いというか、安いのか、実に中途半端な値段です。
 この切手の場合、確認されている目打形式は3種類、「連櫛逆二連1」が普通で、「下抜全型7つ穴」が続き、「連櫛正二連1」はかなり少ないのです。そしてこの3種の場合、銘10状態では、右耳に1抜け、下耳も「抜ける」のです。一見すれば同じように見えるのですが、特徴を押さえれば、分類にはさほどは苦労いたしません。横目打ちの上・下のズレで、「逆・正」、下耳の余白がなくても全体の乱れで「全型」の区別は容易です。、画像のものはどうでしょうか。右耳を無視して全体図で見れば、「全型」のように思えます。連櫛の安定感と、それに2段抜けの特徴も無いのです。だから「下全7」のバラエティー?
 でも、なぜ右耳に抜けが有る?現行の100面シートの縦型切手の場合、正櫛・逆櫛・連柵・横波・ロータリーを含めても、横耳に完全抜けは無いはずです。大仏80円のそれを流用したにしても、8段目の右耳は途中までしか抜けてません。他額面には存在していない「新目打」かも。
 写真で見つけて、わざわざ、5月13日に下見に来た人がいたのです。でも、この日には、右耳抜けの現物がなく、シミの有る、逆二連の現物を見て、「写真のエラー?」と思って、入札もしなかったと言ってました。それに、この目打は有り得ない。あるべき物が無いのは「エラー」、無いはずのものが有るのは「作為」の可能性も有る。現物を見て、コピーでも残してくれていれば良かったのですが。私は直感では、ポジティブに見てますが。
 実際の素性はどうなのでしょうか、スクリーンや糊でも、もう少し絞込みが出来るのですが如何せん今の所在が不明なのです。是非、首尾よく落手された方の発表を待ちたいのです。知らなかった人が遊びで買える値段では有りませんから。「闇に消えた丹頂鶴」では余りにも勿体無いネタなのです。
2005年8月11日(木)

 今日国際小包にて分厚いオークション誌が届きました。「天下郵幣社」の天下珍蔵拍売目録、台北のオークションハウスのNo11号です。当然ながら、8月19−24日の「台北2005」でも下見が出来るでしょうが、セールはメールオークションで締め切りは9月20日です。私は香港の業者とはかなり付き合いがありますが、台湾と中国本土のそれに関しては殆ど情報を持ってません。このカタログは旧知の中国人が送るべく手配してくれたもので、日本には、タカハシさんと、カタヤマ先生に同時に贈呈したと書いてました。
  流石というか、印刷費の安い、台湾なので、オールカラーの立派なカタログです。内容も玉石混交では有りますが、「台湾がらみ」の現存唯一、コレ何?みたいなものまで出ています。台湾数字(未発行の30銭まで含む)1円までのプルーフ、参考値約700万円、台湾封緘7銭のダブル・トリプル印刷、同未発行10銭、台湾楠公3銭の2面掛け両面印刷、3面掛け、同未発行5銭の4面掛け両面印刷、未発行10円の100面シート3面連刷とか。まともなものは菊外信切手帳(6銭含む)完本が16000円、安いけども強いヤケ、とかも有りました。値段に惚れての転売の為のオークションというよりも、FIAP展を狙い撃ちでのセールなので、台湾数字とその時代のマテリアルとしては、ここにしか無いものも出ています。
  漢字だらけのオークション誌で、下見無し、メールのみの条件では、入札するには躊躇しますが、参考文献としては価値あるものだと思います。限定1000部印刷、NT$1600、海外へはUS$60とのことです。

天下郵幣社 台北市100郵政信箱5−232号
e-mail : jack@globalnum.com.tw
http://www.globalnum.com.tw でご覧下さい。
日が昇る勢いの今の台湾のマーケットの事情が判りますので、私もギャラリーとして注目してみたいと思います。